耳・補聴器のこと

小耳症の方は、3Dスキャンの技術でもっと良くなるのでは?というお話し

深井 順一|パートナーズ補聴器

補聴器で聞こえを改善していく方法については、聞こえの改善と補聴器のFAQ、にまとめています。また、個々の症状(症例)ごとの改善を知りたい方は、お客様の聞こえの改善事例へどうぞ。

ちょっとした昔話。そういえば過去に小耳症の方にお会いしたことがあり、形成手術もしている方にお会いしたのですが、その方は、髪を長くして耳を隠していました。今現在は、どのような形成手術をするのか、不明な部分はあるのですが、昔に手術した方は、左右の耳の大きさが明らかに異なるため、耳を隠していたんだな……と思います。

小耳症とは、なんらかの原因により、耳がうまく作られない症状をさし、いわゆる奇形と呼ばれる症状です。あえて写真などは、載せないので、気になる方は、検索していただければとは思うのですが(検索時、手術の画像も出るので、血やそのような耐性がない方はしない方がいいかも)、仮に今現在も、そのような状況なら、もっと良くなるよな。と感じることがあります。それは、3Dスキャンや3Dプリンターを使った技術です。どこかでは活用されている気がしなくもないのですが、昔話もしつつ、この時に感じたことを載せていきます。

3Dプリンターとスキャナ

かなり前に出てきて、1〜2年前からようやく日の目を浴びてきた3Dプリンターとスキャナ。これは、何ができるかと言いますと、スキャナで写したものをそのまま3Dプリンターで作れることです。小耳症の場合、耳の軟骨部分を作り、それを手術で埋め込んで耳の形成手術をするのですが、その方の耳そのものをスキャナで写し、CADデータで反転させ、そのデータで軟骨を作れば今まで以上に、違和感なく作れていいのでは?と思っています。

あまり頭のよろしくない私でも簡単に思いつくことなので、どこかですでにやっている可能性は、否めないのですが(もしすでにしていたら素晴らしい!)、この方にお会いしたあたりから、このようなことは考えていました。

形成手術の成功とは

この方にお会いして考えさせられたのは、形成手術の成功とは何か。ということです。それは、手術を受けた人がしっかり耳を出せるということではないかと思っています。

この方の場合、明らかに左右の耳の大きさが異なっていましたので、正直、耳は出せないだろうな……と思いました。両耳とも同じような形をしているのが普通なので、左右で異なる形状をしていたら、街行く人は「おや?」って感じますし、学校とかでは、いじめられそうと感じたのが、私の本心です。別に本人も好きでなっているわけではないのですから、隠したい気持ちもわかります。そして、実際に伺ってみると、ずっとロングヘアで、耳は隠した状態でした。

手術自体は成功かもしれませんが、本人はずっと耳を隠したまま。それで成功かと言われば私は、微妙と言わざるをえません。手術しても浮かばれないのは、なんとも言えない感覚を覚えます。ただ耳を形成するのではなく、その方が見られても恥ずかしくない、至って普通、言われなければわからないくらいでないと成功とは言えないのではないか?そんな風に考えさせられました。

今後は、より良くなる

今現在、どのくらい耳の形成手術に関して進んでいるのかは全くわからないのですが、3Dプリンターやスキャナ、もしくは、もっと別の機器も出てくるかもしれません。その際、その技術を取り入れれば今まで以上に良くなる可能性があります。早く、本当の意味で成功になるといいと思うばかりですね。

と、昔のお話を思い出したので、記載してみました。

ABOUT ME
深井 順一|パートナーズ補聴器
深井 順一|パートナーズ補聴器
使っている人が対応している補聴器専門店・代表
1986年、7月1日生まれ。生まれつきの難聴者で小学2年生の頃から補聴器を使っています。私にとって補聴器とは、難聴の方の生活を支える道具です。この店では、生活を支えられる補聴器を提供したり、支えられるサービスを提供する事で、聞こえの改善、生活の改善に貢献できるようにしています。

お店のご紹介

初めまして、パートナーズ補聴器の深井と申します。

このお店は、生まれつき難聴で補聴器を使っている人が対応している補聴器専門店です。

補聴器とは、難聴の方の生活を支える道具である。という考えから、生活を支えられる補聴器を提供したり、支えられるサービスを提供しています。

お店の詳細は、以下のページへどうぞ。

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