補聴器販売店や病院さんでの補聴器外来では、良心的なところで多く行われている、補聴器の試聴、貸出サービスがあります。
補聴器は、もしかしたら、いきなり購入する。というようにお考えの方もいるかもしれませんが、実際には、試聴や貸出期間を設けて、補聴器を理解し、そして、使えるようにしていくところが多くあります。
この試聴・貸出サービスは、実際に身近で補聴器を使用していただくためのシステムです。
補聴器があると、どのように生活かが変わるのか。本当に補聴器はあると良いのか。補聴器は、ちゃんと使えるのか。など、確認できるため、販売側、使用する側、どちらにとっても良いサービスになっています。
こちらでは、よく行われている補聴器試聴・貸出システムについてまとめていきます。
目次
補聴器屋さんの試聴・貸出サービス
概要としてまとめますと
- 機種:耳にかけるタイプのものが多い
- 金額:無料のところから、一律期間、1,000〜5.000円くらいまで幅あり
- 期間:1〜2週間のところから、3ヶ月くらいのところまであり
- 備考:耳の型を採取して作る特殊なタイプは、貸出がないことが多い
となります。
補聴器には、耳にかけるものから、耳の穴の中に入れるタイプがあります。
その中で、試聴機として用意しているのは、耳かけ形が多くなります。
このように試聴機の場合、既製品となりますので、お店や補聴器外来では、デモ機器を用意して、試聴できるようにしているところが多くあります。※良心的な補聴器屋さんでは、ほとんどの確率で、デモ機器があります。
補聴器の中には、耳あな型というものもあります。こちらは、耳の形を採取して作る製品ですので、試聴機がなく、製品で行うしかありません。
そのため、その製品そのものを返品できるようにしているところと、製品なので、返品できない。というようにしているところがあります。
どちらにしても、耳あな型を作る場合は、一旦、耳かけ形補聴器を試してみて、良いとなった方に行われることが多いです。
貸出期間は、場所によって大きく異なり、1〜2週間というところから、長いところでは、3ヶ月ほど借りられるところがあります。
また、金額に関しても、無料のところから、一律期間、例えば、3ヶ月貸出する代わりに3,000円。など、金額が決まっているところもあります。
私のお店では、貸出期間は、決めず、比較的自由に行い、お金もとっていないのですが、場所により、これらの部分は、大きく変わります。
試聴というのは、初めてなので、試聴してどんな感じか体験したい。も試聴に入りますし、どの補聴器にするかを決めるための試聴。というのもあります。
試聴・貸出システムは、そのようなご希望を叶えるためのものになります。
双方にとって良いシステムが試聴、貸出サービス
試聴・貸出システムは、お客さん側、そして、補聴器屋さんにもメリットがあります。
お客さん側のメリット
お客さん側のメリットは、
- 安心して相談できる
- どのようなものか、理解した上で相談できる
- ご自身で実際に使えるものなのか、確かめながら相談できる
というメリットがあります。
補聴器は、金額が高く、さらに、初めてとなりますと、正直、どれを選んだら良いか。は、非常にわかりづらくなります。
そのため、試聴や貸出を通じて、補聴器に触れたり、どんなものかを理解し、さらに、自分が検討しているものなどを体験できると、相談自体が失敗しづらくなります。
試聴してみて、ダメだったら他のものに変えれば良いですし、よかったら、それも候補に入れてみる。
そして、その情報を補聴器屋さんや相談している人と共有できれば、よりご自身に適した補聴器を購入できるようになります。
試してみると、色々なことがわかりますので、そのようにできると、安心して相談しやすくなります。
補聴器屋さん側のメリット
補聴器屋さん側にも実は、大きなメリットがあります。
- 試聴した補聴器がちゃんと使えるものなのかを確かめることができる
- 聞こえの状態がどのくらい改善するのかを試聴で調べることができる
この二点です。
まず、補聴器屋さんも、補聴器が初めての方は、何が合うのかわかりません。
実際に補聴器に触れてもらったり、貸出させていただき、ちゃんと扱えるものなのか。使用してみて、使いづらいところがないか。という部分が確認できると、どの補聴器が良いかがわかりやすくなります。
そして、補聴器には、聴力を補える量(補える聴力そのものの数値)、というのがあったりするのですが、たまにギリギリの方がいたりします。
そのようなケースでも、実際に試聴機を使って補ってみて、ちゃんと聞こえを改善できるのか。というのをテストできると、安心して、提供できるようになります。
テスト(試聴)してみて、補いづらいのであれば、他のものにすれば良いですし、補えるのであれば、それでも大丈夫。ということがわかるためです。
このようにテストする。ということができると、補聴器屋さんにとって、その方に合った補聴器を安心して提供できるようになるという非常に大きなメリットがあります。
気軽に利用してみよう
このように良心的なところでは、補聴器の試聴や貸出について行なっています。
貸出や試聴が行えることは、双方にとって良いメリットがあるためです。
実際には、デメリットとして、相談に少し、時間がかかる。というデメリットがあるものの、しっかりと相談したい。安心して相談したい。という方には、良いシステムですね。
基本的に試聴や貸出を行なっている販売店さんは、それを行なっている旨、書いてあることが多いため、わかりやすいかと思います。
もちろん、相談前に試聴、貸出できるか伺っても良いですし、どのようなシステムになっているのか(例えば、お金がかかるのか、どのくらい借りられるのかなど)を伺ってみても良いでしょう。
このようなシステムがありますので、補聴器を相談する際は、利用してみましょう。
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このお店では、生まれつき難聴で補聴器を使っている人が補聴器に関するご相談や聞こえの改善相談を承っています。
もし、聞こえにくさにお困りの方や使用している補聴器が不調な方がいましたら、お話をお聞かせください。もしかしたら、お役に立てることがあるかもしれません。
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なお、このお店の内容や場所、聞こえの改善内容については、以下にまとめています。