このお店が片耳難聴の方を対応している理由

このお店のコンセプトは、補聴器の事でお悩みの方に補聴器の相談がしやすい環境を提供する事。こちらになります。

実は、元々、このお店は、一般的な難聴の方。両方とも難聴の方を中心にご対応をしていました。

しかし、ある時から、片耳のみ難聴の方の対応するようになりました。それは、実際に片耳難聴の方とお話しした際に私自身と似たようなものを感じたためです。

その事から、片耳難聴について勉強し、片耳難聴の方にとって、補聴器の相談がしやすくなる環境も整えるようにしました。

こちらでは、そのきっかけについて、記載していきます。

ある片耳難聴の方とのお話し

元々、私の場合、両方とも聞こえにくい方や年齢によって、聞きにくくなった方。そのような方を中心的に対応をしていました。

一般的に難聴の方の場合、加齢性による難聴。いわゆる老人性難聴というものが一番多い状態になります。

病気による難聴や生まれつきの難聴に関しては、1000人に1人〜1500人に1人くらいです。

しかし、加齢性による難聴となると、年齢が高くなると高くなるほど、15%〜25%と発症率、難聴率が高くなります。比率にすると、0.1%と15%、25%となりますので、だいぶ数が変わってきます。

ですので、そういった方のご対応やそれ以外には、病気によって、聞きにくくなった方。若い方でも生まれつきの難聴の方から、病気によって、聞きにくい方。そういった方々を主に対応していたのです。

ある時、その中で珍しく片方のみ難聴の方とお会いする機会がありました。その方は、片方の耳は正常で、もう片方の耳は、全く聞こえない方でした。

この時、私自身、興味本位で対応した事があります。

当時(今から5〜6年前)、片耳難聴といえば、補聴器側の世界では、片方の耳が聞こえているので、そこまで困ることはない。と言われてた状態で、単純になぜ補聴器屋さんに相談しに来たのか?という疑問が生まれたためです。

本当に困る事がないのでしたら、相談しには来ないはずなのですが、実際には、来られた。それはなぜだろう?こういった疑問を感じました。

そこで実際に片耳のみ難聴の方の状況に関して聞くのですが、片方のみ聞こえていたとしても、聞こえない側から呼ばれた際や飲食店やテーブルで聞こえない側に人が来ると、聞きにくくなる事。

さらに仕事をしていると、なかなか自分の意思で、席を決めたりする事ができず、聞きやすい時と聞きにくい時の差が大きかったり、いちいち、そういった事に気を揉む事がストレスになる。という事を聞きました。

この点は、私も非常によくわかるものでした。

難聴というと聞きにくい事が問題のように感じるのですが、それによって、聞きにくい部分は確かにあるのですが、それ以上に問題になるのは、人との仲やコミュニケーションそのものにだいぶ気を使わざるを得なくなる事です。

音は聞こえないと気づく事ができない。という性質上、聞こえない場合、常に気を張ったり、アンテナを立てておかないといけなく、これが、だいぶ精神を疲弊させます。

例えば、話しかけられた時やそれに近い音声が聞こえた時に「今、自分に話したのかな?」という事があれば「確認した方がいいかな?でも、自分じゃない可能性もあるしな……」という事をいちいち考えるというのは、精神的にだいぶストレスがかかります。

さらに人によっては、単に聞こえていなかっただけではあるのですが、無視しているように見えてしまい、人との仲が悪くなったり、亀裂が入ってしまう。という事も起こってしまいます。

その話を聞いた時に「片耳難聴の方も大変だな」という事を感じました。

そして、一番のポイントは、その事を相談しにいったとしても「片方の耳は、もうそれ以上改善できないので、その状態で頑張ってください」や「片方聞こえているから、問題ない」「うちでは片耳難聴の方の改善をしていない」と言われたりと、なかなか相談する所がなかった。という事でした。

このお話しを聞いた時に自分の事を思い出しました。

私が補聴器の世界に入った理由

詳しくは、もう書いている人の部分で記載しているのですが、生まれつき難聴で補聴器を使っている私自身が補聴器の世界に入った理由は、自分で自分の状態を改善するためでした。

実は私の場合、補聴器の事で何度も挫折した経験を持っています。

中学生の頃は、うまく補聴器の事を相談する事ができず、そのまま使えない補聴器だけが手元に残った事もありますし、その後も、自分の生活をうまく補聴器で改善する事ができませんでした。

その事から、自分自身でちゃんと学ばないと、この先、一生、このままになるのではないか。という動機に駆られて、耳の事、補聴器の事を学ぶために、この業界に入りました。

そして、自分で学び、自分で自分の状態を改善した。というのが私がこの業界に入った理由です。

このように書くと努力して改善した。というような美談に感じるかもしれないのですが、実際のところはそうではありません。

私自身、耳や補聴器の事をうまく相談できなかったり、安心して相談できる所を探す事ができなかったので、自分自身で改善せざるを得なかったのです。

片耳難聴の方のお話を聞いた時に似たものを感じました。

耳の事を伝えたとしても、なかなか伝わらなかったり、なかなか理解してもらえなかったり。時には、否定される事もあったかもしれません。

このお店に関しても、元々、そのような方を対象によく対応していましたので、そこから実は、片耳難聴の方も、対応する事になりました。

これが対応するに至った経緯になります。

まとめ

私の場合は、元々、片耳難聴の方を対応していた訳ではありません。

しかし、ある片耳難聴の方とお話しした際に、今まで自分が感じていた事、学んできた事が必ずしも、全てではない。という事を学びました。

そして何よりも、自分と似たような部分を感じる事が多かった事から、片耳のみ難聴の方も対応するようになりました。

そこから、片耳難聴の方が補聴器に関して、相談しやすくなる環境を考え、それに沿って、お店の設備や補聴器も片耳難聴の方に提供するものとして、ちゃんと信頼できるメーカーのものを扱い、今日に至ります。

片耳のみ難聴の方や、どこか別のところでうまくいかなかったり、うまく相談できなかった方。このような方々へ、補聴器の相談がしやすい環境を提供し、より良く生活できるようになるお店。このお店は、ここを目指して運営しています。

私の場合、このような経験があり、片耳難聴の方を対応するに至りました。