補聴器の性能

補聴器の快適性を上げる機能と改善への影響について考える

私自身、より聞きにくさを改善できないか。日々、試行錯誤していたりするのですが、その中で、一つ思っていたことが、快適性をあげる機能で補聴器の改善値をあげられないか。という事です。

補聴器の性能は、聞こえさせるというよりも抑制機能が中心になっており、その一つが、聞こえを改善させると、させるほど、気になりやすい音を抑制する機能です。私の場合、快適性をあげる機能、という様にざっくり捉えているのですが、もう少し有効活用して、改善値をあげるために使えないかな?と考えていました。

この場合における改善値を上げるとは、

  1. 基本改善値の底上げ
  2. 足りていないために基本改善値まで上げる

の2つになります。①は、より聞きやすくさせるための考えで、聴力から目指す数値が、35dBだったら30dB、25dbと底上げできないか。②は、基本となる改善値まで音が大きくてあげられないという場合に抑制機能を有効活用し、基本改善値まで上げる。というモノです。目指す改善値が、35dbだけど、現状、45dbで、40dB、35dBまであげられないかな。と言えばわかりやすいかもしれません。

昨日(【より聞きやすく】片耳、老人性難聴、片耳、突発性難聴の方、補聴器で改善しました)紹介したのは、まさに②にあたるもので、こちらを有効活用した例ですね。こちらに関して、考えていることを載せていきます。

今現在の補聴器の問題を把握する

補聴器で聞こえを改善させる場合、足りない聴力を補って音を大きくして聞こえを改善させているわけですが、この様にすると、全体的に大きくなっていきます。すると、少なからず、一部の音が大きく聞こえすぎてしまったり、気になりやすい音が出てきます。

その場合「その音だけを下げる」というのは、基本的にできない状態です。例えば、ヒールの音がカンカンうるさい、頭に響いてしまって苦痛だ。となった場合、

500Hz〜3000Hzあたり(実際は、500Hz〜2000Hzくらいだと思いますが、物や場所によるため)を全体的に下げてあげると大きい感覚が軽減したりするのですが、こうすると、その周波数にあたいする他の音も下がってきます。代表的なのは、声の部分ですね。すると、当然、聞きにくくなった感覚が出てしまうので、どっちつかず、または、痛し痒しといった状態になります。

この様に問題点は「その音だけ下げる」ということができないことです。調整では、周波数別の音量調整になるため、周波数という概念で考えると、その音だけに焦点を絞ることはできません。

快適性を上げる機能がだす可能性

もしかしたら、ここまでかくと察しが良い方は、気がつくかもしれませんが、そう快適性を上げる機能があると、気になりやすい音が気になりにくいために基本の改善値を目指しやすくなったり、逆に大きく感じやすい場合は、それらの機能があることで、抑制され、基本の改善値まで底上げできたりしやすくなるわけですね。

例えば先ほどのヒールの音についてもそうなのですが、衝撃音を抑制する機能があったりすると、それらが入っている場合は、音量を下げずに済んだりします。

そして、仮にその音が気になってしまった場合は、その機能がないケースでは、500〜3000Hzをいくら下げないとキツかったりします。ということは、機能があることにより、下げずに済み、良い状態。まさに「その音だけを抑制」というのができる様になると、必要以上に音を下げずに済み、良い状態をキープしやすくなるというわけです。

私の場合、今まで、音を抑制する機能としての認識が強く、音を抑える、その感覚を和らげるという認識しかありませんでした。もっと単純に言えば、聞こえを改善させるための機能。という考えではありませんでした。しかし、考え方を変えれば、気になりやすい音を抑制してくれることにより、聞こえの底上げができる様になるとも見れる訳ですね。

先ほどは、あえてわかりやすくヒールの音という快適性の機能で記載しましたが、別にこれではなく、騒音抑制でも風切り音の抑制でも同様のことが言えます。それらの音がうるさくて下げざるを得ない場合は、逆に機能があることで、抑制され、あわよくばその方が目指す改善値まで改善させることができれば、聞こえの大元の部分がよくなり、結果的により聞きやすくできます。これは、すごく良いことですね。

