最近の補聴器事情について

たまには、補聴器のことでも書きましょうか。題して、最近の補聴器事情に関してです。
補聴器の世界に関しても色々と変わってきており、変わってきていることは、いくつかあるのですが、最近の大きな変化は、性能が良くなってきた事により、耳かけ形補聴器と耳あな形補聴器の性能差が大きくなってきたことがあります。
これらの形状は、それぞれに良い部分があるのですが、性能差が加わったことで、ある程度、考える必要が出てきました。そのポイントについてまとめていきます。
おさらい
さて、まず、全体像として、おさらいしていきたいのですが、補聴器の形の選択には、耳あな形補聴器、耳かけ形補聴器があります。

だいたいこんな感じですね。今、お伝えしているのは、全体の部分になり、耳かけ形補聴器なら、耳かけ形補聴器全般に影響することで、耳あな形補聴器なら、耳あな形補聴器全般に影響することです。
本題・耳かけ形補聴器の方がよくなってきた
で、本題なのですが、元々、耳かけ形補聴器も耳あな形補聴器も性能は、同じぐらいでした。これは、だいたい5〜6年、7年前までの印象です。
形による違いというのは、このような部分で違いがあるのですが(以前の状態)

聞こえの改善、性能というのは、聞こえ方が変わるなどの変化はあるものの、概ね変わらないことから、邪魔になる、ならないなどの使い勝手(耳あな形が良い)、あるいは、耳に装用した時の装着感(耳かけ形の方が良い傾向がある)など、それぞれが気にする部分で選んでいただければ良い状態でした。
が、ここ最近は、耳かけ形の方が明らかに性能が上がるようになりました。
補聴器の性能というのは、基本的に中に入っているICチップというものの性能によってほとんどが決まってしまいます。

で、高性能なチップを使い、今まで解決できなかった、解決しづらかった問題などをより改善しようと、日々どのメーカーも頑張っているわけですが、それをしようとすると、補聴器の形が大きくなったり、より多くの部品を使うようになります。
例えば、最近でたフォナックの補聴器には、オーデオ インフィニオ スフィアという補聴器があるのですが、この補聴器の場合は、充電形でマイクが補聴器の中に4個も入っており、高性能なチップを使うせいか、充電池が大きくなり、補聴器の形が大きくなりました。


性能が上がる事により、聞こえの改善度は上がりやすくなるのですが、それと同時に避けられないのが、形状の巨大化です。どうしても形が大きくなってしまうんですね。
これは、補聴器に限らず、機械系の製品、電子製品であれば、割と共通する要素だったりします。
問題は、こんなに大きくなると、耳あな形は、どうするの?という事です。
耳あな形補聴器は、耳の穴の中に収まるくらいのスペースしかありません。ですので、性能を上げようとしてもどうしても形状の制限を受ける事になり、性能を上げずらい、という状態になります。
耳かけ形補聴器は、耳の後ろにかけるため、比較的形状のスペースがあるのですが、耳あな形補聴器は、そんなわけにもいきません。
今後、よりそういう傾向が広がる?
技術や性能をよくしようとすると特に初めの頃は、どうしても形状の大きさ、部品の多さが出てきてしまいます。
今現在、どのメーカーも補聴器の性能を上げようと躍起になっているのですが、そうなるとスペースに余裕がない耳あな形補聴器と耳かけ形補聴器で性能の差は、大きくなるかもしれません。
ここに関しては、完全な予測でしかありませんので、確たる証拠はないのですが、小型化する技術は少々難しいものがありますので、耳かけ形の方が先によくなって、その後、耳あな形に技術を転用する、などの流れになるかもしれませんね。
ですので、仮に性能に関して考えるのであれば、今現在は、耳かけ形補聴器になります。ただ、耳かけ形補聴器も使ってみて、使うのに問題ない場合は。になりますので、使いづらさを感じる場合は、耳あな形補聴器を使うのはアリです。
どうしてもこういった選択を考える場合、損か得か、どちらの方が良いか、のような考えをされる方がいますが、大事なのは、自分には、どっちが合っているか、になります。
どんなに良いものも使えなければ意味はありません。ドラクエのセリフに「武器や防具は、装備しないと意味がないぜ」という言葉があるのですが、私流に言えば「補聴器は、使えなければ意味がないぜ」となります。
ということで、最近の補聴器事情でした。少しずつ状況は変わってきていますので、それに合わせて、洗濯も少しずつ変えていく必要がありますね。