2つの視点を持つ人が書いている耳・補聴器ブログ

東京都墨田区で補聴器の販売をしている難聴者のブログ。補聴器や耳に関する事を書いています

両耳が聞こえにくい方を補聴器で補う方法と補う5つのパターン

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補聴器を購入する際、どの補聴器を購入しようか。どの機種を購入すれば良いのかとお考えになる方は、多いのではないでしょうか。補聴器を販売している私の場合、どの補聴器を購入すれば良いかを考える前に、どのように補ったら聞こえにくさが最大限、軽減されるのか。それを考えます。

どうしても補聴器を考える際、目に見える補聴器そのものしか見ない傾向がありますが、本当に聞こえをしっかりと改善したいのであれば、まず初めに見るべきは、自分の耳の状態であり、その耳の状態に適した補い方を理解することです。

どのような物事も目的があり、その目的に合う手段を選んでいきます。補聴器も同様で、自分の耳の聞こえにくさを改善させるという目的のために補聴器という改善手段を選択します。補聴器は、あくまでも聞こえを改善させる手段であり、補聴器を購入するというよりも自分の聞こえにくさを改善できるものは何か。という視点で選んでいく必要があります。

こちらでは、両耳が聞こえにくい方を補聴器で補う場合、どのように補ったら良いのか。どのような補うパターンがあるのか。耳の状態を理解すること~補聴器の補うパターンまで記載していきます。

もし、

  • 真剣に聞こえにくさを改善したい
  • しっかりと聞こえにくさを改善したい
  • 最大限、聞こえにくさを改善したい

とお考えでしたら、参考にしてみてください。

なお、あくまでも補聴器は、耳が治らなかった方が使用する機器です。もし、耳鼻咽喉科に行ったことがないのであれば、まずは、耳の状態をみていただきましょう。耳鼻科で改善できれば、補聴器をつける以上に聞こえにくさは改善できますし、安く済みます。

両耳が聞こえにくい場合の補い方

両耳とも聞こえにくい場合の補い方は、単純で

  • 両耳とも補聴器の適性があれば両耳とも補聴器の装用
  • 片耳が何らか補聴器が適合しない場合は、バイクロス補聴器

の2つしかありません。そして重要なのは、どちらで補ったら聞こえにくさを最大限補えるのか、それを見分ける事です。

初めに補聴器に関して説明しますと、

一般的な耳かけ形補聴器。主に聞こえにくくなった耳に装用する補聴器。

一般的な耳かけ形補聴器。主に聞こえにくくなった耳に装用する補聴器。

耳かけ形の他に耳あな形補聴器もある。こちらも一般的な補聴器で、耳の穴の中に入れて使用するタイプとなる。

耳かけ形の他に耳あな形補聴器もある。こちらも一般的な補聴器で、耳の穴の中に入れて使用するタイプとなる。

をこちらでは、補聴器と呼んでいます。一般的な補聴器で、主に聞こえにくくなった耳に補聴器を装用して補うタイプです。聞こえにくくなった耳そのものを聞こえさせる方法で改善させているといえば、分かりやすいかもしれません。

一方、バイクロス補聴器とは、片耳が何らか補聴器では補えない方、補聴器の効果が望めない方が使用する機器です。

補聴器には、聞こえにくい耳にクロスと呼ばれる送信機をつけ、補える耳には、補聴器をつけて聞くバイクロスと呼ばれるものもある。

補聴器には、聞こえにくい耳にクロスと呼ばれる送信機をつけ、補える耳には、補聴器をつけて聞くバイクロスと呼ばれるものもある。

このような機器で、聞こえない耳にクロスと呼ばれる送信機をつけ、補聴器で補える耳に聞こえにくい側にくる音を転送します。

仕組みとしては、補える耳は、補聴器で補い、補聴器でも補えない耳は、音を転送させて補う。聞こえにくい耳をそのまま放置すれば、聞こえにくいままとなってしまうからだ。

仕組みとしては、補える耳は、補聴器で補い、補聴器でも補えない耳は、音を転送させて補う。聞こえにくい耳をそのまま放置すれば、聞こえにくいままとなってしまうからだ。

そのようにすることで、聞こえにくい側の音も聞こえる側の音も理解できるようにしたのが、バイクロス補聴器です。

耳には、残念ながら聞こえにくくなった耳に補聴器を装用しても効果がほとんど得られない耳があります。バイクロス補聴器は、補聴器で補えない耳があるからこそできた技術で、補聴器で改善が難しい耳である事、そして、もう片耳は、補聴器の効果が望める耳である事、この2つが合わさった場合、適応するものとなります。

