2つの視点を持つ人が書いている耳・補聴器ブログ

東京都墨田区で補聴器の販売をしている難聴者のブログ。補聴器や耳に関する事を書いています

障害者差別解消法の実施で、世の中は良くなるのだろうか


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昨日、ふら〜とネットサーフィンしていたら、こんな記事にたどり着きました。

リンク:「障害者差別解消法」施行向け、事例募集1098件 横浜市

どうやら障害者差別解消法という法律が来年4月に実施されるようです。記事内では、障害を抱えた方がどんな差別を受けたか、どんな事で適切な配慮がなく困ったかが記載されていました。お恥ずかしながら「障害者差別解消法」というものを初めて知りました。そして、蓋を開けてみたら「これは、本当に大丈夫なのか?」と思うような内容でしたので、こちらに関して思う事を記載していきます。

個人的には、法で規制するのは、逆効果になると考えています。

障害者差別解決法とは

障害者差別解決法に関しては、こちらに詳しい内容があります。

リンク:障害者差別解決法ってなに?

障害者差別解決法とは、簡単に言えば障害者という事で、差別しない事、そして、障害をカバーするような配慮をしない場合も差別になると記載されています。

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障害者差別解決法ってなに?より引用

こちらは、引用元から引っ張ってきた画像です。さらに、障害者基本法第4条に関しては、この通りです。

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障害者差別解決法ってなに?より引用

基本的には、障害を理由に差別はしてはいけない事、そして、施設等は、特別な理由がないかぎり、バリアフリーにしなさいという意味になります。

なお、障害者とは、障害者手帳を持っている人だけが対応するわけではなく、それ以外の方も対応するようです。障害者基本法第二条を見てみると……

第二条 この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

一 障害者 身体障害、知的障害、精神障害(発達障害を含む。)その他の心身の機能の障害(以下「障害」と総称する。)がある者であつて、障害及び社会的障壁により継続的に日常生活又は社会生活に相当な制限を受ける状態にあるものをいう。

二 社会的障壁 障害がある者にとつて日常生活又は社会生活を営む上で障壁となるような社会における事物、制度、慣行、観念その他一切のものをいう。

内閣府 障害者施策より引用

継続的に日常生活又は、社会生活に相当な制限を受ける状態にあるものを言う……。これは、解釈しだいでどうにでもできますね……。難聴の場合、本人の聞こえもそうですが、環境によっても相当な制限を受ける状態になりますので、解釈次第になります。ただ、言える事は、障害者手帳を持っている方、以外の方も対応するという事です。

具体的には

具体的な内容に関しても引用元に載っています。 全部で三つあり、一つ目がこちら。

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 ※障害者差別解決法ってなに?より引用

二つ目がこちら。

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障害者差別解決法ってなに?より引用

そして、三つ目がこちら

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障害者差別解決法ってなに?より引用

 基本的には、不当な扱いをしない事、合理的配慮をする事、この二つに集約できますね。

本当にこれらは、可能なのか

さて、ようやく本文です。個人的に、これを見て思ったのが「本当にこんな事ができるのだろうか?」という事でした。上記の内、二つは、最悪お金さえあれば、いくらでもできます。そのため、バリアフリーを推進するための設備投資として政府が少々負担するという案も考えられます。しかし、不当な扱いをしない事に関しては、お金でも解決できないものです。

不当な差別的取り扱いの例を見てみますとインターネットカフェで精神障害であるとわかった瞬間にお店の利用を断られた。聴覚障害がある方が、手話通訳の派遣の依頼もせずに受診を断られた。盲導犬を連れた方が、レストランの入店を拒否された。これらのケースは、「なんだかよくわからない」、あるいは「知らないがために、対応方法がわからない」このような理由で起きた事なのではないかと思います。

精神障害の方のケース

お店を経営している人や販売員からしたら、お店に危害を与える存在は、敬遠したいものです。それは、お店に来ている他のお客さんを守るためでもあり、お店で働いてくれている従業員を守るためでもあります。私も飲食店のバイトをした事がありますが、正直わけのわからない人の対応は、ものすごく疲れますし、正直もうしたくありません。これは、誰しも同じ感情を持っているのではないでしょうか。

