片耳難聴

片耳のみ聞こえにくい方を補聴器で補う時に理解したい2つの補い方

補聴器で聞こえを改善させる場合は、はじめにどのように補ったら良いかを考える必要があります。

「補い方?」という方が多いかと思いますが、片耳のみ難聴の場合、特殊な耳である事が多く、この点をしっかり考えないとうまく改善ができません。

基本的に片耳のみ難聴の場合、

  • 補聴器で聞こえにくくなった耳側を補うケース
  • クロス補聴器という少し変わった機器で改善させるケース

の2つに分かれます。

その理由ですが、ある程度、聞こえにくさが強くなると、補聴器では補いきれなくなるためです。

そのような方のために、今現在は、聞こえている耳側で全ての音をきくクロス補聴器。というものがあります。

補聴器で改善できる方は、そのまま補聴器で改善を行い、補聴器で改善ができないケースは、クロス補聴器でなるべく聞きにくさを改善し、お困りのところを少なくしていきます。

こちらでは、片耳のみ聞こえにくい方をどのようにしてよくしていくと良いか。その点をまとめていきます。

なお、以下、単純に説明する事が難しいため、測定の見方や耳の状況別に改善方法を記載していきます。少し難しい点は、申し訳ないのですが、なるべくわかりやすく記載していきます。

聞きにくさにお悩みな方は、参考にしてみてください。

片耳のみ聞こえにくい症例の改善パターン(結論から)

片耳のみ聞こえにくい症例には、大きく分けて

  1. 片耳が全く聞こえないケース
  2. 中等度難聴くらいまでで明瞭度が良いケース
  3. 片耳の明瞭度が低いケース
  4. 音が歪んで聞こえてしまうケース

の4つのパターンに分かれます。

まずは、それぞれの改善パターンに関してまとめていきます。

①片耳が全く聞こえないケース

こちらは、クロス補聴器という聞こえない耳側にくる音を聞こえる耳側へ転送する機器で改善を行った方が良いケースです。

こちらは、左耳が正常で右耳のみがほとんど何も聞こえない状態の聴力です。全く片耳が聞こえないケースは、このような極端な聞こえであることが多くなります。こちらは、左耳が正常で右耳のみがほとんど何も聞こえない状態の聴力です。全く片耳が聞こえないケースは、このような極端な聞こえであることが多くなります。

片耳の聴力低下が大きい場合、聞こえにくい耳側に補聴器を装用しても、残念ながら聞こえを補えない事が多くなります。

こちらは、その典型的な例です。

よく医師から補聴器は、意味がないと言われてしまうケースで、このような場合は、クロス補聴器で補った方が改善ができます。

片耳のみ聞こえにくい方の状態は、このような状態になることが多いです。クロス補聴器で補った場合は、音の方向感覚以外は、よくすることができます。ただし、騒がしい中や複数の人とのお話は、周りの騒がしさにより、効果が変化します。あまりにも騒がしすぎると、効果が薄くなります。片耳のみ聞こえにくい方の状態は、このような状態になることが多いです。クロス補聴器で補った場合は、音の方向感覚以外は、よくすることができます。ただし、騒がしい中や複数の人とのお話は、周りの騒がしさにより、効果が変化します。あまりにも騒がしすぎると、効果が薄くなります。

片耳のみ聞こえにくい場合、上記のような特徴があります。

クロス補聴器で補えると、聞きにくさを感じている部分でいくつか改善ができます。

しかし、クロス補聴器の特性上、音の方向感覚だけ改善ができません。逆にいえばそれ以外の部分は、よりよくすることができます。

このようなケースに当てはまるのは、

  • 生まれつき片耳のみ感音性難聴のケース
  • ムンプス難聴になり、片耳のみ聞こえないケース
  • 突発性難聴になり、聴力低下が非常に大きいケース
  • 聴神経腫瘍摘出手術により、聴力低下したケース
  • 外リンパ瘻により、聴力低下したケース
  • 事故により、聴力低下したケース(重度)

