2つの視点を持つ人が書いている耳・補聴器ブログ

東京都墨田区で補聴器の販売をしている難聴者のブログ。補聴器や耳に関する事を書いています

老人性難聴により聞こえなくなった耳を補聴器で改善させる方法


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結論から記載していきますと、老人性難聴により耳が聞こえにくくなった場合、補聴器を装用して聞こえを改善させていきます。老人性難聴は、神経系の難聴とあり、今現在の医療技術では、治療する事ができません。そのため、聞こえにくくなった耳に音を大きく入れ、少しでも聞きやすくして、聞こえを改善させていきます。

老人性難聴になり、聞こえにお困りの方も多く見られますので、こちらでは、情報提供という事で、改善方法に関して載せていきます。聞こえにくい事で、お悩みな方や改善方法に関して知りたい方へ、ご自身の状況をより良くする情報源となれば幸いです。

なお、こちらは、あくまでも耳鼻咽喉科へ伺い、老人性難聴(感音性難聴)と診断された方に当てはまる内容となります。聞きにくさを感じている場合、年齢だけの症状ではなく、その他の要因によって聞きにくくなっているケースもあります。

耳鼻咽喉科に行っていない方に関しては、まずは、耳鼻咽喉科を受診する事をお勧めします。

老人性難聴の改善は、補聴器を装用する事

冒頭の通り、老人性難聴によって耳が聞こえにくくなった場合は、一般的な補聴器を装用して聞こえを改善させていきます。補聴器とは、聞こえにくくなった耳に音を大きく入れて、聞こえを改善させる音響機器です。

今現在では

補聴器の形状には、主に三種類がある。この三種類の内、自分が求める物を選ぶ

補聴器の形状には、主に三種類がある。この三種類の内、自分が求める物を選ぶ

主にこの三種類があります。それぞれ

  • 箱のような形をしたポケット形補聴器
  • 耳にかけて使う耳かけ形補聴器
  • 耳の中に入れて使う耳あな形補聴器

の三種類があります。これらのものは、使う人の状態、状況によって選定していきます。

実際に補聴器で改善させる

補聴器を装用する際、気をつけなければならないのは、音声がどれだけ理解できるかになります。この力がある耳に補聴器を装用し、聞こえの効果を最大化させます。こちらにより、耳の補い方も変化します。

音が聞こえると音が理解できるは、別概念

耳には、音がどれだけ聞こえるかの聴力と、音がどれだけ理解(認識)できるかの理解力があります。音を調べる検査は、聴力検査と呼ばれ、理解(認識)を調べる検査は、語音弁別能検査(語音明瞭度測定)と呼ばれます。

耳が聞こえにくい方の中には、聴力が正常でも、音を認識する力が弱い方がいます。これは、聴力(音が聞こえる事)とは別の概念で、耳には、このような部分もあります。

補聴器は、基本的に音量を大きくして、耳に届けます。そのため、この力が低いと思うように効果が出ません。その場合は、それを理解したうえで装用するか、別の補い方をするかの二択になります。

補い方の一例

老人性難聴の場合、考えられる補い方の一例としましては、

  • 両耳とも効果が望めるため、虜耳に補聴器を装用する
  • 両耳とも聞きにくく、片耳は、効果が望めそうにないので、バイクロス仕様で使う

の二つがあります。

両耳とも効果が望めるため、両耳とも補聴器を装用する

両耳とも聞こえにくく、かつ両耳とも補聴器の効果が見込める場合は、補聴器を両耳装用する事で、聞こえにくさを最大限、軽減する事ができます。

老人性難聴の聴力。基本的に低い音は聞きやすく、高い音になるにつれて聞きにくくなる

老人性難聴の聴力。基本的に低い音は聞きやすく、高い音になるにつれて聞きにくくなる。そして、大抵は、両耳とも聴力は同じくらいになる

このような聴力の方で

耳には、音の理解力というものがある。それを調べた図。こちらは、両耳とも音を入れる事で、音の理解が上がっている事を示す

耳には、音の理解力というものがある。それを調べた図。こちらは、両耳とも音を入れる事で、音の理解が上がっている事を示す

このような明瞭度の場合は、補聴器を両耳に装用する事で、聞こえを最大限、補う事ができます。

この表は、語音明瞭度(音の理解力)を見る図になります。縦軸が正解率で横軸が音量レベルです。通常、音量が上がると上がる程、音声に関しては、理解しやすくなる傾向があります。

