聞きにくさを改善し、より良い状態にするために当店でしている補聴器の調整

当店では、

  • できる限り、聞こえを改善させる事
  • 問題なく使えるようにする事

この2つに関して、両立させられるよう聞きにくさの改善を行なっています。

調整パートでは、具体的に、補聴器の効果を目で確認できるようにし、使用する人の聴力から、改善目標値を設定。その後、その目標を目指して聞こえを良くしていきます

また、改善することは、重要なのですが、それと同時に聞こえの体感も確認し、なるべく補聴器を使える事、そして、聞こえを改善できる事、の2つを両立できるように、当店では、調整していきます。

どこまで改善させると良いのか

まず、改善させる際ですが、どこまで聞こえが改善できると良いのか。という部分があります。

補聴器には、聴力別にある程度、どこまで聞こえると良いか。という改善の目標値がある。その部分まで改善させることが、聞こえを改善させる上で、最も重要な部分になる。

赤い▲が改善目標値。△が補聴器なしの状態。補聴器には、聴力別にある程度、どこまで聞こえると良いか。という改善の目標値がある。その部分まで改善させることが、聞こえを改善させる上で、最も重要な部分になる。

仮に軽・中等度難聴の場合は、このくらいまでになります(難聴のレベルにより、改善できる目標値は異なります)。平均35dBで、両端だけ、40dBですね。

補聴器で聞こえを改善させるポイントは、補聴器の効果を目に見える形にして、確認すること。補聴器には、いくつか、効果をみれる測定があるので、それを理解すると補聴器の効果は、出しやすくなる。これは、その一つになる。

補聴器で聞こえを改善させるポイントは、補聴器の効果を目に見える形にして、確認すること。補聴器には、いくつか、効果をみれる測定があるので、それを理解すると補聴器の効果は、出しやすくなる。これは、その一つになる。

これは、補聴器の効果を測定する音場閾値測定での値で、ここまで改善できると

補聴器での効果は、静かなところほど、効果が高くなりやすく、騒がしいところ、混みいったところほど、少し聞きづらくなる。その聞きづらくなるところでもある方が聞きやすかったりはするが、騒がしいところほど、効果は下がりやすい。

補聴器での効果は、静かなところほど、効果が高くなりやすく、騒がしいところ、混みいったところほど、少し聞きづらくなる。その聞きづらくなるところでもある方が聞きやすかったりはするが、騒がしいところほど、効果は下がりやすくなる。

概ね、このようになります。

対面でのお話は、わかることが多くなり、かつ、離れたところからの呼びかけや音にも気がつきやすくなりますので、会議でのお話もわかりやすくなります。

周りが騒がしすぎてしまうと、周囲の音に邪魔されてしまうことがあり、聞きにくいこともあるのですが、そのようなことが少なければ、聞きにくさの改善は、大きくなります。

35dBくらいまで改善できると、少し声の小さい方(50dB相当)の声も、小さいながらにも理解しやすくなるため、ここまで改善できると、音声の部分は、聞きやすくなりやすい。

▲が補聴器ありの状態。△が補聴器なしの状態。補聴器ありの時で35dBくらいまで改善できると、少し声の小さい方(50dB相当)の声も、小さいながらにも理解しやすくなるため、ここまで改善できると、音声の部分は、聞きやすくなりやすい。

さらに数値の詳細をお伝えしますと、これは、あくまでも実際に改善を行なっている私自身が感じていることですが、音声の部分は、500Hz〜2000Hzを中心に改善するとよくなる傾向があります。そして、3000Hz、4000Hzあたりが聞こえると、呼び出しのベルや体温計の音なども聞きやすくなります

低い男性の声は、概ね500Hz、750Hz、あたりが関与し、女性の声は、1000〜2000Hzあたりが影響を受けやすい。実際には、250Hzも改善させられると良い傾向がある(低い男性の声)

男性の声は、概ね500Hz、750Hzあたりが関与し、女性の声は、1000〜2000Hzあたりが影響を受けやすい。実際には、男性女性と言っても低い女性の声もあれば、高い男性の声もあるので、平均的に改善させられると、総合的に良くしやすい。

音声の部分は、約35dBくらいまで改善できると、一般的にいう少し声の小さい方の声でも聞こえやすくなりますので、そのあたりまで改善できると聞きにくさを改善しやすくなります。

残りは、アラームや一部のお知らせ音で聞こえる高い音の部分。これは、3000Hz、4000Hz以外もあるが、それ以外のものは、音声を聞こえやすくさせるためにあげることが多いため、3000Hzや4000Hzも同じように聞こえるようにさせてあげると、アラーム系もわかりやすくなる。聞こえて気づくようになると、様々なことがわかるようになるので、生活をする上では、この点も重要な部分だ。

