補聴器の買い替えについて

補聴器の買い換えはいつがベストか

補聴器を使用している際に、悩むポイントの一つといえば、補聴器の買い換えのタイミングです。これは、いつが良いのでしょうか。補聴器は、金額の事もあり、気軽に購入できるものでもありません。しかし、自分自身にとっては、とても大切な機器です。これらの事があり、悩む方が多いのではないかと思っています。

私自身が考えている事ですが、基本的に補聴器の買い換えは「いつでも良い」という風に考えています。いくつか注意しなければならない点はあるものの、それらを除けばいつでも構いません。今回は、この考えについて載せていきます。

そして、長く補聴器を使用するうえで、知っておきたい事も載せていきます。補聴器は、必ず長く使用しなければならないものでもありませんし、壊れるまで使用しても良い機器です。それぞれの人に合った使い方をすれば、問題ありません。その手助けをする知識をお伝えします。

補聴器の買い換えは、いつでも良い

私自身は、補聴器の買い換えについて、いつでも良いと考えています。これには、

  • 人の価値観は異なる
  • 人の状況によっても異なる

この二点から、考えています。

人の価値観は異なる

お客さんの対応をしていた頃を思い出すと、実に色々な方がお見えになっていました。できるだけ長く補聴器を活用したい、今の補聴器を長く使用したいとお考えの方もいれば、良い補聴器が出ればすぐに購入したいという方もいらっしゃいました。

これらは、どちらが良い、悪いという事はありません。単にその方が、補聴器、あるいは、ものに対して、どのように考えているかの違いになります。人によって、それぞれ価値観は異なりますので、それぞれの考えに合った買い換え方法、あるいは、補聴器活用を考えていけば良いと、私は考えています。

人の状況によっても異なる

補聴器の買い換えは、価値観だけで決まる事はありません。もう一つ大切なのは、人の状況です。状況には、大きくわけますと

  • 補聴器の変化
  • 環境の変化
  • どうにもならない状況

この三つがあります。

補聴器の変化

補聴器の変化とは、新しい補聴器が出た、良い機能が搭載された補聴器が発売された。このような場合に当てはまります。補聴器そのもののの変化により、自分自身にとって良いと思えるものが出れば、今使用している補聴器の年数に限らず、買い換える方は、いらっしゃいます。

環境の変化

働いている方であれば、昇級、あるいは、役職がつき、立場が変化した場合、お子さんであれば、就学時に今までのものより、聞こえる補聴器、自分自身が出せる範囲内で良い補聴器に買い換えたいという方もいらっしゃいます。これが、環境の変化です。新しい環境に入るという事で、少しでも良い補聴器をお求めになる方は、いらっしゃいます。

どうにもならない状況

恐らくご想像に容易いと思うのですが、補聴器が壊れてしまい、修理が高額となってしまう場合、あるいは、補聴器の部品供給期間を過ぎており、修理ができない場合が当てはまります。まさに、どうにもならない状況となります。意外にここになって補聴器を買い換える方は、多くいます。

まとめ

補聴器の買い換えのタイミングとしては、主にこの三つがあります。「このまま使用し続けるといつ壊れてもおかしくない」といわれ、買い換えを考えている場合においては、どうにもならない状況に当てはまります。この一歩手前で考えている事になりますね。

このように補聴器の買い換えには、単に長く使用した方が良い、または、新しいものが出たら、どんどん新しいものを購入すべきだ、と一概に決める事はできません。また、補聴器を投資と考えるか、消費と考えるかでも、補聴器にかける金額も買い換えのタイミングが異なります。そして、補聴器の状況によっても変化します。

これらの事から、買い換えに関しては、いつでも良いと考えています。

ここは押さえておこう

補聴器を仮に長く使用したいとお考えでしたら、以下のポイントを抑えておきましょう。すると補聴器について、より理解する事に繋がり、より良く補聴器を活用する事ができると思います。そのポイントは