図のように、ある程度、大きくする事で理解力が上昇するケースでは、その耳に補聴器を装用して聞こえを改善させる事で、聞こえを改善しやすくなります。

片耳がより聞こえにくいケースは、バイクロス

耳の状況によっては、聴力は、上記のような状態でも、明瞭度に関しては、このようなケースもあります。

こちらは、右側だけ(○が右)、音を大きくしても、音の理解に繋がっていない事を示す。音を大きくしても理解に繋がらない場合、補聴器で音声を理解する事はできない

こちらは、右側だけ(○が右)、音を大きくしても、音の理解に繋がっていない事を示す。音を大きくしても理解に繋がらない場合、補聴器で音声を理解する事はできない

たまに見られるものですが、片耳は、音を入れても理解に繋がっていません。そのような場合は、バイクロスというやり方で、補っていきます。

クロス補聴器は、二つで一つ。クロス補聴器という転送機器と一般的な補聴器が必要

バイクロスとは、通常の補聴器側で聞こえる側の耳を補い、かつ聞こえにくい側は、クロス補聴器で、通常の補聴器に音を転送する機器

バイクロスとは、聞こえにくい耳に来る音を聞こえる耳に転送して補うやり方をする補聴器です。耳には、音を入れても理解できない耳がある事から、このような補い方をするケースもあります。

片耳のみ補聴器を装用していると、聞こえにくい側からの聞こえを改善できず、かつ聞きにくいままになりますので、できる限り、改善する場合は、バイクロス補聴器を使い、最大限、聞こえを改善させます。

なお、老人性難聴の中には、過去に中耳炎を煩ったり、その他の理由で、片耳が聞こえにくく、さらに聞こえる耳が老人性難聴により低下してくるケースもあります。

主に、幼い頃、中耳炎になり、その後、年齢によって聞こえが低下するケースに当てはまる。このようなケースは、バイクロスで補うと効果的だったりする。

主に、幼い頃、中耳炎になり、その後、年齢によって聞こえが低下するケースに当てはまる。このようなケースは、バイクロスで補うと効果的だったりする。

聴力としては、このような状態で、明瞭度としては、良い場合もあれば残念ながら低い場合もあります。このようなケースでも、バイクロス補聴器で補った方が聞こえを補う効果としては、高くなる傾向があります。

〜両耳と片耳〜

両耳装用と片耳装用ですが、両耳装用の聞こえをベースに片耳装用を比較しますと

  • 騒がしい中でより聞きにくくなる
  • 複数の方の会話がよりわからなくなる
  • 装用していない側からの音声や呼びかけに気が付かない
  • 音の方向感覚が得られない

の四つがあります。両耳とも補聴器の効果が見込める事が条件ですが、最大限、聞こえにくさを軽減したい場合は、両耳装用する必要があります。

補聴器を装用する事で得られる効果

補聴器を装用する事で、聞こえにくさを軽減する事はできますが、残念ながら、全ての部分を改善させる事はできません。できる事、しにくい事に関しては、以下の通りです。

なお、こちらは、補聴器を装用する前と後の比較になります。そして、ある程度、音声の理解度がある方、限定となります。音声の理解度が低い場合は、補聴器というよりも耳の状況がそのようになっていますので、大変申し訳ございませんが、どの部分でも聞きにくさを感じるようになります。

補聴器の効果が出やすいところ

補聴器を装用する事で効果を感じやすいところは

  • テレビが聞きやすくなる
  • 職場での会議、呼ばれた際、同僚の話しがわかりやすくなる
  • 電話が理解しやすくなる
  • ご家族との意思疎通がしやすくなる

があります。補聴器で改善しやすいところは、周囲の音が少なく、静かな中だったり、少し、騒がしい程度のところです。このような環境下ですと、音を大きくして耳に入れる事で、聞こえの効果を感じやすくなります。

全体的に聞きやすくなっていますので、周りにいる方からの呼びかけにも応じやすくなります。そして、その事により、人とのお話しは、もちろん、会議の内容も理解しやすくなります。仕事をされている方の場合は、職場で感じてらっしゃる不自由が、全般的に改善する傾向があります。

補聴器を装用する事で、このような効果があります。

補聴器の効果が出にくいところ

補聴器を装用しても効果を感じにくく、装用前と変化が出にくいところは、

  • レストラン、飲食店、飲みの席での会話
  • 交通量が多い道路や騒々しい現場
  • 人が多い場所

などになります。基本的には、大きすぎる音がある場面(工場など)やあまりにも人の数が多い所での会話は、難しい傾向があります。このような場所での聞こえも補聴器なしより、聞きやすくなりますが、問題なく会話できるレベルか、と言われれば難しいと言わざるを得ません。

