難聴改善の考え方(補い方)

補聴器にまつわる両耳、片耳に関する変な考えに喝!してみる

私自身補聴器を装用している身で、補聴器業界にいるわけですが、この業界、ところどころ変なところがあります。その代表格は「補聴器は両耳装用がお勧めです」というところです。

片耳のみ難聴であったり、両耳装用が適合しない方はさておき、両耳装用が適合するのに関わらず、片耳のみしか補聴器を提案しなかったり、そのような状態があたかも良いような風潮は、補聴器を装用している人間からすると、わけがわかりません。なぜなら、片耳で聞く事と両耳で聞く事は、改善度が全く違うからです。

「補聴器は両耳装用がお勧めです」一見正しいような事を言っている気がしますが、個人的には、この言葉自体が存在する事にすら疑問に思います。今日は、ここに突っ込んでみます。

さ〜て、今日は、見る人少ないでしょうから、本当の私で行きましょうか。

なぜおかしいと感じるのか

個人的に思う事は

  • 人の耳は両耳で聞こえる事が当たり前
  • 前提部分がおかしい

の二つがあります。

人の耳は、両耳で聞こえる事が当たり前

人の耳は、両耳で聞こえる事が当たり前です。人の耳は、本来二つあって一つの働きをするようになっています。それが読み取れるのは、音の方向を得るには片耳ではわからないという事、騒がしい中で音声を理解するには、両耳よりも片耳の方が余計にわかりづらくなる事です。片耳のみに装用するという事は、これらの理解を捨てるという事であり、それがお客さんにとって、あるいは、患者さんにとって良い事だとは、私は思えません。

それ以外に、よく比較される目も二つある事が前提の器官です。目も二つある事により広い視野で見る事ができますし、何よりも物が立体で見えます。一つしかなかったら、ない方の視野は見えませんし、何より立体的に見えません。ちなみに立体的に見えないと距離感が掴みにくくなるため、かなり動きにくくなります。目も二つある事で、初めて機能する器官である事がわかります。

これらの点から個人的に思うのは、本当に片耳のみで全部解決できるのであれば、人は片耳だけしかもって生まれてこなかったのではないか?という事です。両耳である必要がないのであれば、耳は二つ存在していないのではないでしょうか。

それは、二つある事が前提である事を考えればよくわかります。もし、この意見に反論するのなら、仮に両耳聞こえる耳であれば、片耳をぐっちゃぐちゃに潰しても文句ありませんよね?そういう事です。もっとも片耳難聴で苦しんでいる人がいる時点で、耳は両耳とも聞こえる事が重要なのはわかります。

両耳で聞こえる事が当たり前なのに、片耳しか提案しない人は、一体何を考えて、補聴器を提供しているのかよくわかりません。単に補聴器を販売すれば改善するとでも考えているのでしょうか。販売に必要なのは、物を提案するという事ではなく、お客さん、患者さんの改善度に注目すべきではないでしょうか。というよりもできる限り、補聴器で補える最大値まで引き上げてあげる事が大事ではないのでしょうか。

売るという点で考えれば、片耳のみ販売する事はわかりますが、改善度に注目して見れば、片耳のみ販売する事は、おかしい事に気が付きますよね。

前提部分がおかしい

「補聴器は両耳装用がお勧めです」という部分は、前提部分がおかしいと私は、感じます。なぜなら、両耳で聞こえる事が普通なら、こんな事は言わなくてもわかります。なぜ、そのような事を言うのでしょうか?ここもよくわかりません。

例えば

衝撃の事実!実は片耳に補聴器を装用するだけで、健聴レベルになれる!!のイメージ図衝撃の事実!実は片耳に補聴器を装用するだけで、健聴レベルになれる!!のイメージ図

実は、このように補聴器の場合、片耳に装用するだけで、健聴時の両耳分の効果が得られ、かつそれ以上に聞き取りたい方には、両耳装用がお勧めです。という事であれば、わかります。片耳に装用するだけで健聴時の両耳分の効果が得られるのであれば確かにその通りです。

