語音明瞭度検査

聴力検査ではわからない現状の聞こえをより理解する方法

聴力を調べてもらったけれども、イマイチ自分の状態がよくわからない。実際に、どのような状況なのかがよくわからない。そのような事はありませんでしょうか。補聴器の世界には、語音明瞭度測定と呼ばれるお話しがどれだけ理解できるのか、それを数値化する測定があります。こちらを行うと、今の現状でどのように音声が聞きにくい状況なのか、それを調べる事ができます。

この測定は、どのようなものなのか。実際に調べてみて、わかる事について載せていきます。こちらが理解できると、より耳の状況が理解しやすくなります。

語音明瞭度測定とは

語音明瞭度測定とは、様々な音量で単一の「あ、か、き」などの音を聞かせ、どのくらいの正解率なのか、どのくらい音声が理解できるのかを見る測定です。この測定をスピーカーで行い、普段の状況下で調べる事で、どのような状況なのかを調べる事ができます。

補聴器を装用する方は、主に感音性難聴の方ですので、このような測定があります。感音性難聴とは、内耳とよばれる音を感じる神経が何らかの原因により、損傷している状態で、音が聞こえにくくなる以外に音声が理解しにくくなるという症状がでます。ですので、実際にどのくらい音声が理解できるのか、それを調べる測定があります。

これを利用する事でオージオグラム以上に耳の状況が理解しやすくなります。

実際の語音明瞭度測定

実際の語音明瞭度測定ですが、

防音室。こちらで測定を行う防音室。こちらで測定を行う

このような防音室で、イスに座って行います。語音明瞭度測定には

測定方法はいくつかあり、調べる内容により、測定方法が異なる測定方法はいくつかあり、調べる内容により、測定方法が異なる

このようなヘッドホンを使って測定するものと

今回の測定は、スピーカーから音を出して調べるもの。今回の測定は、スピーカーから音を出して調べるもの。

スピーカーを使って測定するものがあります。聞こえてきた音を紙に書くか、口頭で伝え、どのくらい理解できているのかを調べていきます。

実際にやってみた

という事で実際にやってみました。私自身生まれつき難聴ですので、実際にしてみた内容を記載していきます。

私の状態ですが

  • 聴力:両耳とも中等度難聴
  • 症状:感音性難聴
  • 備考:生まれつきの難聴です。

聴力は、以下の通りです。

2016年5月現在の私の聴力2016年5月現在の私の聴力、改めて測定

で、調べてみた結果が以下の通りです。

私の耳を語音明瞭度測定で計った結果。2016年5月、改めて測定私の耳を語音明瞭度測定で計った結果。2016年5月、改めて測定

まず、縦軸が正解率です。上の位置にあるとあるほど、理解がしやすい状態となります。そして横軸が音声の音量レベルです。右にいくといくほど、音量が大きくなります。この内容だけでわかるのは、音量が大きくなると正解率が上がっていくだけですね。

これだけでは理解ができませんので、あと二つ表を追加します。

理解度からわかる状況。こちらの理解が重要理解度からわかる状況。こちらの理解が重要。

補聴器フィッティングの考え方を参考に製作

パーセンテージの意味合いと

日常生活上の音量表、音声の大きさレベルに注目しよう。日常生活上の音量表、音声の音量レベルに注目しよう。

それぞれの音量レベルです。数値で確認するものは、その数値が何を表すのか。それを理解する必要があります。

この二つを組み合わせると見えてくるものがありますね。例えば、私のデータを見てみますと、60dBは、40%でした。60dBは、普通の会話音の音量レベルであり、普通の会話音の理解レベルは「日常会話で内容を正確に理解できない事がしばしばある。重要な内容は確認する事やメモの併用が必要」という事がわかります。

さらに少し小さい50dBの音量では、0%ですね。実際には、ほとんど聞こえないため、0%にしました。この場合、離れた時の会話音(3m)に該当する音量であり、その音量レベルでは「聴覚のみでの会話理解は不可能」というレベルです。もっともほぼ聞こえないので、全くもってその通りですね。音そのものが聞こえないので、話しかけられた事にすら気が付きません。もちろん、これよりも小さいレベルは、音の存在にすら気が付きませんので、理解はできません。