全く理解できない事はないかもしれませんが、ところどころしか理解できず、全体のお話しの内容は理解しづらい傾向がでます。聞き取る場合には、かなり神経を使う事が多くなります。

実際にご購入いただいたケースのお話し

当店では、補聴器の販売をしておりますので、このような方々に補聴器を販売する事が多くあります。私のお店の場合、まだ現役で働いてらっしゃる方が来るケースが多く、これらの方々がお困りなところは、仕事の時となります。具体的には

  • 会議の際、聞きにくい
  • 会話が聞きにくく、間違えてしまう事がある
  • 聞きにくい事で、間違って理解する事がある
  • 呼ばれても、全く気が付かない(注意を受ける)

などです。会議の際、聞きにくくて、ところどころしかわからず、話しの流れを理解したり、意見を言う事が難しかったり、部下や上司といった会社の方々とお話しする際、聞きにくくて曖昧に答えてしまったり、聞きにくい事で、何らか不自由を感じているケースをよく感じます。

当店の場合、初めに補聴器の試聴から始めるのですが、お店で補聴器を装用してもらいますと、周囲の音も含め、全体的に音が大きく聞こえるようになり「すごく聞こえる」という感覚を得る方が多くなります。その後、実際に困っているところで試聴いただき、どのような状況なのかを確認します。

実際に上記のような例の方に貸出したケースでは、

  • 会議がよりわかりやすくなった
  • 会社の人との会話で聞き間違いが減った
  • 呼ばれた際、すぐに気が付く事が多くなった

という返答をいただきました。人によって補聴器の効果は、異なりますが、耳を治す事はできなくても聞こえを改善させる事はできます。事実、聞こえが改善し、その効果を認めていただき、ご購入になった方はたくさんいらっしゃいます。

耳を治す事はできないけれども、現状で困っているいくつかの事は改善はできる。それが補聴器です。

なお、実際にお客様から伺ったお話しですが「確かに補聴器は、耳を治す事はできないけど、あるのとないのとでは、大違い」「補聴器があればバラ色ではないけど、それに近くなるね。聞こえにくい事は確かにあるけど、ないとそれ以上に聞こえにくいからね」とも、声をいただけました。私も補聴器を装用していますが、本当にそうだと感じます。

お悩み事や聞こえを良くしたいなら試聴してみよう

耳が聞こえにくい事でお悩みの場合や聞こえを良くしたいとお考えの場合は、補聴器について相談してみてはいかがでしょうか。今現在の状況を良くする事ができます。

補聴器で全てが改善できるわけではありませんが、改善できるところはあります。そして、補聴器を装用する事で今より、聞こえが悪くなる事はありません。改善できるところは、実際にどうなのか。自分の耳で確かめてみる事をお勧めします。

なお、当店では、補聴器の試聴やご相談も承っています。そして、実際にお困りの職場や場所、日常生活上で試せるように補聴器の貸出も行っています。

聞こえにくさによりお悩みであったり、聞こえを改善させたい場合は、お問い合わせください。現状を改善させるお手伝いをさせていただきます。

 

補聴器に関して理解したい方は、こちらもどうぞ。


この記事を書いた人:深井 順一
自己紹介
聞こえにくい人を支援するお店、パートナーズ補聴器、代表。生まれつきの難聴者である事、補聴器の販売をしている事、この二つの視点で、ブログを書いています。お店では、耳の状態を理解した後、効果的な補い方を導き出し、聞こえの改善を行なっています。私に関する内容は、書いている人の詳細になります。当店の情報は、こちらにまとめています。場所は、東京都墨田区の本所吾妻橋駅(都営浅草線)より徒歩3分のところにあります。

補聴器で耳を改善させる手引き書、作りました

聞こえにくい事でお悩みの方のために、補聴器で耳を改善させる手引き書を用意しました。

  • 自分の症状に合う補聴器は何か
  • 自分の聴力に合う補聴器は何か
  • 補聴器の種類、性能、違いを知りたい

などお考えでしたら、こちらをご覧下さい。補聴器で耳を改善させる内容のみに絞って記載してみました。お役に立てば幸いです。

お困りごとのご相談、承ります

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  • どこに相談したら良いかわからない
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などお悩みがございましたら、お気軽にご相談下さい。当店で行なっていること、よくいただくご相談は、リンク先の通りです。

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