残りは、アラームや一部のお知らせ音で聞こえる高い音の部分。これは、3000Hz、4000Hz以外もあるが、それ以外のものは、音声を聞こえやすくさせるためにあげることが多いため、3000Hzや4000Hzも同じように聞こえるようにさせてあげると、アラーム系もわかりやすくなる。聞こえて気づくようになると、様々なことがわかるようになるので、生活や仕事をする上では、この点も重要な部分だ。

アラームなどの呼び出し系で、最も小さい音は、体温計の音(4000Hz、実際は、4500Hzほど)になります。その音まで聞こえるようにするには、4000Hzが45dBは欲しいところです。目標値では、40dBですが、その部分まで改善できると、そのような音も含めて、聞こえるようになります。

目標がないとそもそもどのような状態になれば良いと言えるのか。それがわからない。感音性難聴の方に使用するため、治る部分まで行かない点は、申し訳ないが、せめて改善できるところまで改善させるためにも、目標は、非常に重要だ。

目標がないとそもそもどのような状態になれば良いと言えるのか。それがわからない。感音性難聴の方に補聴器は使用するため、治る部分まで行かない点は、誠に申し訳ない。ただ、せめて改善できるところまで改善させるために、目標は、とても重要だ。

上記の値は、この音場閾値測定で調べた値になります。こちらで調べると、補聴器を使った現状を理解することができるため、改善すると良い数値と現状の数値を比較することで、修正もしやすくなります

補聴器には、聴力に応じて、ある程度改善できると良い数値があります。当店では、お客様ごとに、この部分を説明し、現状を把握しながら、最良の状態を目指して調整していきます。

調整と現状の把握

実際の調整に関してですが、はじめに改善目標についてお伝えした後、実際に補聴器を耳に合わせていきます。

初めは、体感で補聴器をつけた時の音を合わせていきます。この体感とは、補聴器を実際に耳に装用し、聞こえてくる音が大きいか、小さいか、という部分です。

ちょうど良い感覚か、少し大きい程度で合わせていき

体感で合わせた後、測定を行うことで、初めて自分の状態がわかるようになる。なお、補聴器が初めての方は、初め高い音が気になりやすい傾向が出るので、2000Hz〜は、下げてあげると使いやすくなったりもする。これは、なかなか補聴器を使えない方でも同様だ。

ご自身の体感で合わせた後、測定を行うことで、初めて自分の聞こえの状態がわかるようになる。なお、補聴器が初めての方は、初め高い音が気になりやすい傾向が出るので、2000Hz〜は、下げてあげると使いやすくなったりする。これは、なかなか補聴器を使えない方でも同様だ。

その後、その状態を音場閾値測定を行なって、実際にどのくらい補えているのかを確認していきます。このようにすることで、今現在、どのように聞こえが改善できているのかを把握することができます。

目標の数値と現状の数値を比較すると、どの部分が足りていて、どの部分が足りていないのかがわかる。どうしても補聴器をつけただけだと、音が大きい、小さい、高く聞こえる程度しかわからないので、測定を通じて、どのような状態なのか確認できると、修正もしやすい。

目標の数値と現状の数値を比較すると、どの部分が足りていて、どの部分が足りていないのかがわかる。補聴器をつけただけだと、音が大きい、小さい、高く聞こえる程度しかわからない事が多い。測定を行う事で、どのような状態なのか確認できるため、修正もしやすくなる。

この数値を先ほどの改善目標値と比較すると改善すると良い数値に対し、現状どうなのかを把握することができます。簡単に言えば、今、聞こえている感覚を数値化することで、聞こえの現状を把握できるようになるわけですね。

補聴器を装用した状態は、大きい、小さい、音が高い、音が低い程度しかわかりません。しかし、測定を行うと、どの周波数(音の高さ)は足りていて、どの周波数が足りないというのもわかるようになります

そして、測定結果をお伝えしながら、足りない部分は、音をあげる、音が大きくなりすぎている部分は、下げる。など、修正を行なっていきます。

このようにできると、今聞こえている状態は、良い状態なのか。もう少し改善した方が良いのか。改善させるとしたら、どのように改善させると良いのか。など、一通り、判断ができるようになります。

3つの部分を比較し、最良の状態へ

現状を把握できるようになったら、さらに微調整をしていきます。

微調整していく際のポイントは

  • 聞こえを改善できると良い数値(目標)
  • 現状の状態(現状の聞こえ)
  • 今感じている音の大きさ(現状の体感)

この3つを比較しながら行なっていく事です。

測定値だけだと、聞いた音の体感を無視した状態にしやすい。必ず体感も確認した上で、もう少し大きくしても良さそうなら、足りないところを重点的に大きくする事で、より聞きにくさを改善しやすくなる。

