2つの視点を持つ人が書いている耳・補聴器ブログ

東京都墨田区で補聴器の販売をしている難聴者のブログ。補聴器や耳に関する事を書いています

急に片耳が聞こえなくなる突発性難聴の概要と改善方法


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突発性難聴とは、急に聞こえなくなる事で有名な難聴です。歌手の浜崎あゆみさん、スガシカオさんなどが病名に関して打ち明ける頃から、徐々に知られてくるようになりました。突然片耳が聞こえにくくなる事から、このように言われ、今現在、増えつつある難聴とも言われています。

この難聴は、すぐに耳鼻咽喉科を受診する事で改善できる可能性が高くなります。こちらに覚えがあればすぐに病院を受診しましょう。では、この難聴は、どのような難聴なのでしょうか。症状、改善方法など様々な事をまとめていいます。

突発性難聴とは

こちらでは、突発性難聴について記載していきます。この難聴の

  • 症状
  • 改善方法
  • 再発

に関して、記載していきます。

突発性難聴の症状

突発性難聴の症状は、

  • 急に片耳が聞こえにくくなる
  • 耳鳴りがする
  • 耳が詰まった感覚がする
  • めまいがする

といった症状があります。発症耳は、片耳が多いようですが、両耳に発生する例もあります。耳鳴りは、突発性難聴になった方の8割ほどに見られ、耳が詰まった感覚も起こります。めまいに関しては、突発性難聴発症時の前後に、3割ほど見られます。

この難聴は、耳の中の内耳と呼ばれる器官に何かしらの障害が起こり発症するものです。その際ですが、上記のような症状を出す病名は、突発性難聴以外にもたくさんあります。それらのものが当てはまらない場合に、突発性難聴と診断されます。

突発性難聴は、原因不明の難聴です。

突発性難聴の改善方法

こちらの改善方法は、

  • 病院を受診する
  • 補聴器を装用する

の二つがあります。どんな場合においても必ず初めは、病院に受診し、耳の治療を行い、その後、治療できなく、かつ日常生活に支障がでる場合は、補聴器を装用して聞こえを補っていきます。

病院を受診する

突発性難聴の一番の改善方法は、早々に耳鼻咽喉科を受診する事です。この難聴は、発症後1週間以内に治療を開始した症例の予後は、比較的良好である事が証明されています。発症から治療開始時までの期間が短いほど、予後は良好になります。そのため、一週間とは言わず、それよりも前に受診しましょう。

しかし、初診察時の聴力レベルの低下が大きいと大きい程、予後は不良である事もわかっています。明らかに聞こえにくい場合も含め、早々に受診する事が大切です。

補聴器を装用する

治療に関しては、3割が完治、3割が改善、3割が治らないとされており、聞こえにくさを感じ、生活に支障がでる場合は、補聴器を装用して聞こえを改善させていきます。ただし、これ以上、治療の見込みがない場合となり、かつ回復した耳は、再悪化の可能性があるため、聴力固定後2ヶ月は補聴器を使用しません。少々不便かもしれませんが、しばらく様子を見た後に補聴器の装用をします。

なお、突発性難聴の方の場合、聴力によって合う補聴器が異なります。中等度くらいの聴力失聴ですと通常の補聴器。高度〜重度の聴力失聴ですとクロス補聴器が適合します。

聴力低下が大きい場合、聞こえにくくなった耳に音を入れても効果を感じないケースが増えますので、聞こえにくい耳に音を入れるのではなく、聞こえにくい耳に来る音を聞こえる耳に転送するクロス補聴器を使って補っていきます。

クロス補聴器に関しては、こちらをどうぞ

リンク:突発性難聴により聞こえなくなった耳を補聴器で改善させる方法

突発性難聴の再発

突発性難聴は基本再発がないとされています。もし再発する場合は、別の病気である可能性があります。考えられるのは

  • 低音障害型感音難聴
  • 聴神経腫瘍

の二つです。

低音障害型感音難聴

低音障害型感音難聴とは、突発性難聴に似た難聴で

  • 低い音が急に聞こえにくくなる
  • 低い音の耳鳴りがする
  • 耳が詰まった感覚がする

という症状が出る難聴です。主に低い音が中心になって聞こえにくくなる難聴ですが、再発する難聴の一つで、再発を繰り返し聴力が下がっていく傾向があります。低い音の耳鳴りが強く、耳が詰まった感覚も強く出る症状です。聴力の低下は気が付くレベルもあれば、そうでもないレベルまで、様々です。

聴神経腫瘍

聴神経腫瘍とは、内耳から脳に音を送る過程にある聴神経上に腫瘍ができ、聞こえが低下する病気です。腫瘍は、MRIで確認しなければわからないため、これらで調べないと発見するのが難しいとされる病気です。聴力低下があり、仮に薬で治療をして治った後でも、腫瘍を取り除かなければ再発する例があります。

難聴の基礎

難聴は、どこに障害が発生したか、どのくらいの聴力低下があったのか、それによっても症状が異なります。こちらでは、突発性難聴に制限して、記載していきます。

難聴の種類

難聴には、主に

  • 伝音性難聴
  • 感音性難聴

という二つの難聴があります。突発性難聴は、感音性難聴に属する難聴です。

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感音性難聴とは、この内耳と呼ばれる部分に何らかの障害が発生し、発症する難聴です。内耳は、外耳、中耳を通ってきた音を各周波数ごとに感知し、脳に音を送る働きがあります。耳は、あくまでも音を感じ取るのみであり、その音を理解しているのは、脳の役目です。内耳がうまく働かなくなると