しかし

両耳と片耳の聞こえの違い。片耳聞こえにくすぎだろ……両耳と片耳の聞こえの違い。片耳聞こえにくすぎだろ……

補聴器メーカーフォナックジャパンより引用

現実は、両耳に装用しても健聴の人以下です。さらに、片耳装用は、補聴器の両耳装用以下で、場所によってはかなり聞き取りが低下します。この部分をよく理解すればわかりますが、片耳のみ装用するという事は、両耳装用する事で得られる聞こえを捨てる事に繋がります。そして、そういった体験をお客さん、患者さんに強いる事にもなります。……片耳に装用する事を提案している方は、本当にこの事をわかっているのでしょうか。大丈夫でしょうか。

両耳がお勧めというのは、片耳が前提となっている考えです。そして、片耳では理解しにくいところがあるのに関わらず、なぜ両耳がお勧めなのでしょうか。正しくは「片耳だけだと付けていない方から聞こえないし、音の方向がわからないので、危険にもなる。何よりも騒がしいところだと話しの内容はよりわかりにくくなるよ」ではないでしょうか。事実は両耳がお勧めではなく、片耳だとより聞こえにくくなるになります。本当の事実を伝える事が重要なのではないでしょうか。

私は生まれつき耳が悪い人間ですが、子どもの頃、医師に片耳のみ初め提案されました。そして、片耳装用して、19歳の頃に初めて両耳に装用しています。その経験から正直な事を話しますと、そのような提案をした医師は、今でも恨んでいます。当然ですよね。適当な対応をしたのですから。このような事がわかっているのに関わらず、なぜそのような事をしたのか。今でも疑問です。

このように恨まれる可能性があるという事もわかっていますか?

物を提案するという考えはやめよう

販売店の中にいる頃、よく疑問に思っていました。販売店の中では、両耳率という言葉があり、それをいかに上げるか、という内容が度々、飛び交います。私自身は、元々両耳に販売する事が多かったので、コツのようなものを聞かれたのですが、このような事を聞く意味がよくわかりませんでした。

自分自身の体験から言えるのは、このような事を平然と言えるのは、聞こえにくくなった事がないからなんだろうな。という事です。聞こえにくい事がどのような事を表し、さらに、聞こえにくい人のメンタルは、どのような状態なのか。それを考えれば、物を提案するのではなく、改善度、お客さんが出せる範囲内で最も改善する方法を提案するのが筋だという事がわかりますよね。もっとも、お客さんが求めているのは、補聴器ではなく、補聴器を使って改善した生活にあるのは、言うまでもありません。

片耳のみ販売する、片耳のみ提案するのは、私から言わせれば、物を提案する考えです。本当にしなければならないのは、改善方法を提案する事です。それを考えれば、両耳とも補聴器の効果が見込める耳でしたら、両耳に補聴器を装用し、聞こえを改善させます。その方が、高額な補聴器を片耳に装用するよりも価格を抑えた補聴器を両耳に装用する方が、ずっと効果が出るからです。まさに、これは、物を売るのではなく、改善度を売る行為とも言えます。

私自身がよく思うのは、業界そのものが、そろそろ物を売るという行為はやめ、改善度を売る、あるいは、補聴器を装用した後の改善した生活を売るという事をした方が良いのではないか。という事です。

難聴の人は補聴器が欲しいのではなく、聞こえるようになり、今現在の苦痛を取り除きたいと考えているのです。何よりも、私のような人間をこれ以上生まないためにも、私自身がそう思います。

 

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リンク:【どのくらい聞きにくい?】難聴レベル別聞きにくさのまとめ

リンク:耳が聞こえにくい私がフォナック補聴器を使い、かつ扱っている理由

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ABOUT ME
深井 順一
聞こえにくい人を支援するお店、パートナーズ補聴器、代表。生まれつきの難聴者で補聴器を使っている事、補聴器の販売を行っている事、この二つの視点で、ブログを書いたり、補聴器のご相談をしています。書いている人の詳細は、こちら。お店に関しては、こちらに詳細を書いています。お店の場所は、東京都墨田区、都営浅草線本所吾妻橋駅より徒歩2分のところに、あります。
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