2つの視点を持つ人が書いている耳・補聴器ブログ

東京都墨田区で補聴器の販売をしている難聴者のブログ。補聴器や耳に関する事を書いています

音声認識を利用したアプリは、コミュニケーション方法が重要

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音声認識を利用したアプリを見てみると、良いアプリもあれば、惜しい……と思ってしまうアプリがあります。これは、どこが異なるでしょうか。個人的には、コミュニケーションを考えて作られているか、そうでないかの違いが大きいと思っています。

会話は、コミュニケーションです。そのコミュニケーションをいかに意識できるかが使い勝手のよいアプリになるかを決めます。音声認識技術を使用したアプリの重要点、良いアプリ、惜しいアプリについて記載していきます。

アプリに必要なもの

音声認識を利用した音声テキスト化アプリに必要なものは、音声認識技術とコミュニケーションを考えた使い勝手です。音声認識の方は、ほとんどの方が思いつきますが、意外に使い勝手の方まで、考えている人は少ないのではないかと思っています。

音声認識の技術は、現在、AppleやGoogleなど世界の企業も開発に勤しんでいます。スマートフォンに音声認識技術を取り入れていますし、今後も標準装備として、取り入れられる技術でしょう。認識技術に関しては、まだまだ弱いところがあります。話しても誤変換があったり、話し言葉を使用すると誤変換しやすくなります。また、地名、名前になると間違える確率は高くなります。恐らくそこまでは、考えていないというのが本当のところだと思います。しかし、徐々に性能は上がってきました。

使い勝手に関しては、非常に重要です。会話は、コミュニケーションであり、スムーズにできるようにしないと、いくら音声認識技術が上がってきても無駄になってしまいます。重要なのは、スムーズに会話できるようにする事を意識することです。音声認識を利用してテキスト化する事ではなく、スムーズに会話ができるようにならないとアプリは使い物になりません。

コミュニケーションを考えたアプリ

では、コミュニケーションを考えたアプリはどのようなものでしょうか。開発段階ではありますが、現状況で説明できるものを記載していきます。まずは、惜しい例から行きます。

惜しい例

こちらのブログで紹介した。手話通訳ディバイスというものがあります。

sign※indiegogoより引用

MotionSavvy UNIというもので、手話をすると音声にしてくれ、音声を入力すると文字にしてくれるものです。タブレットに特殊なカメラ付きケースを装着することで、手話を認識できるようにし、音声化することができます。

詳しい内容は、こちらへお願いします。

リンク:将来のコミュニケーションツール?手話翻訳ディバイスの登場

この技術は、発想、技術こそ、大変素晴らしいのですが、一つ難点があります。それは、スムーズに会話ができないという事です。

使い方は、手話をするとき上記の左側の赤いボタンを押して、手話を認識させ、音声化します。音声入力は、左側のボタンを押した後、声を聞かせてテキスト化します。一つ一つの動作に、ボタンを押すという動作が必要になりますので、ぎこちなさが出てきてしまいます。スムーズに会話ができないと不便を感じる可能性が高くなるでしょう。使い勝手が重要であるというのは、こうゆう事です。

実際に使用できるレベルにするには、手話をすれば、認識し次第に音声を出し、話せば、変換され次第にテキスト化されるものです。それが自動でされ、さらに高速化しないと恐らく使い物にならないのではないかと考えています。特にこの装置は、何かをしている時間、例えば、話している時間、手話をしている時間は、返答待ち側に何もしない時間が生まれます。そんな時間がないくらいにしなければ、難しいと思っています。

理想の形は、タブレットに文字が写り、その文字を見つつ、手話をして、手話の読み込み完了した順から、次々音声を出す……そしてそれを聞いた相手が話しをし、その音声を認識して、テキストに写す……というサイクルです。少なくとも音声認識と手話認識を同時にしつつ、さらにテキスト表示と音声化も同時にしなければなりません。また、タブレットから出る音声は、認識しないようにし、話し手の声のみ認識する技術も必要です。現在の技術ではメモリが足りず、無理かもしれませんが、将来できるようになるのでは?とも思っています。

