2つの視点を持つ人が書いている耳・補聴器ブログ

東京都墨田区で補聴器の販売をしている難聴者のブログ。補聴器や耳に関する事を書いています

Please Tagと受け入れてもらうために必要な課題の分離


先日武蔵野美術大学に行き、片耳美大生キクチさんの卒業制作作品、Please Tagを見てきました。先日行った内容に関しては、片耳美大生キクチさんのPlease Tagを見てきましたをご覧下さい。人々の願いから生まれたこのPlease Tagを見て、一晩色々と考えさせられました。

Please Tagは、自分自身が伝えにくい事を伝えるという事を容易にする道具であり、自転車でいう補助輪のようなものだと個人的には、思っています。Please Tagの特徴を考えると、あと一歩足りないものがあると感じました。人に受け入れてもらうためのプロセスから、このPlease Tagに関して、感じた事を記載していきます。

Please Tagで思う事

私自身が一晩考えたうえで、感じたのは

  • それだけ自分の事を言いにくい人がいる事(需要)
  • 仕組み的に抜けているポイント(足りないもの)

があるという事です。

言いにくいという状況は

言いにくいという状況ですが、個人的に考えるに

  1. 言いたいけどタイミングに悩む
  2. 耳の事を知られたくない
  3. 明らかに気付いてそうだが、言う方が良いのか

この三つが存在しています。多いのは、言いたいけれどもタイミングに悩むor耳の事を知られたくないので、言いにくい、厳密には、言いたくないというケースです。恐らく大半のケースでは、このどちらかに分かれると思います。そして、少ないのは、病院や補聴器販売店あるいは、何らかの形で、補聴器、耳に携わっている方に、申し出るという事です。

この中で、需要があるのは、①と③で、特に①に関しては、有効そうです。本人にその意思があり、そうしたいのであれば、Please Tagは、まさに、本人がしたい事を支援する道具と言えます。

仕組み的に抜けているポイント(足りないもの)

では、この方々が実際にPlease Tagを使用すれば何でも解決するかと言えば、個人的には、少々疑問を感じます。お願いを聞いていただくには、二つのステップ

  • 自分がお願いを言う事
  • 相手がお願いを受け入れてもらう事

この二つが必要であり、Please Tagはあくまでもお願いを言う事を支援する道具です。言い換えれば、お願いを受け入れる事までは、残念ながら保障しません。ここは、Please Tagに限らず、どのようなものもそうです。

ここで、私自身が思うのは、タイトル通り、課題の分離が大切になってくるという事になります。

私自身が思う支援に必要なもの

私自身が思う支援に必要なものは、アドラー心理学の通りですが、他者との課題を分離する事が必要ではないかと考えています。アドラー心理学に関しては、人と接する事が苦手な方にお勧めする嫌われる勇気にまとめています。難聴の人に必要なものは、何かを私自身がまとめたものです。

さて、本題に戻しまして、人にお願いをする際には、

  • 他人の問題に踏み込まない
  • 他人は変えられない

という事を理解しておく必要があると私は思っています。上記の内容に沿って言い換えれば、お願いを聞いてくれるかは、相手次第であり、たとえ受け入れてくれなかったとしても、それは、相手の課題であると理解する事です。

自分が無理に言い聞かせ、仮に相手が承認したとしても、後で猛烈な反発が来たり、違う所で歪みが出てきたりします。アドラー心理学の本の中にも出てきますが、勉強しない子どもを無理に言い聞かせて勉強させるのが格好の例となります。このようにしてしまうと相手にとっても自分にとっても良くないのは、明白です。

お願いを受け入れてくれるというところには、アドラー心理学が有効だと個人的には思います。

Please Tagは無駄なのか?

このように記載しますと、一部の方は、もしかしたら無駄のように感じるかもしれません。しかし、私は、無駄になる事は、一切ないと思っています。それには

  • 0と1という極論ではない
  • 遠い知人の方が協力してくれる

この二点から思います。

物事を考える際に0と1で表現する方(別名:極論)もいますが、私は、このように思う事はありません。このTagを使う事で、その方の受け入れやすさは、変わる可能性はあります。人は不思議で、近い存在であるとあるほど、協力しにくく、遠い知人クラス(少し知っているくらい)の方が、協力してくれる可能性が高くなります。それは、お願いであれば、あるほど、そのようになります。

また、赤の他人であったとしても、協力してくれるケースもあります。電車の中で席を譲るなどは、まさにその例でしょう。知人かどうかを確かめてから、席を譲る人は、ほとんどいません。

全ての人が協力してくれる、受け入れてくれる事は、まずありませんが、少数の方でも受け入れてくれる方を増やす事は、十分可能だと私は思います。であれば、Please Tagには、その価値があるとも言えます。

+αをするために

さて、こちらの内容をまとめますと

  • お願いを言う事→Please Tag
  • お願いを受け入れてもらう事→他者と自分の課題を分ける

という事になります。こちらのものを+αするには、アドラー心理学がお勧めです(でたー!)。個人的には、聞こえにくい方、あるいは、何か人に伝える事が必要な方には、必要なものだと思っています。アドラー心理学は、嫌われる勇気が最もわかりやすくお勧めです。

Please Tagは、伝えたい事を支援する道具ではありますが、こちらのみで完結する事はありません。個人的には、伝える事+ある程度の割り切りをもって(受け入れられない事も想定しつつ)人と接していければ、より良くなると考えています。

少しでも受け入れてくれる、あるいは、気にしない方が周りに増えれば、それは、Please Tagの価値という事になります。

本日もむさびは営業中!

本日もPlease Tagは、展示中です。興味を持った方は、実際に手に取り、どのような支援(仕組み)が必要なのか、どのようにしたら、もっと良くなるのかを考えて見るのも良いと思います。こちらに書いたのは、あくまでも私の意見であり、こちらを読んだあなたがPlease Tagを手に取った時、どのように感じるかはわかりません。

実際のものを見て、考えてみるのも大切です。おっと行く際は、こちらのTwitterをご覧下さい。

卒制展は、1月15日(金)〜18日(月)までやっています。

Please Tagに関しては、こちらにWebサイトがあります。リンク:Please Tag

実際に見てみる事、考えてみる事で、思わぬ発見があるかもしれません。そして、製作者さんとお話しする事で、何かわかる事もあると思います。気になっている方は、ご覧になってみてはいかがでしょうか。

 

この内容をご覧になった方は、こちらの内容もお勧めです。

リンク:聴力を測定するアプリMimi ヒアリングテストの登場

リンク:髪で音を感じるONTENAというものがあるらしい……

リンク:音を振動やライトで教えてくれるアプリOtoSense

リンク:発話障害を音声認識で改善させるTalkitt


この記事を書いた人:深井 順一
自己紹介
聞こえにくい人を支援するお店、パートナーズ補聴器、代表。生まれつきの難聴者である事、補聴器の販売をしている事、この二つの視点で、ブログを書いています。お店では、耳の状態を理解した後、効果的な補い方を導き出し、聞こえの改善を行なっています。私に関する内容は、書いている人の詳細になります。当店の情報は、こちらにまとめています。場所は、東京都墨田区の本所吾妻橋駅(都営浅草線)より徒歩3分のところにあります。

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