補聴器を買った後って、どうすればいいの?何かする?

補聴器を購入した後ですが、基本的には、そのまま使えているのであれば使い続けていただければ大丈夫です。
補聴器を使い続けていくと汚れたり劣化したりで、音が聞きにくくなったり、動作がおかしくなることがありますので、できれば定期的にお店の方で見ていただけるとより安心ですね。
こちらでは、補聴器を購入した後について、記載していきます。
購入した後は?
補聴器を購入した後ですが、冒頭の通り、何もなければ、そのまま使い続けていただければOKです。
購入時に購入した補聴器の簡単なメンテナンス方法について説明をしていますので、それについて日々していただき、使えているのであればそのままでいいですね。
購入後、知っておけると良いこと
補聴器を購入した後、知っておけると良いのは、
- 定期メンテナンス
- 補聴器の再調整
- 壊れている場合は修理
の3つになります。
定期的に見させていただけると、良い状態をキープしやすくなりますので、その点に関しては、定期的に見れると(こちら側としては)安心ですね。
定期メンテナンス
こちらは補聴器の定期メンテナンスになります。

- 期間:6ヶ月〜1年に一度
- 内容:補聴器の動作確認、クリーニング
補聴器も使い続けていくと、動作が不安定になったり、汚れにより、聞きにくくなることがあります。(補聴器の種類によりますが)
ですので、できれば定期的に見させていただき、補聴器の動作確認とクリーニングができると良いです。補聴器の簡易的なメンテナンスは、ご自身でもできるかもしれませんが、補聴器によっては、難しい部分もありますので、そういったところはお店の方でしています。
私も補聴器を使っている身ですが、補聴器の動作は(特にしっかりと音が出ているかどうかは)、意外と感覚ではわからない部分も多くあります。この仕事をしている私自身、情けない話ですが、自分の補聴器の音の状態を自分で把握できていなかったこともあります。
ですので、音を調べる機器などを使って、定期的に補聴器がきちんと動作しているかどうかを見れるようになると、良いですね。
補聴器を購入した後に大事になってくるのは、良い状態をキープすることです。それができるようになると、生活の質も良い状態をキープしやすくなります。
補聴器の再調整
補聴器を使っていくと、耳の方の聞こえが変化することがあります。ですので、補聴器を再調整して、今現在の耳の状態に合わせ直すという事もできます。

- 期間:2〜3年に一度は見れると良い
- 内容:聴力検査から補聴器の再調整、補聴器の効果測定
耳の聞こえ、あるいは、再調整を考える期間は、人によるのですが、概ね、2〜3年に一度ぐらいが個人的には、良いと感じています。
多くのお客様を見て感じるのは、1年だとほとんど変わりなく、2年目だと、早い方は変わっていたり、3年目だと変わっている方がちらほら見える。という状態になります。
ですので、恐らく、多くのケースでは、2〜3年に一度は、トータル的に聴力を調べ直し、補聴器を再調整し、今現在の聞こえに合わせ直すことができれば、良い状態をキープしやすくなると感じています。あくまでもここは私の経験上の話ですみません。
聴力は変わらないに越したことはないのですが、変わるケースがありますので、変わった場合は、その変わった分、修正し、より良くしていけると良いですね。
なお、補聴器は仮に聴力が変わっても合わせ直すことができる製品です。例えば、メガネなどでは変わってしまったら、新しいものを買わないといけませんが、補聴器は中の設定を見直せば、合わせ直すことができますので、こういった再調整も行なっています。
壊れている場合は修理
補聴器の場合、お皿のように割れたらおしまい(新しいものを買う)。ではなく、修理をして使い続けることができる製品です。(限度はありますが)

- 内容:補聴器の修理
- 金額:状態による(20,000〜50,000円ぐらい)
- 期間:7日〜10日間、修理預かり
補聴器の異常があった場合、お店の方で直せる場合は直すのですが、中の機器が破損していたり、損傷しているような場合は、メーカーの方に補聴器を送り、修理することができます。
上記の通り、補聴器は壊れたらおしまい。ということではなく、修理をして使い続けることができます。何かあれば、お店の方で対応しています。
オマケ
こちらは、補聴器を購入後、使うことに関して、よく聞かれることについてまとめていきます。
乾燥機って使った方がいい?
これは補聴器による(充電形か空気電池形かによる)。という部分が大きいですね。
まず今現在、耳かけ形補聴器に関しては、充電形の補聴器が主流になっています。充電形の補聴器に関しては、私自身としては、別に乾燥はしなくていいのでは?と感じています。
逆に耳あな形補聴器の場合は、乾燥機器は使えると良いです。
この2つ。何が違うかと言いますと、使っている電池が違う。というのがあります。
まず、補聴器の故障で多いのは、汗による故障なのですが、空気電池を使っているタイプの補聴器は、補聴器自体を密閉することができません。
実は空気電池は、その言葉の通り、空気を電池が吸って(実際には酸素)発電するような仕組みになっています。ですので、補聴器を密閉すると、発電できなくなってしまいます。なので、穴が空いているんですね。空気電池を使うタイプの補聴器には。

