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東京都墨田区で補聴器の販売をしている難聴者のブログ。補聴器や耳に関する事を書いています

補聴器で音楽を聞くには?

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補聴器で音楽を聞くには、どのようにしたら良いでしょうか。補聴器を装用しながら、ヘッドホンをかけたり、あるいは、補聴器を外し、ヘッドホンをかけるといった事は、想像に容易いのですが、それ以外に、補聴器そのものを利用して音楽を聞く方法は、ないのでしょうか。

補聴器には、ある特殊な機器を使用したり、あるいは、補聴器そのものが特殊なものであれば、音楽をより効果的に聞くことが可能になります。実際には、音の好みもありますので、気に入るかどうかは、別の問題なのですが、今回は、どのようなものがあるのかをご紹介します。

補聴器で音楽を聞く方法

補聴器を使用し、音楽を聞く方法には、思いつく限り

  • Bluetooth機器を使用する
  • Tコイルを利用する
  • オーディオシューを使用する
  • スマートフォンと同期できる補聴器にする

この四つが考えられます。補聴器を使用して音楽を聞く方法は、意外に多くあります。

Bluetooth機器を使用する

Bluetooth機器の特徴は

  • 長所:耳が煩わしくない
  • 短所:電池の持ちが悪くなる
  • 金額:20,000〜30,000円
  • 備考:特定の補聴器しか使用できず

各メーカーでは、無線の規格であるBluetoothを使用し、補聴器に音声を飛ばし、聞こえるようにする機器があります。例えば、数ある補聴器メーカーの一つフォナックジャパンのものですと、以下のようなものがあります。

コムパイロット

※画像はフォナックジャパンより引用

こちらは、コムパイロットと呼ばれる機器なのですが、Bluetoothの通信を可能にする機器です。こちらを使用すると、Bluetoothが入っている電話機(主に携帯電話、スマートフォン)と通信する事で、直接電話の音声が耳に入るようになったり、コムパイロットそのものに音楽プレーヤーを繋げる事で、その音楽を直接、耳に届けるといった事もできるようになります。

使用方法としては、初めにいくつか通信させるのに必要な設定があります。それさえ済んでしまえば、あとは、ボタン一つ、あるいは、接続するだけでできるようになります。基本的に首にかけていただいて、使用しますので、あまり邪魔になりません。さらに耳に何も付ける必要がありませんので、楽という事が言えます。

ただし、この機器を使用すると、補聴器の電池の消耗が激しくなります。基本、この手の通信系の機能は、電池の消耗量が増える傾向にありますので、仮に今まで1週間ほど使用できていたとしますと、2〜3日で電池がなくなります。もちろん、その状態で使用し続けた場合に限ります。

また、この機器は、ある程度上のランクの補聴器にしか対応ができません。お値段を抑えているものですと、このような機器と通信する機能を省く事で、金額を抑えていますので、この機器そのものが使用できない場合があります。使用したい場合は、まず補聴器が対応可能かどうかを見る必要があります。

Tコイルを使用したもの

Tコイルを使用したものの特徴は

  • 長所:操作が簡単
  • 短所:ノイズが入る事がある
  • 金額:約1万円ほど
  • 備考:Tコイルの設定の必要あり

があります。こちらは、数が多いため、最もメジャーだと考えられる自立コムさんのM-リンクを紹介します。Mリンクとは、このような機器です。

Mリンク

※画像は自立コムより引用

こちらのみですと、いまいち想像がつきにくいと思いますので、使用画像も載せてみます

m-link-3

※画像は自立コムより引用

こちらは、耳にかけて使用するタイプです。先端が3.5mmミニプラグになっており、この部分を直接、音楽プレイヤー、パソコン、テレビに繋げれば、そこの音声が補聴器に入ってきます。昔からあるもので、最もポピュラーな商品でもあります。

長所は、比較的操作が楽である事が言えます。そして短所は、いくつかあり

  • 耳にかける
  • ノイズが入る事がある
  • コードが邪魔になる事がある

このようなものがあります。耳にかける商品ですので、耳に厚み、重みを感じやすくなります。簡単に言いますと耳に色々乗っている状態という事です。

Tコイル独特の欠点としては、蛍光灯やパソコンなど磁気が発生しているものから、ノイズを感じる事があります。ノイズと言いましても、凄く強いノイズではなく、ブーンといった小さい音です。このような音(ノイズ)が聞こえる事があります。

コードがあるものは、全てコードが邪魔になるケースがあります。一昔は、仕方がない事でしたが今は、コードレスも普及してきました。このような世界になってくるとコードがあるのは、少々邪魔に感じる事もあります。

なお、注意点としては、この商品を購入する場合、補聴器にTコイル用の設定をしていただく必要があります。この機器は、Tコイル用の設定にした状態で使用する事で、初めて使う事ができます。この点にご注意ください。Tコイル系の製品を使用する場合、何もせず、そのまま使用できる事はありません。そして、これらのものを使用する時は、Tコイル用の設定に自分で切り換え、使用するようになります。

補聴器販売店には、Tコイル用の設定をして欲しいといえば、すぐにやっていただけます。最近の補聴器であれば、ほぼ入っていますので、活用する事ができます。

なお、耳あな形補聴器の場合は、Mリンクそのものをお勧めしません。これは、あくまでも耳かけ形補聴器に合うものです。耳あな形補聴器の場合は、首にかけるタイプのTコイルループ、そして、Tコイルそのものが耳あな形補聴器の中に入っているかを確認する必要があります。

