補聴器の返品は、基本的にできる製品とできない製品に分かれています。
耳にかけるタイプの補聴器は、原則、返品できず、耳の中に入れるタイプの補聴器は、60〜90日の返品期間があります。
耳あな形補聴器の場合、合わない場合は、耳の作り直しの期間もあり、合わなければ返品。と、すぐなる訳ではありませんが、返品できる制度があることが多いです。
少しもめやすい補聴器の返品。こちらに関してまとめていきます。
目次
補聴器の返品について
補聴器の返品は、冒頭の通り
- 耳かけ形補聴器:原則返品できず
- 耳あな形補聴器:60〜90日の返品期間あり
となっていることが多いです。
補聴器には、主に耳にかける補聴器と
耳の中に入れる補聴器があります。耳の中に入れる補聴器は、耳の型を採取して作る補聴器で、耳あな形補聴器と呼ばれています。
これらの返品に関しては、上記の通りです。
また、これは、あくまでも私が扱っているフォナック。というメーカーの返品に関してですが、
- 耳かけ形補聴器:出荷より60日以内で、未開封か注文間違いの場合はOK
- 耳あな形補聴器:出荷より、90日以内であれば、返品OK
になっています。
耳かけ形補聴器は、未開封か注文間違いの場合のみOKとなっており、簡単に言いますと、間違えた場合や在庫として残しておいた場合に売れなかった場合は、返していいですよ。となっています。
耳あな形補聴器の場合は、耳の型を採取して作る補聴器であるため、人によっては、使用しづらい補聴器になることがあります。
例えば、聴力が補えない。ハウリングが強くて使えない。というような時は、無理に耳あな形補聴器で補うのではなく、耳かけ形補聴器に変更するため、返品期間を設けていることがあります。
補聴器は返品しづらい?
もしかしたら、ご覧になっている人の中には、返品しづらくしているのでは?と少し疑うことがあるかもしれません。
しかし、今現在、補聴器は、試聴したのち良いと思ったものを購入する。という流れで行なっていることが多いため、返品されることがほとんどありません。
例えば、耳かけ形でしたら、
補聴器屋さんには、その補聴器のデモ機器があります。そのデモ機器で聞こえの改善を行なったり、試してみて、良い。となったものを注文して、お客様にお渡しする。という流れですので、耳かけ形補聴器は、基本返品がありません。
この場合、対応の流れ上、ほとんど起こりえない。といえばわかりやすいかもしれません。
良心的な補聴器販売店さんであれば、デモ機器を使って、どのくらい改善するのか。そして、補聴器の使い方、扱い方は、問題ないか。という部分までみてから、補聴器を決めるためです。
耳かけ形補聴器は、特に製品と全く同じデモ機器があるため、そのテストがしやすく、しっかりと補える。使えるものを選びやすいという特徴があります。
しかし、耳あな補聴器は、耳の型を採取して、その人専用のものを作るため、人により、合うか、合わないかがギリギリの方は、他の問題が出ることがあります。
こちらは、事前でのテスト(デモ機器を使ったデモンストレーションの事)のしようがないため、何かしらのことがおこり、返品。ということはあります。
とはいえ、そんなに数が多いわけではありませんので、あくまでも返品できるようにしている。という状態になります。
こんな時は、対応してもらおう
上記には、返品について記載しましたが、
- 耳かけ形補聴器:使用して、幾日かしたら、故障した
- 耳あな形補聴器:使っていて、耳が痛む、ハウリングがする
ということがあった場合は、対応してもらいましょう。
これらの場合は、返品ではなく、補聴器の交換。補聴器の修正ができます。
耳かけ形補聴器で、早々に故障した場合
基本的に購入してすぐ、故障したり、ノイズが入るようになったり、した場合は、補聴器屋さんへ持っていった方がいいです。
この場合、過失の場合をのぞいて、場所によっては、補聴器そのものを新しいものに交換してくれます。
初期不良とみなし、新しいものに交換してくれるケースがありますので、相談してみましょう。
私自身も、入荷時にチェックはしているものの、年に1回か2回起こるため、もし、使用している補聴器がおかしい点があれば、相談してくれた方が、こちらとしても嬉しいです。
その場合は、すぐにメーカーへ連絡し、初期不良として、新しい製品を用意しています。
耳あな形補聴器で、耳が傷んだ場合
耳あな形補聴器の場合、覚えておいて欲しいのは、耳の中に入る形の部分の修正が3ヶ月間は、無償でできることです。
耳の型を採取して作るのが耳あな形ですが、人によっては
- 耳の中が痛む
- ハウリングが多い
- 自分の声が非常に大きく聞こえて不快
というケースがあります。
どのケースにおいてもすぐに連絡し、修正をしてもらえると楽になるかと思います。
ただ、状況によっては、ハウリングと自分の声の大きさに関しては、改善しにくい場合がありますので、その点も含めて、補聴器屋さんと相談できると、ベストですね。
耳あな形補聴器は、再作期間が約3ヶ月ほどあることが大半ですので、その間に、ご自身の耳に合うものにすることが大切です。
補聴器の返品に関するまとめ
補聴器の返品に関しては、以上です。基本的に耳かけ形補聴器は、原則できず。耳あな形補聴器は、90日以内で、返品が可能です。
ただ、仮に返品したい。もしくは、何か感じていることがあれば、補聴器屋さんに相談してみましょう。
例えば、耳かけ形補聴器でも、購入して、1、2週間で、聴力が変わってしまい、補聴器というよりも、耳の治療。となったケースで、私は、返品をお引き受けし、メーカーも承諾してくれたことがあります。
この場合、誰かが悪い。というわけではないのですが、実際には、かなり特殊なケースでは、返品を受けてくれるケースもあります。
ですので、困ったときは、相談してみることをお勧めします。良心的なところであれば、きっとお客様の立場に立って、対応してくれるはずです。
ということで、補聴器の返品でした。中には、返品ではなく、補聴器の交換や修正で対応できることもありますので、気になることがあれば、補聴器屋さんに聞いてみることをお勧めします。