測定値だけだと、聞いた音の体感を無視した状態にしやすい。体感も確認した上で、もう少し大きくしても良さそうなら、足りないところを重点的に大きくする事で、より聞きにくさを改善しやすくなる。

例えば、補聴器をつけた状態と目標値は上記のような状態だったとします。そして、体感的には、もう少し大きくしても大丈夫そうだ。という事であれば、うるさすぎない程度に足りない部分だけをより改善できるようにしていきます。そうする事で、より聞こえの改善ができるようになります。

確認した後、改善値まで改善させることは、重要だが、だからと言って無理に大きくしすぎると非常に使いづらく、辛い補聴器になる。仮に測定してみて、そこまで良くない数値でも、体感を無視した調整だけは、控えよう。

確認した後、体感としてこれ以上は、きつい場合、そこまでにするのも重要になる。改善値まで改善させることは、聞きにくさを改善する上で大切だが、だからと言って無理に大きくしすぎると非常に使いづらく、辛い補聴器になる。そこまで良くない数値でも、体感を無視した調整だけは、控えよう。

しかし、この状態で、体感的には、これ以上は、きつそうだ。ということであれば、ひとまず、このままにして、貸出や様子見を行います。音を大きくしすぎてしまうと、どうしても騒がしさが強くなってしまいますので、使いづらい補聴器、もしくは、使うと辛い補聴器になってしまいます。

それでも聞こえを改善したい。という場合は、きつく感じる音を確認し、それ以外の部分を改善させる。という方法もある。仮に紙の音がうるさくて、これ以上は、厳しい。となった場合は、その中心部分の音は、大きくせず、それ以外の足りない部分を補う。という考えもある。数値にすると、このような事も相談しやすくなる。

それでも聞こえを改善したい。という場合は、きつく感じる音を確認し、それ以外の部分を改善させる。という方法もある。仮に紙の音がうるさくて、これ以上は、厳しい。となった場合は、その中心部分の音は、大きくせず、それ以外の足りない部分を補う。という考えもある。数値にすると、このような事も相談しやすくなる。

それか、音が大きく感じるところを伺い、それ以外のところを改善させる。という方法もあります。例えば、紙の音やレジ袋の音が大きくて、それ以上は、厳しい。という状況であれば、それ以外のところ、低い音のところだけは、目標値まで改善させ、なるべく聞きにくさを改善させる。という方法ですね。

音の体感に関しては、お店の中での感覚もそうですが、日常生活上や仕事場で使用いただいた時の感覚も伺いながら調整をしていきます。これらは、貸出、試聴を通じて、修正、改善を行なっていきます。

このように

  • 聞こえを改善できると良い数値(目標)
  • 現状の状態(現状の聞こえ)
  • 今感じている音の大きさ(現状の体感)

この3つを比較しながら行なっていくと、冒頭に記載した

  • できる限り、聞こえを改善させる事
  • 問題なく使えるようにする事

この2つを両立させやすくなります。

当店では、補聴器の使用状況をお伝えしながら、ご自身の状態を把握できるようにしています。

状況を改善していくには、お客様も調整する人も情報を共有できると良くしやすい。

状況を改善していくには、お客様も調整する人も情報を共有できるとベスト。共有されると、お互いに提案がしやすくなるし、状況を把握しながら、より良い状態を目指しやすくなる。

ご自身で状況を把握できるようになると、お客様側でも「こうしたい」「このような方法はどうでしょうか?」と相談しやすくなります。

そして、補聴器を使用した時に良い状態までなるべく改善させられるようにしています。

両耳に補聴器をつける場合における調整

両耳に補聴器をつけられる方の場合は、さらに聞こえにくさを改善していくために上記の調整に加え、左右のバランスをチェックしていきます

バランスを整えるのが改善のカギ

両耳装用することにより、騒がしいところでも少し改善しやすくなり、かつ、音の方向感覚や聞こえについてもよくなる傾向がある。

両耳装用することにより、騒がしいところでも少し改善しやすくなり、かつ、音の方向感覚や聞こえについてもよくなる傾向がある。

両耳に補聴器をつけられる方は、両耳に装用することにより、上記のような効果を得られます。

騒がしい中での効果は、特に片耳のみ装用したケースに比べると、高くなりやすい。静かなところでも、私が使っている限り(書いている人は、両耳難聴で補聴器を使用しています)、バランスよく聞こえるせいか、音声も理解しやすい傾向を感じる。

騒がしい中での効果は、片耳のみ装用したケースに比べると、特に高くなりやすい。静かなところでも、私が使っている限り(書いている人は、両耳難聴で補聴器を使用しています)、バランスよく聞こえるせいか、音声も理解しやすい傾向を感じる。