があります。

聴力低下が大きすぎる場合は、補聴器を装用したとしてもほぼ効果がありません。

聞こえる耳側で全てを聞くクロス補聴器でなるべく聞きにくさを改善していけるとベストです。

②片耳が中等度難聴くらいまでで明瞭度が良いケース

このようなケースでは、聞こえにくい耳に補聴器を装用して改善していきます。

こちらは、左耳が正常。右耳が聞きにくい状態になります。中等度難聴の場合は、補聴器で補えるケースです。ただし、音声の理解度がある程度、ある事が条件になります。片耳のみ難聴になるケースは、特殊なケースが多く、明瞭度が低いケースも多いため、要測定です。こちらは、左耳が正常。右耳が聞きにくい状態になります。中等度難聴の場合は、補聴器で補えるケースです。ただし、音声の理解度がある程度、ある事が条件になります。片耳のみ難聴になるケースは、特殊なケースが多く、明瞭度が低いケースも多いため、要測定です。

聴力が中等度難聴くらいまでで

補聴器の世界には、言葉がどれだけ聞き取れるか。を調べる測定があります。その結果が、良い場合は、補聴器を装用して聞こえを改善した方が、よりよくしやすくなります。こちらは、その図です。※後ほど、こちらについて、ご説明します。補聴器の世界には、言葉がどれだけ聞き取れるか。を調べる測定があります。その結果が、良い場合は、補聴器を装用して聞こえを改善した方が、よりよくしやすくなります。こちらは、その図です。※後ほど、こちらについて、ご説明します。

かつ、明瞭度(音声の理解度の数値)が良いケースは、補聴器を聞こえない耳側へ装用した方が、全体的な聞こえの効果は高くなります。

片耳のみ聞こえにくいケースで、補聴器が対象になる場合、全体的に改善できるのが特徴です。片耳のみ聞こえにくいケースで、補聴器が対象になる場合、全体的に改善できるのが特徴です。

このように片耳が補聴器の対象になる場合は、全体的に改善させることができます。

残念ながら、聞こえる耳側よりは、聞こえが劣るのですが、全体的に改善できるのが、こちらの特徴です。

このようなケースでもクロス補聴器で補うことはできます。ただ、音の方向感覚がわからないため、最終的な聞こえの改善度は、補聴器を装用する方が、上がる傾向があります。このようなケースでもクロス補聴器で補うことはできます。ただ、音の方向感覚がわからないため、最終的な聞こえの改善度は、補聴器を装用する方が、上がる傾向があります。

クロス補聴器は、あくまでも聴力が重いため補聴器の効果が得られない方や補聴器を装用してみたけれども全く効果を得られなかった。という方のためにあります。

一応、このようなケースにも使えますが、どちらかというと補聴器の方が最終的な聞こえの効果は高くなる傾向があります。

片耳のみ聞こえる状態と両耳とも聞こえる状態ですと、両耳で音を理解できる方が聞こえの効果が高くなるため、聞こえの改善度を優先する場合は、聞こえない耳側へ補聴器を装用することをお勧めします。

このようなケースになるのは、

  • 生まれつき片耳のみ感音性難聴の方(聴力が軽度〜中等度)
  • 中耳炎により片耳が難聴になった方(聴力が軽度〜中等度)
  • 突発性難聴により片耳が聞こえにくくなった方(要測定)

このような場合になります。もちろん、これ以外にもあったりするのですが、よく見られるのは、この3つです。

③片耳の明瞭度が低いケース

このようなケースは、クロス補聴器で改善していきます。

聞こえる音の大きさで、音声を聞かせても、残念ながら理解できない耳もあります。その場合は、補聴器を装用しても聞こえの効果がほとんど得られないことが多いです。聞こえる音の大きさで、音声を聞かせても、残念ながら理解できない耳もあります。その場合は、補聴器を装用しても聞こえの効果がほとんど得られないことが多いです。

片耳の明瞭度が低いケースは、聴力関係なしにクロス補聴器となります。

明瞭度が低いケースでは、補聴器を装用しても、改善がほとんどできません。その場合は、クロス補聴器で改善した方が、聞きにくさを改善しやすくなります。明瞭度が低いケースでは、補聴器を装用しても、改善がほとんどできません。その場合は、クロス補聴器で改善した方が、聞きにくさを改善しやすくなります。

