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急性低音障害型感音難聴の改善方法を知ろう

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急性低音障害型感音難聴とは、急に低い音が聞こえにくくなる難聴の事です。ストレスを抱えたり、睡眠不足が続くと起こる難聴として有名です。

現在、増えている難聴の一種で、早期治療により症状を抑える事ができます。この難聴について思い当たる節があれば、すぐに耳鼻咽喉科へ行きましょう。それがご自身のためになります。

今回は、こちらの難聴の概要、改善方法について、まとめていきます。

なお、この難聴は、増えてきている難聴ではありますが、低音が下がる難聴は、こちらのみではありません。低音が聞きにくい……といって早合点しないようにご注意ください。

急性低音障害型感音難聴とは

こちらでは、急性低音障害型感音難聴について記載していきます。それぞれ、

  • 概要(症状含む)
  • 治療方法
  • 予防方法
  • 再発率

にわけて記載していきます。

急性低音障害型感音難聴 概要

急性低音障害型感音難聴とは、耳の中にある蝸牛(かぎゅう)と呼ばれる器官に何らかの原因で、異常が起こると発症する難聴の一つです。症状としては、以下の通りです。

  • 低い音が聞こえにくくなる
  • 耳が詰まった感覚がする
  • 低い音の耳鳴りがする
  • 片耳のみ発症する

そして、名前の通り、この難聴は急に発症します。

しかし、難聴の程度は、軽い事が多く、低い音+片耳のみ聞こえにくくなるケースが多くなります。大抵の場合は、耳が詰まった感覚、耳鳴りの症状によって自覚されるのが多いです。これらが起こる事で耳に違和感を感じ、病院へ行く……というケースが大半です。

この病気は、有名な突発性難聴と似ているところがありますので、注意が必要です。急性低音障害型感音難聴の説明後、突発性難聴についても記載していきますので、ご安心ください。この二つについての理解を深めれば、適切な行動を取れるようになります。

急性低音障害型感音難聴の治療方法

急性低音障害型感音難聴は、6〜7割が治るとされています。治療方法は、すぐに耳鼻咽喉科を受診する事です。早期治療する事で、聴力が戻りやすくなります。症状も抑える事ができますので、気が付き次第、耳鼻咽喉科を受診する事が大切です。

この難聴は、再発する事も確認されています。症状が軽い内に治療を行っていくことで被害を最小限に抑えられます。耳鼻咽喉科は、個人が運営している病院でも構いません。この難聴は、広く知られていますので、しっかり対応してくださるでしょう。仮に手に負えない場合は、大きい病院を紹介してくださるはずです。この難聴は、早期治療がカギを握ります

なお、病院に行ったのにかかわらず、聞こえに不自由を感じる場合は、補聴器を装用して聞こえを補っていきます。聴力低下のレベルは、低いことが多くなりますので、不自由を感じるほど低下するかは、不明です。低音障害型感音難聴は、上記の通り耳鼻咽喉科にて、耳の聞こえも治るケースの方が多い難聴です。しかし、再発を繰り返して、聞こえが低下することも考えられますので、聞こえに不自由する場合は、補聴器も視野に入れた方が良いでしょう。

どちらにしても耳を早急に治した方が、ご自身のためになります。耳の聞こえは悪くなっても良い事はありません。これは、私自身が難聴者だからこそ、はっきりと言えます。そして、補聴器を装用するのは、耳を治療できなくなってからになります。耳を治療した方が、聞こえは良くなりますし、お金もかかる事はありません。

急性低音障害型感音難聴の予防方法

上記では、再発する事があると記載しました。そのため、再発しないように、体調をコントロールしていく必要があります。この難聴の原因とされるのは、

  • 精神疲労
  • ストレス
  • 睡眠不足
  • 肉体疲労

があります。この中でも大きいのは、精神疲労とストレスです。これらの事に気をつければ、予防もしやすなります。心身ともにストレスを受けなくするのが、重要です。再発を気をつけるには

  • 睡眠不足にならないように眠る時間を確保する
  • 適切にストレスを発散する
  • 疲労している感覚があれば早めに休む

この三つです。心身共にストレスを受けにくくする事で、発症を抑える事ができます。ストレスによって起こる難聴のため、現代病とされている難聴でもあります。予防にも気を使いましょう。

