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東京都墨田区で補聴器の販売をしている難聴者のブログ。補聴器や耳に関する事を書いています

難聴の方は、IP電話を活用しよう

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現在、主に使用されている電話には、通常の電話回線を使用する固定電話、携帯電話の通信システムを利用した携帯電話(スマートフォン、フューチャーフォン)、そしてインターネット回線を利用したIP電話があります。

この中で、最も音質が良いのがIP電話です。現在、様々な企業がアプリやサービスを売り出しており、固定電話や携帯電話で会話する人は、少なくなってきました。フレッツ光のサービスに高音質電話ひかり電話なるものがありますが、内容は、IP電話です。

IP電話が優れている点は、音質の良さです。また、聞き方を工夫すると片耳だけでなく両耳で聞けるというのもポイントです。

もし、電話が聞きづらい……ということがあれば、IP電話を検討してみてはいかがでしょうか。今回は、そんなIP電話の概要、使い方、どんなものがあるかを記載していきます。

IP電話 概要

インターネット回線を利用したIP電話の良さは、冒頭の通り、音質がクリアなところです。電話回線や携帯電話の通信システムは、300Hz〜3,400Hz内の音声を再生するのに対し、IP電話では、100Hz〜7,000Hzまでの広範囲をカバーします。

固定電話、携帯電話のものは、送る通信量の圧縮(減らす)を優先しているため、人の言葉が最低限わかるようにした状態で送っています。圧縮をする理由は、単純で、スムーズに会話できるようにするためです。送る通信量が多くなると、送った音声が相手に届くまで時間がかかり、さらにそれを聞いた相手が返答するのも時間がかかり、そのうえ、相手が返事した音声が話し手に届くのにも時間がかかります。こうなると快適に電話ができません。

通信状況が悪いところだと、こちらが話している時に相手の音声が流れてきたり、相手が話している最中に自分の音声が伝わってしまうなどして、ぎこちなさがでます。電話をする上で最も重要なのは、音声ではなく通信速度です。そのため、最低限言葉がわかるようにして、極力通信量を減らし、高速で電話ができるようにしています。快適に電話するには、ここが非常に重要となります。

しかし、その一方で、音質を犠牲にしてしまいました。音質が低下すれば、一般の方でも聞きづらい時があります。ましてや耳の聞こえが低下している方は、さらに聞きづらくなってしまいます。

この部分をインターネット回線が解決します。インターネット回線は、日々、すごい勢いで進化しつつあり、今では誰もが快適にインターネットを楽しめるようになってきています。その早い回線を利用したのが、IP電話です。

IP電話もここまでサービスが発達していなかった頃、遅延が問題となった時がありました。今でもインターネット回線が弱いところは、遅延が発生したり、いきなり切れることはありますが、その頻度はかなり少なくなってきています。インターネット回線そのものが良くなってきたこと、パソコンの性能が良くなってきていること、これらにより現在は、良くなってきています。

昔は、テータ通信量を極力減らし、速度を早める必要がありました。今は、大容量の状態で送る事が可能になりました。そのおかげで、固定電話、携帯電話のように通信量を制限させず、音質の良い状態で、通話できるようになりました。今では、IP電話を利用したサービスは、数多くあり、PCからスマートフォンまで様々なもので利用できます。大抵のものは、使用しているアプリ同士であれば、0円で使用できます。

IP電話の弱点

とはいえ、IP電話にも弱点はあります。こちらは、固定電話と携帯電話の回線と比較した場合の弱点です。その弱点は、インターネット回線の使用容量が多いこと、使用できる環境が限られることです。

IP電話の概要では、通信量を制限させないことで、音質の良い状態をキープし通話できる事を記載しました。しかし、スマートフォンでは、これが仇になりやすくなります。スマートフォンのキャリア契約、simカード契約によっては、1ヶ月に使用できるインターネットの通信容量が決まっており、IP電話を使用するとあっという間にデータ通信量を消費します。そのため、どのようにインターネットを使用するのかというところを考えて使用する必要があります。ここが弱点です。

