補聴器は汗や湿気に弱く、これらによる故障が夏になると多くなってきます。
補聴器が故障すると、聞きにくさに困るようになってきますので、なるべく故障しないようにできると、困る頻度も、困ることそのものも少なくできます。
こちらでは、夏の時期、なるべく故障しないようにする方法を記載していきます。
私自身は、補聴器を販売している身ではありますが、それと同時に補聴器使用者でもあります。
自分の経験から、壊れにくくする方法について記載していきます。
目次
夏に行う基本的な補聴器のケア
補聴器のケアとして、夏にしておくことは
- 乾燥ケースで補聴器を乾燥
- 汗が多くなったら拭く
- 場合によっては、補聴器を外す
の三つです。
乾燥ケースで補聴器を乾燥
補聴器のケア方法の一つとして、乾燥ケースで、補聴器を乾燥させることが挙げられます。
このような簡易的な乾燥ケースから、
専用の乾燥機器まであります。
どのケースでも良いので、夜寝る前や長時間使用しない時は、乾燥させる。それだけでも、変わってきます。
ポイントは、必ず、電池の蓋は、開ける事です。蓋を開け、中まで乾燥させられるようにすることが、大切です。
そして、補聴器が汗で濡れているような状態だった場合は、補聴器の表面をタオル、ハンカチ、ティッシュで拭きましょう。
このような場合は、拭き取っておくだけでも、結構、変わります。
乾燥ケースは、夏だけではなく、オールシーズンで使えると、故障そのものの頻度を少なくできますので、オススメですね。
汗が多い場合は、補聴器を拭く
夏場、暑い状況に常にいると、当然、汗が出てきます。
汗が多くなってきたと感じたら、補聴器および、耳の周辺を拭くと、汗が補聴器に付きづらくなり、結果として、補聴器の故障を抑えられるようになります。
補聴器は、そのまま、全体的にハンカチ、タオルで拭き取り
耳の周辺、もしくは、顔全体をタオルで拭き取れると、汗が補聴器に付きづらくなります。
こちらは、できるときで構いません。
特に耳周りは、汗をかきやすいので、補聴器が乗っている耳の裏のあたり、そして、その周辺、全体をタオルで拭けると、スッキリしますので、オススメですね。
こちらは、意外にしている人が少ないのですが、効果も大きいです。
場合によっては、補聴器を外す
あまりにも汗が多い状態だったり、ダラダラ汗が滝のように流れてくる状態だった場合は、補聴器を一時期、外す。というのも有効です。
その隙に、タオルで顔全体を拭き、汗を取り除けると、より、故障に関しては、少なくできます。
汗は、常に同じ量が出るわけではありませんので、一度、多く汗かいた後は、しばらく、多く汗が出てくることはありません。
一旦、汗が落ち着いた頃に、補聴器を使用していければ、そこまで汗の影響を受けずに、使う事ができます。
汗が多い状況で、無理やり使う頻度が高くなると、どうしても故障が多くなってしまいます。
できる環境。という条件が付きますが、こちらもできると、より、故障に関しては、少なくできます。
一番、故障を少なくできるやり方は?
