補聴器のFAQ

補聴器で聞こえを改善していく際、どう考えていけばいいの?

深井 順一|パートナーズ補聴器

聞こえの改善や補聴器のことについては、【FAQ】聞こえの改善と補聴器のFAQへ。お客様の改善事例は、聞こえの改善成功事例へどうぞ。

補聴器について、初めての方だと、聞こえにくいから補聴器について考える。でも、どのように聞こえの改善について、考えていければ良いのか。それは、なかなかイメージがつかないと思います。

補聴器で改善していく際ですが、選ぶ要素、相談する要素というのは、実は、

  • 補聴器をつける耳
  • 補聴器の形状
  • 補聴器の性能
  • 補聴器による聞こえの改善(調整)

の4つしかありません。

お店の場所によっては、さらに補聴器メーカーも入るかもしれませんが、最小の単位で記載すると、この4つですね。

ですので、予めこれらの部分を知っておけると、実際に相談する際「あっそういえば、こんなこと言っていたな」と気持ちに余裕を持って、ご相談ができるかと思います。

今回こちらは、イントロダクション(初めの目次のようなもの)ということで、聞こえを改善する際の全体像について、記載していきます。

選ぶ要素と相談する要素

冒頭の通り、補聴器において聞こえを改善する際、選ぶ要素と相談する要素というのは、

  • 補聴器をつける耳
  • 補聴器の形状
  • 補聴器の性能
  • 補聴器による聞こえの改善(調整)

の4つしかありません。

補聴器を選ぶ要素は、

  • 補聴器の形状
  • 補聴器の性能

の2つになります。若干、補聴器をつける耳も選ぶ要素に入るのですが、ここは、どちらかというと相談する要素に入る内容ですね。

で、相談する要素は、

  • 補聴器をつける耳
  • 補聴器による聞こえの改善(補聴器の調整)

この2つになります。

情報を整理すると補聴器には、この4つしかありません。ですので、まずは、補聴器においては、たったこの4つしかないんだ。ということが伝われば幸いです。

補聴器を選ぶ要素は、いくつか選択肢があるなかで、どの補聴器にするか、を決めるもので、相談する要素は、どのように改善していこうか、どのようにしていこうかを相談する要素になります。

それぞれの要素

さて、ここからは、それぞれの要素について、少し記載していきます。

補聴器をつける耳

初めに補聴器をつける耳ですが、何かしら特殊な状況、耳の状況が特殊なケース、一般的な考えが当てはまらないケースを除き、両方の耳に装用して、改善していくことが多いです。

耳は、2つで一つの役割をしていますので、聞こえをよくしていくのでしたら、両方の耳に補聴器を装用し、両耳ともバランスよく改善できると良いです。

ただ、耳の状況というのは、正直、人によって大きく異なります。ですので、ここでは「こうした方がいい」というのは非常に言いづらいです。

例えば、片耳のみ難聴の方というのがおり、そういった方は、片方にのみつけて改善したり、そういった方、専用の特殊な補聴器もあります(クロス補聴器といったりします)。

さらに、人によっては、両方とも補聴器をつけると何かしらの異常、苦痛を感じてしまうケースもあり、そういった場合は、片耳のみになることもあります。

どちらにしても、補聴器をつける耳に関しては、その方の状況を改善する際に最善の方法を選ぶこと。そこが一番大事ですね。

補聴器の形状

補聴器の形状は、選ぶ要素に入るものですね。選ぶ要素に入るものは、補聴器のカタログで可視化されているので、イメージしやすいと思います。

補聴器のカタログを見ていただくと、今現在、補聴器を選ぶ要素には、補聴器の形状と補聴器の性能の2つがあります。

どのメーカーでも、補聴器の名称があり、その下にグレードと呼ばれるものがあり、補聴器の形の部分と、グレード(性能、金額)、この2つを補聴器の場合は、選ぶ必要があります。

補聴器の形には、今現在、大きく分けて、耳かけ形補聴器と耳あな形補聴器の2つがあります。

補聴器の形が影響する部分は、ご自身が日々の日常で使っていただいた時の扱いやすさ、使いやすさです。

一例を出すと、耳あな形補聴器は、耳の中に入りますので、メガネやマスクの邪魔にならず、スムーズに使いやすいという特徴があります。

こういった補聴器を使ったときの使いやすさ、扱いやすさに違いが出るのが、補聴器の形状です。

その中でどのような形状を選ぶのか。ということですね。補聴器の形状で大事なのは、ご自身が扱いやすいもの、使いやすものを選ぶ。ここだけです。

補聴器の性能

今現在、補聴器で選ぶ要素は、補聴器の形状と補聴器の性能の2つです。この片割れが、補聴器の性能ですね。

どのメーカーの補聴器も、上記のようにグレード別に性能が分かれています。その中で、どんな性能のものを選ぶのか。がこの性能の部分です。

補聴器の性能は補聴器の金額に直結するため、非常に悩ましい部分です。

例えば、こういった機能があり、それがあると良いだろう。とわかっても、だいたいそういったものは高額な補聴器に入っていることが多く、現実的に考えると手が届かない。ということもよくあります。

