このお店でのご相談、聞こえの改善に関する考え
こちらでは、簡単にではありますが、このお店でのご対応、聞こえの改善の考えについて、記載していきます。ご参考にどうぞ。
このお店の方針
このお店は、補聴器を販売するお店ではなく、聞こえの改善を提供するお店を目指しています。
これは、私自身が生まれつきの難聴者で聞こえにくさに多く困ったこと。そして、聞こえの改善はできればできるだけ、生活を良くすることに繋がるからです。
残念ながら補聴器はまだまだ耳を治すというところまでは至っていません。しかし、最善の状態を目指すことで、
- 日常生活がスムーズになった
- 人に聞き返すことが減り、コミュニケーションに対するストレスが軽くなった
- 聞こえが良くなることで、自分に自信を持てるようになった
と、喜んでいただけるよう、ご対応しています。
聞こえの改善に関する考え、ご対応
聞こえの改善については最善を目指す。という考えで行っています。
そのために大事になってくるのは、
- どうすれば聞こえが良くなるかを知る
- 聞こえの改善状態をわかりやすくする
- 聞こえの改善と扱いやすさのバランスを考える
の3つになります。
どうすれば聞こえが良くなるかを知る

私自身、補聴器の仕事をして、早15年以上が経過しました。それだけ長い時間やっていると、うまくいくケースとうまくいかないケースは、何が違うのか。その点も薄々感じるようになってきます。
うまくいかないことの原因はいくつかあるのですが、それで多いのは、どの補聴器を買えば良いか。と補聴器を中心に考えている方はうまくいかないことが多いです。
ではうまくいく方はどう考えるか。それはどうすれば聞こえが良くなるのか。そこを知った上で、補聴器について考えることです。補聴器を軸に考えるのではなく、聞こえの改善を軸に考える。ということです。
このお店では、ご相談の際、現状についてお伺いしたり、聴力測定、補聴器をお持ちの方には、補聴器によってどこまで聞こえが改善されているのか。そういったものを調べた後、どのようにしたら聞こえが良くなるのか。その点について中心にお話ししています。
そして、それらの内容を踏まえた上で、どこまでお金が出せるか。理想の部分をお伝えしたとしても、実際問題、出せるお金には限りがあるものです。無理にそれを押し付けるのではなく、改善の要所を伝えた上でどう改善していくか。相談を煮詰められるようにしています。
聞こえの改善状態をわかりやすくする

私自身、生まれつきの難聴者で補聴器を使っているのですが、そんな私が、「自分の聞こえを改善した最大の秘密を吐け。さもなければ命はない」そう脅されたとしたら、「はい、聞こえの改善状態を目にみえるようにしたことです」と答えます。
補聴器を使っていただくとわかるのですが、補聴器を使うと「こんな風に聞こえる」「こんな風に音を感じる」ということはわかっても、それはどこまで聞こえが改善されているのか。自分の聴力からどこまで改善されると良くて、実際にどこまで改善されているのか。
こういったことは補聴器を使っただけではわかりません。
この点は、聴力で考えてみるとよくわかります。難聴の状態というのは、聞こえにくいことはわかっても、どのように聞きにくいのかがわからない。音には、低い音もあれば高い音もありますが、聞こえにくいことはわかってもどこがどう聞こえにくいのかは感覚ではわからないのです。
このお店では、補聴器で聞こえを改善する際は、聞こえの改善状態をみえるようにしてご相談しています。
また、自分の聞こえを自分で改善し、他者の聞こえも改善し続けてわかったことは、補聴器に近道はない。ということでした。
補聴器において、最も改善できる方法は何か。と言われたら、「基本に忠実であること」と私は答えます。
どのような方もうまく行っているケースは、ご自身の聴力から必要となる音の量を入れられているからであり、それは、私も例外ではありません。
そのためには、補聴器の改善状態をわかるようにし、きちんと聴力から必要となる音の量が入っているのか。そして、入っていないのであれば、どこが入っていないのか。それを知り、その部分を修正できるのであれば修正する。そういったことが必要になってきます。
なので、「聞こえの改善状態をわかるようにすること」が最も私にとって聞こえの改善に貢献した部分でした。補聴器を耳につけただけでは、音を感じる感覚はわかっても、どのぐらい改善されているのか、聴力から改善できると良い部分まで改善されているかがわからないからです。
聞こえの改善と扱いやすさのバランスを考える

