補聴器のFAQ

補聴器の問題点と改善する7つの方法

補聴器に関して、考えている方の中には、補聴器の問題点は、なんだろうか。と考えている方もいるかと思います。

そのような方のために、こちらでは、補聴器の問題点となるべくその問題点を改善するための、解決策について、記載していきます。

はじめにお伝えさせていただくと補聴器には、いくつか問題点があります。

そして、その問題点に関しては、いくつか軽減できる点もあります。

補聴器の事をしっかり理解したい方のために、今回は、こちらについて、まとめていきます。

補聴器の問題点とは?

補聴器の問題点に関しては、

  • 補聴器を使っても耳は治らない
  • 補聴器の金額が高い

が主にあげられます。

どこまでを問題点とするか。というところは、あるのですが、問題点と考えた時に多いのは、

  • 補聴器を使っても、耳が治らない(聞きにくさが残る)
  • 補聴器の金額が高い

が、気になりやすい傾向があります。

その事から、聞こえを改善したいけれども、補聴器は、どうなのか。と悩んでいる方や購入そのものが難しい方もいます。

そして、耳が治らない。というところに関しては、具体的に

  • 騒がしいところだとわかりづらい
  • 距離が離れたところだと聞きづらい
  • 話す人の数が多くなると、わかりづらい

というところが出てきてしまいます。

まず、これらの事ですが、これは、全て事実になります。

私自身も補聴器を使っている人間ですが、自分自身の耳の聞こえは、完全に改善できているのか。と言われれば、全くもってできていません。

静かな中であれば、かなり聞きやすくなるのですが、上記にあげた騒がしいところでの聞き取り、そして、距離があまりにも離れると(10m以上)わかりづらいですし、かつ、話す人の数が、6〜7人ぐらいになると、会話についていくのが、限界です。

騒がしいのレベルにもよりますが、ファミレスくらいであれば、まだ聞こえることもあるのですが、居酒屋さんレベルでうるさかったり、さらに、話す人の数が、2〜3人だとわかりやすいのですが、それ以上になると、徐々にきつくなってきます。

実際には、聞こえが改善できる部分もあるのですが、聞こえにくさを改善しづらい部分があるのも、事実です。

また、補聴器の金額に関しては、上を見ると、1台、50万円、以上するものもあります。

下の価格のものもあり、かつ、平均使用年数は、5〜6年と考えると、ちょっとお値段がかかる傾向があります。

この価格をみて、あまり補聴器は安い。という印象は、抱きにくいかと思います。

これが、主な補聴器の問題点ですね。

これらの問題の改善策は

では、これらの問題に関して、どう改善していければ良いのでしょうか。

上記の問題は、言い換えると

  • 聞こえの改善の問題
  • お金の問題

の2つに分けられます。

ですので、こちらでは、聞こえの改善のパート、お金のパート、でそれぞれ分けて、お話していきます。

聞こえの改善のパートでは、

  • 補聴器での改善度をなるべく上げる
  • 耳の事を周囲に伝える
  • 騒がしい中では、近づく
  • Roger(補聴援助システム)を使う(お金がかかります)

の4つがあります。

そして、お金のパートでは、

  • 補聴器の相場を知る
  • 最新ではなく、一つ前の世代(シリーズ)を使う
  • 補聴器の助成制度を知る

の3つがあります。

なお、これらのものは、いずれも、できればで構いません。

ただ、できるものが多いと多いほど、複利的に改善度を増す様になります。

ですので、できるのであれば、できるだけ、やった方が良いです。

聞こえの改善のパート

補聴器での改善度をなるべく上げる

まず、一番大事な事は、補聴器で改善できるところは、なるべく改善させること。こちらになります。

上記では、耳は、治らない。と記載しましたが、それでも、改善できる部分があるのも事実で、この改善度が高くなれば、高くなるほど、困りにくくなります。

そして、補聴器に関しては、補聴器を購入する事によって、聞こえが改善されるのではなく、厳密には、耳の状況ごとに適した補い方、さらに、補聴器での調整(音入れ)を行う事によって、聞こえの改善がされるようになります。

この際、していただきたいのは、どのような補聴器が自分に合うか。というところも大事ですが、どのようにしたら、自分の聞こえにくさが最大限、改善できるのか。を相談する事です。

