ロジャー・FM・通信機器

FM機器は、故障していない?気をつけたい仕様の事

FM機器とは、主に児童が使用する補聴器の聞こえを拡張させる機器です。送信機、受信機に分かれ、送信機のマイクに話しかけると直接音声が補聴器に伝わり、非常に良く聞こえるようになります。この機器は、補聴援助システムとも呼ばれています。

高い聞こえの効果を持つFM機器は、使い方を誤ってしまうと故障のような症状が出ます。故障かも!?と思ってもそれは、故障ではなく扱い方の問題だった……という例は、いくつかあります。

今回は、故障のような症状が出る例から、どんな仕様があるかを記載していきます。こちらを見ておくとFM機器を扱う際にも、より活用できるようになるでしょう。

なお、補聴援助システムには、FM機器の他、Rogerという通信機器があります。基本的には、同じ機器ですので、この機器についても記載していきます。何も記載していない場合は、FM機器とRogerは、同様の症状が出るとお考えください。別の症状が出るものだけ、FM機器、Rogerと分けていきます。

FM機器の使い方を誤ると……

FM機器、Rogerの使い方を誤ると、

  • ノイズがする
  • 音が聞こえない

これらの事が起こります。これらの事は、故障でも起こりますが、使い方を誤る事でも起こります。機器は適切に使用する事で、初めて扱う事ができます。

これらの症状を引き起こすものは、多くありますので、順に見ていきましょう。

ノイズがする

ノイズがする原因になるものには

  • ブレス(息)が原因
  • FM機器同士の混信
  • 距離が遠い&障害物
  • FMの動作音だった

これらがあります。これらは、少々気をつけるだけで簡単に納める事ができます。

ブレス(息)が原因

マイクの位置が近すぎるとお話しする際、息が入ってしまい、お話しする度にヴォーヴォーなる事があります。スマートフォンや固定電話でもお話しする時、マイクが近すぎると息が入ってしまい、聞きにくい事があります。こちらに関しては、マイクを止める位置を少し下にずらすだけで、改善します。

基本的に電子機器全てに発生する事ですので、これは、故障ではなく仕様です。もし、息の音が入っているのなら、マイクを下にずらしてみましょう。それだけで改善します。

FM機器同士の混線

FM機器にだけある症状です。FM機器には、ch(チャンネル)というものがあり、同じchに設定した送信機、受信機を使用する事で、通信する事ができるようになっています。しかし、このchと同じchあるいは、近いchを使用すると近いch同士の送信機、受信機がお互いの音声を拾ってしまい、Aさんに伝えた音声が、なぜがBさんに伝わる、あるいは、Bさんに伝えた音声がAさんに伝わるという事が起こります。この症状は、音声が入る事もあれば、ノイズが入る事もあります。

この場合、どちらか一方の受信機と送信機、この二つのチャネルを変更する必要があります。送信機は、手動で変えられますが、受信機は、特殊な機器を使用しないと変えられません。場合によっては、メーカーに送って変えてもらう事になりますので、その点だけ、ご注意ください。

干渉し合う二つのチャンネルを離せば、混信する事は、無くなります。FM機器は、意外に遠くまで飛びますので、混信するケースは、結構あったりします。ここに注意です。

なお、Rogerでは、混信する事はありません。Rogerは、チャンネル式ではなくペアリング式ですので、混信という概念がありません。これは、Rogerの利点でもあります。

距離が遠い&障害物

距離が離れていたり、障害物があるとノイズが入る事があります。これは、主にFM機器で起こり、Rogerの場合は、ノイズは入らず、音声が途切れます。

FM機器&Rogerの通信距離は、20mであり、これを超えると通信の保証はできなくなります。公民館や体育館のような広く、そして阻害するようなものがなければ、通信しやすいのですが、家の中や細々した場所では、通信しづらくなり、ノイズと共に音声が聞こえる事があります(ノイズは、FM機器だけになります)。

この場合は、使用する環境を整える事が大切です。広く阻害するものがないところで使用してください。通信機器は、障害物に弱い事を覚えておきましょう。そして通信距離は、20mになります。

FM動作音だったケース

FM機器は、通信し始める際に、動作音がします。この音は、仕様ですので、通信し合っている……という事だけ覚えておきましょう。

なお、状況によっては、何度もこの音がする場合があります。FM機器同士がうまく通信できないと何度も通信を行う事になりますので、その場合は、故障となります。補聴器屋へ持っていき、修理依頼をしましょう。

