補聴器のFAQ

補聴器の相談は、お店に一度だけ行けば良い?何回か通うの?

深井 順一|パートナーズ補聴器

補聴器による聞こえの改善は、聞こえの改善と補聴器のFAQ、にまとめています。また、個々の症状(症例)ごとの改善は、お客様の聞こえの改善事例にまとめています。

補聴器に関して、初めてお考えになる方や、これから相談を考えている方の中には、補聴器って、一度だけ相談しに行って、それで、全部、終わるの?というような疑問があるかと思います。

こちらは、結論から言いますと、一度で終わる事は、ほとんどありません。

3〜5回ほど、お店に通っていただき、補聴器で聞こえを改善しつつ、購入するのが、一般的になります。

初めてご相談をお考の方や、これから相談する方のために、こちらについて、今回は、まとめて行きます。

補聴器を購入するまでにある工程とは?

基本的に補聴器を購入するまでの相談の流れとして多いのは、補聴器の選択、補聴器の試聴、補聴器での聞こえの改善、これらの工程を何回かに分けて、行う事です。

補聴器で注意が必要なのは、

  • 補聴器を選ぶ工程
  • 補聴器で聞こえを改善する工程

の2つがある事です。

補聴器を選ぶ工程は、このような補聴器の種類、形状からどのような補聴器が使いやすいのか。どういった補聴器だと、実際に使う方にとって、良いのか。それらの部分を考えながら、選定していく事です。

聞こえを改善する工程とは、平たく言えば、聴力に合わせて、改善していく工程の事です。

そして、補聴器には、聞こえを改善する工程もあります。

相談場所で、いくらか調整し、その状態で、日常生活で使って、使える状態なのか。辛い事は、ないか。など、確認しながら、聞こえを改善していく事が大半です。

この聞こえの改善は、補聴器を購入すれば、自動的に補聴器がしてくれる訳ではなく、補聴器を調整する人(販売する人、対応する人)が、聴力に合わせて、音を調節し、聞こえを改善していく事です。

ここからが大事なのですが、この補聴器の調整は、はじめから、いきなり一気に改善させる。という風にする事は、かなり少ないです。

大体が、まずは、使える音量からはじめ、音に慣れ始めた頃から、聴力に対して、補えると良い部分まで、補えるようにしていきます。

簡単に言いますと、はじめは、音をちょっと抑えた状態からはじめ、慣れ始めた頃から、聴力に対して、適量まで入れていく。という事ですね。

ですので、補聴器の相談で考える事は、

  • どのような補聴器を購入するか
  • 補聴器でどう聞こえを改善するか

の2つがあります。

そして、特に補聴器でどう聞こえを改善するか(補聴器の音の調節)は、お店に一度来ただけでは、耳の感覚や補聴器での聞こえの改善状況の適正さがわかりづらいという特徴があります。

その事から、何度か、日常生活で使っていただき、聞こえの状況は、どうか。を確認しつつ、適切な音の大きさに合わせていきます。

そのため、補聴器の相談は、一度では終わらず、何回か、お店に通っていただく事になります。

具体的な相談の流れとは?

では、具体的な相談の流れは、どんな感じになるのでしょうか。

イメージを湧きやすくするため、大体の感覚になりますが、私のところで行なっている内容をベースに記載していきます。

初めの来店(相談)では?

  • 段階:初回
  • やる事:耳の確認、補聴器の説明、補聴器の貸出
  • 時間:1時間30分〜2時間ぐらい
  • 備考:初めだけ、調べるものが多く、時間がかかります

これは、例えになりますが、初回では、耳の状況を確認し、さらに補聴器のご説明、その後、補聴器の貸出を行い、日常生活でも、補聴器を使えるようにします。

初回では、補聴器で聞こえを改善する他、補聴器の貸出を行い、補聴器は、どんなものなのか。実際に体験できるようにしています。

これは、実際に使っていただいた方がわかりやすく、かつ、理解に繋がりやすいためですね。

次回以降の来店(相談)では?

  • 段階:次回以降
  • やる事:補聴器の選定相談、聞こえの改善相談
  • 時間:30分〜1時間ぐらい
  • 備考:次回以降は、このぐらいの時間

次回以降、補聴器のより細かい選定にいくことが多いのですが、補聴器があってよければ、どのような補聴器が良いかを決めるため、改めて、補聴器の選択を行なっていきます。

そして、さらに聞こえを改善していくために、音の調節のお話をしたりします。

最後は?

