補聴器は、すぐに効果は出ない。は本当なのか?


補聴器を使っており、販売もしている私からすると少々、不思議に感じるのですが、たまに補聴器販売店で「補聴器は、すぐに効果は出ない。2〜3か月かけて、調整していくもの」や「2〜3ヶ月我慢し続けて、使用していくもの」と聞くのですが、これは、本当なのでしょうか?

実を言うとつい先日まで、この発想に私も捉われていたのですが、自分なりに補聴器の調整の定量分析をすると、必ずしもそうでないのではないかと思うことが増えてきました。もちろん、元々補うのが難しい方や補聴器を最大限活かすということをすれば、時間は必要ですが、それなりの効果は、初めて試聴する場合でも出すことができます。

補聴器の効果を決める数値

補聴器の効果は、どの部分まで聞こえさせるかによって決まることが多いです。

私がいつも考えている音量目標設定。重要なのは、1000Hz、2000Hz、4000Hzの音量設定だと感じている。

私がいつも考えている音量目標設定。重要なのは、1000Hz、2000Hz、4000Hzの音量設定だと感じる。

補聴器を装用した状態でどのくらい音が聞こえているのかを調べる測定があるのですが、それで調べた数値が、概ね、1000Hz35dBくらいまで聞こえていれば、補聴器の効果は、感じやすくなります(軽度〜中等度難聴のみ対応、それ以外は、ここまで目指すことが困難です)。

それ以外の周波数は、紙の音や水道の音など、人が不快に感じやすいものの音量を耐えられる範囲内で音量設定すれば、概ね良くなることが多いです。

簡単に言いますと、初めから、ここまで目指せる人は、効果をすぐに感じやすく、ここまで目指せない人は、効果を感じにくくなります。私自身が、分析した結果では、このような傾向があります。

どのような人が目指せるのか

次にどのような人が目指せるのか、というお話になるのですが、正直、まだよくわかっていません。私のお店の場合、若い人が多く、若い人であれば、ほとんど上記の内容は、目指せます。もちろん、耳の状況によっても変化は、するのですが、比較的目指しやすい状態です。

また、補聴器を長年使用されている方も同様です。長く使用されている方であれば、加齢による難聴の方でも、目指せることが多いです。

最近は、初めて補聴器をつけるご年配の方の対応を全くしていませんので、このグループだけ分析ができていません。補聴器を使う層としては、一番多い層なのですが、もしかしたら、この部分があまり目指せないのかもしれませんね。

なお、個人的には、人よりも補聴器の調整そのものが高い音(2000Hz以上)を出しすぎているために、違和感や音が大きくて辛いという人が多いのではないかと思っています。現に、音を高く聞こえる部分を下げてあげると楽に聞こえるようになる人は、結構います。それを踏まえた上で、音声に関連する周波数は、大きく入れ、高く聞こえることで辛くなりやすい食器の音、水の音、紙の音を聞いても辛くならない程度に音を入れれば、使えるようになる人は、多くなります。

早く効果を感じれた方が、聞こえにくい人にとっても良い

上記のようにしますと、早い人ですと、当日から、結構使えたりしますし、効果を感じれて、使う時間も長くなったりします。ただ、あくまでも私のところで調べた結果ですので、どこの部分でも使用できるかはわかりません。

補聴器を使っている私自身から言えるのは、どんな人も早く効果を感じれた方が聞こえにくい人にとっても良いだろうと言うことです。それは、聞こえにくさが早く改善できれば、それだけ、補聴器があることで生活を良くできる時間が増えるためです。

誰がやっても難しい例や耳が特殊な例、あるいは、測定上、改善がほぼ無理な耳はありますが、そのような方は、おそらく全体の1〜2割くらいかと思いますので、ほとんどの方は、目指せるかと考えています。私なりに分析してみた結果ではありますが、そのような傾向が徐々にわかってきました。

もちろん、補聴器は、補聴器で改善できるラインがあり、耳を治す道具ではありませんので、ある程度の聞きにくさは、感じるようになります。しかし、2〜3か月も我慢しながら使うというのは、酷であり、個人的には「早く使えればそれはいいことだよね」と思っています。