耳・補聴器のこと

自分が良くなった方法は、試行錯誤ができる環境

深井 順一|パートナーズ補聴器

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補聴器による聞こえの改善は、聞こえの改善と補聴器のFAQ、にまとめています。また、個々の症状(症例)ごとの改善は、お客様の聞こえの改善事例にまとめています。

今現在、ありがたいことに色々とお客様を対応したり、聞こえの改善についても貢献できることが多くなってきました。

自分なりにではありますが、勉強したり、相談したり、対応したりを繰り返した結果といえば、それまでなのですが、ふと自分自身が成長した方法はなんだろう?成長した要素として大きいのは何だろう?と考えた時に出てきたのは、試行錯誤ができる環境である、という事でした。

特にこのお店は、私自身が自分でコントロールできる部分がかなり多いので、自分なりに試行錯誤したり、お客様に提案したり、相談したりという試行錯誤ができる環境にいるというのが非常に大きいな、と感じています。

昔の私

私の場合は、一番初め一般的な補聴器のお店で働いていました。会社員として働いていたので、自分で補聴器のことを勉強したり、会社から与えられた仕事をそのままやっていた状態です。

営業職といえばいいのでしょうか、一般的なお店と同じように、お店に来られるお客様を対応していた状態ですね。自分なりにやってはいたのですが、ただ、自分の中で気になることがありまして、それは、試行錯誤がなかなかできない、ということです。

例えば、相談されている方の中で、Aという方法、Bという方法がある。で、今までのセオリーで行くと、Aだけど、実際Bは、どうなんだろう?とか。

あるいは、この方、これをするともっと良くなるかもしれない、でもその方法は、お金もかかるし、必ず良くなるかはわからない。しかも、それをする場合、上に稟議を通す必要がある、とか。

こういったことがあった時にどうしても今までのセオリーに従うことが多かったです。つまりチャレンジがなかなかできないということですね。

当時は、会社員なので、補聴器で聞こえを改善するというよりも補聴器を売るという仕事をせざるをえなかったので、どうしてもそうなりがちでした。お金がかかる方法は、提案できないし、仮にうまくいかなかった場合でも、その代金は、お客様側に請求しなければなりません。

さらにチャレンジや試行錯誤は、基本的に時間がかかります。何かを試すということは、その試している間は、売上は立ちません。なので、補聴器で聞こえを改善する仕事ではなく、補聴器を売る仕事をしていたときは、そこも相まって、何もできなかったというのがあります。

会社には会社なりの考え、その会社の考えがありますので、それは仕方がありません。ただ、このように試行錯誤ができる環境でないところが、私にとって、だいぶきつい状況でした。

こういった状況だと今までのセオリーに従わざるを得ず、さらに現状より良くなるということがありません。目先の利益を追うと先がないな、ということをこの頃はよく感じていました。

自由というの名の試行錯誤できる環境へ

私自身は、紆余曲折あって、初めからお店を作る予定はなかったものの、流れで、作ることになりました。で、その際は、ぼんやりとではありますが、このことが頭の中にありました。

そこで、それを意識して、作っていったのですが、その結果、だいぶ内容については、知れるようになったな、というのが正直な感想です。

試行錯誤ができる環境になると、先ほどのような状況でも、AとBどっちがいいかな?じゃあ、ちょっと試して経過を見てみよう、とか。あるいは、仮にお金がかかるものだったとしてもお客さんにそのままそれを話して、もし希望されるのであれば、行います。そして、仮にうまくいかなかった場合は、そのまま返品していただいても良いです。とか、対応できるようになりました。その分のお金は、お店側が負担し、毎年、試行錯誤代としても計上しているからです。

こういった自由がだいぶ出てきたので、それによる成長、試行錯誤による成長が大きいですね。

試行錯誤の良いところは、実際に行うことで、それが良い案なのか、それともそうでないのかがわかることです。私の場合は自分の頭の中で、いくつかの改善案が出てくるのですが、その中でどれが一番改善状態が良くなるのか、それがわからない、というものが多いのです。

特に補聴器による聞こえの改善は、正解はありません。ですので、いかようにも解釈や理解ができます。

ですので、試行錯誤を重ねて、このようなケースは、こう改善すると良い。という経験、データ、知識を積み重ねること、それが自分の中での成長につながっていると感じています。

試すことは失敗の方が多いのですが、その中でもいくつかのうまくいったことを積み重ねて、今があるなと感じますね。

成長は匍匐前進するが如し

最短で成長する方法とか、○○をするには、これだけでいいとか、昨今、そういった話が多いのですが(おそらくYoutubeのせい)、私自身が感じているのは、人の成長というのは、匍匐前進(ほふくぜんしん)のようなものだな、ということです。

一つ一つ、地に足をつけて成長していく、重ねていく。その先にしか成長はない。そんな感じがします。

やはり実際に経験したり、自分の頭で考えたり、それを実践してみてどうだったのか。一つ一つ、そんなことをしていたら、そりゃ成長は遅いと感じるかもしれませんが、私自身の感覚からすると、そういった一つ一つの積み重ねの先にしか、成長はない気がします。

そして、そのために大事になってくるのは、とにもかくにも試行錯誤ができる環境であること、ここが大事な気がします。

私も色々と試行錯誤してきましたが、ほとんどの物事は、失敗しています。頭の中では、「これ、いけるんちゃうか!?」と思い、思いついた時は舞い上がっていますが、実際にやってみると「……あれ?」と反省することも多いです。

逆にチャレンジを多く重ねていくと、基本の大切さをしみじみ感じることがあります。そして、トレードオフの問題にも多く直面します。

しかし、そういったものと対峙しながら、どのようにしていくと良いのか、それを考えながら一つ一つ良くしていくことで、よくなっているように感じます。

ということで、私も試行錯誤できる環境というのを大切にしながら、やっていこうと思います。

ABOUT ME
深井 順一|パートナーズ補聴器
深井 順一|パートナーズ補聴器
補聴器を使っている人が対応している補聴器専門店・代表
1986年7月1日生まれ。生まれつきの難聴者で小学2年生の頃から補聴器を使っています。専門分野は、感音性難聴と老人性難聴で、私自身が補聴器を使っている当事者であることを活かして、お困りの方に貢献できるようお店作りをしています。
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