難聴が軽ければ悩みも軽いとは限らない


お客さんの対応を日々行なっていると、なんと言いますか、未だに難聴の程度=障害の程度、もしくは、悩みの深さ、というように感じている方がいるんだなぁと感じます。

こちらは、お客さん側というよりも、業者やこの業界にいる方々の認識に関わる内容なのですが、軽度の方の状況がまだまだ軽視されているように感じます。

今現在では、軽度の方でも補聴器の性能が良くなってきたことにより、改善できるケースが増えてきているのに関わらず、双方にとってもったいないと感じます。

ということで、こちらについてちょっと書いていきます。

難聴レベルは、参考程度

私自身も難聴者(中等度程度ですが)ですが、その点から思うのは、難聴レベルは、参考程度にしかならないと思っています。それは、聞こえにくいことが問題ではなく、聞こえにくいことによって起こるコミュニケーション障害が問題だからです。

このコミュニケーション障害は、軽度だろうが、重度だろうが起こりうることで、自分自身の耳の状況+周囲の環境によって決まるため、難聴レベルだけでは、その人の障害レベル、悩みの深さの判断ができません。

変な例えですが、重度の難聴であっても周囲がそれをしっかり理解し、対応、もしくは、双方が取りやすいコミュニケーションがしっかりなされているのであれば、苦に感じることは少なくなります。

しかし、軽度であってもそのようなことはなく、なかなか配慮や双方にとってコミュニケーションしやすい形になっていなければ、双方ともコミュニケーションは苦に感じます。

これは、補聴器を装用した後の話もそうですが、配慮された環境であれば、比較的、苦に感じることは少なく、そうでないところは、残念ながら苦に感じやすい。という傾向があります。

つまり難聴レベルだけでは、障害レベルやその方の悩みの深さは、推し量ることはできないということです。

軽視される方々と補聴器

私が感じるのは、結構、皆、聴力だけで判断するんだなぁということです。私は、自分がそのような身なので、ある意味、体感、実感として感じているのかもしれませんが、軽度〜中等度の方々が意外に軽視されているように感じます。後、片耳のみ難聴の方もそうですね。

上記の通り、難聴レベルで判断しても、障害レベル、悩みの深さまでは、わからないので、そこだけで判断するのは、いささか乱暴ではないかと感じます。

もちろん、ひと昔前は、そのような状況の方は、改善できないことも多かったのは、事実です。しかし、今現在は、明らかに補聴器の性能が良くなってきており、軽度の方も、それなりに改善できるようになってきました。

もう言い訳は効かない状態です。むしろ、軽度のうちに補聴器を装用し、これ以上、聞こえを悪くしないようにしたり、音声の理解度などの要素をより悪くしないようにしていく時代になっています。

双方にとって良い状態を

何より私が感じるのは、双方にとって良くないということです。聞きにくさが改善できれば、もしくは、悩みの深さ、大きさが軽減できれば、患者さん、お客さんにとっては良いですし、業者やそれを商いにしているのであれば、良いお金(騙して得られた金ではなく、ちゃんと感謝されたお金)が手に入るわけです。

何より、悩んでいるほとんどの方は、そのような体になりたくてなっているわけではないと思いますので、その状況がより良くなるのであれば、いいことだと私は思っています。

悩み続けることは苦ですし、そのような状態をずっと続けたいという人は、いません。

せっかく補聴器もより良くなってきているのにもったいないなぁ……と日々、感じますね。