2つの視点を持つ人が書いている耳・補聴器ブログ

東京都墨田区で補聴器の販売をしている難聴者のブログ。補聴器や耳に関する事を書いています

中等度の感音性難聴の私が自分に合った補聴器を選んだ方法

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難聴の人間が補聴器の販売をしていますと「深井さんはどのように自分の補聴器を考えたのですか?」と言われたり「深井さんが耳かけ形補聴器を装用しているので、やっぱり耳かけ形補聴器が良いんですね!」と言われる事があります。私自身、生まれつきの感音性難聴なのですが、耳かけ形補聴器や耳あな形補聴器を実際に耳で試した経験から、最終結果として、耳かけ形補聴器を選択しました。言い換えれば、自分の耳で色々試した結果とも言えます。

ここで私がどのようにして補聴器を選定したのか、そしてなぜそのように選定したのかを記載していきます。中等度難聴の方の選定ではありますが、軽度難聴の方やギリ高度難聴の方にも当てはまり、年齢層としても、20〜50代くらいまでは適応します。補聴器を選ぶうえでの参考になれば幸いです。

私の状況

という事で、まず私の状態に関して記載していきます。

  • 聴力:両耳とも中等度難聴
  • 病状:先天性の感音性難聴と診断
  • 耳垢:湿性
  • 垢量:耳垢は結構多い
  • 現状:基本的にほとんど音が聞こえない
  • 使用:仕事場及び日常生活上
  • 備考:補聴器の大きさは全く気にせず

私の聴力は、以下の通りです。

現在の私の聴力

現在の私の聴力。典型的な中等度難聴

生まれつきの難聴で、昔からこのような聴力でした。医師からの診断は「先天性の感音性難聴」と言われました。いわゆる生まれつき耳が聞こえにくい状態です。

今現在の状況は、基本的に仕事をしていますので、聞こえないと仕事すらできません。もちろん、日常生活上でもないと友人と話しづらくなりますし、家族とお話しする事すらできなくなります。そのため、使用するところとしては

  • 仕事場
  • 日常生活上

の二つになります。

希望する形状は、どれでも良いという考えです。私自身が自分の補聴器を選ぶ際に考えたのは、

  • 聞こえを重視する
  • 長く使えるもの(故障しにくいもの)
  • 自分にとって扱いやすいもの

の三つになります。

私の状況に関しては、このようになります。

選択するうえでの補聴器の全体像

まずは、補聴器の全体像を見てみます。基本的に補聴器は、その方の難聴レベルがわかれば選択する事ができます。

対応する補聴器は、難聴レベルがわかれば理解する事ができる

対応する補聴器は、難聴レベルがわかれば理解する事ができる

補聴器のカタログには、どの難聴レベルが適合するのかをわかりやすく書いてあります。私の場合は、中等度難聴ですので、このカタログの場合は、中とかかれたものが適合します。ですので、それを選択します。

補聴器のカタログには、現行機種が載っていれば旧機種も載っています。旧機種を選ぶ理由はほとんどありませんので、基本は現行機種で考えていきます。

補聴器の形状には、

  • ポケット形補聴器
  • 耳かけ形補聴器
  • 耳あな形補聴器

の三つがあります。それぞれ形状は、

ポケット形補聴器の形状、耳せんを耳に入れて使用する

ポケット形補聴器の形状、耳せんを耳に入れて使用する

がポケット形補聴器

耳かけ形補聴器一覧、様々な種類がある

耳かけ形補聴器一覧、様々な種類がある

が耳かけ形補聴器

耳あな形補聴器一覧、耳あな形にも色々と形状がある

耳あな形補聴器一覧、耳あな形にも色々と形状がある

が耳あな形補聴器です。耳あな形は、耳の型を採取して作るとあり、オーダーメイド補聴器とも呼ばれます。

ここで初めに切ったのは、ポケット形補聴器ですね。コードは邪魔になるし、いちいちポケットに補聴器をいれて使うのは面倒です。私の場合、よくiPodやウォークマンで音楽を聞いていたのですが、コードが耳から垂れる感覚は好きではありませんでした。そのため、一番初めにポケット形補聴器は対象外にしました。

