ロジャー・FM・通信機器

FM機器、Rogerの受信機設定の適切な決め方

FM機器、Rogerには、受信機の設定があります。FM機器、Rogerを使用するには、送信機のスイッチをいれる事、そして補聴器をFM機器、Rogerを受信できるようにする必要があります。この部分をしなければ、適切に音が補聴器に入る事がありません。

では、この設定方法には、どのようなものがあるのでしょうか。これらの設定方法を紹介すると共に、それぞれのメリット、デメリットについて記載していきます。

本来は、補聴器屋さんと相談する内容ですが、予め知っておくと適切に判断しやすくなります。

なお、FM機器、Rogerに関する概要については、こちらをご覧下さい。ちょっと記事内容をリニューアルしました。

リンク:補聴器の聞こえを拡張するFM機器、Rogerとは

FM機器、Rogerはどのように通信するのか

FM機器、Rogerは、お互いに繋がるように設定したうえ、送信機は電源ON、受信機を装着している補聴器は、FM、Rogerを通信する専用のプログラムに切換える事で、初めて通じるようになります。プログラムとは、音の設定を指します。補聴器には、プログラムスイッチというものがついており、ここを押す事で、常に聞いている音と設定した音に切換えることができます。

FM機器、Rogerは送信機側で電源を入れる事、受信機側で設定の切り変えを行う必要があります。

FM機器とRogerの設定違い

FM機器もRogerも設定方法は同じです。どちらも送信機の電源ONにし、補聴器側のプログラムを専用のものに切り換える事で、通信するようになります。下記に記す設定方法もFM機器、Rogerとも使用できますので、ご安心ください。

受信機の設定方法

受信機を使用できるようにする設定方法には三つあります。

  • 自動で切換える方法
  • 手動で切換える方法
  • 予め切換えておく方法

それぞれ見ていきましょう。なお、これらの設定は、補聴器本体の調整により、変えられます。この変更は、補聴器をパソコンに繋ぎ、補聴器本体の設定そのものを変更する必要がありますので、補聴器屋さんあるいは、学校の先生、病院の先生に変えていただく必要があります。

自動で切換える方法

FM機器、Rogerの音声を認識すると補聴器本体が勝手に切り替わる方法です。ある一定以上の補聴器にしかない機能であり、FM機器、Rogerの送信機に音声が入ると(送信機はもちろん電源ONの状態です)勝手にFM、Roger用のプログラムに切り替わります。

メリット

  • 操作の必要なし
  • 電池の消耗を抑えられる

こちらによるメリットは、難聴児にとっては楽である事です。操作をする必要がありませんので、小さいお子さんには適切です。小さいお子さんは操作が難しいため、自分自身で使用したい時に切換える方法がなかなかできません。そのような必要がないのは、大きなメリットです。

また、詳しくは下記に説明しますが、予め切り替えておく状態より、電池の消費を抑えることができます。これもメリットと言えばメリットです。

自動でやる事によるメリットは、このようなものがあります。

デメリット

  • 切り変わったかがわからない
  • いつのまにか切れることがある

児童側、操作側どちらにとっても切り替わったかどうかが確認しづらくなります。良くも悪くも音声を感じるとしばらく入力がONになるのですが、話すのをやめると通信が切れます。そのため、話す側は本当に音声が伝わっているのかどうかがわかりづらく、また児童側もちゃんと聞こえているのかがわかりづらくなります。また、話してから数秒切り替わるのに必要ですので、初めの言葉は聞き取れません。ここのデメリットはかなり大きいです。

話すのをやめると通信をやめます。そのため、話すタイミングによっては、いつのまにか通信していないことがあります。FM機器、Rogerが話していないと認識すると切れるため、人の意志を反映しません。

デメリットには、これらのものがあります。自動でやる方はあまりいません。こちらをみていただくお分かりだと思いますが、デメリット部分がかなり大きいからです。話さないと通信しないとなると聞き取りに支障がでますし、いちいち切れたり、入ったりを繰り返すので鬱陶しく感じます。

手動で切り換える

こちらは、補聴器のプログラムスイッチを自分で押して切換える方法です。現在、多い手法の一つです。

メリット

  • 自分の意志で聞く事ができる
  • 最も消費を抑えることができる

メリットには、これらがあります。自分の意志で聞くことができるため、先生の声が聞きたくない時にOFFにできたり、自分が聞きたい時だけONにする事ができます。ここが最大のメリットです。

学校の授業で使用するとしても先生の言葉すべてを聞く必要があるかといえば、そのような事はありません。また、先生が他の人に話している内容は聞く必要がありませんので、そのような時に自分の意志で切る事ができます。

自分で切る事ができるようになると電池の消費も抑える事ができます。FM機器、Rogerに関しては使用している時のみ、消費量が通常の三倍になります。FM機器やRogerを通信する時間が少なくなれば、その分、消費は少なくなります。

