2つの視点を持つ人が書いている耳・補聴器ブログ

東京都墨田区で補聴器の販売をしている難聴者のブログ。補聴器や耳に関する事を書いています

人工内耳VSクロス補聴器では、どちらの方が効果が高いのか(予測なので要注意)


私自身、耳や補聴器について気になるものがあった場合、自分のtwitterアカウントで書いていたりするのですが、最近、人工内耳もようやくiPhoneなどの通信ができるようになり、その記事についてシェアしていました。

人工内耳に関しては、少しずつですが片耳難聴の方にも使われるようになり、いくつか症例というのが出てくるようになりました。耳を手術する必要があるため、費用は400万かかり、今現在は保険がきかず、そのままの金額がかかるとしても、よりよくなるのであれば、個人的には、それも検討するのもいいのかなと思っています。

その時ですが、こんな内容をもらいまして、ちょっとこのことについて記載してみようと思います。本来ならわからないものはわからないで、終了ですが、自分がやっていることも少々関わってきますので、わかるところだけ記載していきます。

なお、これは、あくまでも推測であり、人工内耳とクロス補聴器の比較は、実際にしたことがないため、その点を考慮願います。また、技術の進歩により、どちらが良いかは、変わってきますので、今現在の時点、2017年8月1日の時点でのお話であることをご承知ください。

結論

結論から書きますと、耳の状態によっては、そもそも人工内耳が適合しないケースもありますので、医師に聞いてみてくださいとなりますが、私がわかる範囲内で記載していきますと、今までの方々を対応している限り、どうもクロス補聴器っぽい感覚はあります。

人工内耳の聞こえは、使ったことがないため申し訳ないのですが、わかりません。ですので、ちょっと自信はないのですが、補聴器とクロス補聴器では、実際に比べていただくとクロス補聴器の方が、評価は高くなりやすいです。

この場合における比較とは、片耳が健聴でもう片耳が中等度難聴くらいを指します。このようなケースでは、補聴器を装用した場合とクロス補聴器を装用した場合では、クロス補聴器の方が、聞こえの効果は高いと評価される方が多いです。

最近実験していること

ここで私自身が最近、実験していることについて記載していきます。それは、片耳のみ中等度難聴くらいの場合、クロス補聴器、補聴器、どちらが聞こえがよくなるのか。というものです。

ただし条件として

  • 片耳のみ難聴で中等度難聴くらい
  • 音声の理解度は、80%以上

となります。要は、耳の条件として補聴器を装用して補える条件を満たしているけれど、実際にクロス補聴器を装用する方が聞こえを改善できるのか、それとも補聴器を装用した方が改善度は高くなるのか。というものです。

なぜそんなことを考えたのか

ここが重要なのですが、

  • 補聴器の効果を数値にするとクロスの方が効果が高い
  • 実際に試してみるとクロスの方が評価が高くなる

ということが起こったからです。

補聴器の効果を数値にするとクロスの方が効果が高い

実は、今現在、クロス補聴器については、ようやく客観的評価で一種の基準を仮定で作り、それを基準にすることで、少しずつ客観的な評価ができるようになってきたのですが(まだ未完ですので色々わかった後にでもまた書きます)、その数値と補聴器を装用した時の効果について比較するとクロス補聴器の方がよくなります。

今回の例。こちらを例に出したのは、人工内耳の改善数値とこのような難聴の方の補聴器での改善数値が似ているため。

今回の例。こちらを例に出したのは、人工内耳の改善数値とこのような難聴の方の補聴器での改善数値が似ているためである。

例えば、このような聴力の場合、補聴器を装用して目指せる域値というのが

まず補聴器を装用した時の聞こえの効果としては、だいたいこのようになる。良いケースは、35dBのところが30dBまで改善することもある。

まず補聴器を装用した時の聞こえの効果としては、だいたいこのようになる。良いケースは、35dBのところが30dBまで改善することもある。

だいたいこのくらいになります。一般的に聞こえている人のラインで0〜10dBでだいたい聞こえています。正常の人のラインは、WHO世界保健機関では、0〜25dBまでとなっています。そこから、だいたい35dBくらいでよくて30dBくらいが今現在の場合において改善できる数値です。

クロス補聴器の場合は、だいたいこのくらいは改善する、聞こえる耳側につけているため、数値としては、このように改善度が高くなりやすいところに注意。

クロス補聴器の場合は、だいたいこのくらいは改善する、聞こえる耳側につけているため、数値としては、このように改善度が高くなりやすいところに注意。

では、クロス補聴器はというと数値にするとこのような状態です。だいたい聞こえている耳と同じくらいか、1ステップ下がるくらいまで改善します。

数値で見ると補聴器で改善できる幅が今現在の技術では、正常の範囲内に行くことが困難なため、クロス補聴器の方が改善できるのではないか?という見立てができるわけですね。

ただ、基本的には、両耳とも聞こえるようにした方が良い。つまり、片耳のみ聞こえない場合は、その低下した側を改善させた方が良いとされていたため、実際にはどうなのか。それが気になったところでした。

実際に試してみるとクロス補聴器の方が効果は高くなる

では、実際には、どうなのか。実際に試すことで何か得られるのではないか。そのように考え、状況に当てはまるお客さんがちょうど複数いましたので、全ての人に今現在、試してもらっている最中です。