明瞭度が低い耳の場合もこのような状況になりやすいのですが、その中のいくつかを改善できるようになります。

明瞭度が低いケースは、聞こえにくい耳に補聴器を装用しても残念ながら聞こえをよくさせることができません。そのためクロス補聴器が有効です。

耳の状態を確認するポイントとしては、明瞭度が低いこと以外に、言葉の聞こえを調べる測定をした際、その時の音声の聞こえ方がどうかを確認します。

音の大きさは十分なのに関わらず

  • 音は聞こえるけれど、全然はっきり聞こえない
  • 言葉が歪んで聞こえる
  • 異質に聞こえる

このような場合は、大抵、明瞭度が低下しているケースが多いです

そして、基本的にこちらの測定の音声以上に補聴器の方が音声が聞きやすくなることは難しくなります。

そのような場合は、聞こえにくい耳に補聴器を装用するのではなく、クロス補聴器で補った方が、聞こえにくさは改善できます。

このようなケースは

  • 生まれつき片耳のみ感音性難聴の方
  • 突発性難聴により片耳難聴になった方
  • 原因不明の聴力低下(感音性難聴)があった方

に見られます。

あくまでも私の感覚(経験)ですが、途中で病気により、聞きにくくなったケースにみられる傾向があります。

④音が歪んで聞こえてしまうケース

一部の難聴では、聴力低下した側の耳が、異質に感じたり、音が歪んで聞こえる。という状態になる事があります。

一部の難聴では、発症後、音が歪んで聞こえる。非常に響いて聞こえる。という状態になることがあります。その場合、その耳を補聴器で補おうとすると、非常に辛くなることが多いため、クロス補聴器で改善させると辛くならず、聞きにくさも改善できることが多いです。一部の難聴では、発症後、音が歪んで聞こえる。非常に響いて聞こえる。という状態になることがあります。その場合、その耳を補聴器で補おうとすると、非常に辛くなることが多いため、クロス補聴器で改善させると辛くならず、聞きにくさも改善できることが多いです。

このようなケースもその耳側が聞きにくく、そちらから話されるとわかりづらかったり、わからないことが増えます。

こちらもクロス補聴器の方が有効なケースです。

そのような場合は、補聴器で聞こえをよくさせると、歪んだ感覚、異質な感覚を強めてしまう事が多くなります。

この場合もクロス補聴器で改善させた方が、聞こえの改善は、よくなります。

このような事が起こりやすいのは、

  • 突発性難聴により、聴力低下した方
  • 聴神経腫瘍摘出手術により、聞こえなくなった方

に一部、見られます。

症例のまとめ

片耳のみ聞こえにくいケースは、概ね4つの内、いずれかになります。

多いのは、①、③で、片耳のみ難聴の場合、特殊な耳の状況である事が多いです。

このようにいくつか耳の状況がありますので、耳の状態を調べていただいた後、どう改善していくかを考える事が大切になります。

耳の状況を把握する方法

耳の状況を把握するものとしては、

  • 聴力測定
  • 語音明瞭度測定(ごおんめいりょうど測定)

の2つがあります。

この2つを行う理由は、補聴器で改善した方が聞こえの改善ができるのか。それとも、クロス補聴器で改善した方が、聞こえを改善できるのか。を判断するためです。

聴力検査

こちらは、よく病院さんで行われる検査の一つです。

このような部屋に入り、

聞こえたら、ボタンを押してください。と言われて、測定するのが、聴力検査です。

聴力測定によって見る数値には、これらのものがあります。基本的には、○(右側)×(左側)を覚えておけば問題ありません。この部分を主に見て判断します。聴力測定によって見る数値には、これらのものがあります。基本的には、(右側)×(左側)を覚えておけば問題ありません。この部分を主に見て判断します。

低い音から、高い音まで広く調べ、どの音の高さがどのくらい聞きにくいのか。を調べます。

片耳のみ難聴の方の場合は、聴力レベルは、補聴器の効果の出しやすさ。を判断するために使われます。

詳しくは、以下で説明しますが、ある一定以上の聴力低下があると、言葉を聞きやすくするくらいまで聞こえを改善させる事が困難なため、補聴器を装用しても、効果が得られません。

聴力検査を行うと聴力がわかるようになります。あまりにも聴力低下が大きいケース。こちらの図は、右耳が全く聞こえない状態なのですが、その場合、補聴器の効果は、ほとんど受けられない状態になります。聴力検査を行うと聴力がわかるようになります。あまりにも聴力低下が大きいケース。こちらの図は、右耳が全く聞こえない状態なのですが、その場合、補聴器の効果は、ほとんど受けられない状態になります。

このような例になるのは、上記で紹介した通り、聴力低下が非常に大きいケースです。

聴力によっても補聴器の効果の出しやすさは、ある程度、判断できます。

語音明瞭度測定(ごおんめいりょうど測定)

