このお店での主なご相談の流れ
こちらでは、このお店の主なご相談の流れ、ご相談の際にどのようなことをしているのかについて、載せていきます。
全体像としては、こちらの通りです。以下、詳細について記載していきます。
初回のご相談
初回では、現状のヒアリングから、耳の状況の確認、そして、補聴器のご説明、試聴、貸出。これらのことをしています。
現状についてお伺い
まず、お越しいただいた際ですが、現状についてお伺いさせていただきます。
主にお伺いしているのは、
- 今現在の耳の状況や治療状況、改善状況、病歴
- 補聴器については、試したことがある?初めて?
- 仮にある場合は、どこは良くて、どこは良くなかった?
- よくなかったところは、どんな風に感じた?
などになります。
今現在の状況についてお伺いさせていただき、そこからお客様の状況を良くしていくためのヒントを掴めればと考えています。
なお、既に補聴器をお持ちの方でしたら、そのままお使いの補聴器の評価をお聞かせください。古いもの、前に使った補聴器も手元にあればご持参いただけると嬉しいです。
この補聴器の「こういうところは良くて、こういうところが気になるんだよね……」など聞かせていただけると、私としてもお客様にとって良い補聴器を選んだり、設計したり、改善するヒントとなるため、大変助かります。
耳の状況確認(聴力測定など)
ある程度、現状についてお伺いさせていただいたら、耳の状況についても調べていきます。
このお店では、検査機器に関して完備しておりますので、これらの機器を活用しながら、耳の状況、現状について把握していきます。
聴力について調べていくと様々なことがわかるようになります。
上記のグラフが聴力測定をした際のグラフになるのですが、一般の人が聞こえている範囲は、0〜10dB、正常の範囲は、0〜25dBになります。それがわかるようになると……
- 正常の範囲からどれだけ下がっているのか
- 今現在、どのぐらい聞きにくさが強くなっているのか
- 低い音、高い音、どこが弱いのか
- 弱くなっている部分から、どんなところで気がつかなかったり、聞きにくいのか
- 弱くなっている部分を見て、どのように改善していけると状況を良くできるのか
こういった事がわかるようになります。
難聴というのは、「あの人の声が聞きにくい」「どうもあの音が聞こえていないようだ」「呼ばれた時に気が付かない」という感覚は、わかるものの、どのように聞きにくいのか。低い音、高い音、色々な音の高さがあるが、どこがどう聞きにくいのかは、感覚ではわかりません。
聴力について調べた後は、こういった部分に関するご説明、調べてみてわかったこと、現状についてお伝えしていきます。
補聴器に関するご説明、試聴、調整
耳の状況についてお伝えした後は、補聴器のご説明について進んでいきます。
今現在、補聴器には、様々なものがあります。まず初めに、初めての方でもなるべくわかるように
- 補聴器にはどんなものがあるの?
- その補聴器の違いは何?どんなところが違うの?
についてご説明していきます。こちらをお伝えした上で……
- 補聴器の説明を聞いてみて、これがいいかも?と感じたものはあった?
- 仮にあったとしたら、どんなもの?どんなところがいいと感じた?
- 補聴器の形に希望はある?あるとしたらどんなもの?
- 補聴器を使う際に気になることはある?あるとしたらどんなこと?
についてもお話ししたり、お伺いしていきます。
お話の中で「これが良さそうだ」というものが見つかったら、その補聴器について、試聴していきます。
このお店では、補聴器ごとに試聴機をご用意し、自由に日常生活上でもお試しいただけるようにしています。これは、お店の中だけで使っても普段の生活の上でどうなのかがよくわからないためです。
さて、次は補聴器の調整ですね。試聴の過程で行うものの一つに補聴器の調整というものがあります。
こちらについては、測定機器を活用し、今現在、どのような聞こえの改善状況なのか、がお客様側でもわかりやすくなるようにご相談をしています。
主には、こんな感じですね。測定機器を活用すると、このようにして、今現在、どこまで補聴器を使って聞こえが改善されているのか、ご自身の聴力で改善できると良い数値と比較すると、どのような状況なのか、を知る事ができます。
このようにできると……
- 今現在、自分がどこまで聞こえが改善されているのかがわかる(感覚だとどこが改善されていて、どこが足りないのかがわかりづらい)
- どこまで聞こえが改善できるようになると聞きやすくなるのかがわかる(そもそもどこまで聞こえが改善できると良いのかが感覚ではわかりづらい)
- 聞こえの改善目標と今現在の聞こえから、どのような改善状況かがわかる
- どの部分の聞こえは足りていて、どの部分の聞こえが弱いのかがわかる(どこが弱いかがわかると改善するポイントがわかる)
