2つの視点を持つ人が書いている耳・補聴器ブログ

東京都墨田区で補聴器の販売をしている難聴者のブログ。補聴器や耳に関する事を書いています

補聴器のプログラムスイッチの概要と現在の傾向

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補聴器には、プログラムスイッチと呼ばれるスイッチがついています。このスイッチは、ボタンを押す事で、中に記録してある音に切り換えてくれるスイッチです。

補聴器で操作するものの中には、ボリュームとプログラムスイッチの二つがあるのですが、いまいちよくわからないのが、このプログラムスイッチだと思います。

そこで、今回は、このプログラムスイッチに関して載せていきます。このスイッチの理解に役立てば幸いです。

プログラムスイッチとは

プログラムスイッチとは、冒頭のとおり、補聴器の中に記録してある音を切り換えてくれるスイッチです。補聴器は、一つ、一つに聞くモード(プログラム)があり、そのモードの切り換えを行うのがプログラムスイッチになります。音のメモリー機能といった方がわかりやすいのかもしれません。

一般的なものは、普段聞くモード、騒がしい中で聞くモード、この二つが搭載されており、騒がしところに行ったら、ボタンを押して、切り換えるというものです。比較的静かな中で聞く状況と騒がしい中で聞く状況は、異なりますので、それぞれの環境に適したメモリーを予め搭載しておく事で、それぞれの環境にあった音の聞こえに切り換えて対応するという事ができるようになります。このような事を可能にするのが、プログラムスイッチです。

こちらは、予め補聴器の中にプログラムを組んでおくことにより、使用する事ができます。こちらを組んでおかないと使用する事ができません。

補聴器別プログラムスイッチの場所

耳かけ形補聴器のプログラムスイッチ

プログラムスイッチの場所は、耳かけ形補聴器の場合、大抵がボリュームの上にあります。このボタンを押すと、メモリーが搭載されている場合、切り替わります。

耳あな形補聴器のプログラムスイッチ

耳あな形補聴器の場合、ポッチのようなものがプログラムスイッチになります。こちらもボタンを押す事で、切り替わります。なお、状況によって、耳あな形補聴器には、プログラムスイッチがない場合もあります。

プログラムスイッチの音について

ほとんどの場合において、スイッチを押すと音を鳴らしてお知らせしてくれます。これは、ボタンを押しただけですと本当に切り変わっているのかわかりづらいという事から、合図をする意味で鳴るようになりました。一応、補聴器側の設定にて、その音を鳴らさないようにしたり、プログラムスイッチそのものを効かないようにする事もできます(プログラムは変更できなくなります)。

また、聞こえてくる音量も変える事ができます。聞こえてくる音が大きい、もしくは、小さくて聞こえにくい場合は、その音量を調整する事もできますので(一部の音は、できない場合あり)、気になる場合は、補聴器屋さんに相談してみるのも良いでしょう。

プログラムスイッチでできる事

このスイッチがある事により、様々な音の状態を入れておき、使用したい時に使用する事ができます。上記の例に出した通常のモードと騒がしい中で使用するモードのように、予め作っておけば、使用したい時に切り換えて使用できます。補聴器によっては、プログラムを複数搭載し、使用したい時別に使用する事もできます。

多くのプログラムスイッチは、補聴器側で操作する場合、押して切り換えるタイプであり、順番通りにしか切り替わりません。例えば、①通常使うモード②騒がしい中で使用するモード③電話で使うモードといくつか設定しておいた場合、聞いているモードが①だったとしたら、②を通り越して、いきなり③に変更する事は、できません。そのため、スイッチの順番は、使用優先度を考えたうえで行う必要があります。これらのプログラムは、順番を変えられるものが多くありますので、使用していて、切り換えにくい、もっと適切に切り換えたいという場合は、補聴器屋さんに相談してみるのも良いでしょう。

特殊な機能も使用できる

プログラムは、特殊なものを使用するために、組む場合もあります。例えば、Tコイルと呼ばれるものがあるのですが、Tコイル(テレコイル)は、磁気を利用した音声通信システムを使用する際に、必要となります。これは、マイクに離した音声が直接、耳に届く音声通信システムです、通称、磁気ループと呼ばれています。