インターネットの接続方法などをまとめたエントリーは、こちらにあります。適切に使用したい方には、お勧めです。

リンク:字幕電話のために、インターネット接続を知ろう

現在は、外で使用する場合、携帯電話通信システム、家の中では無線LANを使用して使うのが一般的です。携帯電話通信システムに関しては、通常のキャリア通信を使用するパターンを想定しています。

なお、このデータ制限がないもの、例えばパソコンやパケ放題のプラン契約しているスマートフォンの方は、弱点になりません。

使用できる場所が限られるというのは、パソコンであれば、インターネット回線が使用できる場所、スマートフォン(タブレットを含む)の場合は、パケ放題に入っていない方に当てはまります。パソコンは、インターネット回線が使用できないと利用しようがありませんし、パケ放題に入っていないスマートフォンでは、すぐ速度制限をかけられます。こちらに当てはまる方は、非常に多いですね。

また、使用できる環境が限られるのは、アプリも関係しています。IP電話は、基本アプリをダウンロードして使用します。そのため、相手もそのアプリをダウンロードしていることが条件です。ここの環境を揃えないと使用できません。

少なからず、IP電話の概要、インターネットの仕組み、そして、どのようにそれを使いこなすかを考えなければ、IP電話は足を引っ張る可能性があります。逆に言えば、それだけ理解してしまえば、IP電話で快適に使用できる可能性があるとも言えます。

IP電話の可能性

私がIP電話を勧めるのは、音質の良さもありますが、様々な利用方法があるからです。パソコンであれば、イヤホンジャックにヘッドフォンの端子を差し込んで、音声を両耳で聞きつつ、パソコンに話しかけると使用できます(Mac製品、あるいはマイク内蔵機種に限ります)。テレビの音声をヘッドフォンで聞く方が聞きやすい、理解しやすいのと同じように、電話でもそれができるようになります。IP電話の場合、聞きやすくする方法が色々考えられるため、お勧めです。

もちろん、上記以外にも、ヘッドフォンを使用しながら補聴器を装用したり、パソコンの音声を直接補聴器に入力する方法もあります。それらと組み合わせても良いでしょう。

リンク:パソコンの音声を聞こう!耳で聞く方法、補聴器で聞く方法

なお、この中にあるスピーカーを使用する方法は、しないでください。スピーカーを使用すると最悪ハウリングが起こってしまいます。また、スピーカーの音声がマイクに入ってしまうと相手にとっては、非常に聞きにくくなります。IP電話では、使用禁止だと思いましょう。ここだけ、ご注意ください。

IP電話サービス お勧めのもの

この手のものは、ネット上に多くありますので、わざわざ書く必要もないかもしれませんが、あえて上げてみます。いずれの場合もFacetime、skype、Lineの内のどれかが良いのではないでしょうか。※私は、環境上skype一択です……

Facetime

Facetimeは、iPhone、ipadなどiOSが入っているパソコン全てで使用できます(PCにおいては、10.9.2以降できるように)。厳密には、Facetimeオーディオというものです。Facetimeは、ビデオ通信に特化しており、映像をカットしたのがFacetimeオーディオになります。パソコン版では、OS10.9.2以降で使用できるようになりました。

音声の良さ、遅延の少なさを含めて最高クラスのアプリであり、非常に評価が高いアプリとして有名です。ただし、Mac製品同士でしか使用できません。とはいえ、日本はiPhone率が高い数少ない国ですので、案外身近な人同士使用できる可能性はあります。基本的に、使用は0円です。ただし、これはアプリを使用するのが無料というだけであり、インターネット回線を使用するのにお金がかかる場合は、有料になります。

使用する場合は、Apple ID登録をする必要があります。気になる方は、試してみるのも良いでしょう。

なお、Mac製品であれば、初めから組み込まれているアプリですので、いちいちどこかからインストールする必要もありません。

音質、遅延の少なさがトップクラスとはいえ、データ通信量もトップクラスらしいので、基本WiFiに繋げて会話するのがお勧めです。

skype

紹介する必要があるのかわかりませんが、載せておきます。今は下降ぎみですが、それでもまだまだ優秀なIP電話サービスskype。SkypeのWebページからインストールと登録するだけで、使用できるようになります。

Skype同士は無料で通話できます。Skypeから固定電話や携帯電話に通信する時には、お金がかかります。私の場合は、Skype同士でしか使用しません。恐らくほとんどの人がそのように使用されていると思います。登録したSkype名で相手を探し、通話します。

