日本補聴器販売店協会の補聴器修理延長保証サービスは、損?得?


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日本補聴器販売店協会では、修理延長保証サービスを行っています。

補聴器を使用するにあたり、長く使用するなら故障は避けられません。耳に関しては、治療が難しいため、今後も長く補聴器を使用していくことになります。

では、この修理延長保証サービスは得なのでしょうか、それとも損なのでしょうか。

今回は修理に関する事と修理延長保証サービスについて考えていきます。

補聴器の保証期間と保証対象

補聴器には修理保証期間が設けられています。1年のもの、2年のもの、3年のもので計3種類あります。1年のものは金額が10万以下、又は自立支援法の補聴器が主に対象です。2年のものは一般的なデジタル補聴器が対象です。3年のものは、一部の超高額補聴器に適用されています。体感的に一台40万以上のものに適応されているように思います。

補聴器の保証の対象となるのは、自然故障のみです。例えば、補聴器を落として壊したり、ケースにヒビが入ったり、水の中に入ってしまった場合は、過失とみなされ有償となります。

なお、破損状況が著しく激しい場合は、修理ができず、新しく補聴器を買っていただくこともあります。例えば、車に引かれて全ての部品が破損した場合が、それに当たります。

補聴器の修理金額の計上方法

メーカーによって部品の値段の違いや、金額の計上方法が異なります。

大きく分けると二つに分かれます。一つは、部分修理、もう一つは区分修理と言われるものです。

例を出して見てみましょう。

イヤホンと補聴器本体ケース、マイクが破損していたとします。部分修理は、部品一つ一つの金額を出す方式です。例に適応させるとイヤホン修理金額+ケース修理金額+マイク修理金額の合計値が、最終的な修理金額になります。

区分修理は、交換する部品を区分ごとに分け、区分に対応する金額を支払う方式です。イヤホン、マイクが同じ区分内だったとしたら、イヤホン、マイクの単体金額を支払うのではなく、そこに決められた区分の修理金額を支払う事になります。

故障箇所が多いと多いほど、区分修理の方が安く上がる傾向があります。

これらは、メーカーによって異なります。現在わかる範囲では、フォナック社が区分修理、オーティコン社、GNリサウンド社が部分修理です。それ以外は扱う事が少なく不明です。

メーカーによっては、購入より3年目までは、修理上限金額20,000円、4年目までは修理上限金額40,000円を適用しています。※適用していないメーカーもあります。

日本補聴器販売店協会の延長保証

日本補聴器販売店協会のページより見る事ができます。

内容はこちら

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 ※日本補聴器販売店協会より引用

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 ※日本補聴器販売店協会より引用

ご購入になった補聴器の保証を最大2年間あげるというもの。一年間あげるのと二年間あげるのでは、金額が異なります。修理一回事に、3,000円+税?が発生しますが、延長した年数までは補聴器の購入金額を超えない限りそれ以上の請求はありません。

当然保証期間が過ぎると通常通り、修理金額が発生します。4年目以降は、補聴器メーカーの修理上限金額規定も外れるため、高額修理が増えてきます。

延長保証サービスはお得なのか?

状況によって異なります。

まず、自立支援法の制度で購入した方は、自立支援法の方が安く修理できます。それ以外を対象として申し上げるなら、正直微妙なところです。仮に2年間の修理延長保証を依頼したとしますと、追加の2年間で1回修理する時に発生するトータル金額は、15,750(延長保証加入金)+3,160(負担金)で合計19,440円

2回修理した際のトータル金額は、15,750+3,160+3,160=22,070円

補聴器の修理金額は、イヤホン、マイク、アンプが高額な修理となっています。イヤホン、マイクは破損するとどこも20,000円ほどします。アンプはそれ以上です。

2年目〜4年目の間にこれらのいずれかが1回でも壊れた場合は、元を回収できるという事になります。

これらの故障率は、高いか低いかは判断できません。これも人によって異なるからです。前々より故障しやすい方にとっては、修理金額を抑える事ができるでしょう。しかし、大幅に抑えられるかといったら不明です。

保証期間が、2年間〜4年間までに増えるのは良いのですが、本当に修理金額が上がるのは、この4年を過ぎた頃です。上記にも記載しましたが、メーカーによっては、3年目までの故障は、修理金額の上限は20,000円、4年目までの故障は、修理金額の上限は、40,000円です。

これらを過ぎてくると故障率があがり、アンプと呼ばれる高額な部品が破損したり、イヤホン、マイクが破損する確率があがります。

4年目以降には、保証は切れますので、言い方を変えれば、一番金額がかかる頃に保証してくれないことになります。それでも2年目〜4年目までに一度大きな故障があれば、掛け金は回収できる事になります。

個人的な思考

私自身の考えとしては、故障する前提で入るより、少しでも故障しない方法を見つける努力をします。よく補聴器が故障する方、毎年補聴器が壊れる方なら、修理延長保証を受けてもいいかもしれません。しかし、私からするとそれだけ壊れるなら、扱い方を見直す必要があると考えます。

3~4年に1~2回の故障なら、正常ラインと考えられます。毎年故障は異常のラインです。補聴器は故障しないにこした事はありません。

壊れることを前提にするよりも、少しでも壊れないようにどうしようか考える方が重要だと思っています。補聴器が壊れると、その間補聴器がなくなってしまい生活が不便になりますし、金額もかかります。

幼い頃、補聴器が壊れると非常に不便な思いをしました。当時は、補聴器を貸してもらうなんて発想もありませんでしたので、補聴器が壊れると、補聴器がない生活をせざるを得ませんでした。

小学校の頃は、補聴器がない時に色々トラブルも起こしたものです。それらの記憶が根本にあるため、私は故障をさせない方針で考えています。体も悪くなったときに治療するより、良いうちから予防しておいた方が長く健康的にいられます。体調も悪くなりにくいですし、病院に入院することもありません。

時代が示す通り、壊して直すより、予防することの方が重要だと私は考えています。

あとがき

日本補聴器販売店協会が作った保証制度について考えてみました。個人的にはあまり魅力を感じません。故障が多い方なら良いのかもしれませんが、上記の通り、それなら扱い方を改めた方が良いと考えています。

いまいち魅力を感じない微妙な保証制度と言わざるを得ません。