磁気ループは、音を受け取る補聴器にTコイルの設定をする事によって使用できます。施設に磁気ループが敷いてあるところで、Tコイルの設定に補聴器の状態を切り換える事により、マイクに入力された音声を直接耳で聞く事ができます。これにより、非常に音声が聞きやすくなります。

その他、有名なものは、FMやRogerと呼ばれる機器を使用する際にもプログラムスイッチは使われます。これもまた、通信装置の一種になります。FM電波、もしくは、無線通信の技術を利用して、音声を補聴器に直接届けてくれます。これもまた、非常に良く聞こえ、さらに理解しやすくなります。もちろん、こちらも音を送る送信機、音を受け取る受信機の二つが必要となります。

補聴器を装用しており、これらの機器を使用する場合は、予め、これらに反応するプログラムを組んでおく必要があります。プログラムスイッチは、このような特殊な機器を活用する際にも使用されます。

プログラムスイッチの現状

プログラムスイッチの現状としては、操作する方は操作し、操作しない方は、全く操作しないような二極化が進んでいるように感じます。上記の中の特殊な機器を使用する環境下にある方は、使用する機会は多くなるのですが、一般的な場合は、かなり少なくなっているように個人的には、感じています。

今現在は、静かなところで聞く設定(プログラム)、騒がしくなった時に聞く設定、騒がしくなり、かつ人の話しを聞く場合の設定など、補聴器がこれらをオートで対応してくれる機能が主流なため、プログラムスイッチそのものを操作する事は、少なくなってきています。自分で操作するより、補聴器が状況を理解して、切り換えてくれるオート系のプログラムは、楽でかつ自動的に聞こえやすくしてくれる優れものです。

もちろん、こちらは、あくまでも補聴器が良いと思う環境に変化していますので、必ずしも本人の意志を反映して、聞こえやすくしているか……と言われれば、そのような事は、ありません。しかし、徐々に機能も良くなってきており、聞こえのサポートをしやすくなってきました。

これらの影響により、特殊な機器を使用する環境下にある方か、自分自身で操作をしたい方か、この二つのどちらかに当てはまるケースにのみ、プログラムスイッチは、使用されています。

あとがき

プログラムスイッチについて載せてみました。プログラムスイッチは、時代の産物か、自動で音を切り換える事が主流になった現在では、特殊な機器を使用する方くらいしか、使用する機会が少なくなってきました。補聴器が良くなってくれば、自然と操作そのものが少なくなってきますので、ある意味正しい進化なのかもしれません。健聴の方が、耳の聞こえを変化させる事がないように、補聴器も適切に調整されたものほど、ボリュームやスイッチを使用して、音を変化させる事は、少なくなります。さらに、それを自動でしてしまうのでしたら、操作そのものは、少なくなって当然とも言えます。

なお、自動で音を切り換える補聴器は、増えてきてはいるのですが、全てが全てそのようになっているわけではありません。自動で音を切り換える機器は、ほとんどが高額な補聴器となり、ある程度お値段がする補聴器にしか搭載されていません。その点は、ご注意ください。

また、プログラムスイッチを活用される方は、プログラムの順番を入れ替える事ができますので「こうできないか」と思う事があれば、補聴器屋さんに相談してみましょう。もっと活用しやすいように変化できるかもしれません。上記にも記載しましたが、プログラムスイッチの順番は使用頻度で優先順位を決めていきます。

これらの事がお役に立てば幸いです。

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この記事を書いた人:深井 順一
自己紹介
聞こえにくい人を支援するお店、パートナーズ補聴器、代表。生まれつきの難聴者である事、補聴器の販売をしている事、この二つの視点で、ブログを書いています。お店では、耳の状態を理解した後、効果的な補い方を導き出し、聞こえの改善を行なっています。私に関する内容は、書いている人の詳細になります。当店の情報は、こちらにまとめています。場所は、東京都墨田区の本所吾妻橋駅(都営浅草線)より徒歩3分のところにあります。

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