このように思うのは、理由があります。手話をしている方を見たとき、両者とも常に手話をしているような光景を見ました。少なくとも手話をしている方々は、相手の手話を見つつ、自分の手話を伝えているのだと思います。そのため、絶え間なく両者ともすごい勢いで、手話をしているように見える……という事だと思います。手話は言語であり、会話と変わらないレベルで、やり取りをしています。であれば、先ほどの手話変換に関しても当然そのレベルが求められます。このスピードになるには、ボタンを押して……では間に合いません。ボタンで認識させる方法だと、むしろ手間が増えてしまい、ぎぎこちなさを感じてしまいます。結果、「いまいちだ……」という評価しか残らなくなる可能性が高くなるでしょう。

これが変換技術のみに集中してしまい、コミュニケーションを考えていなかった例です。

良い例

次は、コミュニケーションを考えた良い例です。

rover

こちらは、Roger voiceという音声テキスト化アプリです。主に電話の音声をテキスト化するアプリであり、モバイルだけでなく、タブレット、ディスクトップにも対応を考えているアプリです。

詳細については、こちらをご覧下さい。

リンク:電話の音声をテキスト化するアプリRoger Voice、その可能性は

こちらの優れている点は、コミュニケーションを考えて作られているところです。このアプリは、健聴の方がお話したものは、テキスト化して相手に伝わります。そしてそれを読んで、難聴の方は、マイクに向かって話すだけです。動画を見ると実にスムーズに会話しており、テキスト化される文も送られた音声順に即変換しています。

また、電話ですので、少し間が合ったとしても気にしない可能性があるというのもポイントです。タイムラグがあったとしても離れていれば、対面より気にしなくなります。

これらの点がうまいと思いました。スムーズにできるのは、会話がしやすくなるということに繋がります。これであれば、普通に電話をするように使用できます。この会話のしやすさが非常に良いです。

コミュニケーションを考える

音声認識の精度も重要ですが、使い勝手を考えるのも重要です。仮に音声認識、手話認識が100%何でも変換できるようになったとしても、使い勝手が悪ければ使いづらく、これらの技術も有効活用されません。使い勝手は、非常に重要です。

良いアプリ、惜しいアプリの違いは、コミュニケーション方法を考えているか、いないかだと思っています。どのようにアプリを使用してコミュニケーションを改善していくか、そこに不自然なところはないか、自然に会話あるいはコミュニケーションができるか、この視点に立たないと、役に立つアプリ製作は難しいでしょう。

音声認識技術が出てきたことで(まだまだ拙いですが……)音声テキスト化アプリも増えてきました。コミュニケーション方法をしっかり考えているものは、優秀だ、すごい……と思いますが、たまに「?」なものがあります。

良いアプリは、確実にコミュニケーション方法を考えています。このコミュニケーション方法を考えることが最も重要です。

先日記載したPCのメモ帳に文字を入力するのもそうです。これもコミュニケーション方法を考えた結果です。一見面倒そうに見えるかもしれませんが、やってみるとスムーズに話しが進みます。会話の場合、無駄な言葉が多いため、聞きながら、短い文字で言いたい事、伝えたい事を書けるようになると非常に早いスピードで、コミュニケーションが図れます。また、会話だと相手の声を遮って自分の話しをするケースもありますが、文字の場合は、そんな事も必要ありません。こういったリアルタイムで、お話ししているような感覚にできるのが重要です。

リンク:言葉が理解しにくい方には、文字で伝えよう

あとがき

音声テキスト化アプリに関して思うことを記載してみました。このアプリは、音声認識だけでなく、どのようにコミュニケーションを図るかを考えないとアプリそのものの使い勝手が悪いものになりかねません。これからのアプリは、それらを考えたアプリが出てくると良いですね。

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この記事を書いた人:深井 順一
自己紹介
聞こえにくい人を支援するお店、パートナーズ補聴器、代表。生まれつきの難聴者である事、補聴器の販売をしている事、この二つの視点で、ブログを書いています。お店では、耳の状態を理解した後、効果的な補い方を導き出し、お客様の聞こえを改善しています。私に関する内容は、書いている人の詳細をご覧下さい。当店の特徴は、こちらです。場所は、東京都墨田区の本所吾妻橋駅(都営浅草線)より徒歩3分のところにあります。

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