2つの視点を持つ人が書いている耳・補聴器ブログ

東京都墨田区で補聴器の販売をしている難聴者のブログ。補聴器や耳に関する事を書いています

耳あな形補聴器は、アメ耳だと作っちゃダメ?


耳あな形補聴器の相談の中には、タイトル通り、アメ耳だと作っていはいけないのでしょうか?という質問をいただく事があります。耳あな形補聴器の欠点の一つとしては、アメ耳ですと、故障が多くなりやすいという事があげられます。さて、実際は、どうなのでしょうか。

結論から申し上げますと作ってはいけない事はありません。ただ、ある程度補聴器に関して理解しておく事、そしてお手入れが必要になります。今回は、こちらについて、どのような事が考えられるかを載せていきます。

アメ耳でも製作は可能

冒頭の通り、結論から申し上げますと作ってはいけない事はありません。しかし、アメ耳の耳に補聴器を製作すると、どのような事が起こるかを考えておく必要があります。それをクリア(改善)できれば、あるいは、承諾いただければOKです。

アメ耳の場合起こる事として

  • 補聴器が汚れやすくなる
  • 補聴器の音が止まりやすくなる
  • 補聴器が故障しやすくなる
  • 耳が詰まりやすくなる

この四つが起こります。では、それぞれ見ていきましょう。

補聴器が汚れやすくなる

アメ耳の場合、耳垢の量にもよりますが、補聴器そのものにまとわりつく事が増えるため、補聴器そのものが汚れやすくなります。私自身、アメ耳であり、耳あな形補聴器を使用していた頃の経験ですが、補聴器そのものが汚れやすい傾向がありました。どうしても補聴器そのものは、使うと使う程、汚れやすくなります。

補聴器の音が止まりやすくなる

耳あな形補聴器の場合、耳の穴の中に入れる部分の先端から音が出ています。その部分を塞いでしまうと、簡単に音が聞こえなくなってしまいます。耳垢が多い場合、耳あな形補聴器そのものの音を塞いでしまう危険性が上がります。

こちらも耳垢の量に比例して起こりやすくなります。多い方ですと、すぐ詰まってしまいますので、音が聞こえにくくなってしまう頻度が、多くなる事があります。

補聴器が故障しやすくなる

耳あな形補聴器の場合、耳の穴の中に入れる部分に部品そのものもあります。その部品が耳の中の湿気に影響を受けやすく、一般的な補聴器よりも故障率が上がってしまいます。この部分が最大のネックです。

故障については、人によって異なります。多い方ですと3〜4ヶ月に一度から、半年に一度くらいあります。故障する確率が高いと、故障時に困る回数も増えます。補聴器を購入した方が最も困るのは、故障した時です。普段より聞きにくい状態というのは、想像以上に心理的負担は、大きくなります。この点もネックポイントの一つとなります。

耳が詰まりやすくなる

こちらは、耳あな形補聴器に限ったお話しではなく、耳の形を作って製作するタイプのものに共通する要素となります。耳の形をとったものを耳に使用すると、耳垢を奥に追いやってしまう事が多くなるため、ある日、突然、聞きにくくなるという事が起こりやすくなります。特に耳垢が多い方は、耳垢が奥で詰まってしまうという事が起こりえますので、注意が必要です。

アメ耳の場合、耳の中に滞留する事が多くなるため(粘りついてしまうため、耳の外に出にくい傾向があります)、このような点も注意する必要があります。

それぞれの改善方法

さて、アメ耳の場合に起こる事を記載させていただきましたが、それぞれにおいての改善方法についても載せていきます。一部のものは、どうしても起こってしまうものですので、改善というより対応方法となります。

汚れに関する対応

こちらは、汚れたら掃除をする、ただそれだけになります。ティッシュで拭いていただいてもいいですし、市販のアルコールタイプのポケットティッシュで拭いていただいても良いです。アルコールタイプであれば、除菌もできて、さらに綺麗になりやすくなります。

音が止まりやすくなる事の対応

耳あな形補聴器の入り口の部分に関しては、各メーカーで汚れが奥に入らないようフィルターを付けています。仮にこの部分が詰まって音がでなくなったとしても、この部分は取り替え可能な部分であり、取り替えていただく事で、すぐに使用できるようになります。細かい部品になりますので、初めは大変かもしれませんが、慣れると簡単に交換する事ができるようになります。