こちらは、言葉を聞こえる音の範囲からはじめ、どのくらい理解できるのか。を調べる測定です。

あ、き、し、といった一つの言葉を聞き、聞こえた通りに紙に書いたり、発言する(検査技師の方に聞こえた内容を話す)事で、どのくらい理解できるかを調べます。

こちらも、聴力検査と同じように、このような部屋で行い

聞こえた通りに紙に書き、測定します。

聴力検査のようにヘッドホンを使って調べる測定で、左右別々に調べる事ができます。

耳の中の図。感音性難聴は、耳の中の内耳と呼ばれる部分が悪くなり、聞こえにくくなる難聴。特徴は、音が聞こえにくくなる事、そして、言葉も理解しづらくなる事があります。耳の中の図。感音性難聴は、耳の中の内耳と呼ばれる部分が悪くなり、聞こえにくくなる難聴。特徴は、音が聞こえにくくなる事、そして、言葉も理解しづらくなる事があります。

言葉を調べる?と言うと少し不思議な感覚があるかもしれないのですが、補聴器を使用して改善していく方は、ほぼ感音性の難聴です。

感音性難聴は、

  • 音が聞こえにくくなる
  • 言葉が聞こえにくくなる(理解しづらくなる)

の2つが起こります。

そのため、それぞれ

  • 音が聞こえにくいレベル→聴力検査
  • 言葉が聞こえにくいレベル→語音明瞭度測定

で調べられるようになっています。

音を大きくして、言葉を聞かせた際、どのくらい理解できるのか。を示すのが、この図です。上に来ると上に来るほど良い状態です。基本的には、測定結果の最良値、最も良い数値をみて、判断します。音を大きくして、言葉を聞かせた際、どのくらい理解できるのか。を示すのが、この図です。上に来ると上に来るほど良い状態です。基本的には、測定結果の最良値、最も良い数値をみて、判断します。

調べた状態は、このようになります。縦軸が、正解数になり、横軸は、音の大きさです。大切なのは、縦軸で、音を大きくする事で、音声の理解がどれだけしやすくなるか。を見る事ができます。

音を大きくして、言葉を聞かせる事で、正解率が上がっているケース。このような場合は、補聴器の効果も出やすくなります。音を大きくして、言葉を聞かせる事で、正解率が上がっているケース。このような場合は、補聴器の効果も出やすくなります。

このように縦に大きく伸びる場合は、音を入れる事で、言葉の理解力が上がる事がわかるため、補聴器を装用することにより、効果が見込める。と判断する事ができます。

音を大きくして言葉を聞かせても、伸びなかったケース。このように伸びにくい場合は、補聴器を装用しても、この通り伸びにくい傾向があります。音を大きくして言葉を聞かせても、伸びなかったケース。このように伸びにくい場合は、補聴器を装用しても、この通り伸びにくい傾向があります。

しかし、測定してみたけれども、このようにあまり伸びない。と言う場合は、残念ながら補聴器を装用しても、このような伸びになるため、補聴器による効果は限定的になります。

語音明瞭度測定の正解数の意味。正解数により、言葉の理解力がわかるため、そこから、日々の生活に関して、どのような影響があるのか。を見る事ができます。大切なのは、50%を下回ると日常会話すら、音声だけでは理解しづらくなる事です。下がると下がるほど、音は、聞こえるけれども音声は理解できない。という感覚が強くなります。語音明瞭度測定の正解数の意味。正解数により、言葉の理解力がわかるため、そこから、日々の生活に関して、どのような影響があるのか。を見る事ができます。大切なのは、50%を下回ると日常会話すら、音声だけでは理解しづらくなる事です。下がると下がるほど、音は、聞こえるけれども音声は理解できない。という感覚が強くなります。