この点は、耳の状況によって、異なってしまいますので、申し訳ないのですが、考え方しか、言えません。

ただ、補聴器屋さんや仮に補聴器に関して、相談するところがあれば、聞いていただきたいのは、どの補聴器を購入したら良いかではなく、「どうしたら自分の聞こえにくさは、改善しやすくなりますか?」になります。

多くの場合、聞こえの改善が関わってくるのは、

  • どの耳に補聴器を使うのか
  • どのぐらい聞こえを改善するのか

の2つになるのですが、この点をご相談できると良いです。

補聴器を主体に考えるのではなく、ご自身の状況や耳を主体に考えることが大事です。

耳の事を周囲に伝える

次に大事になるのは、耳の事を周りの方に伝えておく事です。

中には、聞こえにくい事は、隠しておきたい。という方もいるかと思いますが、もしできるのであれば、耳の事は、お話ししておいた方が良いです。

理由は、いくつかあるのですが、大きな理由は、

  • 聞こえにくい事によるトラブルを防ぐ

こちらになります。

まず、前提としてですが、聞こえにくい事は、目に見えるわけではありません

ですので、周りの方は、仮に反応がない場合、聞こえていないのか、ただの天然なのか、聞こえていても、無視しているのか。の違いがわかりません。

そして、ここが大きな問題になるのですが、聞こえていない場合、自分自身が聞こえていない。という事に気がつきません。

例えば、AさんとBさんがいて、Aさんは、健聴の方、Bさんは、難聴の方。A(健聴)さんは、B(難聴)さんを呼んだけど、返事がない。

となった場合、音というのは、目に見えるものではないため、音が聞こえなければ、Bさんは、A(健聴)さんに呼ばれた事に気がつきません。

こういった行動をし続けると、A(健聴)さんは、B(難聴)さんに対して、

  • あれ?もしかして、無視されてる?
  • おや?もしかして私、嫌われてる?
  • なんか呼んでもいつも反応薄いんだよな……

という様な感情を持ちやすくなります。つまり、B(難聴)さんに対する信頼、信用が減ってしまう訳ですね。

そのことから、できるのであれば、耳の事は、伝えておけると良いです。

大事なのは、これは、単なる誤解である事です。

聞こえにくさというのが、目に見えないために、呼んでも、反応がないのが、B(難聴)さんは、無視している、聞く気がない、自分の事を嫌っている。などと誤解されてしまう訳ですね。

ですので、できれば、耳の事は、伝えておいて、こういった誤解は、少なくしていけるとベストです。

なお、仮に耳の事を伝える場合は、

  • 聞こえにくい事を伝える
  • 仮にわかりづらい場合、どうすると良いかを伝える

の2つをすると良いです。

聞こえにくい事を予め伝えておければ、仮に反応がなかったとしても、聞こえていなかったんだな。という風に感じていただける回数が増えます。

そして、仮に聞こえていなかった場合、どういう風に言えば、わかりやすいか。伝わりやすいか。もセットで伝えましょう。

この部分を忘れると相手は、どの様にしたら、あなたに伝わりやすいのか。お話をわかりやすく伝えられるのかがわかりません。

例えになりますが、私自身も補聴器を使っている人間ですので、私の場合は、

「生まれつき聞こえにくいので、補聴器を使って聞こえる様にしているのですが、呼ばれた際にわからない事があります。その場合は、近くによって話してくれればわかります」こんな風によく話していました。