大切なことですので繰り返し記載しますが、耳には、補聴器の効果が望みやすい耳とそうでない耳が存在します。それらを見分けることが聞こえにくさを最大限、改善させることに繋がります。

耳の状態を理解する2つの測定

補聴器の効果が望みやすいのか、そうでないのかは、測定することによってわかります。測定には

  • 聴力測定
  • 語音明瞭度

の2つがあります。この2つの測定を行い、耳の状況を理解します。そして、そこからベストな補い方を導き出していきます。

聴力測定

聴力測定とは、どれだけ小さい音が聞こえるのかを調べる測定で、125H~8000Hzまでの音を出しながら、どのくらいの聞こえなのかを調べるものです。

当店の測定室。様々なことが調べられる。他のお店や病院さんにもこのような測定室がある。

当店の測定室。様々なことが調べられる。他のお店や病院さんにもこのような測定室がある。

このような部屋で

聴力を調べる機器をオージオメーターと呼ぶ。こちらで聴力を調べていく。

聴力を調べる機器をオージオメーターと呼ぶ。こちらで聴力を調べていく。

このような機械を使い

聴力測定の場合、必ずヘッドホンを耳につけ、ボタンを押して、聞こえたか、そうでないかをお知らせする。

聴力測定の場合、必ずヘッドホンを耳につけ、ボタンを押して、聞こえたか、そうでないかをお知らせする。

このような道具を使って測定します。音が聞こえたらボタンを押す。そのような流れで聴力を測定するのが聴力検査です。

聴力の状態を記したものもオージオグラムと呼ぶ。主な見方は、画像の通り。

聴力の状態を記したものもオージオグラムと呼ぶ。主な見方は、画像の通り。

こちらが聴力を調べた図です。赤い○が右側を示し、青い×が 左側を示します。こちらは、主にどのような聴力なのかを見ます。

補聴器は、聴力によって大きく効果が異なります。基本的に聴力低下が大きいと大きいほど、効果は薄くなります。

補聴器は、様々な要素により、効果が異なる。その一つが聴力だ。聴力が重い耳は、軽い耳よりも効果は、必ず薄くなる。

補聴器は、様々な要素により、効果が異なる。その一つが聴力だ。聴力が重い耳は、軽い耳よりも効果は、必ず薄くなる。

例えば、このような聴力ですと、聞こえやすい方の耳は、補聴器で効果を出しやすいのですが、聴力低下が大きい耳側は、効果を望みにくくなります。このような場合は、補聴器を両耳につけるのではなく、バイクロスという特殊な補い方の方が聞こえにくさを改善できます。

聴力を調べる理由は、耳に補聴器を合わせる理由もあるのですが、聴力によって補聴器の効果が異なるため

  • 両耳に補聴器を装用した方が良いのか
  • バイクロスで補った方が効果が高いのか

を考えるためでもあります。両耳とも同じくらいの聞こえの方は、あまり考える必要はありませんが、左右で聴力が異なる場合は、考える必要があります。

語音明瞭度測定

語音明瞭度測定(ごおんめいりょうどそくてい)とは、主に音声がどれだけ聞き取れるかを調べるもので、あ、き、じ、などの単音がどれだけ正解したかを見るものです。こちらは、初めて聞く方も多いのではないでしょうか。

測定室には、いろいろなものがある。

測定室には、いろいろなものがある。

聴力検査と同じくこのような部屋で行い

オージオメーターには、語音明瞭度測定をすることもできる。(メーカーやものによって変わります)

オージオメーターには、語音明瞭度測定をすることもできる。(メーカーやものによって変わります)