この数値の意味ですが、このようになります。

そして、補聴器の適性は、教科書的に言えば、50%以上の場合、補聴器を装用することにより、効果が見込める。となります。

ただ、実際に改善している身からすると、本当に補聴器で改善させるのであれば最低でも60%は、欲しく、70%、80%あれば、嬉しい状態です。

補聴器を装用する人は、感音性難聴なため、このように言葉の理解がどのくらいか。を調べる測定があります。

これは、片耳難聴の方にとって非常に重要な測定です。

聴力は、中等度くらいでも、この明瞭度が非常に低い(最良の値が10〜20%くらい)ケースがたまにあります。

そのようなケースは、補聴器を装用しても、効果を得る事がほとんどできません。

各測定と片耳難聴

このような測定を行う理由は、先ほどに載せた通り、クロス補聴器で改善した方が良いのか。それとも補聴器で改善させた方が良いのか。を判断するためです。

測定結果から、補聴器で効果が出そうなのか。そうでないのかがわかれば、自ずとどちらを選んだら、効果が出るのかがわかるようになります。

私も様々な片耳難聴の方をみてきましたが、耳の状態が特殊な事が多いため、改善を行なっていくには、状況の把握がとても大切です。

状況を把握し、適切な改善方法を選んでいく。これが、片耳難聴の場合の改善に大切な事です。

片耳難聴の場合に行われる2つの補い方

片耳難聴の場合、基本的に

  • 補聴器で聞こえにくい側を補う
  • クロス補聴器で聞こえる側で補う

の2つの方法があります。補聴器で聞こえを補えるのであれば、補聴器。補えないのであれば、クロス補聴器。と分けていきます。

補聴器で改善

こちらでは、補聴器の理解をしていくために

  • 補聴器の基本
  • 片耳難聴の方に必要な補聴器の知識

の2つに分けて記載していきます。

補聴器の基本

こちらでいう補聴器とは、主に聞こえなくなった耳側に補聴器を装用する事です。

こちらが主な形状で

こちらは、一番左にあるRICタイプの補聴器を使用した画。こちらは、一番左にあるRICタイプの補聴器を使用した画。

使用している感覚は、このようになります。このような耳にかけるタイプから

耳の中に入れて使用するタイプまであります。

こちらは、真ん中のカナル形を使った画。

耳の中に入れた感覚は、このようになります。

一般的に補聴器といえば、このように聞こえない耳に音を入れ、聞こえるようにするものを指します。

片耳難聴の方に必要な補聴器の知識

片耳難聴の方の場合、知識として入れていただきたいのは、どのような方も補聴器をつければ、たちまちよくできる訳ではない事です。

補聴器で補える聴力というのは、基本的に、70〜80dBくらいになります。

※非常に表現が難しいのですが、片耳のみ難聴の場合、聴力が重いと重いほど、補聴器での改善度をクロス補聴器が上回るため、このように記載しています。

音を入れたとしても、それが音声の理解につながらないケースもあります。こちらがその例です。音量を大きくしても低い数値でとどまっている場合は、音を入れても理解に繋がらないため、補聴器の効果はほとんど得られないことが多いです。▲は、補聴器を装用した時の聞こえです。補聴器の世界には、補聴器の聞こえを可視化するものがあります。

まず、今現在、補聴器でそれなりに聞こえを改善しようと思うと、上記のような数値(30〜40dB)まで改善させる必要があります。

ここまで改善できるのは、せいぜい70dBくらいの聴力の方で、それよりも重い場合は、そこまで改善させる事ができません。

右側の聴力が下がっていると仮定。▲が補聴器を装用した効果。赤い△は、補聴器で効果を望むのに必要な数値。補聴器は、聴力が低下するとするほど、効果が薄くなる。右側の聴力が下がっていると仮定。▲が補聴器を装用した効果。赤い△は、補聴器で効果を望むのに必要な数値。補聴器は、聴力が低下するとするほど、効果が薄くなる。補聴器は、聴力ごとに効果が変化する危機である。