聞こえにくい事を話すのは、大事ですが、それ以上に、仮に聞こえにくい場合、どの様にしたら、自分に伝わりやすいのか。を伝えるのも大事になります。

できれば、その部分もできれば、伝えてあげましょう。

騒がしい中では、近づく

騒がしい中での聞き取りは、難しい傾向があるのですが、少しでも、改善するには、仮に聞きにくい場合、音量を上げる。というより、話し手に近づく事が大事になります。

騒がしい中での聞き取りの際に、覚える事は、どのようにしたら、聞き取りがよくなり、逆にどういう時に聞き取りが悪くなるのか。その原理を知る事です。

結論からいうと、補聴器は、SN比がよければ、聞き取りは、しやすく、SN比が悪ければ、聞き取りがしづらくなります。

SN比というのは、S=シグナル(聞きたい音)、N=ノイズ(邪魔する音)になり、Sが音声、Nが周囲の音になります。

この比率が非常に大事で、S(シグナル)がN(ノイズ)より大きければ、大きいほど、聞き取りがしやすくなります。

騒がしい中は、S(シグナル)がN(ノイズ)より、小さくなってしまうので、聞き取りづらさを感じやすいんですね。

そして、騒がしい中での聞き取りの改善の考えは、大きく分けて3つあり、

  • S(シグナル)だけを上げる
  • N(ノイズ)のみ下げる
  • S(シグナル)を上げ、N(ノイズ)を下げる

の3つです。

S(シグナル)だけを上げるのが、主に話し手に近づくという事です。

お話している人に近くなれば、なるほど、音声は、大きくなるため、話し手に近づく。というのは、このS(シグナル)だけを大きくする。という考えになります。

N(ノイズ)のみ下げるというのは、補聴器の指向性と呼ばれる機能や騒音抑制の機能になります。

厳密には、補聴器の機能は、本当の意味で、ノイズのみ下げられているか。というと、そんな事は、なく、少し音声のところも、影響を受けてしまう傾向はあります。

もちろん、騒がしい場合、その音の音源を直接下げる事ができるのであれば、このN(ノイズ)のみを下げる。という考えになります。

最後は、この2つを組み合わせたものですね。Sを上げ、Nを下げる。この2つを組み合わせられると、より聞き取りは、しやすくなります。

相手に近づく。という事に関しては、正直、できる場面とできない場面がありますので、できる時だけ、行えば良いです。

聞こえを改善する際の原理。そこのところを覚えられると、状況によって、どういった行動を取れば良いか。という点は、考えやすくなります。

Roger(補聴援助システム)を使う(お金がかかります)

最後は、補聴援助システムRogerを使う。こちらになります。

こちらは、先ほどの、SN比を改善する特殊な機器になります。

補聴援助システムとは、送信機と受信機からなる音の転送機器で、送信機を話し手につけていただき、受信機を聞き手(補聴器使用者)につける事で、話し手が話した音声が、直接、補聴器に届ける事ができる特殊な機器になります。

補聴器で聞き取りづらい場所というのは、

  • 騒がしい環境下
  • 距離が離れたところでの会話
  • 複数の人とのお話

主にこれらの部分がありますが、これらのところで聞き取りにくい理由は、先ほどのSN比が悪くなりやすいからです。

騒がしい環境下では、周りの騒音により、音声が邪魔されて、聞き取りづらくなり、距離が離れたところでの会話は、距離が離れる事により、音声(シグナル)自体が小さくなる事により、周囲のノイズに紛れやすくなって、聞き取りづらくなってしまいます。

複数の人とのお話は、聞こえる人と、聞きにくい人が分かれるかと思いますが、聞きにくい人の声は、聞こえる人の声と比べ、S(シグナル)が小さいため、人の声にかき消されやすい。という特徴があります。

ですので、それらの問題をなるべく改善しようとしたのが、この補聴援助システムです。

話し手につけていただく事で、直接、補聴器に音が入るようになると、距離の問題は、だいぶ改善しやすくなり、周囲が騒がしい環境でも、話し手が直接つけてくれると、音声が非常に入りやすくなります。

周囲の人とのお話は、環境によって変わってしまうのですが、囲んでお話するようなケースでしたら、聞きにくい人のそばにマイクを置いたり、あるいは、中央にマイクを置いたりして、全体的に聞こえやすくする事もできます。

そのような場面で、より改善するための道具が、この補聴援助システムです。

ただ、こちらは、お金がかかります。

送信機1台で、約10万ぐらいかかり、受信機も1台あたり、10万ぐらいかかりますので(フォナックの場合は受信機代のみ、かからない機器あり)、お金がかかる。という点は、あります。

お金のパート

さて、次は、お金のパートです。

こちらでは、

  • 補聴器の相場を知る
  • 最新ではなく、一つ前の世代(シリーズ)を使う
  • 補聴器の助成制度を知る

の3つに関して、記載していきます。

補聴器の相場を知る

補聴器の金額は、上記の通り、高いというのは、事実ですが、では、購入する人、全員が、高額な補聴器を購入しているか。といいますと、そんな事はありません。

ここで、大事なのは、補聴器の相場を知る事です。

補聴器に関する市場調査により、わかっているのは、実際に購入している補聴器の代金は、一台あたり、15万円が、平均である事です。

補聴器の価格帯でよくあるものをまとめてみますと(一台あたり)