なお、再発した場合、3日経過しても症状が変わらない場合は、早めに耳鼻咽喉科を受診してください。また、吐き気を伴うめまいを自覚した場合は、必ずかかるようにしましょう。他の病気に発展してしまっている可能性があります。

急性低音障害型感音難聴の再発率

現在、2〜3割の方に再発すると考えられています。そして、再発は発症より、1〜1年半以内に見られる事が多いと統計が出ています。意外と高い数値ですので、再発せぬよう予防に気をつけなければなりません。

突発性難聴と急性低音障害型感音難聴

上記には、突発性難聴と似ている難聴であると記載しました。こちらでは、突発性難聴そのものの症状、そして突発性難聴と急性低音障害型感音難聴を比較した場合にわけて、どのように二つの症状が異なるかを記載していきます。

突発性難聴の症状

突発性難聴の症状は以下の通りです。

  • 急に聞こえなくなる
  • 低い音の耳鳴りがする
  • 耳が詰まった感覚がある
  • 発症時めまいがする事がある

比較しやすくするために、急性低音障害型感音難聴についても記載してみると

  • 低い音が聞こえにくくなる
  • 低い音の耳鳴りがする
  • 耳が詰まった感覚がする

このようになります。突発性難聴の症状を見ると急性低音障害型感音難聴と似ている事がわかります。異なる点は、めまいがする事がある……というところです。しかし、この部分に関しては、突発性難聴も必ずしもめまいが発症するわけではありません。そう考えると単に症状だけでは、判別しにくいという事になります。

突発性難聴と急性低音障害型感音難聴の比較

突発性難聴と急性低音障害型感音難聴を比較した場合は、以下の違いがあります。

  • 周波数は、低音を含む全体的に低下
  • 聴力低下は、急性低音難聴より重め

突発性難聴は、全体的に急性低音障害型感音難聴より重めの症状が出ます。そのため、明らかに耳が聞こえなくなった感覚があります。また、急性低音障害型感音難聴は、再発する可能性がありますが、突発性難聴は再発はないとされています。

二つの症状から言える事

発症時、急性低音障害型感音難聴か、突発性難聴かを自分自身で判断する事はできません。

多くの医師の判断は、問診、聴力検査、この二つを行う事で、急性低音障害型感音難聴か、突発性難聴か、どちらになるかを診断しています。特に聴力に関しては、はっきりでやすいため、判断基準の一つとされています。自分自身で聞こえを調べる事ができませんので、聞き取りにくくなったら、耳鼻咽喉科を受診することが重要です。

突発性難聴は、比較的障害が残りやすい難聴としても有名です。発症したら、すぐに治療を始めることで聞こえを改善できます。発症より、1週間以内に治療を始めないと聴力が改善しないとも言われていますので、こちらも早期治療がカギです。

  • 急に聞こえにくくなった
  • 低い耳鳴りがする
  • 耳が詰まった感覚がする

これらの症状があったら、すぐに耳鼻咽喉科を受診しましょう。突発性難聴も個人院で構いません。こちらも広く知られている難聴ですので、しっかり対応してくださるはずです。

仮に突発性難聴になってしまい、治療が遅く治りきらなかった場合は、こちらをご覧下さい。突発性難聴の特徴と聞こえを補聴する補聴器についても記載しています。

リンク:突発性難聴を少しでも楽にする、聞こえの改善方法

難聴の基礎概要

ここで一つの疑問として、難聴になるとどのようになるか、という疑問があると思います。

単に耳の聞こえが低下するだけなのか、それとも何かそれ以外に特別な事が体に起こるのか、こちらについても記載していきます。耳に起こる変化については、難聴の種類を知ることと聴力レベルを知ることにより、状況を把握することができます。

