クロス補聴器は、ある程度、補聴器を使用して、その音に慣れていく必要があります。
メガネを使ったり、コンタクトレンズを使ったことがある方は、想像しやすいかもしれませんが、初めは、感覚そのものに違和感を感じたり、不慣れな感覚を感じたりします。
しかし、使い続けることによって、普通に使用できるようになってきます。
慣れるために必要な事は、単純で、使う事。こちらのみになります。
こちらでは、慣れるために必要な事から、私自身が慣れやすくするために行なっていることについてまとめていきます。
実際には、補聴器屋さんや病院さんのやり方もありますので、参考程度にご覧ください。
目次
慣れるためには、使う事
はじめに慣れるための概要ですが、
- 要点:慣れるには、使用時間が重要
- 注意:頭が重くなったり、疲れた感覚があれば、耳を休ませましょう
- 備考:自分で音量を変えられるようにしておけると、楽にできます
このようになります。
補聴器に慣れるためには、とにかく使用することが大切です。
できれば、短い時間で何度も使うというよりも、1日に使用する時間を長くする方が慣れやすくなります。
使用する場所は、どこでも構いません。
ただ、比較的静かなところで使用する時間を伸ばす方が使いやすくはなります。騒がしいところは、様々な音が入ってきますので、結構、うるさく感じるためです。
使用する際の注意点ですが、補聴器を使っていて、頭が重くなる感覚があったり、疲れたな……と感じた場合は、一旦、使用をやめ、まずは、休んでいただく事が大切です。
そのような場合は、無理に使用を続けず、体調を回復させることを優先する事が重要です。
そして、体調がまた回復した後に、また試聴やクロス補聴器での使用を開始すれば大丈夫です。
クロス補聴器、使用者の慣れる傾向
クロス補聴器の慣れる傾向に関してですが、
- 問題なくそのまま慣れる人が9割程
- 使用した際に、何らか頭痛、重くなる人は、1割から1割未満
のように感じます。
私自身もまだわかっていない部分があるのですが、クロス補聴器を装用し、何も問題なく初めからずっと使える方もいれば、使用した時に疲れた感覚や頭痛、頭が重くなる感覚があった方、の2つのパターンを経験しています。
疲れた感覚や頭が重くなるような感覚を感じる方は、10人中1人いるか、どうかで少ない状況ではあるのですが、このようになる方が少なからずいます。
そのため、そのような事が起こった場合は、休むことも重要です。
私の方で確認できているのは、仮に疲れや重くなる感覚を感じたとしても、1~2回ほどで、頻繁に起こるようなものではないようです。
クロス補聴器に慣れるには、使用する事が何よりも重要になってきます。
ただし、使用していて、頭が重くなったり、少し、疲れるような感覚があれば、休んでいただく事。こちらに関して、ご理解していただければ、大丈夫です。
クロス補聴器を使用していると辛くなってしまう場合は、その旨、補聴器屋さん、病院さんに相談する事も大切です。自分が感じていることを素直に伝え、時には、音量を再度、調整し、使いやすい状態に最適化をし直す事もあります。
比較的、簡単に慣れるために私がしている事
ここからは、私自身がお客様に比較的、簡単に慣れるように、私自身がしている事について記載していきます。
まず、使用していただく場所や使用する時間に関しては、基本的に自由となります。
「なるべく使用する事が大切です」とは、お伝えしますが、必ず、使わなければならない。というのは、ありません。基本的には、使いたいところで使用していただく。こちらのみです。
慣れさせる上でのポイントは
- ボリュームを設定し、自分で音を調整できるようにする事
- 気になりやすい高い音の大きさは、少し音量を下げておく事
の2つです。
この2つは、はじめに結論を言ってしまいますと、クロス補聴器を長く使用しやすくするためのポイント、そのものになります。
ボリュームを設定し、自分で音を調整できるようにする事
一つ目は、こちら、ボリュームを設定して、自分で音を調整できるようにする事です。
クロス補聴器には、このように音量を自分で調整できる設定をする事ができます。
自分で音量を変えられるようになりますと、仮に騒がしいところに行ったとしても、ご自身で音量を下げられるようになりますし、補聴器から聞こえてくる音が大きいなと感じた際に、自分で音を下げられるようになります。
すると、楽に補聴器を使えるようになり、自然と使用できる時間は、長くなります。
一般的な補聴器も含む、クロス補聴器でもそうですが、長く使用できない事の多くは、使用する際(クロス補聴器をつける際)に何らかの問題があるケース(付けづらい、使うと耳の中が痛くなるなど)か、聞こえてくる音が大きすぎて、辛い。というようなケースです。
しかし、自分で音量を調整できるようすれば、仮にうるさく感じたとしても、ご自身で音量を下げることもできます。
結果、大きい感覚で聞き続ける。辛い状態で聞き続ける。という事は、かなり少なくできるため、自然に使用時間が増えます。
気になりやすい高い音の大きさは、予め少し下げておく事
基本的に補聴器で気になりやすい音というのは、ほとんど決まっています。
多いのは、高い音の部類で、水道の音が気になる、紙をくしゃくしゃした時の音が気になる、レジ袋の音が気になる。などです。
これらの音の周波数(音の高さ)があるのですが、その部分を予め、少し下げておくと、気になりやすい音を少し楽にできますので、このようにする事でも、クロス補聴器の使用を楽にする事ができます。
ただ、この点は、あくまでも慣れる。という事をするための処置になります。
この部分をやりすぎるとクロス補聴器の聞こえの効果を低下させることに繋がりますので、注意が必要です。
このように使いやすさをあげる。もしくは、気になりやすい部分を予め、対応しておけると、クロス補聴器は、グッと使いやすくなります。
なお、実際には、低下させた後、慣れた頃合いに、下げた部分を戻す。ということも行い、なるべく聞こえの良い状態へ戻していきます。
まとめ
クロス補聴器の慣れに関することですが、慣れるためには、補聴器を使用する。ただ、それだけになります。
そして、できるなら、1日、1日を長く使用していただくと慣れやすくはなります。
ただし、使用している時に頭が重くなったり、疲れた感覚がある場合は、補聴器の使用を一旦、中止し、休んでいただくことが大切です。
そして、体調がよくなった後にまた、使い続ければ大丈夫です。
上記には、あくまでも私のやり方に関しても記載してみました。
私の場合は、自分が補聴器を使っている。という事もあり、どちらかというと、補聴器を使っている側の視点で、補聴器の選定から調整を行う事が多いです。
クロス補聴器を含む、補聴器についてですが、慣れやすい方は、比較的に慣れやすかったりするのですが、中には、慣れにくい方もいるのも事実です。
そのような事から、私の場合は、きつい状態を無理に使うというよりも、はじめに負担となりやすい部分を軽減する事で、使用時間を伸ばし、慣れてきた頃に徐々に戻す。というようなやり方をして、改善させるようには、しています。
楽に改善できた方が、使用する人にとっては、負担が少ないためです。
改善に関する考え方やこのような点は、病院さんの方針や補聴器屋さんの考えによって左右されますので、私自身がしている事は、あくまでも参考程度にしていただければとは、思います。