私自身、精神障害者と精神異常者は、全くの別であると考えていますが、正直、この違いをしっかり把握しきれていません。ネットで色々調べてみると精神障害の方は、単に精神的不安になる方もいれば、暴れるような方もいるようで、どの精神障害の方が、比較的安全で、どの方がイエローぎみなのかの判断もつきません。このような状況下であれば、お店側からすると抑制せざるを得ないというのが実情のように感じます。どのような人なのかがわからなければ、お店側もお客さんを守れませんし、従業員も守れません。

また、仮に「差別はダメです」と言われ、お店が渋々納得したとしてもお店にいる販売員や経営者は、気が気でなくなります。そのような事が起これば「監視しろ」や「見張れ」みたいな事も起こりそうです。そのような状況になったら、お店にとっても精神障害の方にとっても良い事のように、私は思えません。

聴覚障害の方のケース

聴覚障害に関しては、筆談の時間が取れないからという理由で、なぜいきなり手話通訳の派遣に話しが飛ぶのかわかりませんでしたが、これも聴覚に関してわからない方であれば、そうしても仕方がないと、私は思います。

聴覚障害には、主に三つのタイプがあり、一つは、基本的に、補聴器を装用し、音が聞きにくいながらも会話ができる人、一つは、音では、基本理解が難しいので手話を使う人、そして理解が難しい場合は手話だけでなく文字を見て理解ができる人です。最後は、手話のみが理解できる人。手話は、言語ですので、手話ができるからといって必ず文字も読めるとは限りません。この点は、意外に理解されていないので、仕方がない事でもあります。

さて、このような状況で、仮に「差別はダメです」と言われたら困るのは、対応する方ですね。どのように対応される気なのでしょうか。これは「差別はダメ」では、解決できない事です。そして、対応ができなければ、結局は、法律で守りたい障害の方にも負担がかかります。聴覚障害の方もその方に合った対応をされなければ「何のための法律?」となってしまうのは、明白です。

視覚障害の方のケース

盲導犬に関しては、聴覚障害と同様で、盲導犬に関して知らない事が原因です。盲導犬は、厳しく衛生管理されており、そこらいる犬のように、いきなり排泄したり、吠えたりするような犬ではありません。犬の毛に関しても、毎日ブラッシングして、非常に衛生面に気を使っています。

しかし、これらの事を理解していなければ、お店側が敬遠するのはわかります。犬を入れる事によって、他のお客さんから「衛生面はどうなっているのか」なんて言われたらたまりません。特に今は、異物混入事件が多く、食べ物についてとてもシビアなご時世です。それであれば、尚更とも言えます。

そのような状況下で「差別はダメです」と言われたら、どんな事が起こるのでしょうか。個人的には、誰もが不満を持ちながらも対応せざるを得ないという全てにおいてルーズ(負け)の環境になる事が考えられます。レストランの従業員は、納得せず対応し、視覚障害者の方も嫌々対応されているのがわかり、さらにレストランに来るお客さんに対して衛生面に関する説明は「法律で差別はダメと決まってますから」何て言われたら、納得するはずもありません。

どんな人もこのような状況下では、ご飯も美味しく感じないでしょうし、せっかくのお出かけも台無しになってしまう事が考えられます。これは、誰も望んでいない事です。

規制ではなく知識の共有を

この三つに言える事は、法律で「それは差別なので、いけません」というより「それは、こうなんですよ。こうなっているんですよ」と言った知識の共有の方が、明らかに良いという事です。そして、法律で規制させても上記のように、お互いににらみ合いになり、余計こじらせると私は思います。

精神障害を抱えている人だってお店に危害を加えなければ、利用を大歓迎するでしょうし、精神障害でない方でも、お店に危害を加える人は、規制したいものです。お店側の視点で見れば、このようになります。お店は、精神障害の方を入れたがらないのではなくお店に危害を加える人、あるいは、従業員、お客さんに危害を加える人を入れたがらないだけです。

しかし、精神障害を抱えた方でも安全である事がわかれば、お店としては、お客さんになるわけですから、当然受け入れます。そして、状況が理解できるようになれば、監視なんてものもなくなります。結果、お店にとっても精神障害を抱えた人にとっても良い環境になります。