  • 音が小さく聞こえる
  • 言葉が理解しづらくなる

といった症状が出てきます。音が聞こえにくくなるだけではなく、音声が理解しづらくなる部分も出てきますので、非常に厄介な症状です。

それが感音性難聴であり、突発性難聴の症状の一つでもあります。突発性難聴によって聞きにくくなった耳は、音が小さく聞こえるほか、言葉が理解しづらくなるという症状も出てきます。

音が聞こえる、理解する

さて、感音性難聴に関して、もう少し詳しく見てみましょう。普段、私達はどのようにして音を理解しているのでしょうか。それがわかると感音性難聴というのがどのような難聴なのかがよくわかります。

音を理解するには

  • 音が聞こえてる事
  • その音を知っている事

この二つが必要です。音は、耳で理解しているように感じますが、厳密には、脳で音を理解しています。脳に記憶されたデータベースと耳から送られてきた音を繋いで、初めて理解できます。

例えば、猫の鳴き声を聞いたとき、猫の鳴き声だと気が付くには、猫の鳴き声を予め知っておかなければなりません。鳴き声を知らなければ「ニャーニャー聞こえるな……」くらいに感じません。しかし、知っていれば「あっ!これは猫の鳴き声だ」「近くに猫がいるのか?」というような事がわかります。

このように音が聞こえる事と音を理解する事は異なります。そして、感音性難聴は、この認証部分にエラーが起こりやすくなります。

音の理解する過程から見る感音性難聴

音は、耳に伝わり、それを脳に伝えます。しかし、その過程で、うまく音をキャッチできなかったり、うまく音を脳に伝える事ができないと、脳は正しく認識ができません。耳の内耳の部分でうまく音が掴めなければ、脳に送っても異なったデータを送る事になりますし、送る過程で、何らかの障害があった場合は、送りにくくなります。すると、頭の中に記録している内容と聞こえてきた内容が異なってしまい、うまく理解ができなくなってしまいます。

また、聞こえてきた言葉に関しても、間違って認識してしまうのもまさにこの部分です。音がうまく脳に伝わらず、脳が「これではないか」と認識し、聞き間違えが起こります。

このように理解いただくと感音性難聴に関しては、理解しやすくなると思います。

なお、感音性難聴になると常にこのような状態になるわけではありません。聞こえる事もあれば、認識しづらくなる事もある。それが感音性難聴です。一般の人よりも認識の部分でエラーが起こりやすいという方が理解しやすいかもしれません。

難聴の聴力レベル

難聴には、種類の他、聴力レベル、聴力の損失レベルというものがあります。突発性難聴の状態に関して触れつつ、全体の聴力レベルに関しても見ていきましょう。

聴力レベルの概要

難聴の程度には

  • 軽度難聴
  • 中等度難聴
  • 高度難聴
  • 重度難聴

の四つがあります。突発性難聴の場合は、いずれの場合にも当てはまり、高度難聴〜重度難聴になるケースが半分以上であると報告されています。

世界保健機関WHOの基準。おおよその聞きにくさの目安になる

世界保健機関WHOの基準。おおよその聞きにくさの目安になる

※画像はよくわかる補聴器選びより作成

こちらが、難聴の分類です。聴力によっても難聴のレベルが異なり、聞こえにくくなればなるほど、私生活に支障がでやすくなります。

突発性難聴のまとめ

さて、改めて突発性難聴についてまとめていきます。

  • 病名:突発性難聴
  • 症状:耳鳴り、めまい、耳が塞がった感覚
  • 属性:感音性難聴
  • 状況:急に片耳が聞こえにくくなる※稀に両耳もある
  • 聴力:高度、重度難聴になるのが半分以上
  • 治療:耳鼻咽喉科にて治療を受ける
  • 期間:一週間以内(早いと早いだけ良い)
  • 備考:治療ができなかった場合、私生活に影響がある場合は、補聴器も考える

となります。突発性難聴になった、あるいは、急に片耳が聞こえなくなった場合は、早急に耳鼻咽喉科に行き、治療を行う事が大切です。治療開始は、早ければ早い程、予後が良好になる事がわかっています。

聞こえにくくなる程度に関しては、高度〜重度難聴クラスが半分を超えており、聞こえにくくなった時に明らかに聞こえにくさを感じるのも特徴です。また、この際、聞こえにくくなった耳は、音が小さく聞こえるほか、音、言葉の認識がしづらい症状も出ます。これは、感音性難聴であるためです。

なお、治療を行い、どうにも治らなかった場合は、補聴器、クロス補聴器を装用して改善していきます。

これが突発性難聴になります。こちらで、突発性難聴の事について理解が進めば幸いです。


この記事を書いた人:深井 順一
自己紹介
聞こえにくい人を支援するお店、パートナーズ補聴器、代表。生まれつきの難聴者である事、補聴器の販売をしている事、この二つの視点で、ブログを書いています。お店では、耳の状態を理解した後、効果的な補い方を導き出し、聞こえの改善を行なっています。私に関する内容は、書いている人の詳細になります。当店の情報は、こちらにまとめています。場所は、東京都墨田区の本所吾妻橋駅(都営浅草線)より徒歩3分のところにあります。

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