またまたこのような機器を使い

同じくヘッドホンをつける。ヘッドホンから音声が聞こえるので、聞こえた通りに記載する。

同じくヘッドホンをつける。ヘッドホンから音声が聞こえるので、聞こえた通りに記載する。

ヘッドホンから聞こえてくる音を

あ、じ、か、などの単音が聞こえてくるので、このような紙に記載し、どのくらい正解したかを調べる。

あ、じ、か、などの単音が聞こえてくるので、このような紙に記載し、どのくらい正解したかを調べる。

上記のような紙に記載します。

こちらは、記入例。このようにして採点し、耳の状況を見ていく。

こちらは、記入例。このようにして採点し、耳の状況を見ていく。

そして、記載した内容がどれだけ正解したのか。それを見る測定です。

語音明瞭度測定をするとこのような図に記載する。主な見方は、こちらの通り。

語音明瞭度測定をするとこのような図に記載する。主な見方は、こちらの通り。

主にこのような図を使い、耳の状態を見ていきます。縦が正解率になり、横が音の大きさです。音を大きくすることで、音声が理解できるようになるのか。それを見る測定になります。

正解率による状況の目安は、

各数値の意味。こちらを理解することが非常に重要となる。

各数値の意味。こちらを理解することが非常に重要となる。

の通りです。どのような測定もそうですが、その数値から読み取れる意味を理解することが大切です。

ここからが非常に重要なポイントになるのですが、このような測定があるのは、音は聞こえていても音声が理解できない耳があるためです。不思議に感じるかもしれませんが、音が聞こえることと音声が理解できることは、全く別です。そして、中には、聴力は正常でも音声が理解できない方もいます。

音を大きく聞こえさせることにより、音声が理解できる耳であれば、補聴器の効果は、望めます。しかし、音を大きく聞こえるようにさせても音声の理解ができない耳は、残念ながら補聴器の効果は、薄くなります。補聴器は、簡単に言いますと音を大きくして耳に伝える道具だからです。

この測定の結果で60%はとれないと、聞こえにくい耳に補聴器を装用しても効果が薄くなります。これより上のパーセンテージであれば補聴器の効果は望みやすく、これよりも低い数値だと効果は望みにくくなります。ここが一種の基準です。(※相談場所によってこの基準が50%、60%と異なります)

ここで重要なポイントは、耳には、音声が理解できない耳があるということを理解しておくことです。それが理解できれば、なぜバイクロスという補い方があるのか。補う方針が重要なのか。それも自ずと理解できるでしょう。

耳の状態を理解する2つの測定のまとめ

耳を理解するというのは、とても重要なことです。なぜなら補聴器は、どんな耳でも効果があったり、改善できるような代物ではないためです。残念ながら補聴器は、耳の状態により、大きく効果が左右されます。

語音明瞭度が低い耳に装用した場合は、残念ながら補聴器の効果は薄くなりますし、聴力低下が大きい方に補聴器を装用しても効果は薄くなります。

ですので、耳の状態を理解し、どのように補ったら状況が最も改善されるのか。それを考えていく必要があります。どのような耳の症状でも、どんな聴力でも満遍なく補聴器で改善できるのであれば、このようなことは考えなくても済むのですが、残念ながら現実はそうではありません。

耳には、補聴器の効果が望みにくい耳があるからこそ、補い方を初めに考える必要があります。そして、その補い方を導きだすために耳の状況を理解することが、一番重要になります。

両耳とも難聴の方を補う5つのパターン

では、実際に両耳とも聞こえにくい場合、どのような補うパターンがあるのでしょうか。それは

  • 両耳とも同じくらいの聴力で明瞭度が良好なケース
  • 片耳が軽度~中等度難聴でもう片耳が重度難聴のケース
  • 片耳のみ明瞭度が低いケース
  • 両耳とも明瞭度が低いケース
  • 両耳とも重度難聴(90dB以上)のケース

