2つの視点を持つ人が書いている耳・補聴器ブログ

東京都墨田区で補聴器の販売をしている難聴者のブログ。補聴器や耳に関する事を書いています

補聴器を装用すると起こる5つの聞こえの変化


補聴器を装用する際に起こるのは、聞こえの変化です。この聞こえの変化は、どのような事が起こるのでしょうか。補聴器を装用している私自身が感じた変化を踏まえて、記載していきたいと思います。

装用している私自身が思うのは、補聴器を装用する際、どのような事が起こるのか理解しておく事とそれを少しずつでも受け入れていく事が大切だと思っています。この二つができれば、補聴器は自ずと味方になります。

補聴器で難しいのは音の価値観の変化

補聴器を装用した際、起こるのは、音の価値観の変化です。こちらをご覧の方の中には、補聴器を装用するとヘッドホンの音やテレビの音を大きくした感覚で、音が大きくなるとお考えの方もいらっしゃるかもしれません。しかし、補聴器がしている事は、これらが行っている増幅方法音とは、異なります。

試しに私自身の聴力に関して記載してみますと、このようになります。

私の聴力図と聴力低下具合

私の聴力図と聴力低下具合

私自身の聴力は、高い音ほど、聞こえにくくなっています。この図は、縦軸がどのくらい音がききにくくなっているかを表し、横軸が、音の種類(周波数、左が低い音、右に行くにつれ音が高くなります)を表しています。この図の0というラインからどのくらい低下したかを見ると、高い音ほど、下に来ている事がわかります。

では、私のような耳に補聴器は、どのような補い方をしてくれるのでしょうか。そのイメージについては、以下のようになります。

補聴器は聞こえにくい音ほど補う

補聴器は聞こえにくい音ほど補うようになっている

補聴器は一般的に聞こえにくい音ほど補うようにします。私の場合は、高い音ほど聞こえにくくなっていましたので、高い音ほど聞きやすくしている事がわかります。

聴力の場合、

  • 音の大きさ
  • 音の種類(周波数)

という二つの視点から、音を補うという事をしています。

では、ヘッドホンやテレビの音がしている音量増幅方法は、どのようなものなのでしょうか。こちらのイメージは、以下のようになります。

大抵の機器は、同じように大きくする

大抵の機器は、同じように大きくする

大抵の機器は、同じような音の感覚で大きくします。言い方を変えれば、ボリュームのみで操作をしている状態です。一般の方の聴力に合わせて周波数を決めると、ボリュームのみで事足りますので、それは仕方がありません。上記に私の聴力を記載させていただきましたが、難聴の方は、音の周波数ごとに一般の人と聴力が異なります。

耳が聞こえにくくなった際、その聞こえにくさを補うには、低下してしまった部分を重点的に補います。それは、聞こえにくくなるところ(周波数)が人により、異なるからです。そのような部分を重点的に補い、人が感じている感覚に近づける方法が、各周波数をそれぞれ補う方法となります。

周波数ごとに補うとどうなるのか

しかし、周波数ごとに補うと、音の感覚が変化します。これも私の聴力図を使って見てみましょう。

再び私の聴力図(オージオグラム)

再び私の聴力図(オージオグラム)

私の聴力は、このように高い音ほど聞こえにくい耳になります。つまり、聴力が下がった状態で聞き続けた音の感覚は、高い音を認知しづらい状態、あるいは、聞こえにくい状態で聞き続けた音質という事になります。音は、高い音、低い音のみが存在している訳ではなく、様々な周波数が合わさって一つの音を感じています。そのため、補聴器のような周波数単位で聞こえを改善させるものを装用すると、今まで聞こえてきた感覚が変化します。

実際に私自身、最近感じたのは、音楽の音色でした。こちらの詳細は、

リンク:Mリンクの音質を自分の耳で試した結果と感じた事

リンク:音のイメージを膨らませる事と実際に聞いてみる事は違う

に譲りますが、簡単に記載しますと、難聴の耳で感じた感覚と補聴器を装用して聞く音は違うという事です。その変化に関して記載したものとなります。

特に音の音色の変化は、まさに補聴器にも通用する事であり、なぜそのような事が起こるかと言いますと、その理由が上記となります。

補聴器は周波数レベルで改善をさせますので、音の感覚が変化します。

別の例から見る補聴器がしている事

音楽プレイヤーでは、音の大きさを操作するボリュームと音質を操作するイコライザーがあります。音楽で例えますと補聴器がしているのは、この二つを操作している事です。

ボリュームは、全体的な音の大きさのみを変化させます。大きさが変化すると単純に音が聞きやすくなります。そして、イコライザーを操作すると、聞こえてくる音質が変化します。こちらは、音の大きさが変化するのではなく、音色が変化するという事ですね。

音には、

  • 大きさ
  • 周波数

この二つがありますので、基本的に補聴器は、この二つの視点で補う機器となります。実際にしている事は、それ以上の事をあれこれしていますが、基本は、この二つの視点で補っています。