難聴の種類

難聴には、主に伝音性難聴、感音性難聴の二つがあります。この難聴は、耳のどの部分に障害が起こったかで分かれます。どの難聴もこの中のいずれかに該当します。

耳にはいくつか部位があり、悪化する部分により、症状が異なる

耳にはいくつか部位があり、悪化する部分により、症状が異なる

急性低音障害型感音難聴は、その名の通り、感音性難聴です。

感音性難聴とは、内耳が何らかの障害により、音が伝わりづらくなっている状態です。感音性難聴は他に以下のものがあります。

  • 加齢によってなる老人性難聴
  • 突発性難聴

内耳は、中耳を伝ってきた音を各周波数ごとに感知し、感知した音を脳に送っています。周波数をうまく感知できなかった場合や音を脳に送る過程で何らかの障害が起こると、音が小さく聞こえるだけでなく、言葉がはっきり聞こえないという障害も起こります。この場合、音を大きくしたとしても言葉がはっきり聞こえる事が難しくなります。送る過程に何らかの障害が起こる感音性難聴は、神経系の問題とされており、治療する手立てがない難聴です。この点は、しっかり理解しておく必要があります。

聞こえると理解するの違いを知ろう

耳は、あくまでも音を聞く器官の一つでしかありません。音は脳内のデーターベース(記憶)に保存されているデータと一致する事で、初めて音を理解することができます。しっかりと音を感知し、脳に音のデータが送れないと、どんな音なのか、何の音なのか、そして何と言っているのかが理解できなくなってしまいます。どんな音でもそうですが、私達は、耳から聞いた音と脳の中にあるデータを照らし合わせて音を理解しています。

例えば、セミがないていたとするとセミの鳴き声は耳の聞こえさえよければわかりますが、音を聞いた時に「セミの鳴き声である」と認識するには、音を脳の中で記録していないとわかりません。もし初めてセミの鳴く音を聞いたら「へ〜セミってこんな鳴き声なんだ」的にしか思わないでしょう。音を聞くことと音を理解する事は、基本的に異なります。

音がうまく感知できなかったり、送る過程にデータが破壊したり、送ったデータがそもそも変なデータだったりすると、脳は正しく音を認識することができません。その結果、脳の中にあるデータを参照できず、言葉がわからない、わかりづらい、音だけ聞こえる……となってしまいます。あくまでも耳は、音情報を脳に入れる働きの一種でしかありません。

感音性難聴は、この部分に障害が出てしまいますので、悪くなると音だけでなく言葉まで聞きにくくなる事を理解しておきましょう。こう考えると難聴って結構恐ろしい病気です。

聴力レベル

難聴には、どのくらい音が聞きにくくなったかを表す聴力レベルがあります。目でいう視力です。

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※画像はよくわかる補聴器選びより作成

こちらは、耳の聞こえを測る聴力検査を行うとわかるようになります。難聴には、以下の四種類があります。

  • 軽度難聴
  • 中等度難聴
  • 高度難聴
  • 重度難聴

急性低音障害型感音難聴は、軽度の難聴になることが多く、突発性難聴の場合は、中等度〜重度難聴にまで低下します。

軽度と聞くとそんなに聞こえなくなっていないんだな……と思いがちですが、そのようなことはありません。軽度でも音は聞きにくくなっていますので、立派な難聴です。重要なのは、どのような状況かを理解する事です。軽度難聴だから安心ではなく、軽度難聴になるとどのような聞こえになるかを理解する方が大切です。

それぞれの難聴がどれほど聞きにくくなっているかを身近な音で例えてみた下記のリンクをご覧になるとよく理解できるでしょう。ついでに突発性難聴になった感覚(中等度〜重度難聴)も見ておくと見極めに良いです。

リンク:【どのくらい聞きにくい?】難聴レベル別聞きにくさのまとめ

急性低音障害型感音難聴で重要な事

こちらでは、急性低音障害型感音難聴について私が思う重要な事を記載していきます。難聴の種類から再発予防の重要性、補聴器ができる事、できない事、急性低音障害型感音難聴の思考まとめ、三つに分けて記載していきます。

難聴の種類から考える再発予防の重要性

急性低音障害型感音難聴は、感音性難聴であることを記載しました。

そのため、発症したら症状が悪化する前に治療を行う事が最も良い選択方法と言えます。また、軽度難聴とはいえ、再発を繰り返し、聴力が低下すれば、軽度難聴より重くなる可能性もあります。これらにより、症状が再発しないように予防することが、最も重要だと考えられます。