こちらでお伝えできることがあるとすると、補聴器を買うのに無理はしないこと。こちらです。

詳細は、補聴器の性能の部分でもお伝えするのですが、補聴器は購入したら、未来永劫ずっと使えるという代物ではありません。

買い換えて使い続けていくタイプの製品ですので、無理をすると、買い替えがスムーズにできず、滞る可能性があります。

補聴器の性能は、無理のない範囲で考えること。ここが大事ですね。

補聴器による聞こえの改善

最後は、補聴器による聞こえの改善です。補聴器が初めての方からすると、一番イメージしづらいのが、この補聴器による聞こえの改善ではないでしょうか。

補聴器は、基本、低下した聴力のところに音を入れて改善していきます。そして、今現在、低下した聴力ごとにどのぐらい改善できると良いか、に関しては、おおよその部分がわかってきています。

そこを目指して、少しずつ聞こえを改善し、なるべく聞こえにくいことによる不自由さを減らせるようにしていきます。

これが補聴器による聞こえの改善です。

ここからはあくまでもこのお店でやっていることですが、補聴器は、耳につけても、どんな風に音を感じるのかはわかっても、どのぐらい改善しているのか、自分の聴力から改善できると良いところまで改善しているのかはなかなか分かりづらいです。

ですので、聞こえの改善状態を可視化しながら、一つずつ、改善できると良いところを改善できると良いです。

補聴器による聞こえの改善効果は、

  • どの耳に補聴器をつけるのか
  • 補聴器による聞こえの改善

の2つによって決まることが多いです。相談に関わる部分ですね、影響しているのが。

ですので、ここに関しても、補聴器を使う方、難聴の方にとって、最善の状態で改善していくこと。最善の状態になるように相談していくこと、そこが大事ですね。

相談したり、体験したり

基本的に相談場所で行っているのは、この4つの部分を決めていくこと、相談していくことです。

初めに今現在、どのような状態なのか、そして、耳の状況はどうなのか、どんなところに困っているのかなどお伺いしたり、確認し、聴力検査や検査機器を使って、現状を調べる。

その後、上記に記載したとおり、どのように改善したら、その方の状況をよくできるのか。最善の状態にできるのかを相談していきます。

補聴器をつける耳も、その方にとって、どのようにしたら聞こえの改善、最善の状態にできるかですし、

補聴器の形状もどのような形だったら、日常生活上で自然に使えるのか、その方の生活を支えられるものになるのかですし、(使いにくい補聴器だと生活を支えられないため)

補聴器の性能も、どのようなものなら、その方の生活を支えられ、かつ、無理なく補聴器を続けられるかですし、

補聴器の調整(聞こえの改善)もどのような状態にすれば、その方の聞こえの改善を最善の状態にできるかです。

どの相談場所も基本的には、この4つを決めたり、相談していきます。

そして、補聴器は、なかなか使ってみないと、その補聴器を体験してみないと実際のところは、よくわからなかったりします。

補聴器の形状もそうですし、補聴器をつける耳、補聴器の性能、補聴器による聞こえの改善もです。

実際には、相談したり、体験したり、日常生活上で実際に補聴器を試していただいたりで、補聴器の相談は、進めていきます。

これが主な補聴器の相談でしていくことですね。

まとめ

こちらでは、全体像について記載してみました。

補聴器の相談でしていくことは、基本的にこれらのことです。その全てが聞こえの改善やその方の状態を最善の状態にするにはどうしたらよいか、について相談していきます。

補聴器をつける方は、感音性難聴の方になります。この感音性難聴は、音を感じ取る神経が何らかの原因により、損傷してしまい、残念ながら補聴器をつけても耳が治るというところまでは行きません。

ですので、なるべく最善の状態になるようにしていかないと、聞きにくさが強く残ってしまったり、補聴器をつけても、まるでよくならない。ということが起こることがあります。

だからこそ、一つ一つ、なるべくきちんと相談できることが大事になります。

主に補聴器屋さんや補聴器について相談できるところで相談しているのは、これらのことですね。

以上、補聴器で聞こえを改善していく際、どう考えていけばいいの?でした。

ABOUT ME
深井 順一|パートナーズ補聴器
深井 順一|パートナーズ補聴器
補聴器を使っている人が対応している補聴器専門店・代表
補聴器のお店には珍しい難聴の補聴器販売員です。生まれつきの難聴者で7歳の頃から補聴器を使っています。補聴器の販売員としての知識、技術に加え、一人の難聴者が自分自身の聞こえを改善した知識、技術も組み合わせながら、聞こえの改善、補聴器のご相談をしています。
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