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突発性難聴の原因から考える予防方法

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現在増えてきている難聴の一つに突発性難聴があげられます。この難聴は、名前の通り、突然発症する難聴です。原因は、ストレスによるものと考えられており、発症から1週間以内で治療を開始しないと治療が困難になる非常に危険な難聴です。

突発性難聴は、内容を記載しているエントリーこそありますが、中々予防までは記載がありません。

そこで、難病情報センターの情報を元に、この難聴の予防を考えていきます。

突発性難聴の原因

突発性難聴の発症原因は、現在、明らかにされていません。主にストレスによるものと考えられています。しかし、ストレスという言葉は、あまりにも便利(都合が良い言葉)なため、こちらでは、難病情報センターの情報から原因を考えていきます。

発症者の情報は、難病情報センターによると

一般には50~60歳代に多く、男女差はありません。飲酒喫煙歴はあまり関係しないようです。食生活は、あまり関係ないようですが、突発性難聴の患者さんに野菜の摂取が少ない傾向がみられました。睡眠時間は関係ありませんでしたが、発症前に疲労感を感じていることが多いようです。 おたふくかぜ、はしか、みずぼうそう、じんま疹、胃腸炎、感冒、高血圧、糖尿病、心疾患の既往が突発性難聴の患者さんに多くみられ、生活習慣病の側面がみられています。しかし、どのような人が突発性難聴に罹りやすいかという、はっきりとした結論は得られていません。

難病情報センター、突発性難聴より引用

現在の医療は、疫学と呼ばれる考えにより、原因究明を行っています。疫学とは、原因不明の疫病を防止するための学問です。主に流行病についてのイメージがありますが、疫学という考え方は、原因不明の病気について調べる際にも使われます。データと統計解析に基づき、最適な判断をしたり、原因を突き止めるのが疫学です。

特定の症状が起こった患者を集め、ありとあらゆるデータを集める事で、統計をとります。例えば、発症時に他に疾患を抱えていなかったか、今までどんな疾患にかかった事があるか、血液採取、遺伝子検査(特定の遺伝子が引き起こしやすい可能性もあります)などのあらゆるデータです。その後、共通する要素を導きだし、原因を解明しています。それが、引用した難病情報センターでの情報になります。

医療は、この疫学により、どんどん原因不明だった病気が解明されつつあります。現在ITが発展してきた事もあり、その動きは、年々加速しています。

疫学から導きだされた突発性難聴の原因として、有力な説が二つあります。

一つは、ウイルス感染説、もう一つが内耳循環障害説です。

ウイルス感染説

ウイルスによる感染説に関しても、難病情報センターでは、この様に記載されています。

難聴の発症前に感冒(風邪)のような症状を訴える患者さんが少なくないことや、 突発性難聴の罹患が一回かぎりであること(再発はほとんどない)、おたふくかぜやはしかなどのウィルス疾患が突発的な高度難聴を起こすことなどが根拠となっています。

難病情報センター、突発性難聴より引用

症状が起こった患者さんを集めた結果、このようなデータが得られた。そして、この結論に至ったという事でしょう。感冒(かんぼう)とは、くしゃみ、鼻水、発熱、倦怠感などの症状が出る急性の呼吸器疾患です。鼻、喉からくる風邪と言ったところですね。再発はほとんどない事、発症前の症状から考えるとウイルス感染説が出るのは、納得です。

内耳循環障害説

もう一つの内耳循環障害説では、この様に記載されています。

内耳血管の痙攣や塞栓、血栓、出血などによる循環障害は突発性難聴の突然の発症をうまく説明できます。また治療として血管拡張剤、抗凝固剤などの循環を改善する薬剤がしばしば有効であると報告されていることも根拠となっています。しかし、この説では再発はほとんどないという突発性難聴の特徴の説明は困難です。

難病情報センター、突発性難聴より引用

内耳循環障害とは、耳の中にある内耳と呼ばれる器官が、何らかの形で、上手く循環できなくなっている状態です。主に蝸牛と呼ばれる器官に障害が起こります。

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※画像は補聴器メーカーフォナックジャパンより引用

簡単にいえば、血の巡りが悪くなり、血管が詰まってしまったり、破損する事によって、内耳に障害が起こる事です。

生活習慣病の方が発症する可能性があるという点で、この内耳循環障害説は、非常に良い線を行っています。

生活習慣病の病気は、いずれも血液、血管と密接な関係がある症状ばかりです。発症する時期も50代~60代が多い事もそれを裏付ける内容です。人は、血管と共に老いるという言葉がある通り、年齢を重ねると重ねるほど、血管が厚くなったり、固くなったりし、血液の進行を妨げやすくなります。

発症した人、持病から考えると生活習慣病の可能性があれば、突発性難聴になりやすいというのは、あながち間違っていないように思います。しかし、最後の再発がほとんどないところは、不明です。

