2つの視点を持つ人が書いている耳・補聴器ブログ

東京都墨田区で補聴器の販売をしている難聴者のブログ。補聴器や耳に関する事を書いています

感音性難聴と診断され、補聴器を勧められてお困りの方へ

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病院に行き感音性難聴と診断され、治療を行ったけれども、聞こえにくさが残ってしまった。あるいは、徐々に聞こえにくくなり、治らないと言われた。そのような場合は、補聴器を装用して、聞こえを補っていきます。特に生まれつき難聴の方、遺伝による難聴の方、年齢が進み聞こえにくくなった方は、ほとんどにおいて補聴器を装用して、改善させていきます。

状況改善のスタンスとしては、治療できるなら、治療を行い、それが難しい、あるいは、できないものは、補聴器で聞こえを補う。というような流れで行います。補聴器は、治療ができない場合に使用する最終手段と言っても過言ではありません。

では、仮に感音性難聴と診断されたら、必ず補聴器をつけなければならないかと言いますと、そうでもありません。この点は、人によって異なる点はあるのですが、私自身は、困っているなら装用し、そうでなければしなくても良いと思っています。

わかりやすい目安は困りごと×頻度

私自身が考えるわかりやすい目安は、困りごと×頻度になります。どんな事に聞こえにくい事で困っているのか、そして、その頻度は、どのくらいなのか、この二つの軸で考えていただくと現状に関して理解しやすくなります。

例えば相手の声が聞きにくく、対面会話で多々聞き返すレベルですと、会話する機会が多いと多い程、困る事が多くなります。対面会話のレベルで聞きにくい場合は、人と接する機会が、そのまま困る頻度に直結します。しかし、そのようなレベルでも、人と会話する機会が少ないと、あまり困らないケースもあります。

このように必ずしも聞こえにくさだけでは判断できませんので、困りごと×頻度で考えていただくと、補聴器の必要性の有無は理解しやすくなります。ご自身の状況は、いかがでしょうか。

難聴別の目安

難聴には、病名の他、聴力の重さを表現する

  • 軽度難聴
  • 中等度難聴
  • 高度難聴
  • 重度難聴

の四つの難聴があります。

一般的な難聴の分類。聞こえにくさの程度により、区分されている。

一般的な難聴の分類。聞こえにくさの程度により、区分されている。

こちらの内容は、主に日本の場合におけるおおよその区別になります。聴力検査を受けた方であれば、備考に載っている計算方式で、平均聴力が出せます。その平均聴力の数値で、難聴のレベルを出す事ができます。

では、各難聴の聞こえにくさに関しては、どのようになるかと言いますと、以下の通りです。

軽度難聴

軽度難聴とは、平均聴力25〜49dBまでの方が対象となります。状況としては

  • 対面では困る事が少ない
  • 遠くから話されると気付かない事がある
  • 騒がしいところでは聞きにくさを感じる
  • 複数の方との会話では聞きにくさを感じる

となります。軽度難聴の場合、対面でお話ししている時は、不自由度を感じづらく、離れたところからの呼びかけ、騒がしいところの聞き取りなどで聞きにくさを感じるようになります。そのため、人から指摘される事も増えてきます。

聞こえにくい事は、どうしても自分では気が付かず、聞きにくいかも?と思う事はあっても、明確に自分は聞きにくいと自覚する前に指摘される事が多くなります。音は、聞こえないと聞こえていない事に気が付かないからですね。音は目に見えるものではありませんので、聞こえていない方は、自分が聞こえていない事にすら、初めは気が付きません。

軽度難聴の方の場合、補聴器の必要性は人により大きく変化します。仕事や人とお話しする機会が多い方は、必要性を感じている方が多く、そのような機会があまりない方は、必要性を感じないケースが多くなります。

中等度難聴

中等度難聴とは、平均聴力50〜69dBの方が対象となります。状況としては

  • 対面会話でも聞きにくさを感じる
  • 離れたところからの呼びかけがわからない
  • 騒がしいところ、複数の人との会話は、かなり難しい

となります。この辺りから、日常生活に支障がでるため、補聴器の装用が多くなります。初めの方に記載した困りごと×頻度のレベルが一気に多くなる頃合いが中等度難聴です。

中等度難聴レベルになりますと、対面会話が難しくなりますので、基本的に人と接する機会がある方は、不自由度を強く感じやすくなります。人の音声は、ある程度大きいため、その状態でも聞き取りにくいとなりますと、離れた場所からの呼びかけやお話しはより一層聞こえにくくなります。

