耳あな形補聴器の中で、小型なタイプの補聴器が、このバートM-10になります。
この補聴器は、耳の中に入れて使用する事で、物の邪魔にならない。というメリットと形状が小さい事で、目立ちにくい。という特徴があります。
そのため、メガネやマスク。そして、電話を気軽に使いたい。という方や目立ちにくい補聴器を希望される方にオススメの補聴器です。
目次
バートM-10の概要
- 聴力:軽度〜高度難聴まで
- 形状:小型、超小型
- 種類:CIC、またはIICタイプ
- 金額:@198,000〜555,000円
- 保証:2年間。※M90のみ3年間
- 特徴:物の邪魔にならず、目立ちにくい
- 色合:青・赤・クリア・肌色
- 電池:PR536電池(10電池)
- 備考:一つの電池で、約65〜90時間保ちます
補聴器名 | 金額(税込) | チャンネル ※1 | 抑制機能 ※2 | 指向性機能 ※3 |
バートM90-10 | 片耳:555,000 両耳:1,110,000 | 20 ch | ー | |
バートM70-10 | 片耳:385,000 両耳:770,000 | 16 ch | ー | |
バートM50-10 | 片耳:295,000 両耳:590,000 | 12 ch | ー | |
バートM30-10 | 片耳:198,000 両耳:396,000 | 8 ch | ー |
※1、チャンネルとは、補聴器を調整する際にどれだけ周波数別に細かく分けられているか。の数値です。多いと、それだけ、細かく調整しやすくなります。
※2、抑制機能とは、聞こえを改善した後に気になりやすい音や抑制しても問題ない音を抑制し、快適性を高めてくれる機能です。
※3、指向性機能とは、騒がしい中でもなるべく音声が邪魔されない様に支援してくれる機能です。
性能表は、こちらの通りです。どの補聴器にも、いくつか性能があり、バートM90、バートM70……とグレードが分かれていきます。
カラーは、赤、青、クリア、ベージュの4種類から選べるようになっています。※耳の中に入る部分になりますので、外から見える訳ではありません。
製作時にお好きな色をお選びいただけます。
対象聴力
この補聴器の対象聴力は、このぐらいです。
基本的に軽度難聴〜中等度難聴。そして、一部、高度難聴が入る程度です。
小型な補聴器になりますので、大きな出力(音の大きさ)を出すのが難しく、仮に音が出せたとしても、ハウリング。という補聴器からピーッ!となってしまう現象が起こりやすいため、軽度〜中等度難聴ぐらいが適性です。
こちら以上の聴力の方の場合は、より音が出る補聴器の方が聞こえを改善でき、かつ、使い勝手も上がるようになります。
また、この補聴器が合う聴力型というのは、このように低い音は聞こえており、高い音になると聞きにくくなる聴力の方です。
125Hz〜500Hzが60dB以内だった場合、閉塞感や自分の声が大きく聞こえる感覚が強く感じやすくなります。
このような聴力の方は、低い音が聞こえているために、補聴器を使うと、水の中に入っているような感覚を感じたり、自分の声が大きく内側で響くような感覚を感じやすくなります。
その部分を一般的な耳あな形補聴器より抑えやすいため、快適に使いやすくなります。
バートM10の形
バートM10は、このような形をしています。
耳の中に入れて使用する補聴器の中で、かなり小さい部類になり、
この補聴器を耳の中に入れて使用します。
なお、これは、耳の穴の中に入れて使用する補聴器、全般に言える事ですが、このようなタイプの補聴器は、耳の型を採取して、補聴器を作ります。
ですので、補聴器の形は、人によって異なり、その人、その人の耳の形に合わせて補聴器を作ります。
補聴器の操作
補聴器の操作に関しては、基本的に2つしかありません。
- 電源を入れる、切るの電源系
- 音を操作するボタンの操作
の2つです。
この補聴器は、ここに電池が入っており、ここの部分を開閉して、補聴器を使用します。
蓋を開ければ、電源OFF、蓋を締めれば、電源ON。これだけで、電源のON、OFFを操作できます。
それ以外には、ここにボタンがついており、このボタンを押して、音量を変えたり、音を変えることができます。
この補聴器は、小型な事もあり、比較的、シンプルに作られています。
バートM10の特徴
さて、こちらの補聴器の特徴ですが、大きく分けると
- 物の邪魔にならない
- 小さいので、目立ちにくい
- 耳あな形補聴器の中では、まだこもり、響きが少ない
の3つがあります。
物の邪魔にならない
一つ目は、耳あな形の特徴とも言えるのですが、物の邪魔にならない。という点です。
耳あな形補聴器は、耳の中に入れて使用する補聴器ですので、耳にかかるもの。例えば、マスク、メガネ。そういったものの邪魔になりません。
もう一方の補聴器には、耳かけ形補聴器。というのがあるのですが、耳にかけて使用する補聴器ですので、耳にかかるものは、ちょっと工夫して使う必要があります。
その必要がなく、楽に使えるのが、耳あな形補聴器、もとい、バートM10の特徴でもあります。
なお、実際には、もう一つあるのですが、電話もこちらのタイプは、しやすくなります。