補聴器で難しいことの一つは、聞こえの改善と補聴器の扱いやすさは、トレードオフの関係にあることです。
聞こえの改善が大事だ!ということで、音を多く入れれば、聞きやすくなる分、周囲が騒がしくなりやすく、補聴器を使っていて疲れたり、補聴器を使うことが辛くなったり。
いや補聴器は扱いやすいこと、使いやすいことが大事だよね。ということで、音を抑え目にすれば、音が小さいことで、疲れにくくなったり、負担に感じることはなくなるものの、今度は音が小さくて相手の話がよくわからなかったり。
補聴器の場合、音の性質上、このようなトレードオフ。トレードオフとは、どちらか片方しか選べないもの。Aを選んだら、Bは選べない。というものが数多く存在します。
ですので、補聴器において音の調整に正解はありません。
では、そんな中、最善を目指していくには、どうしたらよいか。それは、バランスを考えることです。
聞こえの改善を重視するなら、音を大きくしても使える範囲内までに留めて、音を大きくすること。聞こえを改善すること。
音の快適性、普段使いの使いやすさを重視する場合は、快適に使える範囲を維持しつつ、聞こえの改善度も上がるようにすること。
幸い、私は自分で補聴器を使っていますので、使っている方の言葉、表現を聞くことで、「これだったら大丈夫そうだな」「これは明らかにマズいので、音、下げた方がいいな」ということがわかりやすい。
そういった部分を活用しながら、聞こえの改善と補聴器の扱いやすさのバランスを考え、聞こえを最大限改善しつつ、補聴器も使える。という状態を目指しています。
このお店の相談スタイル
このお店では、
- 完全予約制にして、ご相談
- いろいろと補聴器について相談できるよう個室のようにしてご相談
- 日常生活上で自由にお試しできる補聴器の無料レンタル
このようにして、ご相談をしています。
完全予約制にして、ご相談

このお店がお客様より最もご評価いただけている点は、完全予約制で、補聴器装用の店主が細かく相談にのってくれる。また、じっくりと時間をかけて話を聞いてくれること。
一言で言えば、完全予約制にしてご相談していることです。
完全予約制にすることで、お客様が気になっていること、相談してみたいこと。さらには、補聴器を使っていて感じること、わからないことがあった場合に細かく相談することができますので、このようにして、ご対応をしています。
いろいろと補聴器について相談できるよう個室のようにしてご相談
このお店では、お店自体が小さいことを利用し、個室のようにして、ご相談をしています。

難聴者である私自身が経験していることなのですが、一般的な補聴器店では、多くの人を対応するためにパーテーション(仕切り)で相談場所が区切られ、複数の人が相談していたりします。
しかし、このような相談形式にすると周囲が騒がしくなりやすく、難聴の方にとって聞きづらい環境になったり、耳に神経を集中させてお話を聞くことになり、耳や補聴器について、落ち着いて相談することができなくなってしまいます。
その事から、このお店では、お店が小さいことを利用し、個室のようにして、ご相談をしています。このようにできると、周囲が静かになり、お客様自身が気になったこと、相談してみたいことが相談しやすくなります。
日常生活上で自由にお試しできる補聴器の無料レンタル

補聴器の問題の一つは、補聴器は実際に使ってみないとわからないことが多いことです。
補聴器を使って、どのように音が聞こえるのか。その補聴器の使い勝手や問題なく日常生活上で使えるのか。耳への使用感は、どうなのか。これらのことは、使ってみないとわかりません。
そのため、このお店では、試聴機をご用意したり、試聴機が用意できないものは、実際の製品を作成し、補聴器そのものを試せるようにしています。
まとめ
こちらでは簡単に、お店の方針や聞こえの改善に関する考えなど、記載してみました。
このお店は、補聴器を販売するお店ではなく聞こえの改善を提供するお店を目指しています。
このお店を通じて、
- 日常生活がスムーズになること
- 人に聞き返すことが減り、コミュニケーションに対するストレスが軽くなること
- 聞こえが良くなることで、自分に自信を持てるようになること
これらのことに貢献できたのであれば、本当に何よりです。