さらに、そのようなレベルになりますと、基本的に騒がしいところでの会話、複数の人との会話はかなり難しくなります。このような環境下に陥るため、補聴器を購入する人が多くなります。

困りごと×頻度のレベルが高く、かつ補聴器を装用すると効果が得られる方が多くなるのが、中等度難聴の特徴です。

高度難聴

高度難聴とは、平均聴力70〜90dBの方が対象となります。状況としては

  • 対面会話は耳元で話してもらわないと聞こえない
  • 離れたところからの呼びかけは気が付かない
  • 周囲の音がほとんど聞こえなくなる

となります。日常生活に支障がでる中等度難聴レベル以上の難聴がこちらです。この場合、支障がでるレベルを通り越し、音がほぼ聞こえないレベルにまで突入します。

ほぼ聞こえないレベルにまで突入する前にほとんどの方は補聴器を装用し、状況を改善させますので、ここまで放置する事はないと思いますが、高度難聴のレベルは、おおよそこのような状態です。

なお、このレベルから身体障害者手帳が申請できる頃合いとなります。聴力の身体障害者手帳の最低条件は、

  • 平均聴力が両耳とも70dB以上
  • 片耳が90dB以上、もう片耳が50dB以上

のどちらかとなります。身も蓋もありませんが、ほとんどの方は、ここまで低下する前に生活に困りますので、補聴器を自分で購入している方が多くなります。

重度難聴

重度難聴とは、平均聴力91dB以上の方が対象となります。ここまで来ますと、ほぼ日常の音は聞こえなく、困るというレベルを超え、音が聞こえない世界です。

声はおろか、周囲の音も聞こえない状態になりますので、音が聞こえるという状況が珍しくなります。そのような世界が、重度難聴のレベルになります。俗に聴覚障害者と呼ばれるのは、この辺りの方々になります。

補聴器は心を軽くするもの

私自身補聴器を装用している身ですが、補聴器は、心を軽くするものだと思っています。聞こえにくい事によって、一番厳しいのは、聞こえにくい事ではなく、その事によっておこるコミュニケーション障害です。聞こえにくい事でトラブルが起こったり、聞こえにくい事で、何かしらできない事があると、心に重くのしかかってしまいます。そして、その事が続きますとメンタル面にも強く影響してしまい、心が大きく消耗しがちです。こちらをご覧になっている方の中には、その事を引きずってしまい、何日も憂鬱に感じたりする事もあるのではないでしょうか。

補聴器を装用する事で聞こえるようになる反面、どうしても聞きにくい部分というのは、出てきます。そして、少なからず今まで聞こえていなかった周囲の音も入ってきますので、はっきり言いますと、快適に使用できるという事はありません。さらに感音性難聴の方が装用するせいか、完全に耳を治すという事は、今の技術でもできません。しかし、聞こえにくい事によって起こるいくらかの事は改善してくれますので、あるのと、ないのとでは、日々の心の負担が違います。

もし、今現在の状況を改善させたいとなりますと、耳鼻咽喉科さんから補聴器を勧められた時点で、耳を治す事はできない事を意味します。その場合、困りごと×頻度で今一度お考えいただき、困っている事が多ければ、補聴器のご相談をされてみてはいかがでしょうか。

完全に治す事はできなくても、今まで感じている不自由なところのいくつかは改善できますし、今以上に状況が悪くなる事はありません。それが補聴器です。

お困りの場合は、お近くの耳鼻咽喉科、補聴器販売でご相談し、今以上に現状を改善するための行動を起こしてみましょう。それが、自分自身の状況を良くする事に繋がります。

 

この内容をご覧になった方は、こちらの内容もお勧めです。

リンク:【実例】中等度難聴者が補聴器を装用するとどう改善されるのか

リンク:補聴器の効果が残念ながら見込みにくい人

リンク:生まれつき聞こえにくい私は、自分の聴力をどう改善させたか

リンク:中等度の感音性難聴の私が自分に合った補聴器を選んだ方法

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この記事を書いた人:深井 順一
自己紹介
聞こえにくい人を支援するお店、パートナーズ補聴器、代表。生まれつきの難聴者である事、補聴器の販売をしている事、この二つの視点で、ブログを書いています。お店では、耳の状態を理解した後、効果的な補い方を導き出し、お客様の聞こえを改善しています。私に関する内容は、書いている人の詳細をご覧下さい。当店の特徴は、こちらです。場所は、東京都墨田区の本所吾妻橋駅(都営浅草線)より徒歩3分のところにあります。

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