初めて補聴器についてご相談する場合、どのようにご相談が進んで行くのか。どのような事をするのか。気になる方も多いかと思います。
実際には、お店によって変化してしまうのですが、こちらでは、片耳のみ難聴の方の補聴器相談の流れと購入までにかかる時間について記載していきます。
こちらで一番お伝えしたいのは、補聴器は、その日に相談し、その日に決め、購入できる。というものではない事です。
耳の状態を調べ、耳の状況に合わせて補聴器を調整し、耳が補聴器になれてきたら、徐々に大きくして行く。など、聞こえの改善部分があるため、補聴器を購入できるまでは、1ヶ月〜1ヶ月半ほどかかることが多いです。
そのため、余裕を持ってご相談できると、ベストです。
目次
補聴器のご相談の全体像
基本的に補聴器は、その場で相談し、その場ですぐに購入できる。というものではありません。
お店によって変わる部分はあるものの、主な流れについては、このようになる事が多いです。
概要をまとめますと
- 購入までにかかる期間:1ヶ月〜1ヶ月半ほど(週一で通う計算で)
- 通う回数:3〜6回、前後
- 相談時間:初回のみ1時間30〜2時間程。次から、30分〜1時間
- 備考:場所や耳の状態により、時間や通う回数は、変化します
- 備考:クロス補聴器の場合は、通う回数が、4分の3程になります
となります。
補聴器専門店、認定補聴器専門店。と呼ばれるところでは、このように行なっている事が多くなります。
補聴器のご相談では、
- ご自身に合う補聴器を探すこと
- 聞こえを改善させること
の2つを行なっています。
特に聞こえを改善させることに関しては、初めから一気に改善させるのではなく、補聴器の音になれた頃に、少しずつ改善していくため、時間が少々、かかります。
この点をまず覚えておきましょう。
初回に行う事
補聴器のご相談で初めに行う事ですが、
- 耳の状況の把握(聴力および、言葉の理解度を調べる)
- 補聴器に関するご説明(補い方や補聴器の説明)
- 補聴器の試聴(実際の環境で、幾日かお試し)
を行うところが多いです。
概要として
- 相談時間:1時間30分〜2時間ほど
- 持って行くもの:聴力検査のデータ
- 備考:耳の状態に関しては、補聴器屋さんでも測れるところが多いです
となります。
まず、片耳のみ難聴の場合、改善方法は、大きく分けますと、
- 補聴器で聞こえない耳側を補う
- クロス補聴器で聞こえを改善させる
の2つの方法があります。
この2つに関しては、耳の状況を調べ、どちらの方が改善できるのかを初めに調べていきます。
そして、調べ終わった後に、対象となる補聴器のご説明を行い、それと同時に補聴器(クロス補聴器)の試聴や体験、日常生活での使用を行えるようにしていきます。
補聴器の試聴ですが、補聴器の販売店では、試聴機を使って、補聴器の試聴、貸出を行なっているところがあります。補聴器専門店や認定補聴器専門店では、特にその傾向があります。
初めは、耳の説明、それぞれの補聴器の説明、さらには、補聴器を使えるようにするための操作方法の説明など、行うことが多く、非常に時間がかかります。
初回だけ、大きく時間がかかりますので、その点にご注意ください。
次回以降のご相談
日常生活で補聴器(クロス補聴器)があると良い、職場では、気がつくことが増えたり、聞こえることが増えた。補聴器について考えたい。となった場合は、さらに進んでいきます。
この段階で行なって行くのは
- 補聴器の選定
- 補聴器の改善度を上げて行く(補聴器の調整など)
の2つです。
初めに記載した通り、補聴器のご相談は
- ご自身に適した補聴器を探すこと
- 補聴器で聞こえを改善させること
の2つを行なっています。
適した補聴器を探すのは、もちろんの事、聞こえを改善させる事も、補聴器屋さんで行うことの一つです。
ご自身の聴力に対し、改善できると良い部分まで、改善させて、補聴器は、効果をより出すようになります。
- 時間:30分〜1時間
- 回数:3〜5、6回程
- 備考:補聴器の選定や調整に時間がかかる程、回数は増えます
- 備考:クロス補聴器の場合は、回数半分ほどで済むことが多い
相談する時間や回数については、この通りです。
正直、この部分は、補聴器の選定や補聴器の調整具合、そして、補聴器を使用している人の状態により、大きく変化します。
補聴器を決め、調整もある程度、煮詰めた状態までには、平均的に3〜4、5回ほど通うことが多いです。
初めて補聴器を使用する場合は、補聴器に慣れるまで、2〜3週間ほど。調整して、目標となる部分まで、改善するまで、2〜3週間ほど、と時間がかかります。
若い人(20〜50代の方)ほど、これらの時間より、短い時間でなれたり、調整できたりしますが、慣れる部分が時間がかかるため、補聴器の相談は、長くなりがちです。
なお、クロス補聴器の場合は、聞こえる耳側に音を転送するだけですので、この時間の半分ほどで慣れたり、調整することができます。
聞こえる耳側に音を入れているせいか、慣れるのも、調整も早い傾向があります。
そして、補聴器(クロス補聴器)の選定に関しては、
- 形状
- 性能
の2つを決める必要があり、それぞれの特徴を聞きながら、実際に試聴機で試したり、どれがいいかを決めていきます。
補聴器のお渡しと補聴器ケア
補聴器をいくつか試し、どの補聴器が良いか決まった場合は、お渡しです。さらに、その段階で、補聴器の調整についても煮詰めていきます。
補聴器の改善度を煮詰めた後に、ようやく終了となります。ここまでで、1ヶ月から1ヶ月半程かかります。
補聴器を購入したあとは、定期的なメンテナンスを行い、補聴器を壊れないようにして行くのがお勧めです。
- 行う事:補聴器の点検、クリーニング
- 期間:4〜6ヶ月に一度
- 時間:〜30分
- 備考:事前に劣化部品などがあれば、交換していきます
概要としては、上記の通りで、補聴器が故障する前にメンテナンスしたり、劣化部品があったりした場合は、事前に交換し、良い状態を保っていきます。
このようにして、補聴器のメンテナンスまでできると良い状態を保ちやすくなります。
補聴器は、耳に馴染むと、ご自身にとって、なくてはならないものになります。そのため、購入後は、いかに故障しないようにできるかが重要になります。
主な相談内容は、この通りです
補聴器の相談については、概ねこのようになります。
補聴器のご相談では、当日に補聴器を決め、その場で補聴器を購入する。というのは、ほとんどありません。
基本的には、試聴や補聴器のご説明を聞きながら、どの補聴器にしようか決めたり、補聴器の調整状態をよりよくして、聞こえの改善度を上げていきます。
一番初めに記載した通り、補聴器のご相談は、1日だけでは終わりません。購入まで、または、聞こえを改善させるまで、少々、時間がかかります。
そのため、できればですが、ご自身が通いやすいところ、もしくは、通いたいと思えるお店、病院さん。そのような場所でご相談できるとベストです。
それは、一度だけではなく、何度か通って対応してもらうことになるため、補聴器屋さんとの相性やご自身が通いやすい場所で相談できた方が、負担が少なくなるためです。
補聴器のご相談は、時間がかかるため、少し余裕を持ってご相談することをお勧めします。
クロス補聴器に関する他の内容
つけるタイミング
聞こえる耳への負担
クロス補聴器の試聴
クロス補聴器の寿命
クロス補聴器の相談場所
クロス補聴器の保証
片耳難聴における助成
クロス補聴器のメーカー
https://l-s-b.org/2016/06/basic-operation/