二つの説から考える予防

この二つが原因として考えられるなら、この二つの対策をすれば良いでしょう。

ウイルス感染説があるのであれば、ウイルスが感染しにくくなるような体づくり、内耳循環障害説であれば、生活習慣病の予防です。

ウイルス感染説の予防

ウイルス感染説で重要なのは、免疫力を上げる事より下げない事です。病気になる主な原因は、免疫力が低いからではなく、免疫力が低下するからです。元々持っている免疫力が低いなら上げる事が重要ですが、基準となる免疫力があるなら、下げない方が重要と言えます。

免疫力を下げる事として、

  • 不規則な生活
  • ストレス
  • 無理なダイエット
  • 偏食
  • 冷えやすい生活

これらが上げられます。

不規則な生活は、体のリズムがくずれやすく、睡眠の質を下げてしまいます。その結果、免疫力が低下します。逆に言えば、睡眠をしっかりとりましょうという事になります。

ストレスに関しては、心体同様です。肉体が疲れている事でも、低下しますし、悩み事、精神的ショックが深刻化する事でも低下します。良いストレス発散方法を見つけるのがカギとなります。

栄養バランスが偏ると、十分に栄養が体に行き渡らず、免疫力が低下します。バランスの良い食事を心掛ける事が重要です。

体が冷えると新陳代謝が低下してしまい、免疫力も低下します。体を暖かくした状態をキープするのが、重要です。

これらが免疫力を低下させないようにする方法です。

この内容以外にも免疫力でWeb検索すると色々な内容を調べる事ができるでしょう。それらを実践するのも予防に繋がると思います。他の病気にもなりにくくなりますので、やってみて損には、ならないでしょう。

内耳循環障害説の予防

内耳循環障害説の予防=生活習慣病の予防と考える事ができます。

生活習慣病の予防については、生活習慣を変えるという高いハードルがつきものです。

引き起こしている原因は、

  • 不適切な食生活
  • 運動不足
  • 喫煙
  • 過度の飲酒
  • ストレス

これらが上げられます。

解消するには、野菜、魚などを適切に食べて健康的な食生活をする事、適切な運動をする事、禁煙する事、過度な飲酒はやめる事、ストレスを発散させる方法を見つける事が考えられます。

人によっては、かなり厳しい部分がありますね。

なお、難病情報センターでは、喫煙歴、飲酒歴に関連性はなかったようです。また、食生活や睡眠に関しても同様でした。となると残るは、ストレスとなります。

それ故、ストレスによって起こされると言われているのでしょう。それであれば、ストレスを発散させる方法を身につけるのが一番だと思います。

しかし、ストレスだけに注目せず、生活習慣病にならないような生活をする方が結果的に健康でいられます。

突発性難聴を予防するなら、ついでに生活習慣病の予防もしてしまった方が、より健康的になるでしょう。

突発性難聴の症状と改善

突発性難聴の症状としては、

  • 突然片耳が聞きにくくなる
  • 低い音の耳鳴りがする
  • 自分の声が響きやすくなる

これらの症状が起こります。状況によっては、発症時、めまいがする事もあるようです。

治療方法は、冒頭の通り、すぐに耳鼻咽喉科を受診する事です。1週間以内に病院に行かなければ、治療が難しくなります。治療開始時が、早いと早い程、回復しやすくなります。

耳鼻咽喉科は、町の中にある個人院で構いません。この難聴は多く知られていますので、しっかり見ていただけるでしょう。仮に手が付けられないと判断された場合は、他の病院を紹介してくださるはずです。

治療は、早いに越した事はありません。症状に心当たりがある方は、早急に耳鼻咽喉科を受診しましょう。

あとがき

突発性難聴の原因説から、予防方法を考えてみました。なお、私は、お医者さんではありませんので、その点はご注意ください。それぞれ言われている原因説からどのようにしたら、少しでも減らせるかを考えてみました。近年、コンピュータが発達し、疫学もそれに合わせて、進化してきています。それにより、様々な病気の原因が分かる日もそう遠くない様に思います。

しかし、そこまで待ってしまっては、現在に生きる方々は、置いてけぼりにされてしまいます。せめて現段階でわかっている事で予防できる方法はないかを考え、内容をまとめてみました。

突発性難聴は、発症すると即治療を開始しなければ、障害が残る怖い病気です。予防できるのであれば、予防するに越した事はありません。

この病気は、誰もが少しでも減らしたいと考えています。

少しでも減らす活動になれば、幸いです。

 

この内容をご覧になった方は、こちらの内容もお勧めです。

リンク:オージオグラムの見方と検査数値から見る耳の聞こえにくさ

リンク:【どのくらい聞きにくい?】難聴レベル別聞きにくさのまとめ

リンク:【重要】誰も言わない聴力低下すると起こる3つの症状

リンク:聴力図(オージオグラム)では、障害レベルは測れない

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この記事を書いた人:深井 順一
自己紹介
聞こえにくい人を支援するお店、パートナーズ補聴器、代表。生まれつきの難聴者である事、補聴器の販売をしている事、この二つの視点で、ブログを書いています。お店では、耳の状態を理解した後、効果的な補い方を導き出し、聞こえの改善を行なっています。私に関する内容は、書いている人の詳細になります。当店の情報は、こちらにまとめています。場所は、東京都墨田区の本所吾妻橋駅(都営浅草線)より徒歩3分のところにあります。

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