電話をする場合、今まで通り行えば良いので、こちらは、そういった意味も含めて、自然に使いやすい。と言えます。
耳かけ形の場合、赤い部分がマイクの位置になりますので、ここまで受話器を上げる必要があります。
耳かけ形補聴器で電話をする場合、音を拾うマイクが上にありますので、受話器を上にずらして行うことになりますので、当て方に関して、気をつけないと、ちょっと電話がしづらくなります。
そういったところも楽に使える。というのが、一つ目の特徴です。
目立ちにくい
形状そのものが補聴器の中で、最も小さい形の種類ですので、目立ちにくい。というところがあります。
目立ちにくい。という部分は、他から見られないようにする。という意味もありますが、違和感があるものを耳につけていると、気になって見てしまう人もいますので、自然に使いやすい。というメリットもあります。
目立ちにくい。と聞くと、見えないので、安心。というニュアンスが多いかと思いますが、この部分には、自然に見えるようにして、自然に使えるようにする。という意味も合わせ持っています。
これが2つ目の特徴です。
耳あな形補聴器の中では、まだこもり、響きが少ない
これは、なんの事をいっているかといいますと、耳あな形補聴器の欠点には、自分の声が大きく聞こえる、自分の声が内側で響いて聞こえる。という現象の事です。
この点は、イヤホンを耳に入れながら、声を出すと、イヤホンを耳に入れていない時より、自分の声が大きく聞こえる現象の事で、耳あな形の中では、小さい形状の方が、この現象は、感じづらくなります。
この現象は、あまりにも強いと自分が話しづらくなってしまいますので、ないに越したことはないのですが、それをまだ軽減しやすいのが、この補聴器の特徴です。
これが3つ目の特徴ですね。
この補聴器がオススメの人は?
先ほどの内容をまとめてみますと、
- メガネやマスク、電話など使いやすいものが良い
- 目立ちにくいもの。もしくは、自然に使えるものが良い
- こもった感覚など不快に感じるものは、なるべく少ない方がいい
という方にオススメのものになります。
これが、バートM-10になります。
バートM-10が合わない人
さて、同時に合わない人もまとめていくのですが、合わない方は、
- 音量や音の切り替えを満遍なくやりたい
- 小型な補聴器で小さいと操作が不安(小さい事によるデメリット)
になります。
音量や音の切り替えを満遍なくやりたい
この補聴器は、形状が小さいため、音の切り替え、音量を変えるなどは、一部、制限が出ることがあります。
音量をあげるだけ、音量を下げるだけ、など簡単な操作はできるのですが、音量をあげたり、下げたり。ということができなかったり、
音量を上げたり下げたりし、かつ、音の設定をいくつか入れておいて、状況状況に応じて切り替える……というような複雑な操作は、制限がかかる傾向があります。
ですので、簡単に使いたい。シンプルに使える補聴器が良い。という方にのみ向きます。
小型な補聴器で小さいと操作が不安
小さい事に関しては、メリットになる事もあれば、同時にデメリットになる事もあります。
その代表格が
- 小さいと操作が不安
- 小さいと失くすかどうか不安
- 小さいため、電池も小さく、少し電池の交換多い
の3つです。
この中で、補聴器を使う。という観点でいうと、小さいと操作がそもそもの部分として、できるかどうか。というところがあります。
この点は、実際にその形状のものを見せてもらい、その形状のものを使えるかどうか。を触れてみて、使うことが大事です。
それで問題なくできるのであれば、こちらは良いのですが、ちょっと難しい傾向を感じているのであれば、もう少し操作しやすい補聴器を選べると良いです。
なお、小さいと失くすかどうか不安。というところに関しては、しまう場所さえ、しっかりしておけば、早々、なくなることはありません。
補聴器を外す際、しまう場所。例えば、補聴器用のケースの中にしっかり入れておく。という事をすれば、だいぶ失くなりにくくなります。
耳の形を採取して作っている補聴器ですので、しっかり装用さえできて入れば、耳から外れて、そのままよくわからなくなる。ということは、ほとんどありません。
その点だけ、工夫して使えれば、この補聴器は、大丈夫です。
ちなみに電池に関しては、諦めるしかありません。電池のサイズを小さくする事で、小型にしていますので、電池の保ちに関しては、多くすることはできません。
ですので、ここは、目立ちにくく、小型なタイプを選ぶか、それとも電池の保ちが良くなるが、ちょっと大きくなるタイプ。どちらが良いかを考える。という事ですね。
どちらにしても、自分自身が使いやすい。と思えるタイプを使う。選ぶことが大事です。
バートB10のまとめ
こちらの補聴器は、耳あな形補聴器の中で小型で、かつ、メガネやマスクなど、邪魔にならない補聴器になります。
ですので、そういった使いやすさ。あるいは、小さくて、目立ちにくいものが良い。という方に向く補聴器です。
逆に小さいと操作が不安、失くしそうで不安。という方やバンバン音を切り替えたり、自分で色々と操作したい。という方には、向きません。
どんな補聴器にも良いところもあれば、欠点もあります。ですので、ご自身にあった補聴器を選ぶのが大事です。
以上、バートM10の内容でした。