交換する部品に関しては、各社800〜1200円(税別)の間で、8〜12個くらい入っているパックを販売しています。この部分は、ご自身で交換できるのでしたら、音が止まりやすくなったとしても自分自身で対応できる事となります。

補聴器が故障しやすくなる事の対応

この場合においては、残念ながら改善方法がありません。こちらの内容を了承のうえ、使用いただく事になります。故障の軽減については、乾燥剤を使用いただく事となります。夜寝る前、あるいは、長期間使用しない時は、乾燥剤に入れ、できる限り、湿気を取り除いていただく事をお勧めします。こちらをしても故障が無くなるわけではないのですが、故障の確率は、減ります。

また、故障時の際も考えていただく事をお勧めします。中には、補聴器販売店さんの方で、補聴器の故障時に、代替機を貸してくれるところもあります。耳かけ形補聴器である事、そして、古い補聴器になる可能性があるのですが、聞こえにくい状態で、一週間〜二週間過ごすよりはだいぶましになります。

アメ耳の方が、耳あな形補聴器を装用する場合、これらの事をご了承のうえ、お求めいただく事になります。

耳が詰まりやすくなる事の対応

耳が詰まりやすくなる事の対処方は、詰まってしまった場合、耳鼻咽喉科に伺う事となります。

耳の穴の大きさにより、こちらは、大きく変化しますが、耳の奥が小さい場合は、それだけ詰まりやすくい傾向があります。仮に詰まってしまった場合、無理に耳掃除をして改善しようとすると、反って耳を傷つけてしまったり、あるいは、耳垢を奥においやってしまい、改善する際、大変になる事もあります。

もし、仮にこのようになってしまった場合は、耳鼻咽喉科さんに行き、取り出してもらった方が安全です。ご面倒かもしれませんが、耳を傷つけてしまうと、その痛みで、補聴器そのものをつけられなくなってしまう事もあります。そのようになるよりは、確実な方法として、耳鼻咽喉科さんで見ていただく事をお勧めします。

まとめ

アメ耳の方でも耳あな形補聴器を製作する事は、可能です。耳あな形補聴器を製作したい意欲によって、お勧めは異なってしまうのですが、どうしても耳あな形補聴器が良いという場合は、上記の事に気をつけましょう。仮に何となく耳あな形補聴器が良いという場合は、耳かけ形補聴器の方が良いかもしれません。

こちらの事を行ってまで、耳あな形補聴器にしたいか、これだけの事をするなら耳かけ形補聴器で良いとなるかは、ご自身次第となります。

あとがき

耳あな形補聴器は、アメ耳だと作っちゃダメ?という事で、その疑問に答えるべく記載してみました。作ってはいけない事はありませんが、どれほど耳あな形補聴器が良いのかにより、異なります。何となく程度でしたら、耳かけ形補聴器の方が良いかもしれませんし、耳あな形補聴器を熱望するのでしたら、上記の事を意識していただければOKです。

可能であれば、補聴器販売店に、故障時、耳かけ形補聴器を借してもらえるのかを伺っておくと良いかもしれません。耳あな形補聴器は、その方に合わせたオーダーメイド補聴器ですので、借りようがありませんが、耳かけ形補聴器であれば親切なところは、貸してくれる事もあります。壊れやすいものに対する対処法は、壊れないようにする事もそうですが、壊れた時にどうするかも含まれます。このような点も考えておくとより安心ですね。

これらの内容がお役に立てば幸いです。

 

この内容をご覧になった方は、こちらの内容もお勧めです。

リンク:耳かけ形補聴器、耳あな形補聴器を選定する2つのポイント

リンク:音場閾値測定で目指す補聴器を装用した聞こえの目安

リンク:補聴器のプログラムとプログラムでできるようになった事

リンク:補聴器の性能の一つ、抑制機能を理解する三つの事


この記事を書いた人:深井 順一
自己紹介
聞こえにくい人を支援するお店、パートナーズ補聴器、代表。生まれつきの難聴者である事、補聴器の販売をしている事、この二つの視点で、ブログを書いています。お店では、耳の状態を理解した後、効果的な補い方を導き出し、聞こえの改善を行なっています。私に関する内容は、書いている人の詳細になります。当店の情報は、こちらにまとめています。場所は、東京都墨田区の本所吾妻橋駅(都営浅草線)より徒歩3分のところにあります。

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