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東京都墨田区で補聴器の販売をしている難聴者のブログ。補聴器や耳に関する事を書いています

未来のイヤモールド製作が垣間見える技術

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耳の形状をスマホで撮影するだけで、その方、専用のイヤホンを作る技術があります。ownphonesというイヤホンなのですが、スマートフォンのカメラで撮影した耳のデータを使用し、3Dプリンターで、イヤホンを製造します。

なんとも凄い技術です。この技術は、イヤモールドにも使用できそうですね。耳を撮影するだけでイヤモールドができたら、どれだけすごいのでしょうか。妄想が止まりません。

今回は、こちらの利点、問題点について記載していきます。

ownphones 概要

こちらについては、動画を見るとより理解しやすくなります。※英語です。

冒頭の通り、スマートフォンで耳の形状を撮影し、そのデータを使ってイヤホンを製作します。撮影したデータでは、少し耳の中の長さが短い気がしますが、撮影したデータを使用するという発想は、非常に良いと思います。

耳型採取をしない方法の利点

現在、イヤモールドを製作する際に行われているのは、印象剤と呼ばれるシリコンを耳の中に入れ、固まったら取り出す……という作業です。これは通称耳型採取と呼ばれています。しかし、この耳型採取には、事故がつきものです。私自身、事故を起こした事はありませんが、気を付けなければならない……と考えさせられた事例は、いくつかありました。耳型採取を行う側からすると、耳の穴の中は、暗くて曲がっており、人によっては、耳の形状がわかりにくい場合があります。耳型採取自体が無くなれば、事故も起こらなくなるでしょう。

また、子どもにとっても良い技術です。耳型採取自体痛いものではありませんが、小さいお子さんは、それがわかりません。どうしても暴れてしまいますので、そのようにならない技術があれば、恐怖心を煽ることも少なくなるでしょう。子どもにとっての一番の問題は、暴れることにより、イヤモールドを作り直さなければならなくなることです。暴れてしまうと適切な形状ができず、再度作り直さないと良いイヤモールドができません。暴れない子は、すぐに終わり、暴れる子はいつまでたっても採取し続けるといった負の循環が発生してしまいます。個人的には、ここを解決できるのが大きいと考えています。

なお、印象剤を使用しないやり方のメリットはこれだけではありません。印象剤は、人により使い方が異なるため、採取する人により、微妙に耳の形状が異なって採取されます。そのため、Aさんが採取してくれるものはピッタリなものができるが、Bさんが採取すると形が合わない……となる場合もあります。耳を撮影する技術なら、このブレも解消できるでしょう。これは、作り手にとっても良いという事になります。

この技術は、補聴器屋にとってもお客さんにとっても製造場所にとってもメリットがあります。

問題点をどう解決するか

しかし、現状では、問題点があります。イヤモールドを製作するには、耳の中の形状確認が足りていません。もっと奥まで確認(撮影)する必要があります。この点をどのように解決するかで、この技術が没になるか、活かせるかが決まるでしょう。

もっともスマートフォンに拘らなくとも内視鏡カメラで耳の中を撮影……なんてことができれば、クリアーできそうです。その映像を使用し、3Dプリンターでイヤモールドができるようになれば、非常に楽になりますね。もちろん、スマートフォンに外付け内視鏡カメラ(あるのかな?)を装着し、撮影するという発想もアリです。それか、内視鏡カメラ型の3Dスキャナーという発想もあります。

発想次第で、いくらでも可能性はありそうです。今現在の技術で作れるかは不明ですが、そのうち応用できそうなものが出てきそうな感覚はあります。

意外にも、未来はすぐそこまで来ているのかもしれません。

あとがき

イヤモールド製作の未来が垣間見えるものを発見しましたので、記載してみました。耳の中を撮影して、3Dプリンターで出力するのは、非常に良い発想だと思います。何よりも耳型採取事故やお子さんが怖い思いをしなくなるのは、とても良い事でしょう。事故は、誰も起こしたいと思いませんし、起こされたいとも思いません。そのようなものがなくなるのなら、難聴の方、補聴器屋、どちらにとっても良いものと言えます。

なお、この技術は、イヤホン、イヤモールドだけでなく、耳栓にも使用できます。案外未来は、動画内のように耳を撮影しただけで、こういった類いのものが注文できちゃう世界なのかもしれませんね。

本当にすごい時代に生まれてきたものです。

 

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リンク:3Dプリンターは補聴器業界をどう変えるだろうか

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この記事を書いた人:深井 順一
自己紹介
聞こえにくい人を支援するお店、パートナーズ補聴器、代表。生まれつきの難聴者である事、補聴器の販売をしている事、この二つの視点で、ブログを書いています。お店では、耳の状態を理解した後、効果的な補い方を導き出し、聞こえの改善を行なっています。私に関する内容は、書いている人の詳細になります。当店の情報は、こちらにまとめています。場所は、東京都墨田区の本所吾妻橋駅(都営浅草線)より徒歩3分のところにあります。

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