2つの視点を持つ人が書いている耳・補聴器ブログ

東京都墨田区で補聴器の販売をしている難聴者のブログ。補聴器や耳に関する事を書いています

ご両親に補聴器を使わせたいとお考えの方へ


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この業界特有の事ですが、ご両親が聞こえにくくなり、意思疎通が難しくなった事により、無理矢理ご両親を耳鼻咽喉科、あるいは、補聴器販売店に連れて行き、補聴器の相談をする……という事が、度々あります。これは、耳鼻咽喉科でも、補聴器販売店でも、日々日常的に起こるため、そう珍しい事ではありません。

しかし、このような事をしますと、申し訳ありませんが、ほぼ補聴器は使われませんし、ケンカして、さらに仲が悪くなる事が多いです。言い換えれば、あなたの思い通りに、事が運ぶ事はありませんし、物事はさらにややこしくなります。

では、どのようにしたら良いのか。それについて、記載していきます。簡単な事ではありませんが、少しずつ改善させていくのが良い方法です。

結論

初めに結論を申し上げると、ご両親に寄り添っていただく事です。ご両親に寄り添い、ご両親が感じている問題を一緒に解決してあげる。それが最もよい改善方法です。自分自身が困っている状況であるのは、重々承知ですが、ご両親をコントロールしようと上から目線で説得するのではなく、問題を一緒に改善させる横の繋がりでいる事です。

では、ご両親の状況に関して一緒に考えてみましょう。仮にお話ししていて聞き間違えている、聞き返しが多いという事は、あなたとの会話だけに起こっているわけではありません。他の方とお話しする際にも起こっています。一日中、誰とも合わず、家の中に引きこもっている方ですと、他の方にお会いする事がありませんので、厳しいのですが、外の方と会う機会がある場合は、そこでも困っている可能性があります。

そこで、ご両親の趣味やよくやる事、生き甲斐に注目します。その部分で人とお話しする機会があるところを改善しようと提案します。

これらの事を簡単に言いますと「その人が困っているところを改善させてあげる」これを援助する事が最もよい改善方法です。趣味やよくやる事、生き甲斐で少し不便な事があれば、それは確実に「その人が困っている事」であり、それを改善できるのでしたら、足も動きやすくなるでしょう。

自分の問題を解決するのでしたら、先に相手の問題を解決する。それが基本になります。

補聴器を使えではなぜダメなのか

私自身も販売員をやっていますので、色々なお客様に会いました。経験を積んできますと「これはやってはいけない」というものも見えてきます。その代表格は、脅す事です。身近な例ですと、

  • 認知症になるから
  • ボケるから
  • 何も言わず、ただ使え!と命令する
  • 自分が困るから使えと言う

これらになります。冷静になって考えていただきたいのですが、仮にご自身が相手から、このように言われたら、どう感じますでしょうか。「よし!使おう!」と思いますでしょうか。もし思うという事であれば、幼い頃、ご両親に「勉強しろ!」と言われ、素直に勉強したという事になりますね。どうでしょうか、素直にしましたでしょうか。それを言われたとき、どのような気持ちだったでしょうか。

ほとんどの方は、このように言われて素直に「はい!します!」というような方ではありません。むしろ反抗する方が圧倒的に多くなります。

そして、ここからが重要な事なのですが、補聴器は単に耳に装用すればすぐに聞こえるというものではありません。聞こえが良くなるという事は、よく聞こえる事に繋がるのですが、その分、周囲の音や自分が聞きたいと思う音以外の音も多く聞こえてきます。そして、耳に慣らすのには、ある程度時間も必要ですし、自分の感覚が良くも悪くも変化しますので、現状を変えたいと思わない限り、補聴器はただの異物にしか感じず、使用し続ける事はありません。

そのため、無理矢理相手を説得させ、補聴器を購入するところまで至ったとしても、このようなケースでは、ほとんどの場合において補聴器は使われません。

補聴器で必要なのは、使いたい、改善したいという強い動機です。その動機が補聴器を使わせる事に繋がります。ですので、無理やり説得させても、誰の得にもなりません。その点にご注意ください。

内容のまとめ

今回の内容をまとめてみますと、改善するには、相手の問題を改善させてあげる、そのお手伝いをするのが最も早い改善方法です。あまりも仲が悪くなりすぎると、言っている内容自体不審がられてテコでも動かなくなりますが、その前に親身になり、問題の解決を一緒にする。それが今までの経験では、ベストのように思います。

困っているところを見つけ、それを改善させるために「病院に行こう」「補聴器について相談してみよう」こう切り出す事ですね。

ご両親と一緒に来られる方の中には、これを非常にうまくやっている方もおり、これが良い解決方法なのか……と私自身も勉強になったケースもあります。その経験から記載させていただきました。

今現在お困りであれば、参考にしてみてください。少しでも物事の改善に向かえば幸いです。

 

この内容をご覧になった方は、こちらの内容もお勧めです。

リンク:オージオグラムの見方と検査数値から見る耳の聞こえにくさ

リンク:聴力検査ではわからない現状の聞こえをより理解する方法

リンク:【実例】中等度難聴者が補聴器を装用するとどう改善されるのか


この記事を書いた人:深井 順一
自己紹介
聞こえにくい人を支援するお店、パートナーズ補聴器、代表。生まれつきの難聴者である事、補聴器の販売をしている事、この二つの視点で、ブログを書いています。お店では、耳の状態を理解した後、効果的な補い方を導き出し、聞こえの改善を行なっています。私に関する内容は、書いている人の詳細になります。当店の情報は、こちらにまとめています。場所は、東京都墨田区の本所吾妻橋駅(都営浅草線)より徒歩3分のところにあります。

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