補聴器メーカーソノヴァジャパンより引用

大きく変わるのは、騒がしい中での聞こえで、健聴の人には、届かないものの、より聞きにくさの改善をすることができます。

しかし、これらは、両耳につける事で得られるのではなく、厳密には、両耳とも同じ聞こえにした場合に得られるものです。

そのため、左右のバランスをチェックし、バランスを整えることが重要になります。

実際にしている具体案

左右のバランスも、実は、この測定で調べられる。片耳だけ調べる場合は、調べない側は、耳を塞ぎ、聞こえないようにして、調べ、状況把握を行なっていく。

左右のバランスも、実は、この測定で調べられる。片耳だけ調べる場合は、調べない側は、耳を塞ぎ、聞こえないようにして、調べ、状況把握を行なっていく。

音場閾値測定では、左だけの補聴器をつけた状態の聞こえ、右だけの補聴器をつけた状態の聞こえ、それぞれ調べることができます。

このように右だけ、左だけの数値が見れるようになると、どの部分は、バランスよく聞こえていて、どの部分が異なっているのか。目で確認することもできるようになる。目で確認できるようになれば、自ずと修正する部分もわかるようになり、バランスを整えやすくなる。

このように右だけ、左だけの数値が見れるようになると、どの部分は、バランスよく聞こえていて、どの部分が異なっているのか。目で確認することもできるようになる。目で確認できるようになれば、自ずと修正する部分もわかるようになり、バランスを整えやすくなる。

調べた際の様子は、このようになります。左側が青い▲、右側が赤い▲で表示されます。それ以外の黒い▲は、両耳とも装用した状態の聞こえ、白い△は、補聴器がない状態になります。

両耳とも同じような聴力の場合は、バランスは、整えやすい。体感で確認していくことが多いが、場合によっては、測定を通じて、状況の把握をし、バランスを確認していく。

両耳とも同じような聴力の場合は、バランスは、整えやすい。体感で確認していくことが多いが、場合によっては、測定を通じて、状況の把握をし、バランスを確認していく。

両耳とも同じような聴力の場合は、同じような調整になるため、左右の聞こえがズレることは、少なくなります。

基本的には、補聴器を使ってみて、聞こえている体感で確認していきます。そして、気になる方や体感に自信がない方は、測定し、左右のバランスを確認していきます。

左右の聴力が異なる場合は、測定しないとバランスがわからないことが多いので、測定が必須。体感と合わせて、測定し、バランスを知ることが重要になる。

左右の聴力が異なる場合は、測定しないとバランスがわからないことが多いので、測定が必須。体感と合わせて、測定し、バランスを知ることが重要になる。

ご自身の聴力に左右で差がある場合は、まず調べないとバランスはわからないため、左右で音を聞いている体感と実際の測定した数値を見て、バランスを確認していきます。

そして、ずれている部分や修正可能な部分は、修正し、バランスを整えていきます。

基本的に同じところにあるものは、バランスよく聞こえていて、差があるものは、異なる状態になる。そして、1つくらいの差であれば、大丈夫だが、明らかに2メモリ以上の差がある場合は、修正できるケースは、修正し、よりよくしていった方が、状況は、よりよくしやすい。

基本的に同じところにあるものは、バランスよく聞こえていて、差があるものは、異なる状態。1つくらいの差であれば、大丈夫だが、明らかに2メモリ以上の差がある場合は、修正できるケースは、修正し、よりよくしていった方が、状況は、よりよくしやすい。ただ、やりすぎはよくないので、あくまでも体感と相談しつつ、行うのがベスト。

判断基準ですが、左右の聞こえの数値が同じ位置に来ているか、一メモリ分(一メモリ5dBになります)くらいの差であればOKです。それを超える場合は、修正できるものは、修正して、より良くしていきます。

あまりにも左右で聴力が異なる場合は、バランスを整えるのが困難になりますが、整えられそうな聴力の場合は、なるべく整え、より良い状態にしていきます。

当店における補聴器の調整のまとめ

当店で行なっている調整についてまとめていきますと

  • 改善させると良い目標となる数値のご説明
  • 現状と目標を比較できるようにし、現状のお伝え
  • 体感も考慮しつつ、目標まで改善する(最良値を目指す)

となります。

そして、両耳とも補聴器を使う場合は、左右のバランスも確認し、より良い状態にしていきます

このようにできると、

  • できる限り、聞こえを改善させる事
  • 問題なく使えるようにする事

の2つを両立させることができるようになります。

補聴器は、確かに耳を治せない道具です。しかし、然るべきところまで改善を行えば、それなりに聞こえやすくなり、今現在感じている不自由な部分を良くできる部分もあります。

当店では、このようにして、聞きにくさを改善させ、生活をより充実させられるようにしています。