使用している身としては、インターネット回線状況が通話の質を左右します。環境が悪いと繋がりにくくなりますし、音声も遅れがちになります。しかし、しっかり通信している時は、非常に良いです。体験するとこれ以外には、戻れなくなります。

Line

どちらかというとスマートフォン向けのものです。無料電話があり、インターネット回線を使用するものとしては、非常に音質が良いと評判です。スマートフォンユーザーの場合、facetimeかLineのどちらかになると思います。ユーザー数からして、Lineになりそうですね……。

Lineの場合も各アプリと同じく、IDを使用して通話します。基本繋がっている方のみと通話できます。こちらは、Lineをインストールして使用した方が理解が早いかもしれません。

IP電話に必要なもの

IP電話に必要なものは、パソコン、タブレット、スマートフォンのいずれかとIP電話ができるアプリのダウンロード、インターネット回線の確保になります。それぞれで、必要なものが異なりますので、記載していきます。

パソコン

デスクトップパソコン、ノートパソコンが該当します。こちらの場合、IP電話のアプリダウンロード、インターネット回線の確保、そしてパソコンによっては、マイクが必要です。Mac製品の場合、すべて取り揃っていますので、用意する必要はありませんが、ディスクトップ型やノートパソコンの中には、マイクが搭載されていないものがあります。マイクなしの場合は、別途パソコン用のマイクを購入する必要があります。Skype用マイクと検索すれば、ぞろぞろ出てきます。

タブレット、スマートフォン

インターネット回線の確保とアプリのインストールを行えば可能です。無線LANのWiFi接続だけできれば、良いでしょう。

IP電話をお勧めする理由

無線LAN親機の近くにパソコン、あるいはタブレットがあれば、気軽にIP電話ができます。現在は、光回線終端装置に無線ルーターを介入させるだけで簡単に無線LANの環境を整えられます。無線LANの技術も非常に進歩してきており、快適に電話もできるようになってきました。音質が少しでも上がれば、聞こえやすさが変わり、難聴の方でも聞き取りやすくなることが可能ではないかと考えています。

先日、字幕電話のエントリーを記載していた時に「無線LANでIP電話する方が、もしかしたら聞こえの改善ができるのかもしれない……」と思いました。インターネットの知識さえあれば、IP電話の方が、より聞きやすくなるからです。現在いる難聴の方は、ほとんどが話せるけれども聞きにくい方になります。この聞きにくい部分を少しでも補うことができたら、会話しやすくなるかもしれません。そして、固定電話、携帯電話より音質が良いIP電話ならその可能性があるかもしれません。ただ、完全に会話が聞き取れるようになるわけではありませんので、ここは注意が必要です。

私自身も携帯電話では、ほとんど電話せず、友人とのお話は、もっぱらIP電話です。その方が音声も良いですし、お金もかかりません。特にヘッドフォンで聞いているため、電話よりも圧倒的に聞きやすくなります。

難聴の方は、確かに色々と聞きにくいものが多いです。しかし、工夫次第で、聞きやすくする方法があるのではないかと思っています。その一つがIP電話となります。

あとがき

IP電話について記載してみました。IP電話は、使用するまでに少し手間がかかりますが、その代わり、音質の良さは保証します。家の中で無線LANを使用し、IP電話をすれば、非常に聞きやすくなるでしょう。

電話が聞き取りにくい……という場合は、IP電話を試してみるのも良いと私は考えています。気になった方は、早速試してみましょう。少しハードルが高い場合もあるかもしれませんが、諦めるのは行動してからにしましょう。

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この記事を書いた人:深井 順一
自己紹介
聞こえにくい人を支援するお店、パートナーズ補聴器、代表。生まれつきの難聴者である事、補聴器の販売をしている事、この二つの視点で、ブログを書いています。お店では、耳の状態を理解した後、効果的な補い方を導き出し、お客様の聞こえを改善しています。私に関する内容は、書いている人の詳細をご覧下さい。当店の特徴は、こちらです。場所は、東京都墨田区の本所吾妻橋駅(都営浅草線)より徒歩3分のところにあります。

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