感音性難聴になると上記に記載した通り、言葉まで聞きにくくなってしまいます。これが音だけならまだ救いようがあるのですが、言葉まで聞きにくくなると補助器具で補うにしても限界が出てしまいます。ここは、感音性難聴の説明をご覧になれば、より実感いただけるでしょう。

感音性難聴の症状から考えると耳を悪くしないように考えるのが最もベストです。治療もそうですが、予防も同じくらい重要なものだと考えることができます。

補聴器ができる事、できない事

音が聞きにくい場合、補聴手段として、補聴器が候補に上がります。しかし、この症状は、感音性難聴になるため、補聴器を装用したとしても音は聞こえるけれども言葉は聞きづらい、といった事が起こりやすくなります。もちろんこれは、補聴器で100%なんでも聞こえるようにできないという内容になります。

厳密には、言葉が聞こえにくい理由として、

  • 音そのものが聞きにくい
  • 言葉を聞き取る力が足りず聞きにくい
  • 音が邪魔されて聞きにくい

この三つのパターンがあります。音量が足りない場合は、補聴器で補えますが、元々の耳が持つ聞き取り能力が低くなってしまうと明瞭性に欠けてしまい、音は聞こえるけれども言葉が聞きにくいと、なりがちです。

補聴器は音を補う事はできますが、耳が持つ音を聞き取る能力は補えません。補聴器を装用する事で、音が聞こえやすくなる分、無いよりは聞こえやすくなります。しかし、どんな時でもしっかりと聞き取れるようになるかと言えば、そのようなことはありません。この点については、注意が必要です。

そして、あまりにも大きな音がするところ、人ごみなど音が多いところは、聞きたい音が邪魔されて聞きにくくなる傾向があります。これは一般の方でも聞きにくくなるのですが、補聴器を装用している人は、元々聞き取る力そのものが弱い方が多く、余計にそう感じやすくなる傾向があります。

このように補聴器は、万能ではないことも理解しておきましょう。

急性低音障害型感音難聴の思考まとめ

急性低音障害型感音難聴は

  • 低下した時にすぐ治療する事
  • 再発について気をつける事

この二つが重要だと考えられます。

ただし、聞こえが低下してしまい、聞こえに不自由するのでしたら補聴器を考えるのも重要です。耳が治るような感覚にはなりませんが、装用すると聞こえが良くなる可能性はあります。仮に聞こえが低下し、これ以上改善の余地がない場合は、補聴器を試してみるのも良いでしょう。

あまりあるケースではありませんが、不自由度を改善できる可能性は、0ではありません。何よりもそれしか残っていないのなら、補聴器装用に挑戦してみるのも良いでしょう。

あとがき

急性低音障害型感音難聴は、現在増えつつあるという事で、独自の視点で、注意点に関する事を記載してみました。

この難聴の特徴は、早期治療すれば症状は抑えられる事です。上記の症状に当てはまるものがあれば、すぐに治療を始めたほうが良いでしょう。突発性難聴の可能性も考えますと、早急に受診することが非常に重要です。

耳の聞こえを治す事、予防する事を中心に考え、悪くなってしまった場合、治らなくなってしまった場合は、補聴器になります。補聴器を装用するところまで、低下せず、耳が治る事をお祈りします。

 

この内容をご覧になった方は、こちらの内容もお勧めです。

リンク:オージオグラムの見方と検査数値から見る耳の聞こえにくさ

リンク:聴力図(オージオグラム)では、障害レベルは測れない

リンク:【実例】中等度難聴者が補聴器を装用するとどう改善されるのか

リンク:補聴器の役割は、耳の役割の代用をする事

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この記事を書いた人:深井 順一
自己紹介
聞こえにくい人を支援するお店、パートナーズ補聴器、代表。生まれつきの難聴者である事、補聴器の販売をしている事、この二つの視点で、ブログを書いています。お店では、耳の状態を理解した後、効果的な補い方を導き出し、お客様の聞こえを改善しています。私に関する内容は、書いている人の詳細をご覧下さい。当店の特徴は、こちらです。場所は、東京都墨田区の本所吾妻橋駅(都営浅草線)より徒歩3分のところにあります。

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