2つの視点を持つ人が書いている耳・補聴器ブログ

東京都墨田区で補聴器の販売をしている難聴者のブログ。補聴器や耳に関する事を書いています

音場閾値測定で私が平均的に数値を補っている三つの理由


補聴器の調整には、現状、ルールはなく、かく各々が自分なりに調整している状態です。言い換えれば、聞こえを改善させるゴールは、共通ですが、そこにたどり着く手段が皆違う。という状態ですね。

日々、私の方では、音場閾値測定という補聴器で補えている数値を見れるもので、平均的に改善させるようにしています。その理由は、単純にこの方が改善できることが多いためです。

今回は、こちらに関して記載していきます。

補聴器の調整に関する前提

さて、前提ですが、冒頭に記載した通り、補聴器の調整に関しては、このようにしなさい。という手段部分は決められていません。と言いますか、決められないのですが、目標となる聞こえの改善という部分は決められています。ほとんどの方が参考にしている補聴器適合検査の指針2010の内容がまさにそれですね。

そうしますと、どのように改善させるかは、その調整者によって委ねられており、かつ、その方がどのようにするかにより、聞こえの効果が変化するということでもあります。

私の場合は、基本的にデータ派なので、できるならきっちり合わせることが多く、中には、改善目標まで達成できない人もいたりしますが、その場合は、そこを調整の限界値として見て、必要以上に入れることはしないようにしています。

片や中には、感覚的に補い、高い音が大きいと言われたら、その部分をかなり軽減したり、大きいと言われれば小さくし、小さいと言われれば、大きくしたりなど、感覚そのものだけで調整する方もいます。

別にどちらが正解、不正解ということはなく、お客さんの目的である「聞こえを改善させる」という部分ができて入れば、どちらでも良いことになります。

私が平均的に補っている三つの理由

じゃあ、なぜデータで調整しているの?という風になるのですが、これには、

  • 補聴器の効果が高い
  • 難聴の聴力と聞きにくさの関係
  • 補聴器で効果がない方をみて

の三つがあります。

なお、平均的に補っている、というのは、

このように周波数別にあまり上下しないよう、平均的に補っていることを意味します。

補聴器の効果が高い

補聴器の効果の確認には、音場閾値測定以外に、音場語音明瞭度測定という補聴器を装用した状態で音声をどれだけ理解できるのか。を調べられるものもあります。そして、平均的に聴力を改善させられると、偶然か、音場語音の結果もよくなる傾向を感じています。

これが一番の理由ですね。補聴器を使う方が求めているのは、補聴器ではなく聞きにくさを改善してほしい。ということですので、聞こえがよくなるのであれば、それに越したことはありません。

私の場合は、効果重視で基本的に調整しますので、平均的に改善させることが多いですね。

なお、正常な聴力は、平均的に聞こえているということもあり、私の場合は、そのようにしているという部分もあります。

難聴の聴力と聞きにくさの関係

私の場合、様々な人に補聴器の効果測定を行なっているのですが、その際に、注目するのは、

  • 聴力検査の数値
  • 音場語音の補聴器なしの数値

の二つです。一般の場合は、聴力検査のみで判断することが多いのですが、私は、これだけでは、状況がよくわからないので、補聴器の対応をしたのちに、聴力検査の数値と音場語音の数値(補聴器なし)を見ていたりします。

すると非常に面白いのですが、軽度難聴の方でも、50dBくらいの音声から聞きにくくなっていることや40dBくらいの音声から聞きにくくなっていることがよくわかります。※一般の方は、40dBでも、50dBでも100%の理解力です。

そして、ここからが重要ですが、聴力検査の数値と音場閾値測定の数値は、おおよそリンクするようになっていますので、先ほどの

  • 聴力検査の数値
  • 音場語音の補聴器なしの数値

の2つを見れると、補聴器で調整する数値に関して、どのような状態にすると、どうなるのか。というのもおおよそ判断つくようになります。

例えば、高域のみ下がっている方は、どんな理解度になっているのか。軽度難聴の人は、どのくらいの理解度なのか。これらを見れると、仮にその聴力と同じ数値になるよう補聴器で補ったら、どのような状態になるのかが推測できます。

こちらは、どちらかというと「このような数値だとこのような結果がでる」という部分を理解しやすい。ということですね。そして、その数値を見続ければわかりますが、決して良い状態ではありませんので、極端なやり方は、個人的には、避けています。聞こえを改善できないからですね。

補聴器で聞きにくさを感じている方を見て

補聴器で聞きにくさを感じている人の音場閾値測定の結果を見てみると、だいたい、改善できる目標値まで達成していなかったり、一部、おそらく、うるさいということで、音量を下げてしまい、逆にそれが原因で聞きにくくなっているケースを見ます。

そのような方は、その部分を補ってあげると改善できることが多く、そのような経験からも平均的に改善させることが多いですね。

まとめ

基本的には、

  • 平均的に補っている方が音場語音の結果がいい(補聴器の効果が高い)
  • 一部軽減させている補い方は、逆に聞きにくくなる傾向あり

というところを経験しているため、私の場合は、そのまま音を入れて、改善させています。必要以上に音を入れて、辛い状態で聞く必要はありませんが、改善目標となる部分まで改善できると、補聴器の効果も高くなります。

上記にも少し出しましたが、補聴器を求めている方は、別に補聴器を求めている訳ではなく、その中の部分である聞こえの改善の部分を求めています。であれば、私がすることは、聞こえの改善に沿った内容を行うことであり、なるべくその状態を提供できるようにしています。

様々な測定をし続けるとわかりますが、平均的に補えており、かつその聴力における改善目標まで達成できているケースは、音場語音の結果も良いことが多いです。であれば、なるべくその状態を達成できるようにしてあげるのが、一番ベストかなと私は、思っています。

そのため、私の場合は、平均的に音については、補うようにしています。


この記事を書いた人:深井 順一
自己紹介
聞こえにくい人を支援するお店、パートナーズ補聴器、代表。生まれつきの難聴者である事、補聴器の販売をしている事、この二つの視点で、ブログを書いています。お店では、耳の状態を理解した後、効果的な補い方を導き出し、聞こえの改善を行なっています。私に関する内容は、書いている人の詳細になります。当店の情報は、こちらにまとめています。場所は、東京都墨田区の本所吾妻橋駅(都営浅草線)より徒歩3分のところにあります。

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