の5つです。ほとんどの方は、この5つの内、いずれかに該当します。

①両耳とも同じくらいの聴力で明瞭度が良好なケース

こちらは、聴力が両耳とも同じくらいで、明瞭度も同じくらいのケースです。

ケースその1、両耳の聴力が同じくらいのケースの例。

ケースその1、両耳の聴力が同じくらいのケースの例。

例えば、このような聴力で

そして、明瞭度も両耳とも同じくらいのケース。

そして、明瞭度も両耳とも同じくらいのケース。

明瞭度もこのような感じであれば、両耳に補聴器を装用することで、最大限、聞こえにくさを改善できます。

②片耳が軽度~中等度難聴でもう片耳が重度難聴のケース

こちらは、聴力差があるケースです。

片耳のみ聴力低下が大きいケース。

片耳のみ聴力低下が大きいケース。

このような聴力だった場合、聞こえにくい耳に補聴器を装用しても効果は薄くなります。特に聴力測定の際、測定時の音がほとんど聞こえず、ただ単に鼓膜がブルブル震えているだけ……という場合は、ほぼ効果が見込めません。

そのような場合は、バイクロス補聴器を使用して、聞こえを最大限、改善させていきます。

③片耳のみ明瞭度が低いケース

こちらは、片耳は明瞭度がよく、もう片耳のみ明瞭度が低いケースになります。

片耳のみ明瞭度が低いケースの例。こちらは、聴力関係なしに明瞭度が低いケースとなる。

片耳のみ明瞭度が低いケースの例。こちらは、聴力関係なしに明瞭度が低いケースとなる。

仮に左右とも同じ聴力だったとしても片耳の明瞭度が低い場合は、バイクロス補聴器で補っていきます。明瞭度が低い耳に補聴器を装用してもうまく効果は出ないため、そのような場合は、バイクロス補聴器で補った方が、聞こえにくさは改善できます。

見分け方は、語音明瞭度測定を行った際に音声の聞き取りはどうだったかです。

  • 声が歪んで聞こえた
  • 音声が音声じゃなく聞こえた
  • なんだかよくわからない音にしか感じなかった

このような場合は、補聴器でその耳をよくしても同様の症状が出るため、バイクロスの方が聞こえにくさは、改善できます。

④両耳とも明瞭度が低いケース

中には、両耳とも明瞭度が低いケースもあります。

両耳とも明瞭度が低いケース。

両耳とも明瞭度が低いケース。

このようなケースは、少しでも聞こえやすくさせるため、両耳に補聴器を装用し、理解できるようにします。片耳のみ装用するより、両耳の方が理解がしやすくなりますので、このようにし、できる限り、聞きにくくならないようにします。

なお、こちらのケースは、仮に両耳に装用したとしても効果がかなり限定的になります。語音明瞭度が低い場合は、基本的にどのようなことをしても効果は薄くなります。それを承知の上で、両耳装用し、聞こえにくさをなるべく改善させていきます。

⑤両耳とも重度難聴(90dB以上)のケース

両耳とも重度難聴のケースでは、効果を望むなら、補聴器ではなく人工内耳をお勧めします。

両耳ともかなり聴力が重いケース。

両耳ともかなり聴力が重いケース。

このような聴力の場合、誠に申し訳ないのですが、補聴器の効果は薄くなります。上記に記載した通りですが、補聴器は、聴力の低下が大きいと大きいほど、効果は薄くなります。そして、ここまで聴力が低下した場合、補聴器を装用しても一般的な会話音を理解するのに必要な値まで聞こえさせることが困難ですので、聞こえにくさの改善にフォーカスした場合は、人工内耳がお勧めです。

耳を手術することや補聴器以上にお金がかかる(保険が効けば補聴器1台分くらいかそれ以下(※初回のみ))のはありますが、聞こえの改善度は、補聴器の比ではありません(※人工内耳も耳が治るわけではありません)。

このようなケースに補聴器を装用するのは、人工内耳はリスクが高い方や片耳は人工内耳を使用されており、もう片耳を補聴器で補う場合です。そのようなケースに、補聴器を装用します。

補うパターンのまとめ

両耳とも聞こえにくい場合は、主にこれらのパターンに分かれます。難しいのは、聞こえにくい側が①と②の間にある聴力で、補聴器で補った方が良いのであれば、両耳とも補聴器、バイクロスの方が効果が見込めそうだと感じたら、バイクロスで補っていきます。

様々な耳の状態がありますので、それぞれに適した補い方があります。

ここを知りたい!2つの事

さて、上記の内容を見てみますと、恐らく

  • 両耳と片耳では、どう違うの?
  • 片耳とバイクロスではどう違うの?