まとめ

ノイズと勘違いされそうな例を集めてみました。混信とFM動作音は、やっかいなケースですが、それ以外に関しては、気をつける事で、改善できます。

音が聞こえない

音が聞こえない例は、

  • チャンネル違い
  • 切り換えていない

があります。仕様で、音が聞こえないケースは、うっかり系です。これは、うっかり変えていなかった、何かの拍子に変えてしまったタイプのミスになります。

チャンネル違い

混信のところで記載しましたが、FM機器は、送信機と受信機のチャンネルを合わせる事で、通信します。何かの拍子にこのチャンネルが変更されてしまうと通信しなくなります。送信機のチャンネルは、いつでも見れるのですが、受信機のチャンネルは、見る事ができません。そのため、受信機のチャンネルだけは、覚えておきましょう。最悪、送信機のチャンネルが変わってしまっても覚えておけば、元に戻す事ができます。

この手のものは、意外に多く、FM機器を複数の児童が使用している学校では、たまにあります。チャンネルが違う場合は、受信機のチャンネルに合わせ直せば、また使用できるようになります。

なお、Rogerは、ペアリングで行いますので、チャンネルが違うという事は、起こりません。チャンネルとは、異なった概念で通信してしますので、チャンネルが違うという事が起こらないのがRogerの特徴です。

切り換えていない

FM機器、Roger、両方に起こりうる事です。これらを通信できるようにするには、専用のプログラムに変更する必要があります。しかし、何らかの状態で、切り換えていなければ、通信する事はありません。切り換えるのを忘れている場合は、残念ながら送信機の音が、補聴器に届く事はありません。この場合は、ちゃんと切り換えてもらうようにすれば、使えます。ただ注意点として、スイッチが効かないなどの症状がある場合は、補聴器を修理に出す必要があります。そうしなければ、反応しませんので、この点だけご注意ください。

なお、この設定には、予め、送信機からの音声を受け取れるようにしている設定とスイッチを押し切り換えて、受け取れるようにする設定があります。この二つの内、スイッチを押して受け取れるようにする設定にのみ当てはまるものですので、たとえ切り換えていなくても切り換えなくても予め通信しあうような設定になっていれば「切り換えていない」という事態は、起こりません。この点もご注意ください。

今現在は、変えられる子だけ、切り換え式にしています、幼稚園〜小学校低学年くらいのお子さんの場合は、予め受け取れるようにしている設定が多くなります。

まとめ

音が聞こえないものは、ほとんどがうっかり系のミスです。慌てず、確認する事で、使用できるようになります。とはいえ、音が聞こえない場合は、故障の可能性もありますので(通常は、故障を疑います)、原因を見つけるのに時間がかかるケースもあります。

仕様はこれだけある

FM機器、Rogerについては、これだけの仕様があります。何かしらわからない事があれば、補聴器屋さんへ持って行きましょう。中には、故障しているケースもありますので、見てもらった方が、確実に改善できます。

そして、使用している時に気になった事があれば、これらの事に当てはまっていないか確認してみましょう。これらのものに当てはまっていなければ、故障しているという可能性が高くなります。

故障しているか、故障していないかの判断は、難しいところがありますので、気になる事があれば、補聴器屋さんへ相談する事をお勧めします。

あとがき

FM機器で故障ではないケースについてまとめてみました。補聴器同様、このようなケースは、意外にも多くありますので、注意が必要です。

これらの内容で、症状が少しでも改善されれば幸いです。

 

この内容をご覧になった方は、こちらの内容もお勧めです。

リンク:FM機器、Rogerをもっと活用してみよう〜機械編〜

リンク:防水補聴器の注意点を理解しよう

リンク:難聴の問題点と特殊性から見る補聴器の役割

リンク:補聴器の性能の一つ、抑制機能を理解する三つの事

ABOUT ME
深井 順一
聞こえにくい人を支援するお店、パートナーズ補聴器、代表。生まれつきの難聴者で補聴器を使っている事、補聴器の販売を行っている事、この二つの視点で、ブログを書いたり、補聴器のご相談をしています。書いている人の詳細は、こちら。お店に関しては、こちらに詳細を書いています。お店の場所は、東京都墨田区、都営浅草線本所吾妻橋駅より徒歩2分のところに、あります。
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