こういったことがお客様側でも理解しやすくなります。
先ほどの聴力検査にも通ずるのですが、補聴器で問題になるのは、自分の聞こえの状況がどのようになっているのかがわかりづらい事です。
補聴器を使うことで、「こんな風に音を感じる」「音が大きく感じる」「音が小さく感じる」などの感覚はわかっても、補聴器を使って、どこまで聞こえが改善されているのか、その改善状態は、自分の聴力的に改善できると良いところまで改善されているのかは、感覚ではわかりません。
特に音は、低い音もあれば高い音もありますので、具体的にどこが弱いのかを感覚で判断するのは、とても困難です。
そこで、このように数値にする事ができると、どの部分は改善されていて、どの部分は、まだ改善が甘いのか、あまり音が入っていないのかがわかりやすくなります。
結果、聞こえの改善状況から、どのように改善していくか、どのような状態にしていくかなどの相談がしやすくなります。
また、このように現状を理解しやすくしてくれるツールは、測定機器だけではありません。補聴器の調整ソフト(補聴器の聞こえ方を色々といぢくるソフトのこと)の中の画面も同様です。
こういったこともあり、このお店では、補聴器の調整状態も見えるようにしています。
聞こえの改善状況がわかるようになると色々と相談しやすくなる上、現状についてもわかりやすくなりますので、このようにしてご相談をしています。
補聴器の貸出、日常生活上でのお試し
さて、ある程度、補聴器の調整ができましたら、そのまま日常生活上で試せるよう補聴器の貸出を行なっていきます。
補聴器の貸出を行っていくメリットには、
- 補聴器はあると良い?本当に聞きやすくなる?
- 実際に使ってみた結果、問題なく使えた?使いづらいところがあった?
- 仮に使いづらいところがあったとしたら、それはどんな部分だった?
これらの部分を購入前に確認できることです。
お客様側としても補聴器があると良いのか、本当に補聴器で聞こえが良くなるのかなどの疑問、不安があるかと思いますので、日常生活上で自由にお試しできるよう、補聴器の無料レンタルを行なっています。
補聴器の試聴期間は、7日〜14日を一度の貸し出しとして、もっと使ってみたい、この時に使ってみたいなどありましたら、その都度延長したり、貸出期間を長くしています。
実際の日常生活上でご自由にお試しください。
次回以降の流れ
補聴器を日常生活上で使っていただいたら、その補聴器はどうだったのかを確認していきます。
そして、補聴器についてあると良い方のみ、どのような補聴器にしていくか、どのように補聴器の調整をより良くしていくかなど、ご相談をしていきます。
最後
ご相談を進めていき、合う補聴器が決まりましたら、補聴器のお渡しをしていきます。お渡しと同時に補聴器のケア方法、アフターフォローに関するお話もしていきます。
補聴器によっては色を決められますので、色を決めた後、メーカーに発注し、3〜4日で補聴器に関してはご用意することができます。
補聴器の代金に関しては、基本、補聴器の価格のみがかかります。補聴器は非課税になりますので、そのままの金額となります。
ご利用いただけるお支払い方法は、こちらの通りです。
大抵の支払い方法は用意しており、クレジットカードでのお支払いに関しては、一括から、分割。そして、基本的なカード会社のものは、一通り、お使いいただけるようにしています。
ご購入後
購入後は、できれば定期点検、メンテナンスを行えると良いです。人によって変化するのですが、6ヶ月〜1年に一度ほどは、定期的にメンテナンスさせていただき(お店にご来店いただき)、補聴器を良い状態にキープできると良いですね。
また、仮にお使いの補聴器が不調になったり、何かおかしいかも?と思うことがあれば、お気軽にご相談ください。拝見させていただき、その場で直せるものは直し、仮に直せないものは、メーカーへお送りして直していきます。
その際、補聴器が手元からなくなってしまいますので、お困りになってしまう方には、代替機のご用意をしています。お困りになってしまう方は、遠慮せず、お申し出ください。
また、耳の方が変化することもあり、その場合も再調整ということで、補聴器を調整し直すこともしています。補聴器の場合、メガネとは異なり、仮に変化しても中の設定を変えるだけで、再び今の耳の状態に合わせ直すことができます。
あくまでも体感ですが、3年ほどすると耳の状況が変化していることが多く、3年に一度は、聴力も含めた確認、測定もお店の方でしています。こちらから申し出ることもありますし、もしお客様の方で気になることがあれば、その旨、お申し出ください。対応させていただきます。
まとめ
大まかな流れはこのようになります。補聴器のご相談から、購入後まで記載させていただきましたが、参考になったのであれば幸いです。