しかし、充電形は、空気電池のように空気を取り込む必要がありません。ですので、補聴器を密閉することができるようになりました。そのことにより、汗や湿気による故障というのは、だいぶ少なくなっています。
こういった事もあり、個人的には、充電形の補聴器であれば乾燥は不要かな?と考えています。そして、今現在も空気電池形の補聴器を使っている場合は、故障をなるべく防ぐために乾燥機を使えると良いですね。
充電形というと、まるで、充電式になって使いやすくなった。というような側面を強調されやすいのですが、そもそも空気電池ではこういった問題が解消できなかったことから、きている側面もあります。
補聴器が手元からなくなると、やはり困りやすくなってしまいますので、そういった故障は少ないに越したことはありません。充電形には、こういったメリットもあります。
補聴器を使っちゃいけないところはある?
基本的にほとんどの場面でOKなのですが、気をつけた方が良いのは、病院の検査機器類になります。
まず、一つ、必ずアウトになるのが、MRIになります。MRIを受ける際は、貴金属類は外してください。と言われますので、必ず補聴器も外しましょう。
これ以外には、基本的には大丈夫なのですが、病院の検査機器類は、危ないものもありますので、基本的には、補聴器をつけていても大丈夫かどうか、聞いたほうがいいです。
私も「補聴器をつけているのですが、このままでいいですか?それとも外した方がいいですか?」と聞いています。そこでご指示いただけるので、それに合わせて行うのが一番いいですね。
なお、海とか、プール、お風呂の中など、水が多い環境は、避けられると良いです。(防水の補聴器は除く)、ただ、こういったところで補聴器を使いたいという方は、恐らく、そこまでいないと思いますので、主に気をつけていただくのは、病院の検査機器類ですね。
補聴器を無くさないようにするには?
基本的に補聴器を無くさないためのポイントは、どこに保管するかを決めておくこと。ここになります。
補聴器について初めての方だと、耳につけていて、いつの間にか補聴器が耳から外れて無くす、あるいは、急に耳から外れて無くしてしまう。とお考えの方がいるのですが、紛失で圧倒的に多いのは、どこにしまったか忘れてしまって、思い出せず、辺りを探したけれども見つからない。というものです。
ですので、しまう場所を決めておく。これが一番いいですね。特におすすめなのは、必ずケースの中にしまうこと、そして、バックの中など、しまう場所を必ず決めておくことです。
とっさに外す機会があったり、ポケットの中にしまっておき、いつの間にか、ない。みたいなことが多いので、ケースの中にしまうこと、さらに場所を決めておけると無くしづらくなります。
なお、私自身もかれこれ、30年以上補聴器を使っていますが、私自身も補聴器の紛失を経験しています。(実は、3回も……)その際は、だいたい、どこにしまったか忘れてしまい、周辺を探したけれども出てこない。というものでした。(お客さんもこのようなケースが多い)
そこから、上記のようにしまう場所を必ず決める。ケースにしまう。ということをしていくことで、その後は、無くしていない状態になります。
まとめ
補聴器を買った後ですが、正直、調子よく使えているのであればそのままで良いです。
ただ、使っていくうちに汚れたり、音が出る部品のところが目詰まりを起こしたり、などで、聞きにくくなることがありますので、6ヶ月〜1年に一度くらいは、お店の方で見てもらえると安心です。
あとは、聞こえが変化する頃合いですね。正直なことを言うと、ここは人によって異なるとしか言いようがない部分ではあるのですが、だいたい2〜3年に一度は、フルで見直した方が良い状態にしやすくなります。
最後は、補聴器が壊れた時ですね。この時は、修理することができますので、そのようにして使い続けていくことができます。
補聴器を購入した後は、だいたいこれらのことを知っておけると概ね良いかなと思います。