2つの視点を持つ人が書いている耳・補聴器ブログ

東京都墨田区で補聴器の販売をしている難聴者のブログ。補聴器や耳に関する事を書いています

難聴児に適した教育をする療育センター、ろう学校

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難聴が発見された子どもは、それらを支援する療育センター、ろう学校へ行く事になります。それぞれの子ども達に合わせて、適切な指導を行い、発達を促していくのが学校、療育センターの主な内容です。それ以外に難聴特有の耳を見たり、補聴器を調整したりもしています。

今回は、そんな療育センター、ろう学校の行っている事、役割について載せていきます。これらの機関の理解に役立てば幸いです。

ろう学校、療育センターの役割

難聴の子ども達に適切に発達を促す訓練を行う場所が、療育センター、ろう学校です。全ての学習は音を聞くことから始まっており、周りの音、両親のお話しを聞くことで、様々な事を学習し、やがては自分で表現する事ができます。しかし、音が聞こえにくいと音も気が付きにくくなりますし、お話しも聞きにくいままです。すると適切に覚えられなかったり、聞こえにくい状態で覚えてしまう事で、一般と異なった発音で覚えてしまう事があります。

聞こえにくい事によって起こる症状を改善し、聞こえにくい子供でも適切な発達を促す訓練をしている場所が療育センター、ろう学校の役目となります。

乳幼児の場合

行う事は、補聴、個別指導、グループ指導の3つです。それぞれ違う役割があり、適切に発達を促すために必要なものです。これらの指導はあくまでも一例として、見てください。

補聴について

補聴では、聴力検査や補聴器の適合を見ます。聴力検査を繰り返しする事で、聴力の把握と変動がないかを調べ、補聴器の適合を調べていきます。

聴力に対し、音が足りていない、補聴器を装用しても反応が少ないなどあれば、補聴器の調整をします。こちらは、補聴のケースだけでなく、個別指導時の反応や親御さんから普段の反応などを見て調整する事もあります。

個別指導について

個人指導については、主に音遊びと育児指導があります。

音遊びは、音が出るおもちゃなどを使い、様々なところから音を聞かせる事です。補聴器を装用した状態で行い、遊びながら聴覚を発達させていくのが目的です。育児指導は、日々疑問に思う事の解決と補聴器をどうやったら長期装用できるかの指導を行っています。

補聴器の長期装用は、非常に大切で難しい課題です。小さい頃に難聴発見ができても、ここができなければ聴脳を上手に発達させられません。適切に音が聞こえる環境にしなければ、子どもの発達を促す事が出来ないからです。補聴器装用と長期装用が早いと早い程、補聴器の恩恵を得られます。

補聴器の装用時間は、最低でも半日装用、できれば1日中装用です。とある教育熱心なろう学校では、「どんなに嫌がったとしても1日中装用させる事が重要」と聞きました。補聴器を投げては、装用させ……嫌がっても装用させ……とさせるそうです。このろう学校の生徒は、非常に聞き取りや補聴器の補聴効果が良く、その結果にいつも驚かされました。それほど、子どもにとって長く補聴器を装用させる事が重要だという事を実感しました。

もっとも子どもが補聴器を嫌がっているのは、鬱陶しいからであり、補聴器そのものを嫌がっている事はありません。子どもは、なぜ補聴器を装用するのかを理解できませんので、当然の反応とも言えます。

グループ指導について

個別指導の他に、グループ指導と呼ばれるものもあります。

こちらでは、保護者と赤ちゃんをセットにして集団指導します。乳児クラス同士のご両親を集めた集団保育活動を行う事で、相互の仲間意識や孤立感を和らげる働きもあります。

1〜2歳の場合

基本的には上記と同じです。

個別指導は、上記に加え絵本や絵カード、各種遊具などを用意し、お子さんの月齢、発達に応じた内容で聴覚、言語の発達を促します。各遊具を使う事で、音を聞かせ、音を理解させたり、絵カードなどを使い、物を覚えていきます。

乳幼児より、音を言語化させるという1ランクアップした指導を行います。また、相手への話しかけ方なども学び、コミュニケーション方法も得ていきます。

グループ指導は、お友達と一緒に折り紙、絵を書くなどの製作活動や歌・楽器演奏、季節行事の参加があります。乳児に比べると幅広くなりますね。お友達と一緒に行う事で、相互にコミュニケーションする事となり、ここで社会性を学ぶ事になります。

3〜6歳の場合

この頃になると、だいぶ言葉も増えてきます。しかし、言語表現できない事がまだまだありますので、それらを補う指導が必要となります。

単語だけの表現、助詞の使い方間違い、語彙の乏しさを改善させるため、絵日記をつけたり、児童に応じた絵本を読む事で、改善を図ります。また、季節の変化による話題で会話を広げたり、イベント(遠足、お祭り)を通じて言葉の語彙を増やしていきます。

難聴のレベルによっては、幼稚園、保育園に入園ができます。

お友達がたくさんできる可能性がある反面、孤立する可能性もでてきます。補聴器を装用しても聞き取りにくい時があったり、先生の言っていることがわからず、1人だけ違う行動をする可能性もあります。

1対1なら良いのですが、集団行動だと聞き取れない事がありますので、周りを見て行動を合わせるという一種の社会性も身につけていきます。ただ、先生の言っている事を理解しているわけではありませんので、行動の目的がわからず、ただマネしている……となりがちです。

幼稚園、保育園側に、個別に難聴児に説明するなど、配慮が必要になります。または、FM機器を使うという選択肢もあります。

FM機器に関しては、こちらのエントリーをどうぞ

リンク:難聴児の聞こえを改善させるFM機器、Rogerとは

おわりに

ここで書いたのは一種の例となります。訓練と記載していますが、訓練というよりも遊びを通じて、発達を促していくと表現した方が良いかもしれませんね。

療育に関しましては、対応する地域、場所、先生によって異なり、どれが正解というのもありません。

先生方とコミュニケーションをとり、子どもにとって良いと思える選択をしていけば問題ありません。

あまり悲観的にならず、良くしていく方法を模索していく事が大切です。

 

この内容をご覧になった方は、こちらの内容もお勧めです。

リンク:子どもの難聴と耳を補ううえで重要な事

リンク:【重要】誰も言わない聴力低下すると起こる3つの症状

リンク:難聴の子に必要なセーフティネットという考え

リンク:難聴児を取り巻く環境の変化による学校の変化

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この記事を書いた人:深井 順一
自己紹介
聞こえにくい人を支援するお店、パートナーズ補聴器、代表。生まれつきの難聴者である事、補聴器の販売をしている事、この二つの視点で、ブログを書いています。お店では、耳の状態を理解した後、効果的な補い方を導き出し、お客様の聞こえを改善しています。私に関する内容は、書いている人の詳細をご覧下さい。当店の特徴は、こちらです。場所は、東京都墨田区の本所吾妻橋駅(都営浅草線)より徒歩3分のところにあります。

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