デメリット

  • ある程度意志が必要
  • 操作側からはわからない

これらのデメリットがあります。自分自身で使いこなす必要があるため、ある程度自分なりに考えて使用できる子でないと使いこなす事ができません。どんな時に使用して、どんな時には、使用しなくていいなど、わかる子でないと聞きたいときに聞けなくなる可能性があります。とはいえ、小学校低学年ぐらいから使用している子は使用しています。

操作側(送信機側)からは、切り換えたかどうかがわからないのも欠点です。FM機器、Rogerはお互いにスイッチが入っている事がわかるのがベストです。話す方からすれば、スイッチが入ってから話したいところです。できれば、入力OKの時は、入力OKの合図、駄目な時は、駄目な合図を決めると良いですね。そうすれば、適切なタイミングで送信機側は話せるようになります。

予め切り換えておく

FM、Rogerを受信する設定に予め切換えておく方法です。言い方を変えるとFM、Roger用のプログラムを常に使うプログラムとして設定する方法です。補聴器は、調整ソフトを使用する事で、常に使うプログラムを変更する事ができます。小さい子、自分での操作が難しい子は、大抵こちらの設定を行っています。

メリット

  • 切り換える必要がない
  • 確認がしやすい

常にFM、Roger用のプログラムになっているため、切換える必要がありません。FM、Rogerを使用する場合は、送信機の電源をONにするだけで使用できます。切り換えが必要ないのは、自動で切り換える際と同じく、難聴児にとっては楽になります。自分自身で切り換えられない子にとっては、良いメリットとなります。

常にFM、Roger用のプログラムになっている事は、送信機側にとっても利点です。切り変わっている事を確認しなくてもいいですから、いきなり話しかけてもOKです。これは、話し手にとってもいちいち確認しなくて良いというメリットになります。

デメリット

  • 電池を消費しやすい
  • 壊れた時が大変
  • 送信機の切り忘れで常に音が入る

常にFM、Roger用のプログラムに変更していますので、受信機側にも電池が使われています。そのため、最も電池を消耗しやすい方法です。音声が聞こえている時は、常に三倍仕様ですが、音声が聞こえていなくても受信機側に電池が使用されています。これにより、一般の状態より、電池が消耗しやすい状態になっています。

受信機が壊れると常にノイズがする事があります。このノイズは、FM、Roger用のプログラムで聞いている時に、発生し、常にこのプログラムにしておくと受信機が壊れた際、常にこのノイズを聞くことになります。他の方法では、プログラムを切り換えている方法ですので、このプログラムに切り換えない手法をとることで、被害を最小限にすることができるのですが、FM、Rogerのプログラムを固定にすると変更できないため、被害をもろに受けてしまいます。なお、受信機そのものを外せば、この音はしなくなります。

良くも悪くも送信機で管理する事になりますので、送信機の電源を切れ忘れると常にFM機器、Rogerが動作中になります。また、持ち運び中に何かの拍子に電源が入ってしまうと妙な音を感じるケースがあります。このように送信機の電源に関して気をつける必要があります。逆にいうとここだけ気をつければ良いともとれますね。

デメリットには、これらのものがあります。

個人的なお勧めの方法

お勧めの方法は

  • 操作ができる子は手動
  • できない子は、予め変更しておく

これらです。実際に私はそうしていました。自動方式はデメリットが大きいのでさすがにしませんでした。これらの機器を使うのは、話す内容を聞きたいからです。適切に聞こえない可能性がある自動方式は、私にとってデメリットの方が大きいものでした。

操作ができる子は、そのまま手動で切り換えられるようにすると自分のタイミングで切り換えてくれますし、それができなければ、適切に音を入れる事を重視します。FMやRogerを使用する子ども達は、この機器の効果を知っています。聞いているフリをする子はそういません。

どのようにやったら適切に聞こえるかを考えるとこの二つにわかれます。もちろん考えるところがあれば、これ以外の方法でも構いません。

この内容がお役に立てば幸いです。

あとがき

受信機の設定について記載してみました。少々特殊な内容ですが、FM、Rogerを考えている方にとっては、重要な内容です。適切に聞こえるようにするには、これらの事も考えておくとより扱いやすくなります。

これらの内容がお役に立てば幸いです。

ABOUT ME
深井 順一
聞こえにくい人を支援するお店、パートナーズ補聴器、代表。生まれつきの難聴者で補聴器を使っている事、補聴器の販売を行っている事、この二つの視点で、ブログを書いたり、補聴器のご相談をしています。書いている人の詳細は、こちら、東京都墨田区、都営浅草線本所吾妻橋駅より徒歩2分のところに、お店を開いています。
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