  • 補聴器は修理して使うもの
  • 販売中止から5年間の部品供給がある
  • 高額修理発生ポイント

の三点です。どの内容も補聴器を理解するうえでは、欠かせない内容となります。

補聴器は修理して使うもの

意外に理解されていないのか、誤解されているのかわからないのですが、補聴器は、壊れたら買い換えるものではなく、基本的には、修理し続けて使用するタイプの製品です。

世の中の製品には、壊れたら買い換えるものと壊れても修理しながら使用し続けるものの二つがあります。例えば、お皿やコップなどは、壊れた(割れた)場合、基本買い換えるものです。壊れてしまった場合は、新たに製品を購入し、それを使うようになります。

一方、車やパソコンなどは、修理して使用し続ける事が多くなります。修理して使用し続けるものも、最近は、大量生産され、修理するより、新しく購入した方が安く早いケースもありますが、基本的には修理して使用し続ける系統になります。

補聴器は、どちらかと言いますと、修理して使用し続けるタイプの製品となります。5年経過しなくても故障する事はありますし、故障したとしても補聴器内の部品を交換してしまえば、直ります。ですので、壊れたとしても、基本修理して使用し続ける事ができる製品です。

販売中止から5年間の部品供給がある

ただし、一つ注意が必要です。それは、補聴器の部品供給期間です。補聴器は、製造を中止してから、5年間は、部品の供給をするようにしています。これにより、補聴器の修理ができるようになっています。補聴器の修理は、基本悪くなった部品を交換する修理ですので、部品の供給がなくなると、修理そのものができなくなります。補聴器の製造そのものを中止していない、あるいは、この期間内であれば修理が可能です。逆に言えば、この期間を過ぎると補聴器の修理ができなくなります。

上記では、補聴器に関して修理し続けるタイプの製品と記載しましたが、実際には、補聴器を修理できる有限期間があります。その点だけは押さえておきましょう。補聴器を長く使用したい場合は、ここを押さえておく事をお勧めします。機会があれば、伺ってみるのも良いですね。「この補聴器の修理はいつまでできますか?」と聞けば、大抵は答えてくれると思います。

高額修理発生ポイント

補聴器には、残念ながら高額修理発生ポイントがあります。これは何かと言いますと、補聴器の保証が切れるポイントです。補聴器そのものにある修理を無償で引き受ける保証期間ではなく、部品そのものにかけられている保証となります。

補聴器には、非常に高額な部品があり、メーカーによっては、保証をかけています。補聴器の無償修理期間が切れたとしても3年未満の場合は、修理そのものの金額を上額2万円としたり(修理に5万かかるとしても3年未満であれば、2万までしか請求されません)、4年未満の場合は、4万円を上額としたり、色々と修理金額を下げる施策を行っています。この保証が切れるのが、4年以降です。

では、4年以降になると、いきなり高額な修理が発生するかと言われればそのような事はありません。壊れる部品によって変化します。注意が必要なのは、アンプと呼ばれる機器です。この部品が壊れると補聴器によりますが、5万、6万と平気で越すようになります。それ以外は、今までの修理内容とあまり変化がありません。アンプが壊れると、一気に高額になりますので、その点だけ注意が必要です。

基本的には、4年以降に高額修理が発生しやすくなります。これは、保証が全て切れてしまうためです。わかりにくい料金体制なのは、申し訳ないのですが、年数が若いものは、基本、各社が設けている保証によって金額を抑えています。しかし、年数が経過する事により、その保証は、なくなってきます。そうなると修理での高額請求が来やすくなります。

こんな時は買い換えよう

上記には、色々記載させていただきましたが、長く補聴器を使用したい場合、一つだけ条件があります。それは以下の条件に当てはまらない場合です。

  • 明らかに合わない場合
  • 部品供給ポイントを過ぎてしまった

の二点に当てはまる場合は、買い換えをお勧めします。

明らかに合わない場合

耳の聞こえが変化し、補聴器が明らかに耳に合わなくなった場合は、買い換えをお勧めします。これは、補聴器が対応できる聴力以上に重くなってしまった場合に当てはまります。補聴器は、耳の聞こえを補うために使用します。しっかり補えない補聴器を使用しても、聞き辛さが残ってしまいますので、そのような状況下では、良くなるものも良くできません。