私自身が自分で使用している限りですが、一番、効果があったのは、汗を拭く事です。
特に汗をかいたら、一旦、補聴器を外し、自分の耳周りを拭き、そして、補聴器をふく。
少し休憩し、汗を落ち着かせてから、補聴器を使用する。というのが、今まで、やってきた中で、一番、効果があると、感じています。
補聴器の乾燥ケースによる乾燥もできればしておいたほうがよく、その場合は、上記の通り、電池が入る場所をちゃんと開いて、しまう事です。
乾燥ケースの場合は、中までちゃんと乾燥させられるようにする事が大切ですね。
ですので、夏場は、タオルを常時したり、汗をかきそうな状態だった場合は、タオルを持っていき、汗を多くかいた時は、汗を拭いつつ、使っていくのが、個人的には、一番、故障しない方法かと感じています。
結局、補聴器に汗がつかないようにできると、それだけ、故障も少なくなります。
考え方としては、汗が多く補聴器につかないようにする事が、結局、故障が少なくなる方法なのかなと、使用していて感じます。
できれば知っておきたい補聴器の事
補聴器には、故障以外に、故障に近い症状が出ます。
夏場は、特にそれが多く、故障にみえる、一時的な故障。もしくは、仕様について知っておけると、リカバリーしやすくなります。
夏場、注意することは
- 補聴器の電池について
- 電池の動作に必要な空気穴について
の二つです。
補聴器の電池について知っておきたい事
夏場ですが、補聴器の電池が入る場所に、汗が溜まる事があります。
電池には、プラス極とマイナス極があり、汗がこの部分に溜まると、簡単に電池がショートし、補聴器から音が聞こえなくなる事があります。
このようになるケースは、電池そのものが汗に濡れていたり、電池ホルダーの部分に汗がついていたりしますので、その場合は、そこの汗を拭い、新しく電池を入れ替える事が大切です。
汗に濡れたまま、やってしまうと、電池のショートを引き起こす可能性がありますので、また、電池が使えなくなります。
この点に注意ですね。
補聴器の空気穴
補聴器の電池は、空気電池と呼ばれ、空気電池は、空気中の酸素を取り込んで、発電します。
早い話が、補聴器には、必ず、その空気を取り込む穴があるという事です。この穴がないと、発電できなくなってしまうためですね。
例えば、この補聴器の場合、ここが空気穴になっており、ここが汗によってふさがれたり、表面張力のような状態になると、空気電池に必要な酸素が取り込まれなくなり、一時的に補聴器の音が出なくなったりします。
補聴器の音が出なくなると、電池の蓋を開けるかと思いますが、その際に、また、空気が入って、電池が一時的に復活し、しばらくすると、また使えなく……のような繰り返しをする事がありますので、ご自身の補聴器の空気穴がどこにあるのかを知っておけると、いざという時に役立ったりします。
こちらが原因の場合は、その付近の汗を取り除いたり、耳側の汗を取り除くと、改善しやすくなります。
聞こえなくなったら見てもらおう
ここまで、対策に関して、載させていただきましたが、ただ、どんなに対策をしても、壊れるときは、壊れ、壊れない時は、そのまま使い続けられます。
補聴器を使っていて、ノイズがかなり多く聞こえたり、音が出たり、出なくなったりの症状が多くなったりした場合は、気軽に補聴器屋さんに相談してみましょう。
どうしても機械物なため、壊れる時は、壊れますので、対策をすることは大切ですが、起こった時は、起こった時で、相談できるようにできると、ベストです。
補聴器屋さんによっては、代替機の貸出をしているところもありますので、そのようなサービスを受けられると、聞こえに困らず、対応できるようになるかと思います。
夏における補聴器の対策のまとめ
夏における補聴器の対策ですが、
- 乾燥ケースで乾燥させる
- 汗が多くなったら拭く
- 場合によっては、外す
これらの事を意識しておけると、故障は、しづらくなります。
実際には、これらの事をしても、100%防げるわけではありませんが、故障の頻度を減らせるはずです。
私自身は、そこまで汗が多いわけではありませんが、上記の三つを行う事で、確かに故障に関しては、少なくなりました。
もうかれこれ、25年くらい使用していますので(1986年生まれで、小学校2年制の時から使用しています)、その経験から、こちらに関して、記載しています。
という事で、こちらの内容で少しでも、故障が減らせれば、幸いです。
当店では、聞き取りづらさにお困りの方へ補聴器による聞こえの改善相談を行なっています。
このお店では、安心してご相談いただくために生まれつき難聴で補聴器を使っている当事者が実際に対応させていただき、
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完全予約制の一対一で対応しておりますので、聞いてみたい事、ご相談したい事がありましたら、お気軽にご相談ください。
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