例えば、上記のような聴力の方がいた場合、考えられる改善値は、▲の部分です。

補聴器は、聴力が低下すると低下するほど、聞こえを改善できる量は減ります。

そして、一定以上の聴力低下がある場合は、補聴器での効果がかなり薄くなります。

そのため、補聴器で仮に補うとした場合、

  • 片耳の聴力が、70dB以内で、60dBまでが望ましい
  • 明瞭度が、60%以内 でできれば、70〜80%欲しい

くらいあれば、補聴器の方が改善しやすくなります。

これは、実際に私自身がいくつか片耳難聴の方を対応し続けて、そのように感じています。

クロス補聴器で改善

こちらでは、クロス補聴器を理解していくために

  • クロス補聴器の基本
  • クロス補聴器が合う人

の2つに分けて記載していきます。

クロス補聴器の基本

クロス補聴器とは、聞こえる耳側へ聞こえない耳側にきた音を転送する機器です。

なかなかイメージが難しいのですが、表現すると、このようになります。

実際の機器は、一般的な補聴器と同じになります。

聞こえる耳側には、補聴器をかけ、聞こえない耳側へはクロス機器をかけます。

すると、クロス側につけた機器に入った音が補聴器側へ転送されます。このようにして、聞きにくさを改善するのがクロス補聴器です。

聞こえる耳側は、塞いでしまうと聞きにくくなってしまうため、このように穴があいた耳せんを使用します。

聞きにくくならないようにする事で、双方からくる音を、聞こえる耳側で理解する事ができます。

一つの耳で全ての音を聞くのが、クロス補聴器の特徴です。

クロス補聴器が合う方

クロス補聴器が合う方は、上記でお分かりの通り、

  1. 片耳の聴力低下が大きいケース(90dB以上)
  2. 聴力低下した耳の明瞭度が低いケース(50%以下)
  3. 音が歪んで聞こえるケース
  4. 何かしら補聴器をつけられない理由、原因があるケース

になります。

片耳のみ難聴の場合、①と②が多く、これらのどれか一つでも当てはまる場合は、クロス補聴器の方が改善できます。

この場合、適切な表現を使うならば、クロス補聴器の方が改善できるというよりも、補聴器だと改善ができないため、クロス補聴器の方が改善できる。が正しい表現です。

片耳のみ聞こえにく方の補い方、まとめ

補聴器を初めに考える際、どの補聴器にしようか、どの種類の補聴器が合うのかと考えることから始めがちです。

しかし、初めに考えるのは、どのように補うかになります。その理由は、ここまで読んでくださればご理解されたかと思います。

特に片耳のみ難聴のケースは、特殊なケースが多く、耳の状況をしっかり確認した上で、どのように補ったら改善できるのか。を考えないと改善できません。

補聴器で改善できるのであれば補聴器で改善させ、残念ながら補聴器では難しい場合は、クロス補聴器で改善させる。このようにして、なるべく聞きにくさを減らしていきます。

実際に対応している身からすれば、片耳のみ難聴の方は、特殊なケースが非常に多いため、クロス補聴器で改善させる事がどちらかというと多いです。

こちらの内容で、聞きにくさを改善させるヒントを掴めたのであれば幸いです。

各、難聴の改善方法まとめ

【改善実例付】片耳難聴の方に合う補聴器と聞こえを改善する4つの要点片耳難聴の方を改善する基本方針、合う補聴器の形状、性能。そして、調整まで、まとめてみました。片耳が全く聞こえないような方でも、クロス補聴器。というものが出てきており、今現在。、何かしらで聞こえを改善できるようになってきています。...
【片耳難聴】片耳、中等度難聴に合う補聴器と聞こえを改善する4つの要点片耳のみ中等度難聴ほどの聞こえを補聴器でしっかり改善する方法についてまとめました。改善に重要になる、補う方法、補聴器の種類の違い、性能、そして、補聴器の調整まで、まとめています。聞きにくさにお悩みの方へ、参考になれば幸いです。...

クロス補聴器について

クロス補聴器の対象者としっかり改善(理解)するための7つの事片耳のみ聞こえにくい方を改善するクロス補聴器の基本、作られた経緯、対象者、改善する際の形状(種類)、性能、聞こえを引き出す調整に関して、まとめてみました。中には、実際に改善した方の実例も載せていますので、お悩みの方は、参考にしてみてください。...
ABOUT ME
深井 順一
聞こえにくい人を支援するお店、パートナーズ補聴器、代表。生まれつきの難聴者で補聴器を使っている事、補聴器の販売を行っている事、この二つの視点で、ブログを書いています。書いている人の詳細は、”書いている人のページ”こちらをどうぞ。また、連絡先は、”お問い合わせページにあります。
【お悩みの方へ】補聴器のご相談、無料トライアル行なっています

当店は、東京都墨田区で生まれつきの難聴者が対応している補聴器専門店です。補聴器使用者の視点も含めて、補聴器のご相談や聞きにくさの改善について、承っています。

主に

  • どこに相談したら良いかわからない方
  • 別の場所で、うまくご相談ができなかった方
  • ご自身のペースで一つずつ理解しながら補聴器のご相談をしたい方

などいらっしゃいましたら、お気軽にご相談ください。

聞こえの改善相談をさせていただき、補聴器の無料トライアルを通じて、日常生活から、職場で実際にご体験いただけます。

当店の特徴については、以下の通りです。お店の特徴以外に、実際にお客様をどのように改善したかの事例もまとめています。

なお、聞こえの改善に関しては、聴力別、聞こえを補聴器で改善させる方法まとめに、まとめています。

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