補聴器のケア方法として一般的なのは、乾燥剤&乾燥器を使って補聴器を乾燥させる事です。
しかし、この製品に関してもいくつかありますので、どのように選んだら良いのか、その選び方に関して記載していきます。
どこも同じような商品を扱っている事が多いため、お困りの際は、ぜひ参考にしてみてください。
乾燥剤&乾燥機器の基本
基本的にこれらの商品は
- 乾燥ケース(錠剤を入れるタイプ)
- 専用の乾燥機器に乾燥剤を入れるタイプ
- 熱乾燥タイプ
の三つに分かれます。
初めに特徴をまとめますと、このようになります。
乾燥ケース(錠剤を入れるタイプ)
乾燥剤のみタイプの概要としては
- 金額:安い
- 乾燥:★★
- 除菌:なし
- 脱臭:なし
- 備考:補聴器購入時の付属品としてもらうケースがある
となります。
初めに結論を記載しますと、補聴器を使いはじめた方や一日の装用時間が3〜4時間くらいのライトユーザーに向くのがこの商品です。
形状としては
や
のタイプがあります。
一般的なのは、シリカゲルといわれるタイプですね。こちらは、補聴器購入時に補聴器屋さんがつけてくれるところもあります。
このシリカゲルの青色の部分が赤くなったら交換し、次のものに入れ替えます。
こちらのタイプも同様で、色が薄くなったら交換し、次の錠剤へ変えていきます。
どの乾燥剤もケースに入れ、夜寝る前に補聴器を中にいれ、朝起きたら取り出す……というような流れで使用します。電池は、ケースの上に置けるようになっています。
このように活用していくのが錠剤タイプです。当店で扱っているものを引き合いにだしますと
- ドライカプセル:1,036円(8%の税込価格)
- シリカゲル:162円(8%の税込価格)
になります。なお、ドライカプセルは、6個入りで、この価格となります。
どこでもこのようなタイプは扱っていますので、お探しの場合は、似たようなものをご購入いただければ大丈夫です。
専用の乾燥機器に乾燥剤を入れるタイプ
ここから、補聴器専用の乾燥機器が出てきます。
専用の乾燥機器に乾燥剤を入れるタイプの概要は
- 金額:そこそこ
- 乾燥:★★★★
- 除菌:★★★★
- 脱臭:★★★★
- 備考:何でもオールマイティにやってくれる乾燥機器
となります。
初めに結論からいいますと、補聴器のヘビーユーザーや一日中補聴器を使っている方にお勧めです。
また、臭いが気になる方にもお勧めです。特に耳垢が湿っている方などは、臭いもつきやすくなりますので、気になる方には、お勧めできる商品です。
この手のもので有名なのは、クイックエイドです。
形状はこのような感じになります。
こちらは、別売りの電源供給装置(2,960円税込)を使うか
本体の中に単四電池を2個入れて使用します。
使い方ですが、補聴器を中に入れて、
蓋を閉めて、スイッチを押すと乾燥モードに入ります。このモードが切れても、ずっと乾燥してくれますので、夜寝る前などに外し、中に入れて使用します。
電池は蓋が磁石になっていますので、外したらここに置いておきましょう。すると保管しやすくなります。
また、クイックエイドの場合、乾燥剤を使います。乾燥剤の状況は、裏を見るとわかるようになっていますので、交換時期がきたら、自分で交換し、使い続けていきます。
クイックエイドの価格は、上記に出てきたクレイドルと呼ばれる電源供給装置をつけて8,080円(8%の税込価格)(内訳:本体51,120円、クレイドル2,960円)となります。
クレイドルなしでもクイックエイド本体に電池を入れて使用できるのですが、電池の充電が面倒だったり、トータルで考えた手間と金額を考えますと、クレイドルがあった方が、手間もお金もかかりません。
そのため、私の方では、一緒に販売する事が多いです。
なお、この商品の場合、機械だけでなく継続的に使っていくために乾燥剤が必要になります。一つ590円(税込)で3個パックで1,620円(税込)となります。
熱乾燥タイプ
最近出てきた製品で、熱で乾燥させるため、従来のような乾燥剤が不要なタイプです。こちらの概要は
- 金額:高額な傾向がある
- 乾燥:★★★★★
- 除菌:★★★★
- 脱臭:★★★
- 備考:乾燥能力が高い機器が多い
となります。初めに結論から申し上げますと、補聴器を一日中使用しており、かつ汗をよくかく方や乾燥能力を重視したい方にお勧めできるのが、こちらです。
また、乾燥剤が不要ですので、長い目で見れば、お得になります。
最近、この手のものは、各メーカーから出すようになってきました。当店で扱っているフォナックを例に出してみますと……
形状は、このようになります。
こちらは、クイックエイドとは、異なり、プラグを差し込んで使用するタイプです。
使い方は、クイックエイド同様、補聴器を入れ
ボタンを押して、閉じて終了です。
起動中は、ちょっと青くなります。効果が切れても、そのまま入れっぱなしで、大丈夫です。他の乾燥剤同様、夜補聴器を乾燥機器に入れ、朝取り出して補聴器を使います。
写真には、ないのですが、元々、電池を保管するのが苦手でしたが、最近は、マグネットシートもつくようになり、電池の保管もしやすくなりました。
フォナックの熱乾燥機器は、D-dryという名前で、12,960円(8%税込価格)となります。
乾燥剤が不要であり、かつ補聴器を使用する事となると、iPS細胞やその他の画期的な治療が見つからない限り、ずっと使い続けていく事になります。
長い目で見れば、安くなるのは、こちらになります。
自分が求めるものを考えてみよう
さて、乾燥剤、乾燥機器に関して紹介させていただきましたが、これらのものは、
- 補聴器の使用状況
- 補聴器の重要度
の二つの軸で決めていきます。
例えば、使用する時間が少なく、必要な時しか使用しない場合は、シリカゲルなどの乾燥剤タイプで良いのですが、汗をよくかく、あるいは、補聴器の必要時期の重要度が高いといった要素まで入る場合は、クイックエイドがお勧めになります。
補聴器の重要度が高い場合は、クイックエイドか熱乾燥タイプのどちらかになります。
使用する時間が長ければ、乾燥能力を重視するか、まんべんなく効果を発揮してくれるものが良いのか、こちらで選択すれば選びやすくなります。
しかし、仮に一日中使用しない日数がいくつかある場合は、クイックエイドの方がお勧めになります。これは、クイックエイドの方が密閉製が高く、保管能力に優れているためです。
と、色々と選択基準はありますが、補聴器の使用状況と補聴器の重要度、この二つの軸で考えていただければ、ご自身がお考えの製品を手に入れられるでしょう。
これらの内容が参考になれば幸いです。
当店では、聞き取りづらさにお困りの方へ補聴器による聞こえの改善相談を行なっています。
このお店では、安心してご相談いただくために生まれつき難聴で補聴器を使っている当事者が実際に対応させていただき、
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