で、実際のところは?(②の部分)

ということで、かれこれ、そんなことができるのではないかと、想像、言い方を変えれば妄想な訳ですが、その点を意識しながらランク別の調整と特に音場閾値測定の結果、音場の語音明瞭度の結果を睨めっこして、気のせいか、やはり良いものほど(ビジネスクラス、スタンダードクラスくらいか?)結果は、良い傾向があります。

この場合の良いというのは、目標となる改善値まで改善しているかどうかで、音場が一番わかりやすいです。もちろん、一番下のランクでも達成している方は、多くいますので、その点は、問題ないのですが、楽に目指せているのか、そうでないのかを見てみると、ランクが上がると上がるほど、楽に目指せたり、その部分まで改善させても、まだ余裕、もう少し音を大きくしてもよい様な余裕が残っているケースが多くなっています。

まだ、単なる偶然なのか。その様な傾向があるのかまではわかっていないのですが、気のせいか、そんな気がします。特に一番、値が張る補聴器は、その様な傾向がより強くなります。

基本改善値を上回る点はどう?

この点は、全然、わかりません。ここは、より聞こえの改善を希望する方であり、かつ、基本改善値まで改善させたのち、まだ、少し大きくしても良さそうだなという余裕がある方のみにやっていることですが、こんなことを書いていいのかわかりませんが、ランク別で結構、違う様な気がします。

これは、実際に調整していると感じるのですが、ファーストクラス(いっちゃんええやつですね)のものは、明らかに改善目標値まであげやすく、かつ、もう少しあげてもよさそうな余白があるケースが多いです。

この点は、聴力および、どの様な耳の状態なのかによっても異なるため、なんとも言えないのですが、改善値は高くなる傾向を感じますね。

偶然その様なケースが続いていたのであれば、すみません。ここは、まだ調べている最中で、結論は出ていません。今の所は、こんな感じです。

この場合、どこまで目指せるのかもそうですし、逆に音を大きくしすぎない様に考えながらやっていく必要があるため、②以上に慎重に行う必要があります。

まとめ

快適性を上げる機能は、元々その音が気になる方を対象に作られた機能ですが、この様な使い方もあるのではないか?ということで、紹介してみました。まだ、私自身も調べている最中ですので、なんとも言えないのですが、なんかもう少しうまくできそうな感覚はありますので、それらでもう少しよくできたらいいですよね。

音量を下げる場合、多くは、特定の音が気になって下げるということが多く、その特定な音は、常時している訳ではありません。その部分だけが軽減できると、基本的な聞こえそのものがよくでき、結果的に、音声の部分もより聞こえを改善できるのではないか。と、個人的には、感じます。

幸い今現在、抑制機能に関しては、どんどんメーカーさんが力を入れてきてくれているので、作るのは、メーカーさんに任せ、補聴器調整者は、どう難聴の方に合わせるか、どう聞こえの底上げができるかを考えていけば良い状況にはなってきました。

と、最近、考えていることを載せてみました。

ABOUT ME
深井 順一
聞こえにくい人を支援するお店、パートナーズ補聴器、代表。生まれつきの難聴者で補聴器を使っている事、補聴器の販売を行っている事、この二つの視点で、ブログを書いたり、補聴器のご相談をしています。書いている人の詳細は、こちら、東京都墨田区、都営浅草線本所吾妻橋駅より徒歩2分のところに、お店を開いています。
補聴器で聞きにくさを改善する方法、まとめました

聞きにくさがあり、お悩みの方のために、補聴器で聞きにくさを改善する方法をまとめてみました。

書いてある内容は?
  • 難聴の症状別に、どう補聴器で改善すると良いか
  • 補聴器の基本から、種類の特徴、金額による違い
  • ご自身に適した補聴器の選び方

聞きにくさにお悩みの方は、参考にしてみてください。また、お客様の改善事例には、実際の耳の状態から、実際に改善させた方法を中心に記載しています。

補聴器の改善まとめお客様の改善事例

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