  • 段階:最後
  • やる事:補聴器のお渡し、ケア方法を伝えるなど
  • 時間:30分〜1時間ぐらい
  • 備考:補聴器のお渡しや定期メンテナンスなどのお話が多い

そして、いくつか相談を重ねて、購入する補聴器を決め、あとは、補聴器の音の調節も行いつつ、より改善度を高めていきます。

この際ですが、補聴器での聞こえの改善度は、大体8割方、完了したぐらいで、補聴器をお渡し(販売)することが多く、その後は、自由に使いつつ、気になることがあったら、その都度、調整したり、対応する事が多いです。

このようにしてご相談していることが多く、大体3〜5回ほど、お店や病院、いわゆる相談場所と呼ばれるところに通っていただく事になります。

病院さんの場合は、これよりも、通う回数が多くなる傾向があり、お店の場合は、これぐらいか、もう少し短いぐらいで、自由に相談できる傾向があります。

業界の平均来店回数は?

ジャパントラック2018 日本補聴器工業会

では、実際に業界の平均的な来店回数を見てみましょうか。結論から言うと、3〜5回が多い。という結果が出ています。

実際には、補聴器の音の調節にかかっている回数になりますので、微妙にニュアンスが異なるのですが、来店回数的にも、大体近い感覚を感じています。

どのぐらい補聴器での改善度を煮詰めるのか。によっても変わってくるのですが、平均的な補聴器を購入するまでにかかる来店回数は、3〜5回ぐらいが多いと見ていただいて、大丈夫かと思います。

おまけ:このお店の場合は?

こちらは、あくまでも肌感覚(おおよその感覚)を掴んでいただくため、このお店に関しても、載せていきます。

このお店に関しても、補聴器を購入するまでに通う回数は、3〜5回の間になることが多いです。

実際には、3回から4回が圧倒的に多く、なるべく来店回数は、少なくなるように一度で済むことは、一度に行なっています。

それでも、3回から4回ぐらいは、かかってしまいますので、補聴器の選定や補聴器で聞こえを改善するには、このぐらいかかってしまう。という事ですね。

お店の相談場所の注意点

最後に相談する場所の注意点に関して、載せていきます。

それは、相談しやすいところで相談していただく事です。

補聴器のご相談は、一度で全てが終わる訳ではありませんので、できれば、相談しやすいところ、通いやすいところですね。そういったところで、ご相談することをオススメします。

遠かったりすると、通うのが大変で、なかなか相談しづらくなる傾向があります。

補聴器の相談は、一度で終わる事は、ほとんどありませんので、何度か通うことを見越し、相談しやすいところにしましょう。

なお、この点は、補聴器を購入した後、できれば定期メンテナンスをした方が良いのですが、これも、6ヶ月に一度ほど、できると良いため、その点も含めて、通いやすいところを選べると良いです。

こちらに関しても、お気をつけいただければと思います。

まとめ

補聴器の相談に関しては、残念ながら一度で、全てが終わる事は、ほとんどありません。

そのため、その事を見越して、相談しやすいところを選んだり、相談する時間を確保しておくと良いです。

初めて相談する方や補聴器を検討している方の中には、右も左もわからない方もいるかと思いますので、今回は、こちらに関して、まとめてみました。

参考になったのであれば、幸いです。

ABOUT ME
深井 順一|パートナーズ補聴器
深井 順一|パートナーズ補聴器
使っている人が対応している補聴器専門店・代表
1986年、7月1日生まれ。生まれつきの難聴者で小学2年生の頃から補聴器を使っています。聞こえにくい側の状況やお気持ちは、同じ難聴者や当事者にしかわからないことがある事から、このお店では、実際に補聴器を使っている私自身がご相談を承っています。

お店のご紹介

初めまして、パートナーズ補聴器の深井と申します。

このお店は、生まれつき難聴で補聴器を使っている人が対応している補聴器専門店です。

聞こえにくい側の状況やお気持ちは、同じ難聴者や当事者にしかわからないことがある事から、実際に補聴器を使っている当事者がご相談を承っています。

お店の詳細は、以下のページへどうぞ。

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