感覚が変化する具体的な例

では、補聴器を装用すると、どのように感覚が変化するのでしょうか。こちらに関して、私自身が実際に装用している身から記載しますと

  • 音が全体的に大きくなる
  • 音が全体的に高く感じるようになる
  • 今まで感じた事がない音が聞こえるようになる

となります。音量を大きくすれば音そのものは、聞きやすくなります。そして、高い音が元々聞こえにくい私が補聴器で高い音も含めて補うと、今まで聞いていた感覚と異なり、全体的に感じる音質が高く聞こえてきます。さらに、今まで聞いた事がないような音まで聞こえてくるようになります。

基本的に補聴器を装用すると、この三つが起こります。言い換えれば

  • 音量の変化
  • 音質の変化

が起こると言う事です。なお、厳密には、音が聞こえるようになる事で、聞こえる音の範囲(距離、感じ取れる周波数)も変化します。これにより、遠くの音に気が付くようになったり、今まで聞こえていなかった音も感じるようになります。

感覚の変化を受け入れる事が大切

補聴器を装用するうえで重要なのは、感覚の変化を受け入れる事です。これは、補聴器を装用し続ける事で、軽減し、やがては、補聴器を装用して聞こえてくる音が普通のように感じます。※人により異なるケースはあります。

補聴器で難しいのは、この感覚の変化を受け入れる事です。誰でも今まで感じた感覚と異なる感覚を感じるようになれば、それは違和感を感じます。人は、今まで感じてきた感覚で「良いか」「悪いか」を決めています。今までこのように感じてきたから、その感覚がベースとなり、仮に聞こえにくい状態だとしても、その耳で感じた音質が普通のように感じます。この感覚は、私自身もよくわかります。

しかし、もし聞こえるようになりたいとお考えなら、このように感覚が変化する事を受け入れる必要があります。

ただ、誤解いただきたくないのは、感覚が変化するのは、違和感を感じると言う悪い面しかないわけではありません。私自身も最近、音楽を聞いて改めて考えさせられたのですが、聞こえるようになるというのは、新しい発見もあります。その際に感じたのは、

  • 話し(音)が聞こえやすくなる
  • 聞こえていなかった音が聞こえてくる

これらの事です。まさに、これらのために補聴器を使用するわけですが、これらのものは、聞こえにくい耳のままでいるより、聞こえやすくなります。

聞こえの変化をどのように捉えるかで補聴器の価値は変化します。私は、聞こえるための第一歩として良い変化であると認識しています。

装用する場合は、予め理解しておこう

何が起こるか予め理解しておくと意外と物事はうまく行きます。補聴器を装用している身からしますと「音の感覚が変化する事」こちらについて、ぜひ知っておいていただきたいと思います。具体的には、

  • 音が全体的に大きくなる
  • 音が全体的に高く感じるようになる
  • 今まで感じた事がない音が聞こえるようになる

こちらに加え、さらに

  • 今まで聞こえていた音が大きくなる
  • 遠い音まで聞こえやすくなる

こちらも追加します。難聴の耳で聞こえている音は、基本音が大きいものです。ですので、補聴器を装用すれば、自ずと今まで聞こえていた音は、今までより大きく感じるようになります。これは、騒がしいところでも共通する事でもあります。騒がしいところは、今まであまり騒がしく感じた事はないかもしれませんが、音が聞こえるようになるととたんに騒がしく感じるようになります。遠いところにある音は、聞こえにくい耳の場合、感じていない事が多いのですが、補聴器を装用すると、より遠くの音に気が付きやすくなります。

音が大きく聞こえると聞きますと、うるさすぎるのではないかとご心配になるかもしれません。補聴器は、必要以上に音を大きくする事はありませんので、音が大きく感じる事はあっても、うるさすぎて負担がかかりすぎるようにはしません。音の大きさに関しては、難しい点もあるのですが、このような考えの元、補聴器は、調整しています。

補聴器をお考えの場合、良くも悪くも音の感覚が変化する事を理解いただければ、受け入れる準備ができ、補聴器を扱いやすくなります。

 

この内容をご覧の方は、こちらの内容もお勧めです。

リンク:ある人に教えてもらった音が聞こえるという事の意味

リンク:初めて補聴器を装用する時における使用時間について

リンク:補聴器を装用するとおこる、こもる、響くにどう立ち向かうか

リンク:補聴器を使用する気がない人に、補聴器は難しい


この記事を書いた人:深井 順一
自己紹介
聞こえにくい人を支援するお店、パートナーズ補聴器、代表。生まれつきの難聴者である事、補聴器の販売をしている事、この二つの視点で、ブログを書いています。お店では、耳の状態を理解した後、効果的な補い方を導き出し、聞こえの改善を行なっています。私に関する内容は、書いている人の詳細になります。当店の情報は、こちらにまとめています。場所は、東京都墨田区の本所吾妻橋駅(都営浅草線)より徒歩3分のところにあります。

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