オーディオシューを利用したもの

オーディオシューのタイプは

  • 長所:ハードルが最も少ない
  • 短所:最も脆い
  • 金額:10,000〜15,000円
  • 備考:それぞれの補聴器ごとに適応オーディオシューが異なる

となります。

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※画像は補聴器メーカーオーティコンより引用

オーディオシューを利用するタイプは、そのまま道具を補聴器につければ使用する事ができます。使用イメージがなく、わかりにくい点は、申し訳ないのですが、基本的に、Mリンクが直接補聴器に刺さるようなイメージになります。①の部分を補聴器に接続し、その①に②を差し込みます。そして、その先端にある3.5mmミニジャックで、聞きたいところに差し込みます。これで、音楽や音声が直接耳に入るようになります。

ほとんどのものは、補聴器に音を入れる際、設定をする必要があるのですが、こちらのみ設定は必要ありません。そのまま使用できます。この点が長所です。

短所としては、

  • 少々壊れやすい
  • 耳あな形補聴器は使用不可
  • コードが邪魔になりやすい

の三つがあります。オーディオシューは、補聴器そのものに接続しますので、オーディオシューを付けっぱなしにしてしまうと、直接汗の影響を受けやすくなります。そして、このコードも、断線する事があります。こちらのタイプは、二つのうち、どちらかが故障すると、ノイズが聞こえるようになったり、音が聞こえなくなります。使うものが増えると、その分、聞きにくくなる可能性は高くなります。

こちらは、オーディオシューと呼ばれるものを接続する必要があるのですが、耳あな形補聴器には、接続ができません。ですので、耳あな形補聴器には、使用不可となります。

Mリンク同様、コードがありますので、その分、邪魔になりやすくなります。

オーディオシューは、楽な分、壊れる箇所が多く、聞こえにくくなる可能性は高い傾向があります。しかし、ハードルが低いという意味では、優秀です。

スマートフォンと同期できる補聴器にする

こちらの特徴は

  • 長所:スマートフォンの音声が全て、補聴器に入る
  • 短所:電池の消耗が大きい
  • 金額:片耳180,000〜
  • 備考:使用前に設定が必要

今現在の補聴器には、スマートフォンと同期できる補聴器が存在しています。有名どころは、スターキーのHaloで、スマートフォンと同期する事ができます。それにより、iPhoneの音声を直接、耳に届ける事ができる優れものです。

 

スターキーHaloのイメージ図

Halo

※画像はスターキージャパンより引用

長所は、何と言ってもスマートフォンに来る音声が全て補聴器に来る事です。音楽はもちろん電話の音声も聞くことができます。機能としては、Bluetooth機器と同じであり、Bluetooth機器という仲介役を通さなくても直接できるようになったというのが大きいです。

短所は、

  • 金額が大きい
  • 電池の消耗が激しい

の二つがあります。紹介させていただいた中では、最も金額が大きくなるのは、こちらです。補聴器そのものを変える必要がありますので、そこは、仕方がありません。Bluetoothを使って通信するタイプは、いずれも電池の消耗が大きいという事がありますので、こちらも欠点といえば、欠点です。逆にいえば、欠点というのは、このくらいしかないとも言えます。

使用する前に、セットアップする必要がありますが、それさえ済んでしまえば、簡単に使用できるようです。この部分は、ほとんどの製品にありますので、それぞれやり方が違うくらいの変化しかありません。

まとめ

補聴器で音楽を聞く場合、このような方法があります。様々な方法がありますので、一つ一つ、試してみる事をお勧めします。補聴器は、用意するのに時間がかかるものですが、それ以外ならすぐに試聴できるかもしれません。この点は、販売店によって異なりますので、ご了承ください。

これらの製品ですが、基本的に音質が異なります。ですので、いくつかもしその場で聞けるようでしたら、聞いてみて、どれが良いかを選ぶと良いでしょう。

私自身は、スマートフォンと同期できる補聴器以外は、使用してみましたが、どれも微妙に音が異なっていました。音の好みもありますので、もし試せるのであれば、一度聞いてから購入する事をお勧めします。

あとがき

補聴器で音楽を聞く方法についてまとめてみました。補聴器に音声を送るのは、意外にも多くありますので、試せるのでしたら、試してみたうえで使用するのが、最も失敗がありません。これらの内容が少しでもお役に立てば幸いです。

 

この内容をご覧になった方は、こちらの内容もお勧めです。

リンク:補聴器を磁気ループに対応させるには

リンク:補聴器のボリュームを上げても聞きやすくならない理由

リンク:自分の感覚に合わせて補聴器調整する事の弱点

リンク:補聴器の機能の一つ、自動プログラムはお勧めできる機能

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この記事を書いた人:深井 順一
自己紹介
聞こえにくい人を支援するお店、パートナーズ補聴器、代表。生まれつきの難聴者である事、補聴器の販売をしている事、この二つの視点で、ブログを書いています。お店では、耳の状態を理解した後、効果的な補い方を導き出し、聞こえの改善を行なっています。私に関する内容は、書いている人の詳細になります。当店の情報は、こちらにまとめています。場所は、東京都墨田区の本所吾妻橋駅(都営浅草線)より徒歩3分のところにあります。

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