  • 100,001〜200,000円:48%
  • 200,001〜300,000円:17%
  • 300,001〜400,000円:3%
  • 400,001〜500,000円:2%
  • 500,000円以上:1%

になり、高価格帯とされる300,000円以上のものは、たった3%で、ほんの僅かになります。

ですので、仮に補聴器の値段に関して、厳しい場合、その相場と同じくらいの金額を想定しておけると良いです。

もちろん、お金を出せる方は、価格帯ごとにどのような特徴があるのか。を理解しつつ、ご自身が望むものを手にして頂ければと思いますが、もし、価格が厳しいのであれば、無理をする事は、ありません。

最新ではなく、一つ前の世代(シリーズ)を使う

価格を抑えたい。と考えた時、単純に安い補聴器を購入する。という手もありますが、もう一つの考えとして、最新(現行モデル)ではなく、一つ前のモデルを買う。という手もあります。

現行モデルに比べ、一つ前のモデルは、型落ちしている点があり、価格の割に割安になっている事も多々あります。

特に補聴器は、1〜2年に一度、新しい製品が出るほど、発売されていますので、一つ前くらいの補聴器であれば、だいたい現行モデルに比べ、1台、2〜3万円ぐらい安く購入できます。

なお、型落ちは、一つだけ、注意点があります。それは、修理ができる期間だけ、確認する事です。

補聴器の修理は、販売終了から、5年間の間、修理できるようになっており、あまりにも、昔のものを購入すると、5〜6年ぐらいしか使えなくなる可能性があります。

ですので、型落ちのものを購入する場合は、修理ができる期間だけ、確認し、どのぐらい使えそうなのか。その目安も知っておけると良いです。

その点だけ、お気をつけください。

補聴器の助成制度を知る

今現在、いくつか条件は、厳しいものの、補聴器の助成制度もあります。

主には、

  • 障害者自立支援法
  • 軽度・中等度難聴児・者への補聴器購入助成制度
  • 高齢者(65歳以上)への補聴器購入助成制度
  • 医療費控除

の4つがあります。

これら全てをご説明すると、かなり長くなってしまいますので、内容を知りたい方は、以下のページに記載しています。

まとめ

さて、まとめになります。

上記に記載した通り、補聴器には、いくつか問題点があります。代表的な問題点は、

  • 補聴器で耳を治す事は、できない
  • 補聴器の金額が高い

の2つです。

今回は、この2つに関する改善方法を記載してみました。

金額のところでは、具体的には、改善方法ではないかもしれないのですが、相場を知る事で、どのぐらいかかるのか、は、理解しやすくなります。

そして、少しでも安く購入したい方の場合は、型落ちの物を購入する。という方法もあります。ただ、こちらは、本当に少しでも安くしたい。という方に向く考えです。

また、助成制度に関しては、仮に利用できる方は、利用できると良いです。

少し条件が厳しい傾向があるのですが、利用でき、かつ、一円でも安くしたい。という方は、活用すると良いでしょう。

以上、こちらでは、補聴器の問題点と、なるべくその問題を改善するための内容に関して、記載してみました。

お役に立ったのであれば幸いです。

お困りごとがございましたら、お話をお聞かせください

このお店は、生まれつき難聴で補聴器を使っている人が対応している補聴器専門店です。

このお店では、別の場所でお困り事や補聴器のご相談がうまくできなかった方や、お店でのご相談や補聴器を使う事に関して、不安を感じている方。

主にこのような方へ、お一人お一人の状況や価値観を理解しながら、その方、その方に合わせた補聴器のご相談や聞こえの改善を行なっています。

もし、聞こえにくさにお困りの方や使用している補聴器が不調な方がいましたら、お話をお聞かせください。お一人でお悩みにならず、お気軽にご相談いただければ幸いです。

ご相談ごとがございましたら、まずは、お問い合わせフォームより、ご連絡願います。

なお、このお店の内容や場所、聞こえの改善内容については、以下にまとめています。