というところも疑問に感じるかと思います。ですので、この2点に関して記載していきます。

両耳と片耳では、どう違うの?

両耳と片耳で異なる点ですが、両耳をベースに片耳のみ補聴器を装用した場合を出してみますと

  1. 装用していない側からは聞きにくい
  2. 人が多いところや騒がしいところでは聞きにくくなる
  3. 複数の人とお話しする際は、聞きにくくなる
  4. 音の方向がわからないことがある

の4つがあります。

片耳のみ装用した場合、一番大きな部分は、騒がしいところでの聞き取りが非常に難しくなることです。

メーカーのカタログに記載されている片耳、両耳の違い。基本的に人は、両耳あるので、両耳で聞こえる状態がベースとなる。そこから考えると聞こえに関しては、マイナスしかない。

メーカーのカタログに記載されている片耳、両耳の違い。基本的に人は、両耳あるので、両耳で聞こえる状態がベースとなる。そこから考えると聞こえに関しては、マイナスしかない。

補聴器メーカーフォナックのカタログより引用

こちらは、両耳とも聞こえる場合と片耳のみ聞こえる場合の理解度を示した図です。私自身も子供の頃は、片耳のみ装用していた時期がありましたが、騒がしいところを含め、上記の4つの部分による不自由なところはありました。

しかし、今現在では、両耳装用にしています。日常生活を送る上で、騒がしいところがない状況などあり得ませんし、聞きにくさを感じていたためです。両耳装用することにより、より聞きにくさはなくなりました。

このような研究結果もある。音声の聞き取りが下がると、今現在の技術ではどうにもならない。治療はできないし、補聴器の効果も下がるので、誠に申し訳ないが悲惨な状態になるケースが多い。

このような研究結果もある。音声の聞き取り(明瞭度)が下がると、今現在の技術ではどうにもならない。治療はできないし、補聴器の効果も下がるので、誠に申し訳ないが悲惨な状態になるケースが多い。

補聴器メーカーシバントス(旧:シーメンス)のカタログより引用

なお、補聴器を装用していたケースとそうでないケースは、このような違いがあることが研究の結果わかってきました。語音明瞭度は、一度下がると改善させる方法がなく、かつ下がると下がるほど、補聴器の効果も下がります。

両耳か片耳かを選ぶ場合、仮に片耳のみを選択した場合は、聞こえにくさを感じること、そして、明瞭度が下がる可能性があること。この2つに関して了承いただく必要があります。

そして、あとで補聴器をつけようとして明瞭度が下がってしまい、聞こえにくさを思うように改善できなかった場合は、誰も責任を取ってくれませんので、その点は、ご了承願います。

私の場合、そのような方々をよくみてきましたので、基本的に両耳装用ができる方は、両耳装用をお勧めしています。どのような物事もそうですが、失ってから初めて大切なものがわかります。

補聴器は残念ながら万能な機械ではありません。耳を活かせるうちに最大限活かすことが重要です。後の祭りになった場合は、誰もその状況を改善できませんので、ご注意ください。

片耳とバイクロスはどう違うの?

片耳のみ補う場合とバイクロスでは、バイクロスで補うことで

  • 聞こえにくい側からも音が理解できるように
  • 騒がしい中でもより聞きやすくなる
  • 複数の人との会話もより聞きやすくなる

という効果があります。

大きく変化するのは、聞こえるようになる範囲です。

青い丸は、おおよその聞こえる人の聞こえる範囲、赤い丸が補聴器を使用した場合の聞こえる範囲。

青い丸は、おおよその聞こえる人の聞こえる範囲、赤い丸が補聴器を使用した場合の聞こえる範囲。片耳のみ補聴器を装用してもより聞きにくい側も聞きやすくなるが、クロスを使うともっと聞きやすくなる