なお補聴器の場合、基本的には、目標となる改善値まで改善させ、どうかを見た上での判断になります。そうしなければより明確な比較ができないためです。

では、実際どうだったのか。まず、上記の方々の状況下において、どのような聞きにくさが出るか、というところですが、

  1. 聞こえにくい耳側から話されると気づきにくい
  2. 騒がしいところでの会話がわかりにくい
  3. 複数の方とのお話で、聞きにくい側に来られるとわかりにくい
  4. 音の方向感覚がわからない

の四つになります。

そして、それぞれの効果についてですが、クロス補聴器は、

  1. それなりにわかるようにらしい(7〜8割くらい)
  2. 騒がしさによるが、少し騒がしい程度であれば、6〜7割はわかるらしい
  3. 話す人の声にもよるが、しっかり話す方であれば、6〜7割はわかるらしい
  4. 音の方向感覚は改善せず

らしいと記載しているのは、お客さんからの評価で、だいたい多いのがこのような評価です。ただ、②に関しては、居酒屋レベルのうるささの場合は、4〜5割の理解力で、③もボソボソ話す人の場合や声が小さい場合は、捉えずらく、4〜5割くらいと聞きます。

では、補聴器はどうかとなりますと

  1. 聞こえることもあればわからないところもあり
  2. 騒がしさによるが、少し騒がしい程度であれば、6〜7割はわかるらしい
  3. 話す人の声にもよるが、しっかり話す方であれば、6〜7割はわかるらしい
  4. 音の方向感覚はどうも改善せず

となります。結構僅差ではあるのですが、比較をしていただくとよく聞くのは、

  • 暗騒音は、クロスの方が少ない
  • 会議や距離に関しては、クロスの方が聞きやすくなる
  • 騒がしいところは、クロスの方がいいのでは?という方が少々多い

暗騒音というのは、周囲の音でサーっといった音やザワザワ……と聞こえる音のことです。音響機器全般に発生する音になり、これは、クロス補聴器の方が少なく、快適に使いやすい。そして、騒がしいところでの会話や静かなところでの聞こえは、その音がない分、クロス補聴器の方が良いということでした。

特に暗騒音に関しては、目標値まで改善させるとそれなりに入るため、気になる方もおり、それが原因で外したくなる人もいましたので、その点に関しては、少々、人によるかもしれません。

私自身が実際にお客さんへ両方の比較をすると、劇的にクロスの方がよくなる、という方は、いないのですが、まだクロス補聴器の方が聞きやすい、快適さ及び、かつ聞こえについてはこちらの方がいい。という方が多い状態でした。

それが実際に試してみてわかったことです。ただ、人によって変化するため、実際のケースにおいては、試してみて、どちらにするか。それを決めています。

それから考える人工内耳VSクロス補聴器は

ただ、人工内耳の場合は、試すということができないため、ある程度、推測が入らざるを得ません。先ほどの件から考えると人工内耳VSクロス補聴器は、クロス補聴器の方が聞きやすくなるのではないか。ということです。

人工内耳の改善例。重度難聴の方がここまで改善できるのは驚きだが、数値上で比較するとクロスには、及ばない。この部分がどう影響を与えるか。

人工内耳の改善例。重度難聴の方がここまで改善できるのは驚きだが、数値上で比較するとクロスには、及ばない。この部分がどう影響を与えるか。

まず、人工内耳も今現在、聞こえを数値化するとだいたいこのくらいになります。良いケースでは、25dBくらいまで改善できていることもあるようですが、だいたい30dBくらいを目標に改善をしていっています。

それを考えるとあくまでも片耳が健聴であり、もう片耳が聞こえない場合におけるケースにおいては、クロス補聴器の方がまだ良いのではないか。と感じます。

人工内耳、及び補聴器で、健聴レベル(0〜25dBの範囲内、理想は、15dB)まで改善できるのであれば、明らかにそちらの方が良さそうですが、今現在の技術では、クロスの方がまだ改善の効果は高いのではないか。と個人的には、感じます。

上記に中等度難聴くらいの例を出したのは、人工内耳の改善値とその方の補聴器の改善値が少し似たところがあるためです。その方々に試聴した経験を踏まえるとそのように感じます。

まとめ

あくまでも私自身が色々とお客さんを対応してきて感じることですので、正直、実際のところは、わかりません。人工内耳を使ってみて、クロス補聴器も使う。もしくは、人工内耳を試すという行為がほぼできないため、少々憶測が入る点は、申し訳ありません。

ただ、一つの基準として、聞こえの効果だけでみると、クロスの方が高い状態になります。聞こえている耳側をベースにしているため当たり前といえば当たり前ですが、そこをどう評価するか。になりますね。

似たような状況になる片耳のみ中等度難聴くらいの方々を対応していると、どうもクロス補聴器の方が改善される様子が多かったので、それについて考えてみると、クロスなのかなぁ……という気がしなくもありません。

と、私自身が色々とやっていることから考えた内容でした。ちょっとスッキリしない内容で、すみません。


この記事を書いた人:深井 順一
自己紹介
聞こえにくい人を支援するお店、パートナーズ補聴器、代表。生まれつきの難聴者である事、補聴器の販売をしている事、この二つの視点で、ブログを書いています。お店では、耳の状態を理解した後、効果的な補い方を導き出し、聞こえの改善を行なっています。私に関する内容は、書いている人の詳細になります。当店の情報は、こちらにまとめています。場所は、東京都墨田区の本所吾妻橋駅(都営浅草線)より徒歩3分のところにあります。

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