耳・補聴器のこと

メガネのお店で学んだフィッティングの基本

深井 順一|パートナーズ補聴器

補聴器による聞こえの改善は、聞こえの改善と補聴器のFAQ、にまとめています。また、個々の症状(症例)ごとの改善は、お客様の聞こえの改善事例にまとめています。

え〜私ごとですが、最近、メガネが壊れまして、そのため、近くの眼鏡市場でメガネを買いに行きました。何気なく買いに行ったのですが、個人的には、結構、大きな学びがありました。

メガネを合わせる過程、そして、補聴器を合わせる過程ってかなり似ており、ああ、やっぱり調整の基本ってこういうことなんだなというのを強く感じたのです。

ということで、私が感じたことを載せて行きます。

私が驚いたところ

結論から、書いてしまうと、私が驚いたのは、目の状態を非常に精密に確認し、メガネをかけて、確認をする。つまり、目の状況を理解した上で「この様にしたら、よくなるのではないか」その考えのもと、色々と実験(確認)をしていく。というものです。

メガネの場合ですと、はじめに、この中を覗いてくださいと言われ、緑の草原の中に一つの家が見える様な装置(名前がわからんw)をやり、おおよその目の状態を把握。近視、乱視、遠視の程度を理解し、次は、その人にどの様にしたら視力がよくなるのか。というところを「画面に表示されている字は、見えますか?読めますか?や上にある文字と下にある文字は、どちらの方が見えやすいですか?」などと質問して、理解していきます。

そして、実際に、どの様に改善したら良いかを理解できたら、仮メガネの様なレンズを出し入れできるメガネを使い、どの様に見えるのかのテストを行って最終確認。その後、自分のメガネを作ります。

場所やお店によっては、やり方は異なるかもしれませんので、上記に書いてあることをしているかどうかまでは、わからないのですが、この過程、私には、すごく納得のやり方で、補聴器を調整する上でも非常に重要なやり方でもあります。

状況を確認する重要性

メガネでも、作る前に目の確認と言いますか、どの様に見えているのかの確認がすごく多くあります。そのやり方が重要で、どの様に見えているのかを理解しつつ、どうしたらその人は、よくなるのか。というところをわかる様にしている。というのが、個人的に強く感じたことでした。

その部分に調整の大半の時間を使用しており、理想的な考えで、時間配分も申し分ありません。これは、補聴器にも同じことが言えるのではないかと、感じたんです。

例えばメガネの場合、メガネを作る前に、視力をあげると(適切な表現がわからんw)、見えやすくすると本当に見える様になるのか。ぼやけている文字が本当にくっきり見える様になるのかを実験しながら、より良くなる方法を探っていきます。

恐らく、この様にしているのは、単にメガネを作れば簡単によくなるということではなく、ちゃんと目の状態を確認し、メガネをどう作ったらよくなるのか。という部分を考える必要があるからだと、感じます。

そして、一番驚いたのは、その重要な目を理解する過程をちゃんとシステム化していることでした。

補聴器におけるフィッティングも同じ

上記には、メガネに関して記載しましたが、補聴器のフィッテングも基本的な考え方は、同じです。耳の状態を確認し、補聴器を試聴し、より良くなるのか。という部分を確認していきます。

補聴器を扱っている人間がいうのも何ですが、補聴器を調整する過程で一番重要なのは「どの様に改善させてあげたらより良くなるのか」という部分をどう理解するかです。

これは、補聴器の音の調節の部分であることが多いのですが、その部分を確認するために、補聴器を装用した状態を確認したり、補聴器を使用してみてどの様な感じなのかを聞いたりして、状況の良し悪しを判断しています。

そして重要なのは、数値だけではわからないことが多い。ということです。例えば、ある聴力型の方がいるとして、その方に合わせた方法が、別の方にも応用できるかと言いますと、できるケースもあれば、できないケースもあります。この部分は、実際にやってみてどうか。と、確認する必要があります。

メガネのフィッティングでは「実際にやってみてどうか」を繰り返し、検証する形になっており、補聴器も、実は、その部分が一番重要な部分だったりします。やってみないとわからないことは、結構、多いからです。

その部分をシステム化するというのは、とても重要なことであり、改善値の底上げ、平均的な効果の引き上げに貢献しているのだろうな。というところを肌で感じました。

メガネの業界に学べることは多い

補聴器の業界にいると、メガネは、比較的簡単に改善できるから。という様な変な固定観念がある様に感じる(私だけが感じていたらすみません)のですが、そんなことはなく、本当の意味ですごいのは、フィッテングで重要な部分をシステム化していることにあるのではないかと、個人的には、感じます。

そして、それをちゃんと現場レベルでできる様にする。その様な部分がすごく大きいのではないかと感じます。

実は、あるきっかけがあってメガネの業界はどうなっているのかな?と少し気になっていたのですが、ちょうどメガネが壊れ、いい機会でしたので、行ってみました。そこで、多くのことを学ぶことができました。

学ぶというと教えてもらうということが多いかもしれませんが、体験することでも、多くのことを学ぶことはできます。補聴器の業界は……など、変な固定観念は捨て、学べるところは素直に学び、より良くできるといいですね。

ABOUT ME
深井 順一|パートナーズ補聴器
深井 順一|パートナーズ補聴器
使っている人が対応している補聴器専門店・代表
1986年、7月1日生まれ。生まれつきの難聴者で小学2年生の頃から補聴器を使っています。聞こえにくい側の状況やお気持ちは、同じ難聴者や当事者にしかわからないことがある事から、このお店では、実際に補聴器を使っている私自身がご相談を承っています。

お店のご紹介

初めまして、パートナーズ補聴器の深井と申します。

このお店は、生まれつき難聴で補聴器を使っている人が対応している補聴器専門店です。

聞こえにくい側の状況やお気持ちは、同じ難聴者や当事者にしかわからないことがある事から、実際に補聴器を使っている当事者がご相談を承っています。

お店の詳細は、以下のページへどうぞ。

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