耳かけ形と耳あな形を自分の耳で比較して

すると残るのは、耳かけ形補聴器か、耳あな形補聴器になります。中等度難聴の場合の適応する形状は、耳あな形が

  • CIC形
  • カナル形

の二つで、耳かけ形補聴器は

  • RIC補聴器
  • 通常耳かけ形補聴器

になります。ここで、大まかに耳かけ形補聴器か耳あな形補聴器を決めるのですが、基本的に使用してみた比較は、このような感じです。

  • 聞こえ:耳かけ形=耳あな形
  • 扱いやすさ:耳かけ形<耳あな形
  • ノイズ:耳かけ形<耳あな形
  • 故障:耳かけ形>耳あな形

まず、聞こえに関しては、どちらも同じくらいで、自分自身、特に違いは感じませんでした。周囲の人は、耳あな形の方が良かったと言っていましたが、この点に関しては、何とも言えません。もしかしたら耳あな形の方が良かったのかもしれません。

扱いやすさとは、耳に入れたり、電池の交換をしたりする動作になります。電池の交換は、耳かけ形、耳あな形も同じですが、補聴器の脱着は耳あな形の方が楽です。耳あな形の場合、耳に入れる、外すしか動作がなく、耳かけ形の場合は、耳に耳せんをいれる、耳に補聴器をかける、外す際は、補聴器を外し、耳せんを外す、という動作が必要になります。ですので、操作は耳あな形の方が楽でした。

耳かけ形と耳あな形の比較をしていた頃は、メガネを使っていた頃もあり、耳あな形の場合は、メガネが補聴器に当たる音、髪がマイクに刺さってガサガサいう音がなく快適でした。耳かけ形の場合は、マイクが基本耳の上にある状態となり、簡単にマイクに髪が触れたり刺さります。するとガサガサいったり、その他のものが補聴器に当たると、その音まで聞こえるようになりますので、鬱陶しく感じる事もあります。酷いと口を動かすだけで、ガサガサいう事もあります。ですので、このようなノイズが入りにくい耳あな形の方が良かったですね。

故障に関しては紛らわしい書き方ではありますが、故障が少ない方に>が向いています。この場合、良かったのは、耳かけ形になります。私の場合、耳垢が多く、かつ湿性ですので、耳あな形を使うと、すぐに音がでる部分を詰まらせてしまいます。

耳あな形の先端にはフィルターがある。ここが詰まると音が出なくなる

白い部品がフィルター。ここが詰まると音が出なくなる

耳あな形は、このように耳の中に入る部分にフィルターをつけています。これは、汚れが奥にあるイヤホンに影響を与えないためです。しかし、私の場合は、すぐにつまらせてしまい、あげくに、奥にあるイヤホンの故障も起こるため、正直、耳あな形は合わないという感覚が強くでてしまいました。すぐに詰まると掃除やその部分の交換がかなり面倒になります。耳あな形を使った時のデメリットは、この部分が私にとって、非常に強く出ました。

大きく違った装用した感覚

耳あな形と耳かけ形を比較して異なったのは、これだけではありません。装用感覚も異なりました。基本的に耳かけ形と耳あな形では、耳かけ形は、感覚が軽い傾向があり、耳あな形補聴器は、耳にしっかりはまった感覚があります。そして、耳かけ形はものにより、しっかり保持しないと耳から動いたり、ずれる事もあります。耳あな形は、耳の型を採取して作っている補聴器とあり、そのような事はありません。これは、装用してみると感じます。

これらは、日々日常で生活していると思わぬところで外れたりする事に繋がりますので、意外に重要です。顔は、動く事が多い部位であり、周りを見渡せば動きますし、お話しをしている際でも数多くの動きをしています。顔にある耳に装用するものは、しっかりと着用できるものが良いと経験上感じます。私の場合は、装用歴が長いせいか、耳にしっかり固定されていないものは、嫌な感覚があります。恐らく外れそうに感じ、怖いのだと思いますね。

また、日常生活上で活用する分には、どうしても耳あな形に軍配があがります。耳あな形の良い所は耳の中にいれる事にあり、その事で、マスクを使用したり、ヘルメットを使ったり、メガネを使ったりしても補聴器が邪魔になりません。耳かけ形の場合は、耳にかけて使用するため、邪魔になります。