仮に右側に補聴器、左側にクロスを使用するバイクロスタイプの場合は、このような範囲になります。右側のみの場合は、赤い丸の部分のみになり、聞こえない左側にクロスを使用するとより聞こえの範囲は広がります。

面白いのは、2つが重なっている部分で、この部分に関しては、より音が入りやすくなり、聞きやすくなります。※私自身も使ったこと(実験したこと)がありますが、なぜか重なる部分に関しては、より聞きやすくなります。

実際に当店の場合は、こちらの試聴のち販売もしており、バイクロスと片耳のみ装用した場合では、バイクロスの方が上記の3つに関して聞こえが良いとのことで、バイクロスを購入になった方もいます。

こちらではあくまでも最大限、聞こえにくさを改善させる方法をテーマとして記載していますので、バイクロスも載せました。かなりマイナーな機械ですが、しっかりと行えば(※バイクロスは、しっかりと形状選択、調整を行わないと効果がかなり薄くなります)片耳のみ装用するより、ずっと聞こえは改善できます。

ただし、あくまでも片耳が補聴器を装用しても効果が薄い耳であることが条件です。両耳とも補聴器で補った方が良いケースは、そちらの方が聞こえを改善できます。

両耳が聞こえにくい場合の改善、まとめ

両耳とも聞こえにくい場合、耳の状況により、補い方は様々です。それは、補聴器を単に耳に装用すれば聞こえるという単純なものではないためです。耳は、様々な理由により、聞きにくくなります。そして、その状態別に補い方を考えないと最大限、聞きにくさを軽減させることはできません。

こちらで第一に伝えたかったのは、補聴器はどんな耳にも効果があり、何も考えなしに自動で改善してくれるものではないということです。そのため、自分の耳の状態を理解し、その耳をどのように補っていくかを初めに考えることが重要となります。その部分に関しては、おわかりいただけたでしょうか。

それであれば、こちらに関して記載した甲斐があります。そして、こちらをご覧になり、おそらくご理解されたかと思いますが、補聴器は、どのメーカーを扱っているか、どの補聴器を扱っているかを見るのではなく、ちゃんとお客様の耳ベースで改善を考えてくれるところに相談することが重要です。なぜなら、上記のように耳の状態により、改善方法が異なるためです。

補い方を初めに考え、その補い方にそった補聴器を選択する。そのようにすることで、できる限り、聞こえにくさを改善させることができます。

こちらの内容がお役に立てば幸いです。

なお、当店の場合は、耳の状況を理解するため、上記の測定を行い、初めに補い方の方針を考えていきます。そして、その方針に則り、補聴器の選定を考えていきます。

私自身も生まれつき耳が悪く補聴器を装用しています。聞こえにくいことで何が起こるのか、それについては、重々承知しています。ですので、当店では、最大限聞こえにくさを改善させるには、どのようにしたらよいか?という視点で、補聴器選定を行なっていきます。そのための第一歩が、こちらの補う方針です。

できる限り、不自由を取り除けるようになれば、それだけ聞こえにくさによる不自由は感じにくくなりますし、それによって悩むことはなくなります。耳を治すというところまで改善できない点は、誠に申し訳ないのですが、治せないからこそ、補聴器でできる限りの改善はしていく必要があるのではないか。そのように考えています。

当店の場合は、上記に考えて補聴器の選定を行なっていきます。ご用命の際は、お問い合わせください。ご依頼お待ちしております。

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この記事を書いた人:深井 順一
自己紹介
聞こえにくい人を支援するお店、パートナーズ補聴器、代表。生まれつきの難聴者である事、補聴器の販売をしている事、この二つの視点で、ブログを書いています。お店では、耳の状態を理解した後、効果的な補い方を導き出し、お客様の聞こえを改善しています。私に関する内容は、書いている人の詳細をご覧下さい。当店の特徴は、こちらです。場所は、東京都墨田区の本所吾妻橋駅(都営浅草線)より徒歩3分のところにあります。

補聴器で耳を改善させる手引き書、作りました

聞こえにくい事でお悩みの方のために、補聴器で耳を改善させる手引き書を用意しました。

  • 自分の症状に合う補聴器は何か
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