一方、60dBより、大きい70dBですと、理解力が大きく上がっています。70dBは、大きめの会話(1m)時の音量で、これであれば正解率95%でした。言い換えれば、周囲の人が近くで大きく話してくれれば理解できる事になります。もっとも大きい声で話すのは、相手からするとエネルギーを使う事になりますので、その音量で常に話していただくのは、現実的ではありません。これは、声を大きく出せない場面もある事も関係しています。

語音明瞭度を測定すればより状況がわかりやすくなる

と、このように聴力を測定してもわかりにくい実際の音声の理解についてわかるのが、語音明瞭度測定になります。私も難聴なのでわかるのですが、聴力だけ測定しても、その数値が何を意味するのか、よくわかりませんでした。もちろん、周波数が低下する事により、色々聞きにくくなっているのは想定できるのですが、実際にどのような変化が自分に起こっているのか、それがなかなか理解できませんでした。

この測定を行う事により、自分が日常生活でどれほど聞きにくいのかをある程度想定する事ができますね。例えば、上記の私のケースですと普通の会話音である60dBで「日常会話で内容を正確に理解できない事がしばしばある」レベルでした。となると、日常生活に支障がでてくる事になります。内容を正確に理解できない事がたびたびあるレベルですと基本的に聞き返しが非常に増える事になりますので、日常生活に支障がでない方が無理があります。

また、3m離れたところでの会話音50dBが0%となると、離れたところでの音は聞きにくい事がわかりますし、呼ばれても全く気が付かず、むしろ無視しかしない事もわかります。呼びかけに反応できなければ、気付かせようと自然と相手の声は大きくなり、まるで怒られているかのうように感じる事もあるかもしれません。このような事も想像できます。大きく声を出せば理解できるからですね(70dBの理解力は95%)。

このような状態で過ごせば、周囲の人は大きくお話ししないと私に音では伝えられなくなり、私自身は、聞こえにくさを感じつつも、実は周囲の方がそんなに大きい声で話している事にも気が付かない事になります。私自身も聞こえにくいのでわかるのですが、耳でわかるのは音量だけであり、相手がどのくらい大きい声でお話ししているのかなどは理解する事ができません。

周囲の人は大きい声で話す事で疲れ、私は、聞こえにくさにより不便を感じます。この場合、コミュニケーションを計りたい両者にとって、どちらにもよくない状態になっている事もわかりますね。

このような日常生活も含めた現状についてもわかりやすくなります。良くも悪くも数値化すると色々と理解する事ができるようになります。

耳を調べる測定はいろいろ

このように耳を調べる測定は、色々あります。このようにして耳の状況を理解する事もできます。測定に関しては、耳鼻咽喉科でも補聴器販売店でも行っていると思います。私のところでは、相談時に耳の状況を確認していますので、その際に測定し、お客さんの耳の状況に関して説明を行っています。

耳の状況についてわかれば今現在がどのような状況下にいるのかもわかりますし、補聴器が必要なのかもわかりやすくなります。見方は色々ですが、現状を理解することによって、この先、どのようにしようか。というところに関して、自分自身の頭で考えられます。

もしよろしければ、私のところでも行っていますのでお悩みがある場合は、ご相談ください。知りたいところがわかり、現状の困っている事を解決するヒントを得られれば幸いです。

 

この内容をご覧になった方は、こちらもお勧めです。

リンク:【実例】中等度難聴者が補聴器を装用するとどう改善されるのか

リンク:中等度の感音性難聴の私が自分に合った補聴器を選んだ方法

リンク:感音性難聴に補聴器は効果があるのか、に対する答え

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ABOUT ME
深井 順一
聞こえにくい人を支援するお店、パートナーズ補聴器、代表。生まれつきの難聴者で補聴器を使っている事、補聴器の販売を行っている事、この二つの視点で、ブログを書いたり、補聴器のご相談をしています。書いている人の詳細は、こちら、東京都墨田区、都営浅草線本所吾妻橋駅より徒歩2分のところに、お店を開いています。
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