聞こえにくい状態で使用し続けても良い事はありません。痛い出費となるかもしれませんが、買い換えてより良い生活環境を整える方が大切だと、私は考えています。

部品供給ポイントを過ぎてしまった

補聴器故障時に、部品供給ポイントを過ぎてしまった場合においても、同様です。この場合、どうにもなりませんので、基本、買い換えていただくしかありません。実際は、このようになる前に補聴器の買い換えを行う事が最もお勧めです。

おまけ:部品供給ポイント一年前

これは、私自身が考えている事ですが、私の場合、部品供給ポイントの一年前には、買い換えのお勧めをしていました。補聴器は、良くも悪くもその人の耳となるものであり、新しい補聴器を装用し、すぐに馴染む方もいれば、残念ながらそうでもない方もいます。できれば、今使用している補聴器が稼働中に、色々と試せると、余裕をもって補聴器の選択ができるようになります。

特に、部品供給ポイントを過ぎてしまい、故障してしまったケースは、試す環境として、最悪の環境下となります。試聴する機器が合えば良いのですが、合わなければ聞こえにくいうえ、大きな不満を持って日々暮らす事になります。そのような不自由をできるだけ感じないようにするには、やはり今使用している補聴器が稼働中に新しい補聴器を試聴、お試ししておく事です。何かあった時に、使用できるものがあるのとないのとでは、安心度が異なります。

また、部品供給ポイントを過ぎるほど補聴器を使用している場合は、いくらメーカーが同じとはいえ、補聴器そのものが全くの別物に進化しています。同じメーカーだからといい合う保証はどこにもありません。このような点からも、稼働中に次をお考えになる事をお勧めしています。

買い換え時のまとめ

私自身の考えとして、買い換えのタイミングは、いつでも良いと考えています。ただし、補聴器が明らかに、耳に合っていない、補えない場合は、除きます。そのような状態で使用しても、難聴者のためには思えないからです。聞こえにくい補聴器を装用しても、聞こえにくいままであり、本来改善できた、あるいは、聞こえたはずであったものが、聞こえない事で、機会損失している事も考えられます。このような状況は、できれば避けるべきです。

しかし、それ以外の場合においては、買い換えはいつでも良いと考えています。補聴器はなるべく長く使用したいのでしたら、使用していただいて構いませんし、良い物が出たらすぐに買い換えていただいても構いません。もちろん、長く使用する場合、できれば、部品供給ポイントは確認しておき、その前に買い換えできると、一番不自由無く、補聴器を使用し続けられるようになります。このようにした方が、お勧めであると個人的には、考えています。

どのように補聴器を使用するかは、自由です。これらの内容がお役に立てば、幸いです。

あとがき

補聴器の買い換えのタイミングについて、記載してみました。個人的には、買い換えのタイミングは、好きなときで構わないと思っています。人それぞれ価値観も異なれば、今の状況も異なります。そのような状態では、一概には言えません。

私自身は、補聴器は投資だと思っていますので、できるだけ良い補聴器、良いものが出たら購入してしまうタチです。昔は、そのような事はありませんでしたが、今はそのようになってきました。金額で見る方は多いのですが、私は、その金額を払う事によって、どんな事ができるかしか見ていません。それが自分にとって、価値のあるものでしたら、支払いますし、そうでなければ購入しない。ただそれだけになります。

今現在は、補聴器の開発スピードも早くなってきました。5年も経過すると場合によっては、使用している補聴器が4〜5世代も前のものになってしまうケースもあります。これだけスピードが上がってくるとある意味、どこで買い換えたら良いのかがわからなくなってしまうのも、無理もありません。このような点からも、私は、好きなタイミングで良いと思っています。

これらの内容がお役に立てば幸いです。

 

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ABOUT ME
深井 順一
聞こえにくい人を支援するお店、パートナーズ補聴器、代表。生まれつきの難聴者で補聴器を使っている事、補聴器の販売を行っている事、この二つの視点で、ブログを書いたり、補聴器のご相談をしています。書いている人の詳細は、こちら、東京都墨田区、都営浅草線本所吾妻橋駅より徒歩2分のところに、お店を開いています。
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