これらの事は特にマスクを職場で使用する方や花粉症の方、何らかの事でマスクを使う事がある方は、重要ですね。もちろんヘルメットに関しても職場で着用義務がある職種の場合は同様です。

私の場合は、これらの事に当てはまりませんでしたので大きく影響する事はありませんでしたが、装用して感じたのは、このような事もあります。補聴器は耳のどこに置くかで装用感も含め、日常生活上の活用環境が変わります。

私の選択は耳かけ形補聴器

耳あな形、耳かけ形を比較しますと、聞こえに関しては、自分では違いを感じず。そして、装用した感覚は、耳あな形の方が良好でした。しかし、取扱いについては、耳あな形は、私にとって非常に不便でした。

装用した感覚と不便さを天秤にかけた結果、耳かけ形になりました。耳垢が多くなく、かつ湿性でなければ、耳あな形にしたのですが、実際に使用し続ける事を考えたうえで出した結論は、耳かけ形でした。

特に補聴器が壊れてしまうと、壊れてしまった期間は、補聴器がなくなります。私にとって最も避けないといけないのは、補聴器が故障する事であり、補聴器が自分の元にない期間をなくす事です。私の場合は、補聴器がないと基本何もできない人間ですので、特にそこを気にしました。

これらの事から考え、耳かけ形補聴器を選定しました。更なる詳細に関しては、標準耳かけ形タイプになります。RIC補聴器は、耳垢が多く、かつ湿性の方には向きません。そのため、標準耳かけ形タイプを選択しました。

〜おまけ・電話の改善方法〜

仕事をするとなると、電話も一つの改善ポイントになります。私の場合は、補聴器を外して電話に出ます。電話対応の改善は、テレアンプと呼ばれる電話音量増幅機器を使って主にやっていました。

電話の対応方法には、基本的に

  • 補聴器のままでる
  • 補助機器を使う
  • 補聴器に別のものを追加し聞く

の三つがあります。仕事上で使用する電話となると、多くは固定電話になると思うのですが、その場合における改善方法は、

  • 補聴器を装用したまま聞く
  • 補聴機器を使って聞く

の二つしかありません。補聴器に別のものを追加し聞くタイプは、携帯電話、スマートフォンで聞くものです。そのため、固定電話に使用する事ができません。

私の場合、補聴器から音を聞くより、聞こえにくい耳で音を聞くほうが理解しやすいため、電話機の音量を大きくする方法で改善しています。それが、テレアンプで電話機の音量をあげる方法です。

仮に補聴器から聞くほうがわかりやすいのであれば、耳あな形の方が使いやすくなります。耳あな形は、今までやってきた方法でそのまま電話に出れますので、面倒ではなく楽に使えます。

こんな感じに決めました

私の場合、自分自身の補聴器に関しては、このように決めました。補聴器には、もう一つ、性能の部分に関してあるのですが、こちらは自分が出せる範囲内の予算で決めました。その結果、456,000円の耳かけ形補聴器を実際に購入しました。

私自身が力を入れたのは、形状の部分です。形状は、どちらを選んでも同じという方もいますが、それはありません。形状一つでも扱い方は変わりますし、ノイズの入りも違います。そして、日常生活上の事も含めた装用感に関しても異なります。実際に耳に付けてみると色々な事がわかります。

私の場合、このようにして補聴器を選択し、自分の聞こえに関して改善させました。もし補聴器についてお悩みの事があればお近くの販売店に相談されてみてはいかがでしょうか。聞こえにくさを改善し、よりよい生活が送りやすくなればそれはとても良い事です。

 

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リンク:補聴器を使用すると聞こえるざわざわした音とは

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この記事を書いた人:深井 順一
自己紹介
聞こえにくい人を支援するお店、パートナーズ補聴器、代表。生まれつきの難聴者である事、補聴器の販売をしている事、この二つの視点で、ブログを書いています。お店では、耳の状態を理解した後、効果的な補い方を導き出し、お客様の聞こえを改善しています。私に関する内容は、書いている人の詳細をご覧下さい。当店の特徴は、こちらです。場所は、東京都墨田区の本所吾妻橋駅(都営浅草線)より徒歩3分のところにあります。

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