聴覚障害に関しても「こんな時は、こんな風に対応すると良いですよ」という知識を共有しておけば、あるいは「聞こえにくい人のカテゴリーとして、こんな風になっているんです」と理解しておけば、簡単に対応できるものが多くあります。文字が読める方であれば、目で確認する方法として、パソコンのメモ機能で、文字大きくして見せるようにするだけでもかなり伝わりやすくなります。これであれば、時間はかかりませんし、すぐに行えるので、便利です。もちろん、手話しかできない方の場合は、遠隔手話サービスを利用するなどの方法もあります。

聴覚障害の場合は、対応次第でいくらでも変える事はできます。結局対応の仕方を知っているか、知らないかによって、これはわかれます。そして、こちらも対応する方、聴覚障害の方、どちらにとっても良い環境になります。

盲導犬も「盲導犬の衛生面は、こうなってます」と理解できれば、不安面もなくなります。他のお客さんに関しても「盲導犬は、しっかり衛生管理しているので大丈夫ですよ」と言える事ができれば、お客さん側も安心します。そのように理解が進めば、レストランにも視覚障害の方にもその他のお客さんにも良い環境になるでしょう。

今現在は、せっかくネットがあるのですから、知の共有化を進めていく事が、解決にむかうと個人的には、考えています。いきなり変わる事は、難しいにしても、少しずつ浸透させていく事は、可能ではないかと思っています。少なくとも法律を作って無理矢理規制させるよりは、解決しやすくなるのではないでしょうか。

法律があるから守るのではなく、お互いの事を理解して受け入れる方針でないと、この問題は解決しないように、個人的には思います。

あとがき

障害者差別解消法に関して読んでいる時に、思った事を記載してみました。どうしても日本は、規制、規制……としがちですが、規制してもこの問題は解決しないと個人的には、思いました。重要なのは、お互いの理解だと思います。

恐怖を感じる理由は、その事について、知らないからです。私自身も精神障害の方に関しては、知らない事ばかりですので、正直どのような人なのか、想像がつきません。だから”怖い”と感じるわけですね。色々調べても見ましたが、状況の理解が未だにできていません。もし上記のような例に自分が遭遇したら……を考えると入店拒否は、申し訳ない限りですが、ありえると考えました。そこで思ったのが、相手への理解が足りない事です。

聴覚障害に関しては、十八番ですので、状況がよくわかります。であれば「こうすれば良いのでは?」という事がすぐに思い浮かびます。これは、逆に知識があるからこそ、対応できるという事であり、知識があるからこそ、怖いとは思いません。

そこから思う解決策は、知識の共有であると私は、考えています。そう簡単な事ではない事は、重々承知ですが、それでも少しずつ行っていく事が重要なのだと思います。

PS、盲導犬に関して、もし不衛生っぽい……と感じるなら、犬用のシャンプーを使うのも手ですね。人は、衛生か、不衛生かは、見た目と匂いで判断します。であれば、見た目を綺麗にして、犬そのものから「フローラル」な香り、あるいは、石けんの香りがすれば、衛生的にうつります。もちろん、犬そのものに何らかのアレルギーや思い込みが激しい方には、何をやっても通用しませんが、一般の方には、通用する方法ではないか……そんな事も思いました。

匂いは、馬鹿にできないくらい強力な衛生効果を持ちます。いいにおいがするだけで清潔であると思った事はありませんか?特に石けんの匂いは、無意識に清潔さを訴えるので、かなり強力な衛生効果を持ちます。各洗剤メーカーがいいにおいがするものばかり出すのは、そのような理由からです。いいにおいがするからと言って、綺麗である保証は、どこにもないのですが、人はいいにおいがすると無意識に綺麗なものだと思い込みます。ここを利用するのも手だな……と思ったブラックな私でした。

 

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この記事を書いた人:深井 順一
自己紹介
聞こえにくい人を支援するお店、パートナーズ補聴器、代表。生まれつきの難聴者である事、補聴器の販売をしている事、この二つの視点で、ブログを書いています。お店では、耳の状態を理解した後、効果的な補い方を導き出し、聞こえの改善を行なっています。私に関する内容は、書いている人の詳細になります。当店の情報は、こちらにまとめています。場所は、東京都墨田区の本所吾妻橋駅(都営浅草線)より徒歩3分のところにあります。

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