補聴器の使い方、補聴器でできること
補聴器を初めて使われる方の場合、今現在の補聴器はどのようなことができるのか。なかなかイメージがつきづらい方もいると思います。
どのようなことができるのか、操作方法などは、補聴器の形によって変わってきてしまうため、なかなか一様にいうことができないのですが、基本的には、ご自身で音量を変えたり、音の設定を変えたりなど、一部の補聴器を除き、だいぶ自由にできるようになっています。
こちらでは、よく使われる補聴器について、どんなことができるのか、操作方法などお伝えしていきます。
耳かけ形補聴器
ボタン電池形のRIC補聴器
耳かけ形補聴器で今現在、よく使われているのは、RIC補聴器というものです。
どのメーカーもボタン電池、昔ながらの電池を交換しながら使うタイプの補聴器と充電形のタイプがあり、今現在、徐々に充電形の補聴器が多くなりつつあります。
こちらは、そのボタン電池形のタイプの方ですね。
このような形状をしているのですが、
補聴器を使用する際は、ここに電池が入り、ここで電源の入れ切り(蓋を開けたり、閉めたり)を行います。
使うときは、蓋を閉め、電源を入れる。
使い終わったら、蓋を開けて、電源を切る。という流れです。わざわざ電池を外に取り出す必要はありません。
この先端の部分に音が出る部品がついていたりするのですが、
ここを耳の中に入れ、補聴器本体を耳にかけて使います。
で、補聴器は調整した後は、ご自身で音量を自由にある程度、操作できるようになっています。このボタンで、
上に押すと、音量が大きくなり、
下に押すと音量が小さくなります。
メーカーによって可変幅は変わるのですが、私が扱っている補聴器メーカーの場合は、上に5段階、下に5段階になります。
だいぶ可変幅がありますので、ちょっとうるさいな、と思ったら、その場で下げ、ちょっと聞きづらいな、と思ったら、その場で上げられるようになっています。
なお、電源を切ると基本的には元の音量に戻ります。初めの電源を入れた時の音量ですね。
ですので、音を変えて今の聞こえ方がわからなくなったら、電源を切って、入れ直すとすぐに元に戻せます。また、普段から音を大きくして使っている、などがある場合は、電源を切ると、元の音量に戻りますので、その点だけご注意ください。
そして、電池がなくなった場合は、そのまま交換ですね。電池の向きに気をつけていただき、それで交換していただければ大丈夫です。
これが主な使い方ですね。
充電形のRIC補聴器
最近、多く出るようになってきているのが、この充電形のRIC補聴器になります。上記のボタン電池と異なるのは、電池の部分ですね。
まず、電源を入れたり、切ったりするのは、ボタンで行います。ボタン電池の際は、電池の入れ切りで行っていましたが、それがなくなり、ボタンで行うようになりました。
長押しで、電源を入れ、長押しで、電源を切る。という流れです。
使い終わったら、充電器に電源を切ってそのまま入れます。だいたい3時間でMAXになり、今現在だと、連続使用で18時間ぐらいは使えます。
1時間で約半分の充電(9時間使用可能)、30分で、30%の充電が完了(約6時間使用可能)になりますので、基本的には、使い終わったら、充電器の中に入れる。で使えます。
この先端の部分に音が出る部品がついていたりするのですが、
ここを耳の中に入れ、補聴器本体を耳にかけて使います。この部分は、ボタン電池形のタイプと同じです。
あとは、ボリュームですね。こちらも補聴器を調整したあと、どの状態をベースに音を大きくしたり、小さくしたりできます。
音を大きくする場合は、上のボタンを押して大きくして、音を小さくする場合は、下のボタンを押して、小さくします。
こちらも上に5段階、下に5段階ありますので、ちょっと聞きづらい時に音量をご自身であげ、ちょっと音が大きいなと感じたら、音量を下げることができます。
元に戻す場合は、上げた分だけ下げる、あるいは、下げた分だけあげる、以外に、電源を切ると元の音量に戻ります(初めの電源を入れた時の音量)。
ですので上げたり下げたりでわからなくなってしまった場合は、そのまま一度、電源を切って、入れ直すと良いです。
ちょっと手間はかかるのですが、確実に元に戻すことができます。また、ボリュームによる音の可変は基本的に電源を切ると元に戻りますので、その点だけ、ご注意ください。
主な操作はこのぐらいですね。
耳あな形補聴器
耳あな形補聴器でよく出るのは、CIC補聴器ですね。
こういった補聴器です。
装用した状態はこのようになり、目立ちにくさと補聴器の使いやすさ、特にメガネやマスクの邪魔にならず、スッキリ使えるというのが評価として多いです。
こちらの操作は、シンプルで、
電源は、ここに電池を入れ、
蓋を閉める。それだけで使えます。
で、使い終わったら、電源を切って、おしまい。こちらだけですね。
補聴器を使う場合は、電源を入れて、そのまま補聴器を耳の中に入れます。これだけで使えます。
ボタンがついていることが多いのですが、ここはメーカーによってだいぶ役割、使うボタンが異なるのですが、私の方で扱っているものは、基本的に音量の操作ができるようにしています。
ただ形状が小さいため、音を大きくするか、小さくするかのどちらかしかできません、
このように音量を変えること、ご自身が使っていて、聞きにくくなることが多ければ、あげる方、音を大きく感じることが多いのであれば、小さくする方を選び、それぞれ場面場面で変えることができます。
CIC補聴器は形状が小さいため、極力、機能を落としています。だからこそ、小さくできる点がありますので、その点をどう考えるかですね。
あまり音を操作する機会がない方は、こちらでも問題なく使えます。
余裕が出てきたら
実は、補聴器ができることはこちらだけではありません。主には、耳かけ形補聴器の方になるのですが、最近では、補聴器にBluetoothが搭載されたり、アプリが作られることにより、それぞれBluetoothと接続できる機器、例えば、パソコン、スマートフォンと接続し、その音声が直接、補聴器に届くようにすることもできます。
Bluetoothで繋ぐと音が鮮明に聞こえるようになりますので、そういった機能が欲しい方は、耳かけ形補聴器の方がおすすめです。
耳あな形補聴器は、耳の穴の中という非常に限られたスペースの中に部品を詰め込まなければいけないため、そういった大きめのもの、大掛かりなものは耳の中に入れられません。
ですので、作る際の制約がない耳かけ形補聴器の方が機能は多くなりやすいですね。
また、補聴器用のアプリなんてものも出ています。こちらで、ある程度、自由に音を変えたり、音量を操作したりもできるようになっています。
あくまでも基本的な操作ができるようになってからにはなるのですが、今現在、補聴器はこんなこともできるようになっています。
まとめ
今現在、補聴器でできること、補聴器の使い方に関して記載してみました。
実際に使い方やできることをお伝えさせていただくと、ある程度、補聴器とはどんなものなのか、どんなことができそうなのかのイメージが掴みやすくなったんじゃないかと思います。
補聴器に関しては、ただ耳につけるだけではなく、ある程度、自由にご自身で音量を調整したり、Bluetoothに接続して、直接、電話の音声を補聴器で聞く、あるいは、Youtubeや音楽を直接、補聴器で聞くということもできるようになってきています。
わりと自由に今現在は使えるようになってきていますので、気になる方は、試してみたり、体験してみることをお勧めします。
と、以上、補聴器の使い方、補聴器でできることでした。